17/12/20(水)21:39:04 石太撲... のスレッド詳細
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17/12/20(水)21:39:04 No.473099665
石太撲は泰山の赤城道士の弟子で、厄除けをなりわいとしていたが、お人好しが過ぎるのを叱られていた。 ある日一人の老人がやってきて、娘が幽鬼に取り憑かれ、誑かされているので祓って欲しいと頼まれた。 老人に山奥に連れられ豪壮な屋敷に迎えられると、十四五ばかりの可愛らしい娘が寝台に寝かせられていた。 「近頃少年が娘を夜這いにやってくるのだが、取り押さえようとすると影とともに消えてしまい、それから娘の 具合が悪くなってしまった。少年はおそらく幽鬼であろう」老人は言う。石はふむ、と思案して言った。 「幽鬼であればなんとでもなるが、ここは幽鬼よりかは狐の臭いしかしない。だとするとお門違いですがね。」 老人は「狐ではないよ、決して」と、わずか答えた。石は屋敷に泊まることにした。その夜、件の幽鬼が来た ので護符を使い捕えた。しゃんとした美少年であった。少年は石に話し出した。「お兄さんの勘の通り、この家 の者はみんな狐ですよ。娘の紅亭に一目惚れをしたんですが、姉の長亭も無類の美人です。ひと目見てみては どうですか。」石はその時は気にせず追い払った。少年が来なくなり、紅亭はほどなく正気を取り戻した。
1 17/12/20(水)21:39:42 No.473099823
老人は喜び石は礼の宴を受けたが、側に付いた長亭の天女のような麗しさに魂が蕩けさせられ、石はこの時 にあってもう幽鬼どころではなくなってしまっていた。一度家に戻り長亭を思い出し呆けていると、また老人 がやってきて、あの少年がわるさを繰り返したと言ってきた。石は恥ずかしがりながらも、「長亭を愛して しまったので、嫁にくださるなら引き受けましょう」と言った。老人は唸って悩んだが、承諾した。 石は家中を祓い、幽鬼が近付く隙は全て塞いでやった。長亭と再会し、結婚の約束をして帰ろうとすると、 老人に引き止められ泊まることになった。その夜、長亭が部屋を訪れ「父は私とあなたとの結婚を許しては いません。今夜あなたを殺そうとしています」と打ち明けたのであわてて逃げ帰った。幾日経ったある日 長亭が母に連れられ石を訪ねた。「夫が耄碌していて大変申し訳ありません、私が叱りつけておいたので あなたたちは晴れて夫婦となるのですよ」と母が言った。長亭との生活が一年あまりして、長亭の父から
2 17/12/20(水)21:40:10 No.473099940
里帰りの誘いが来た。石は返さぬつもりかもしれぬと止めたが「あの人は情知らずかもしれませんが、私の 父ですし、何より母が病気という知らせなので帰って顔を見せてやりたいのです」と言うので、引き止める のに忍びなく行かせてやったが案の定半年経っても帰ってこず、石は枕を濡らす日々が一年も続いた。 ある夜長亭が飛び込んできた。驚いた石は事情を聞くと「父に引き止められてる間、紅亭があの時の幽鬼と 駆け落ちしてしまって、私と同じように母の見舞いで捕らわれてしまったから、幽鬼が赤城道士という人 に頼んで父を捕えてしまったのよ」と言った。石がそれは私の師だと言うと、「なら私を連れ出すことも できたのではなくって！」と怒ると「家族思いの君の肉親を痛めつけることはできないだろう」と石が返すと 「あなたのそういうところが好きだけれど、もっと無頼になってもいいと思うわよ」と長亭は嘆息した。 石と長亭は赤城道士を訪ねると老狐がふん縛られていた。石は師に「あれは私の舅なんです」と仔細話し 許してやれないかと言うと「奴は狡賢く、君らの仲も引き裂いた、退治してやろうとは思わんか」と師は言う。
3 17/12/20(水)21:40:33 No.473100042
石が解呪してやると、老狐は身をすくめて恥じ入るように竈に潜ってしまった。それを見て師は大笑いし 「あれは悪を恥じる心をまだなくしてはおらんようだ、道士とは元来そのような者を導く者だが、弟子のお前に 気付かされようとは」石は長亭との新居と舅姑の家を近くに建ててやり長亭が毎日両親を見舞えるようにした。 夫婦は八人の子宝に恵まれ、一族は大いに栄えた。
4 17/12/20(水)21:41:57 No.473100431
めっちゃ子供作ってる…
5 17/12/20(水)21:42:57 No.473100677
うるせえ！
6 17/12/20(水)21:43:34 No.473100836
>夫婦は八人の子宝に恵まれ、一族は大いに栄えた。 優男と見せかけてこれはかなりのベッドヤクザだな石さん
7 17/12/20(水)21:44:50 No.473101144
狐である必要なくない？
8 17/12/20(水)21:45:25 No.473101300
>石は長亭との新居と舅姑の家を近くに建ててやり長亭が毎日両親を見舞えるようにした。 ちょっといいやつ過ぎない？
9 17/12/20(水)21:45:37 No.473101353
>狐である必要なくない？ なんだァ…テメエ…
10 17/12/20(水)21:46:04 No.473101473
>夫婦は八人の子宝に恵まれ、一族は大いに栄えた。 まで読んだ
11 17/12/20(水)21:46:19 No.473101539
士人は
12 17/12/20(水)21:49:02 No.473102179
いいやつには狐娘が嫁に来るのだな 桑死ね
13 17/12/20(水)21:55:30 No.473103862
桑は関係ねーだろ！
14 17/12/20(水)22:00:24 No.473105184
幽鬼は幽鬼で一途過ぎる…
15 17/12/20(水)22:01:05 No.473105367
狐娘嫁話いくつあるんだ…
16 17/12/20(水)22:04:21 No.473106198
美人＝狐なのいいよね
17 17/12/20(水)22:10:18 No.473107835
かーちゃん強いな…
18 17/12/20(水)22:14:31 No.473109077
狐は子沢山だからな…
19 17/12/20(水)22:14:43 No.473109132
あれ結局幽鬼は…
20 17/12/20(水)22:24:05 No.473111806
>あれ結局幽鬼は… 妹ちゃんと子作りに励んでるよきっと
21 17/12/20(水)22:26:00 No.473112371
>「なら私を連れ出すこともできたのではなくって！」 ここいいよね…
22 17/12/20(水)22:28:13 No.473113140
>「なら私を連れ出すことも >できたのではなくって！」と怒ると「家族思いの君の肉親を痛めつけることはできないだろう」と石が返すと >「あなたのそういうところが好きだけれど、もっと無頼になってもいいと思うわよ」と長亭は嘆息した 石さんには悪いけどうるせぇ！！
23 17/12/20(水)22:29:26 No.473113510
捉えた幽鬼が美少年って情報いらねーんじゃないかな… それはそれとして姉もいいよね…してさりげなく引き込むのはずるい
24 17/12/20(水)22:30:51 No.473113994
優しい夫に8人も産ませる気の強い天女のような美貌の狐とかちょっと大陸の盛る人は盛りすぎ
25 17/12/20(水)22:33:14 No.473114758
昔の中国の人の生み出したスクは完成度高いの多いな…
26 17/12/20(水)22:33:57 No.473114975
>石は枕を濡らす日々が一年も続いた。 さっさと迎えに行けや！って思うから長亭が文句言うのもわかる
27 17/12/20(水)22:34:54 No.473115243
白梅くんちゃんいいよね… su2155257.txt