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17/06/25(日)12:33:04 少し昔... のスレッド詳細

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17/06/25(日)12:33:04 No.435687407

少し昔の話。僕はある女性に救われた。 誠実で、優しくて、愛らしくて、誰からも好かれる女性。生きることを躊躇わない彼女は、星明すらない夜海を彷徨う様に生きていた僕の希望だった。 夜空の星のように、彼女は遠く煌めいた光だった。僕はその光をランプに灯して、優しさを世界の全てに届けたかった。悲しみを照らし憎しみを浄化し慈愛の光を満たしたかった。 生まれて初めての夢。幸せを描くには想像力の欠如した僕が初めて見たもの。叶う前からきらきらと輝いたそれは。 出会ったのは小さな公園で、交わした言葉も有り触れたものだった。どこにでもある、当然の日常、それは本当に素晴らしいものだ。生きているとは素晴らしいことだ。 3年間、彼女と共に働いた。彼女が大学生になると、その頃丁度僕は配置換えされて会うことも少なくなった。彼女は元気にやっている。あの日から褪せない魅力のままに、あの日から果てない引力のままに。

1 17/06/25(日)12:34:35 No.435687724

彼女が成人した時、万年筆を贈った。彼女は驚いたような、懐かしいような目で僕を見て目尻に皺を作った。 あの日から瞼の裏に焼きついた貴方。一日たりとも忘れない貴方。されど貴方の瞳に映った懐かしさが物語るのは。 社会人になり数年の後、彼女は結婚をした。家族や友人ばかりの慎ましやかな席に不相応に呼ばれた僕は、彼女の恩人として紹介された。 「私をアイドルにしてくれた人」 嗚呼、僕を救ってくれた人よ。僕でなくとも、同僚ならきっと声を掛けただろう。僕は貴方の特別ではない。僕は貴方の偶然に過ぎない。 僕は違う。貴方でなければ救われなかった。違うのだ。貴方でなければ。 「高森さんはアイドルとして……」 言葉を、気持ちを紡ぐのは何と困難なことか。吐き気にも似た何かが達観しようとして叶わなかった俗物の僕を嫌という程苦しめる。 幸せを描くには想像力の欠如した僕が描いたそれは独善的な歪んだ独占。時間と一緒に積み木のように崩れていくのを、記録のように瞳は写すことしか出来なかった。

2 17/06/25(日)12:35:05 No.435687833

きっと、素敵な恋をしたのだろう。素晴らしい愛を唄ったのだろう。輝かしい未来が待っているのだろう。顔も名も知らぬ沢山の人に親切を、慈悲を、誠実を、真心を届けた貴方。どうか、その全てが報われますように。 想像力の欠如した僕の描く幸せはいつも不鮮明で、だけど、だから、僕はその具体性のなさ故に少しだけ救われたのかもしれない。 今でも彼女とは親交がある。家族でどこそこに行っただの、子供が生まれただの。そんな話を本当に楽しそうに、嬉しそうに話す彼女の笑顔が眩しかった。その幸せが自分の幸せでもあると飲み込むには咀嚼の足りない僕は一人、何度も何度も吐き出してしまう。 生きていることは素晴らしいことだ。生きることから躊躇いも迷いも捨てた僕は、どんなに苦しくても惨めでも生きていく。 彼女の幸せの歯車の一つに僕がいるから。それはとても、とても幸せなことだから。 いつの日かそれが噛み合って、この世の全てに幸せを届けられますように。想像力の欠如した僕の描く夢もまた、幸せに溢れている。

3 17/06/25(日)12:37:34 No.435688312

狂っている…

4 17/06/25(日)12:48:48 No.435690535

ありふれた藍子P来たな…

5 17/06/25(日)12:55:01 No.435691816

藍子は幸せになって欲しい 俺は藍子を幸せに出来ない

6 17/06/25(日)13:17:49 No.435696692

アイツ

7 17/06/25(日)13:30:28 No.435699435

藍子…

8 17/06/25(日)13:31:48 No.435699678

朝立ってたスレで淀んだ気持ちをなんとか吐き出したかったんだろうということはわかる

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