虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。新しいログはこちらにあります

22/11/12(土)21:16:15 水面の... のスレッド詳細

削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。

22/11/12(土)21:16:15 No.992658675

水面の中でゆらゆら揺れる月明かり。辺りはすっかり夜に包まれて、人もすっかり居なくなっていた。なんの理由も無く池の中を眺める。鏡写しのようで、現実よりもおぼろげなその景色は、むしろこちらよりもマシな世界に思えた。 この時期は日が落ちると結構冷える。木製のベンチでさえも自分の体温を奪っていく。鉄製の手すりに触れると、あまりの冷たさにこのまま凍えてしまうのではとすら思ってしまう。 ふと、頭にあったかいものを感じた。柔らかくて、こちらを包み込むようなぬるい暖かさを。 見上げると、彼女と目が合った。頭上にあったのは彼女の両胸だったらしい。確かめるために掴まなくてよかった。なんで頭に載せていたんだという疑問はあるが。 心なしか彼女の表情は沈んでいた。自分のが移ったのだろうか。少し申し訳ない気持ちになる。 「なんか最近、リアクション薄いよな。つまんねーぞ」 「疲れてるんだよ。今のだって実はドキドキしてるぞ。疲れるから表に出さないだけで」 「ホントかー?確認すっからな」

↑Top