18/06/12(火)20:48:18 カルガ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1528804098268.png 18/06/12(火)20:48:18 No.511296989
カルガの民はドラゴンと共にある。竜の咆哮が子守唄。竜の炎が太陽。アクームの空を支配する竜が彼らの主人。 (竜騎兵、か) かつて龍使いののけ者であった天空の独裁者は故郷の村を見下ろし、人の言葉で考えた。 竜に敬意を払い、その背を借りる者。彼らの翼で飛び、彼らの炎で焼く者。だが、彼らは竜ではない。龍使いののけ者は思った。彼らの仲の誰が、竜に犯されたことがあるだろう?竜に愛され、そして竜になったのだろう? 彼女は自分の人生に後悔を抱いた事はなかった。彼女の考え、ドラサーの姫になってドラゴンに犯されたいという願いをカルガの誰もが受け入れなくても。 その日、彼女は一つの火山の上で眠っていた。翼をだらしなく広げ、尾を力なくぶら下げて。 (ああ……こうして眠っている間にも私を狙うドラゴンに犯されて……絶頂と共に目を覚ますなんて……) しかし、現実の目覚めは幾分か不愉快なものだった。 「このドラゴン、初めて見るな。……よし、こいつを俺の騎竜にするぜ!」 人間の声。だが、サルカン殿のような竜への愛に満ちたものではない。好奇心や支配欲、そして、偏執的な敬意。不愉快な人間のものだった。