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泥企画 のスレッド詳細

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22/11/14(月)23:36:31 No.993496959

泥企画

1 22/11/14(月)23:37:07 No.993497220

遠野の「」に質問があるんだけどいるかな

2 22/11/15(火)00:01:59 No.993506672

今日は何か人いないな

3 22/11/15(火)00:05:09 No.993507841

質問があるなら待っとくべきかなと思って…

4 22/11/15(火)00:07:25 No.993508592

いなさそうだし夜遅いので喋っていいよ

5 22/11/15(火)00:09:50 No.993509463

春の陽気といえどもまだ温まりきらぬこの時期に、雨が降るとどっと冷える。 朝の天気予報で再三警告されていたそれに人間は備える事こそできるが、動物たちはそんな事など露知らず。 夕暮れ前、しかし曇天下の暗い住宅街の隅に置かれたダンボールの中に仔猫が1匹、震えながら声を上げていた。それを敢えて見ないようにして、そそくさと脇を通り過ぎる。 見ない、見ない、見ない。見ればきっと足が止まる。そう思えば思うほど、次の一歩は重くなる。 気づけば歩みは止まり、そのダンボールの前に立っていた。 「にゃあ……」 降りしきる雨を突如覆う物陰の到来に、寧ろ弱々しく鳴き声を漏らす。 「アンタも1人なんだ。寒くないの?」 「なぁ……」 何故話しかけたのか。何故こうして傘を差し出しているのか。それは単なる同情からか、それとも何かに共感してしまったのか。正確な事は何も分からぬまま、肌寒い路地で暫し蹲っていたところだった。 「そこで……何をしているんですか」 遠くから声がかけられる。その声は雨音にも負けずよく通る……普段から声を通し慣れている人物のそれだった。 「……委員長」 「藤乃原さんですか」

6 22/11/15(火)00:10:06 No.993509563

同じクラスの学級委員、葡萄藤稔が十字路から遠巻きにこちらを覗いていた。 「……何?ルミが寄り道してたら悪いの?」 「いえ。雨道で蹲る人が居たから声をかけただけですが」 先の位置から動かずに、淡々とその言葉は放たれる。雨をくぐり抜けるほどの声量があるはずなのに、その声には熱が無いようで。 「何か、お困りですか」 「はぁ?帰り道でちょっとしゃがんでたら悪いって言うの?余計なお世話……」 抑揚なく続けられる言葉に、つい買い言葉で返してしまう。敵対的では無かったはずだが、勢いづいてしまった口を止める事は叶わなかった。 「にゃあ……にゃあー……」 「……そうですか」 仔猫が鳴く。先よりも力強く、きっとそこへも届いたはずだが、しかし彼女は意に介さない。 此方の返答をのみ確認して、そのまま十字路を横切って行った。 「……なんなの、アイツ」 1人と1匹が縮こまって収まる傘に、ひたすらに雨が打ち付ける。 人の居ない路地が、より一層冷たく感じた。

7 22/11/15(火)00:27:05 No.993516168

猫はずるいよ猫は

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