ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
22/11/07(月)15:14:47 No.990840186
昔昔あるところに心優しき農家の男がいました。ここでは仮にトレーナーと呼ぶことにします。トレーナーは誰にも別け隔てなく優しく多くの人に慕われていましたがとても貧乏でした、というより村全体が近年凶作続きで年貢も満足に収められず皆飢えて困っていました。 少しでも腹の足しになるようにある日トレーナーは山菜を取りに山へと向かいました。すると何処からか「てやんでい!てやんでい!」と狐の鳴き声が聞こえてくるではありませんか。 トレーナーが音を頼りに草木をかき分け探して見ると一匹の狐がトラバサミに捕まっているのを見つけました。 「トラバサミは違法だろう、けしからん」 そうトラバサミの使用は平成19年4月16日から〈鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律〉によって原則禁止されているのです。 トラバサミを慎重に外し狐を助けてやったトレーナー、その後棘が食い込み血が流れる痛々しい足に傷薬を塗ってやり包帯を巻いてやると元気を取り戻した狐は元気そうに山の奥へと去って行きました。
1 22/11/07(月)15:15:05 ID:s0ZUxQRc s0ZUxQRc No.990840238
スレッドを立てた人によって削除されました >もす>ろす
2 22/11/07(月)15:15:07 No.990840248
トレーナーがその後山道を進んでいくと山菜・茸・木の実が背負っていた籠いっぱいになるほど沢山採れました。ウキウキした気分で村に帰るトレーナーでしたが村に近づくにつれ高揚した気分は萎んでいき足取りは重くなっていきます。 「沢山の山の幸は取れたがこんなの焼け石に水だ、もっと米が取れなければ村のみんなを飢えから救ってはやれない…」 村に帰ったトレーナーは取ってきた食べ物を村人たちに全て分け与えてしまいました。しかしこの量の山菜でも村中に分けてしまえば一月も持たないでしょう。村人たちはみなトレーナーにお礼を言いましたがトレーナーの顔は晴れないままでした。
3 22/11/07(月)15:15:10 No.990840264
スレッドを立てた人によって削除されました >ハレ>ルヤ
4 22/11/07(月)15:15:25 No.990840310
スレッドを立てた人によって削除されました >ハレ>ルヤ
5 22/11/07(月)15:15:56 No.990840446
書き込みをした人によって削除されました
6 22/11/07(月)15:17:09 No.990840705
コンコンするんか!?
7 22/11/07(月)15:17:53 No.990840862
それから何日かたったある日の夜、トレーナーが布団を敷き寝ようとしていると、トントンと扉を叩く音が聞こえました。こんな夜遅くにに誰だろうとトレーナーが戸を開けると、そこには勝ち気な吊り目と口からちらりと見えた八重歯そして何処か幼さを感じさせる勇ましい顔と小柄な体躯に不釣り合いな大きな胸部と引き締まった腰つきにがっしりとしたお尻、髪を2つにまとめ触れればモフモフと肌触りざ良さそうないなせな美少女がいるではありませんか。 「よう!こんな夜更けにすまねぇなぁ。あたしは旅のモンなんだが道に迷っちまってなぁ、一晩でいいんだが屋根を貸してくんねぇか?勿論礼はさせてもらうさ」 トレーナーは年若い女性が一人旅?と怪しみしましたが困ってる人を見捨てては置けない性分なので快く家に泊めてあげました。
8 22/11/07(月)15:18:29 No.990840965
次の日「一宿一飯の恩義、返さなきゃ女が廃るってもんさ」と言って彼女はトレーナーの仕事を手伝い出しました。トレーナーは「気にすることないのに」と遠慮しましたが彼女は少々強引に押し切ってあれやこれやと世話を焼き、一緒に畑を耕したり、川に水を組んできたり、料理を作ってくれたりと非常によく働いてくれたのでトレーナーはそのうち何も言わなくなりました。 さてそれから一ヶ月ほど立った頃。 何故か彼女、イナリワンはまだこの村にいました。 旅はいいのかと聞こうと思ったトレーナーでしたがそれを聞いてしまうと彼女と別れなければならないのが辛く言い出せませんでした。トレーナーはすっかり彼女に惚れ込んでしまったのです。 さて村ではイナリワンが来てから異変が起こっていました。山では毎日のように獣や山菜が取れました、川ではいつも魚が大量でした、畑は例年にないほど豊作に恵まれました。村は食べるのに全く困らない裕福な村に変わっていたのです。
9 22/11/07(月)15:19:03 No.990841075
村人たちも薄々感づいていました、ある日突然やってきた少女イナリワン、彼女は只人では無いだろうと。神かあるいは仏の類か、この村に福をもたらしてくれる存在なら是非このまま村に留まってほしいものだ。 そこで村人は一計を案じました。イナリワンがトレーナーを慕っているのは誰が見ても明らかでした、そしてトレーナーもまたイナリワンを憎からず思っていることも。 村長がある日トレーナーを呼び出しこう告げました。 「なあトレーナー、お前は大層な働き者で器量もよく親切で村中の人間から好かれているのにこれまで嫁を取っていなかったな、あのイナリワンという少女を嫁にしたらどうだ?」 そう言われたトレーナーは驚いて、 「しかしあの子は旅人です、私の都合であの子の成すべきことを止めるわけには行きません」 と答えました。 「お前はあの子を好いているだろう?このままあの子と別れてしまっていいのか」 村長の言葉にトレーナーは図星を突かれ押し黙りました。声もなくうつむくトレーナーに村長は 「気持ちだけでも伝えておけ、あの子もお前のことを悪く思っていないだろうから」 と助言をし家に返しました。
10 22/11/07(月)15:19:23 No.990841150
>それから何日かたったある日の夜、トレーナーが布団を敷き寝ようとしていると、トントンと扉を叩く音が聞こえました。こんな夜遅くにに誰だろうとトレーナーが戸を開けると、そこには勝ち気な吊り目と口からちらりと見えた八重歯そして何処か幼さを感じさせる勇ましい顔と小柄な体躯に不釣り合いな大きな胸部と引き締まった腰つきにがっしりとしたお尻、髪を2つにまとめ触れればモフモフと肌触りざ良さそうないなせな美少女がいるではありませんか。 初見で随分隅々まで観察してんな
11 22/11/07(月)15:19:35 No.990841209
家への帰路の中でトレーナーは考えました、村長の言葉、自分の気持ち、イナリワンの気持ち、答えはでないまま家につき中に入ることもできず立ち尽くしていると。 「おぅ帰ったかいダンナ、早く入んなよ。夕飯出来てるよ」 戸を開けイナリワンが出迎えてくれました。 温かい笑顔で自分を見上げてぐる彼女を見てトレーナーは愛おしさで胸がいっぱいになり決して彼女と離れたくないと強く思いました。 衝動のままに彼女を抱きしめると戸惑うイナリワンに、 「ずっとここにいて欲しい」 と思うままの胸の内を晒したのです。 ところがイナリワンは酷く苦しそうな顔をしてから歯切れ悪く答えました。 「ダンナ悪い……その話は受けられねぇ」
12 22/11/07(月)15:19:56 No.990841286
>昔昔あるところに心優しき農家の男がいました。 ほーん… >「トラバサミは違法だろう、けしからん」 >そうトラバサミの使用は平成19年4月16日から〈鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律〉によって原則禁止されているのです。 現代やないか…
13 22/11/07(月)15:20:39 No.990841439
トレーナーは足元の地面が崩れて無くなったような錯覚に陥りました。それでもイナリワンの言葉から迷いと悲痛さを感じ取ったトレーナーは揺れるイナリワンの瞳を真っ直ぐ見つめて問いかけます。 「理由を聞かせてくれないか」 イナリワンはトレーナーの視線から逃げるように顔を反らしました。しかしやがて覚悟を決めた顔つきになりトレーナーから一歩離れて目を閉じました。 するとイナリワンの体がボンヤリとした光を放ち輪郭しか見えなくなりました。突然のことに呆気にとられるトレーナーの前で質素な紫の着物が鮮やかな赤と純白の着物に変わっていきます。着物には豊穣を示す稲穂の柄、肩から腋にかけてが露出しており更に腰を締め付ける帯がスラリと細い腰を抑えており白い布一枚が前面を覆ってるだけの突き出した胸部を強調しています。黒く長い靴下が脚部全体を覆っているため下半身は肌の露出が少ないものの腰巻きが太ももに届かないほど短いのでムッリチとした脚の輪郭がそのまま見えました。 普段の少年のような奔放さが鳴りを潜め、女性らしい気品さ、神に遣える巫女の如き神々しさ、それでいて男を魅力する色気がありました。
14 22/11/07(月)15:21:35 No.990841601
こいつ女の見た目の描写だけは細かいんだ!
15 22/11/07(月)15:21:37 No.990841604
「実はあたしは稲荷様にお仕えする眷族なのさ、罠にかかって動けなくなったあたしを助けてくれたダンナに恩返しがしたくて、稲荷様に頼んで人の姿にしてもらってよ、今日までここにいたんだか……あたしはいつか稲荷様の所に帰らねぇと、だから……ダンナ?」 結構大事なことを話してるイナリワンでしたがトレーナーは全く彼女の話を聞いていませんでした。惚れた女性が見せた全く違う一面を見て心動かされない男がいるでしょうか、今の彼女は普段のイナリワンを知っているほど女性として魅力的に思える姿なのです。 すっかり掛かってしまったトレーナーはイナリワンを押し倒しました。
16 22/11/07(月)15:22:09 No.990841733
そしてイナリワンの畑は耕され、掘り返され、揉みほぐされ、水をまかれ、種を付けられました。トレーナーとイナリワンが住む家の方角からは獣のような鳴き声が一晩中聞こえたそうです不思議ですね。 夜が開け空が明るくなり始めるころようやく説得し終わったトレーナーはまるで全力疾走した後のように息を切らして頬を赤らめるイナリワンへと言いました。 「俺の妻になって欲しい」 「……はい、旦那様♥」 こうしてめでたく結ばれた二人は豊穣に恵まれいつまでも末長く幸せに暮らしたということです。 おしまい
17 22/11/07(月)15:22:39 No.990841836
>そうトラバサミの使用は平成19年4月16日から〈鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律〉によって原則禁止されているのです。 へーまあ地雷みたいなもんだしな