虹裏img歴史資料館

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23/05/10(水)02:16:55 「んっ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1683652615921.jpg 23/05/10(水)02:16:55 No.1055670288

「んっ、んぅっ、あっ、んーっ……!」  どうにも声がうまく出せない。  そりゃそうだ、私の口は現在進行形で蹂躙されているんだから。たったひとりの先輩によって。 「フフ……ソゥキュート」  ことさら水っぽく跳ねて離れる唇。満足そうな溜め息、充足感に満ちた声色が私の耳に伝わって、びりびりと震えて温度の薄い耳先を赤らめさせる。えんぜん、だっけ。色っぽくほほ笑む様子のことを指す言葉って。もしもそれが正解なら、今のこのひとにはぴったりだ。  月に数回の『お泊り』の日。私は寮のよりも随分と広いベッドに転がされている。時間は昼間、ご飯を食べてちょっとしたぐらい。そろそろお昼寝と洒落込みたくなる私に覆いかぶさるのは、強くも柔くて頼りがいもあるだろうひと。人懐っこいという定評で周りに良く知られた先輩。だけど、今は違う。今だけは私しかきっと知らないひと、私だけが知る由のあるひと、タイキシャトル。愛をぶつけてくる乱暴なひと、そんなひと。

1 23/05/10(水)02:17:59 No.1055670404

 タイキさんになすがままにされているあいだ、私が出来ることなんて途轍もなく少ない。例えなくても、一つっきり。このひとを喜ばせるためにくぐもった声を上げる、そんなことぐらい。粘つく熱気を帯びた舌と、これからの痛みを怖がりながらも期待する舌がもつれあう。怖がる舌先に、がりっ。痛み、血のにじみ、鈍くてまずい鉄の味が私を、許されない気がする関係がより強固になっていくような絶頂の境地へと導く。  胸の鼓動が普段よりも激しく感じる。  普段よりも、いつもよりも?  ちがうちがう、いつもこの日が最新だ。  抗えないんだ、もう。  だって私は、このひとと。  なってはいけないような関係に、なってしまったんだから。 「……ンフ、アッ、ティアーが……どうしたんデス、スカイ?」 「タっ、や、あっ、なんでも……ありませ……」 「だったら、もっと強く吸っても、ノープロブレムデスヨネ?」  頷くのを待つこともなく、タイキさんは私の頬に手をやって。まるで自分の唇に私の唇をぶつけるみたいにして、私の顔を持ち上げる。また、言葉にならない感覚が自分の全身にかけめぐる。

2 23/05/10(水)02:18:35 No.1055670459

 ずくん、おなかの下あたりのなにかが熱くうごめく。目に見えるものがとろけていく、湯煎に掛けられたチョコみたいにぐずぐずと固さを失って、糖度の高い匂いをしっとりと発する。 「ここ、ここも」  抱き締められているけれど、両手の自由は普通に利く。でもそれはタイキさんの罠みたいなもんだ。そう分かっていても抗えない。欲ってのは勝手に溜まっていく。解放したいって思うのはきっと普通のことなんだ。今日のためのおしゃれ、水色のフレアスカートの上から。タイキさんがちゃんと私の声に気づいてから。自分の下腹部をとんとん、ゆっくりと叩く。 「おねがい、します」 「ウフフ……オフコース」  お腹の上を這いずる指に悶えながら、少しだけ考えてみる。最初、フラワーが絡まない場所でのファーストインプレッション的なのはいつだったっけ。外? そうだ、屋外。人気の少ない校舎の端とかだ。心細そうにしているところを見かけて。なんの気なしに寄り添って、なんで泣いてるのかとか聞いて。理解して、だいぶたって。それからいつの間にか、サボりに使っていた昼の屋上で、押し倒されて、秘密が出来上がってしまった。  後悔?  そんなの、してない。

3 23/05/10(水)02:19:06 No.1055670519

 だって思い出すたび、ぞくぞくするから。あの日、味わったのも。甘いのにどこか血腥いようなキスだった。生きていられているだけ幸せとでも思えるぐらいの力でハグされて、そのまま。盛りのついた動物みたいな強引さで唇を奪われた、諫める時間も与えらないまま。  瞬いた、瞳を。それしかできなかった、だから。視界が、明滅した。ちか、ちかちか。いきているのか、しんでしまったのか。わかんない、なんにも。知らないよこんなの。そんなこと言う暇すらなかった。鷲掴みにされた胸、抜け出せないようにきつく抱き留められた腰、そもそも震えて動かない私の脚、タイキさんの尻尾は私の右腕に巻き付いていた。 「あっ……!」  最初、本当に最初に味わったころは殺されるかと思うほどだった。でも、最近は少しだけ慣れてきた気もする、かも知れない。ううん、けど、やっぱり。強がりなのかもしれない。だって、まだまだ身体がこわばってしまうから。今もそう。じわじわとより下側へ。タイキさんの指が下っていく。スカートのタックが外れる音が聞こえた。かすかだけど、肩に力が入ってしまう。

4 23/05/10(水)02:19:29 No.1055670562

 ただ、私が相手にしているのは、そういうのには敏感なひとだ。私としてはこの感情を気取られたくない。だから、誤魔化す。してほしいことを口にして。 「その、脱がせて、もらっても……」 「ノンノン、このままでいいデース」  少しだけ下に引っ張るだけで、私のパンツがあらわになるような状況だけど。タイキさんはそんなこと一切考慮せず、何故かお腹の方から私の股へと指を忍ばせる。そして、数度。くち、ぐち、大事な部分に意地悪をする。 「うぅ……んあっ……」 「ワーオ……」  そしてすぐ、悪い指が私の目の前にやってくる。窓から差し込む光にきらめくのは、直視するのをためらうぬめり。 「……えっち」 「ワッツ?! それはスカイの方デース!」 「だって、いっつもじらしてくるじゃないですか……」 「ムムム……そんなつもりハ……」 「でも……いっつもですもん」 「ンー……気持ちよくエキサイティングするにはドウシタラ……アッ!」  閃いたとばかりにタイキさんは手を合わせた。それから、すっ、と。私の口元に人差し指と中指を宛がい、くらくほほえむ。

5 23/05/10(水)02:19:52 No.1055670599

「テイスティング」 「え……?」 「ンー、ジャパニーズだと……」  耳元に唇を寄せて、ささやく。 「舐めろ」  ぶわっ、恐怖と歓喜の力によって全身が粟立つ。おずおずと口にして、それがさっきまで自分の大事な場所に触れていたものだと理解する。若干、苦い。手と手で握り合うだけなら嬉しいそれも、粘膜に対しては不快なものでしかない。それでも、一度咥えてしまった以上は。ちょっとぐらいは、がんばらなきゃ、いけない。 「スカイ?」 「ん、ふぇ……?」 「やる気、アリマス? オシオキ、デスネ」 「んーっっっ!」  ちろちろ、もぐもぐと指を食んでいたとき、突然二つの指で舌を掴まれた。何がタイキさんの逆鱗に触れたのか分からずパニックになる。けれど、私の様子なんてタイキさんはてんで気にかけてくれない。空いた片方の手で私のスカートとパンツを脱がすことに躍起になっている。どうしても涙が止まらない。突然の痛みってものは人間を簡単に前後不覚にさせてしまう。嘔吐感を堪えながら、必死になって舐めて、満足してもらえるように頑張ってみる。いやだの気持ちが炸裂する一歩手前で、ようやく。優しく……いや、優しそうに笑ってくれた。

6 23/05/10(水)02:20:25 No.1055670663

「サンクス、スカイ」  私の口内を無茶苦茶にいじめた指が、ゆっくりと引き抜かれていく。 「サア、スカイ。どこがグッドだったか。言えマスカ?」  涙を浮かべちゃダメなんだ、このひとを昂らせるだけなんだから。 「いたい、ところ」  でも、からだは、ダメ、なんだ。 「くるしい、ところ」  勝手に、返事、しちゃうんだ。 「だから、もっと、もっと……してください」 「ンフフフ……グレートジョブ、スカイ」  トリート、あげますネ。守るものを無くした私の下半身、触られるのを待っていたかのようにじくじく疼く、濡れたそこに深く沈み込む指先、布越しじゃ感じられなかったもの、内側まで潜って暴れて私を台無しにする。単音の喘鳴が私の中からあふれてくる。タイキさんの頭が私の鎖骨部分に存在しているのだけは分かる。音が強くなっていく、いつかの日みたいな感覚。明滅する白と黒。普通と異常を行き来するたび、ボルテージが上がっていく。そして、首元に噛みつかれた瞬間。溜め込まれたフラストレーションが爆発した。 「んっ、あああぁっ……」 「キュート、アズ、エヴァー……スカイ」

7 23/05/10(水)02:20:57 No.1055670732

 ぐうっとシーツを掴んでも、身体は完全にはコントロールできなくて。弓なった身体がびくんびくんと震えて、何かが勝手に身体から出ていくような感覚を味わった。筋肉のほとばしりも長くは続かないから、身体は徐々に弛緩していく。ちょろろろろ、ああ、おしっこでちゃってる。なのにダメだ、恥ずかしいとかも考えられない、正直それどころじゃない。何度も経験させられたことなのに、不思議とこの感覚だけはずっと生まれたてのまま残っている。 「ウォーター、ドーゾ、スカイ!」 「んえ……あっ、んむっ……あふっ……」  ベッドサイドのテーブルに置かれたミネラルウォーター。タイキさんはキャップを勢いよく開けて水を口に含み、半ば無理やり自分の唇から私の口へと移してきた。飲まないと、いろいろ、溺れてしまうから。送られてくるものをなんとかして飲み下して、一息つく。 「これでリミット、だなんて。言いませんヨネ?」  そう明るく笑うのは、誰もが知るタイキさんの姿に違いない。でも、こんな状況でにんまり出来るのを知っているのはたぶん、きっと、私だけ。

8 <a href="mailto:おわり">23/05/10(水)02:21:24</a> [おわり] No.1055670787

「は、はい……」 「今日はイーッパイ、色んなトイを持ってきましたカラ!」 「ちゃんと、まんぞく、させてくださいね」 「……ハイッ! たーっくさん、遊びましょうネ!」  でもまあ、別に。特別だとかはどうでもいいんだ、大事なことはそうじゃない。今、楽しんでいる自分が居ること、充足を感じている相手が居ること。それが大事なんだ、こうなってしまったからには。  だから、今日も。潰れてしまうまでは楽しもうと思う、このひとを好きなのには違いないから。ありふれていない幸せにつながってしまう、今日この日を。

9 23/05/10(水)02:23:45 No.1055671064

スレッドを立てた人によって削除されました ウマエロdel

10 23/05/10(水)02:24:47 No.1055671164

良かった…

11 23/05/10(水)02:25:39 No.1055671256

ありがとう…

12 23/05/10(水)02:31:30 No.1055671831

セイちゃん横にされますね…

13 23/05/10(水)02:36:48 No.1055672372

いいね… タイキ好きだからトレタイも書いて欲しい…

14 <a href="mailto:sage">23/05/10(水)03:13:02</a> [sage] No.1055675249

スレッドを立てた人によって削除されました ディスコなりなんなりよそでやれ

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