ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
17/07/07(金)23:24:46 [たまにはだだ甘] No.438261867
「こんなところにいらしたのですか」 「ああ」 財閥のビルの屋上で佇んでいた俺は、短く背後から聞こえてきた声ーー詠に返事をした。 その心配しつつも穏やかな声色はいかにも俺の心を包み込んでくれるようだった。 「高いからってこの都会じゃ星がよく見えるって訳でもないんだけどな」 「ですが、星が近くに見えるような気がいたしますよね」 「だな。他の奴らはどうしてる?」 「焔さんと未来さんがはしゃぎながら下で短冊を吊るしているのは見ました。日影さんと春花さんは存じませんけれど」 「どうせその辺で寝っ転がったり意地悪くにやけてたりするんだろうよ」 偏見ではあるが、おおよそ間違ってもいないと思っている。
1 17/07/07(金)23:25:23 No.438262010
「あいつらと一緒にいなくてよかったのか?」 「焔さんが村雨様に付いててやれっておっしゃったので」 「……そうか」 失礼ながら、焔にしては随分な気の利かせ方をしたものだと内心思った。 別に感傷的というわけでもないがあまり騒がしさに浸る気分でもなかったからだ。 その点では詠は最高の人選と言えた。それ以外でもとは、敢えて今は言うまいが。 「昔のこの日は、飛燕を継ぐに相応しい忍になると願ってやまなかったものだがな」 左手を空に軽く伸ばして鞘を絞るように拳を握ると、そっと腰の位置へと拳を下ろす。 そして今まで一度も向いていなかった詠の方にそっと向き直ると、彼女は依然として優しげな微笑みを湛えたままだった。 「今はそんな風にはとても願えなくなったが、不思議と全然後悔はないんだ」 「……左様でございますか」 それ以上の言葉は敢えて継がずに詠の方をそっと見つめていたら、不意に詠の方が口を開いた。
2 17/07/07(金)23:25:41 No.438262095
「自らの力で掴まずして星頼みなんて反吐が出る。そうわたくしもずっと思っていた時期がございましたが……今は、星の巡りというのも捨てたものではないと思いつつあります」 おもむろに彼女は俺に抱きつくと、その豊満な胸の柔らかさに心臓は高鳴りその髪の匂いに鼻孔を擽られた。 「距離が愛を育むなんて紙芝居は昔よく聞かされましたが……一年に一度しか会えないというのはやはり耐えられそうにありませんわ」 「……そいつは、まったく同感だな」 俺の方からも詠を抱き寄せ直すと、彼女はそっと瞳を閉じ顎を上げた。 流石に口に出す事はしなかったがーー星以外は誰も見ちゃいない空の下で俺達は唇を重ね合っていた。
3 17/07/07(金)23:28:54 No.438262907
兄もやキテル…
4 17/07/07(金)23:30:42 No.438263302
珍しくまったく邪魔も入らず愛を育んでる…
5 17/07/07(金)23:31:35 No.438263488
七夕だからね
6 17/07/07(金)23:32:37 No.438263733
イチャイチャすんな いやしろ
7 17/07/07(金)23:32:55 No.438263789
ほむらちゃんにも情は存在したんだな…
8 17/07/07(金)23:33:47 No.438263976
真っ当にイチャイチャしやがって! 大好物ですありがたい…
9 17/07/07(金)23:33:56 No.438264015
焔ちゃんが邪魔しに来ない…
10 17/07/07(金)23:40:19 No.438265273
自分で兄もやセッティングしといて邪魔しに来たら焔ちゃんド畜生になっちゃうでしょ!
11 17/07/07(金)23:43:23 No.438265874
やはり兄もやはいい…
12 17/07/07(金)23:45:10 No.438266199
いいよね…
13 17/07/07(金)23:46:22 No.438266435
兄もやの灯は消さない…
14 17/07/08(土)00:15:24 No.438272030
ありません!!!11!188!1!11!