22/10/31(月)00:14:21 泥の子... のスレッド詳細
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22/10/31(月)00:14:21 No.988129827
泥の子供には見せられない子供の時間
1 22/10/31(月)00:16:56 No.988130752
私はおもむろにくるるさんの頬に指を伸ばした。 軽く摘む。ちょっと引っ張り上げる。ほら、唇が笑顔の形。 猛然と頭上からくるるチョップが降ってきたのはその次の瞬間だった。 「あいたー!?」 「なにするのよいきなり」 くるるさんが私を睨みつける。ソファに座った膝の上には開いたままの古めかしく分厚い本。 軽く紙面に視線を滑らせても全く内容が分からない。というか外国語だった。英語ですら無かった。 くるるさんはいつもこうだ。私たちが屋敷に来ても基本的に我関せず。たまに首を突っ込むのはハードな話をしている時。 いつもぽつんとひとりで本を読んだり、パソコンを弄ったり、鉢植えの世話をしている。 それが私にはまるでお伽噺に出てくる魔法使いのように見えた。魔法少女みたいにキラキラしてない、本当の魔法使い。 山奥に隠棲してひとりぼっちで薬草を煎じたりまじないをしているステレオタイプの魔女だ。 実際に魔術師なんだから、その連想の通りなんだろうけれど。 「だってくるるさん、一度もにこっと笑ったことないじゃないですか。 いつもむすっとして不機嫌そうです。だから笑顔も見てみたいなーって。ほら、笑ってみてくださいよ」
2 <a href="mailto:〆">22/10/31(月)00:17:11</a> [〆] No.988130844
「突然やってきて頬を摘んだ後は笑ってみろ、って?厚顔極まったわね。絶対イヤよ」 しっしっ、と犬を追い払うみたいに手を振って読書に戻るくるるさん。 なるほどそういうことね。完全に理解した。 私はおもむろにくるるさんの頬に指を伸ばした。軽く摘む。ちょっと引っ張り上げる。ほら、唇が笑顔の形。 私の手首が蛇のように伸びてきたくるるさんの指でがっちり握りしめられた。 「離しなさいよ…!」 「やでーす」 くるるさんが腕に力を込めて私を引っ剥がそうとする。…え?これで抵抗してるつもり?弱…。 前から思ってたけど華奢な見た目通りにこの人非力すぎる。腕がぷるぷる震えてるけどまるで私を遠ざけられてない。高校生なのに。 付け加えるなら眼鏡はあんまり似合ってないし、外したほうが絶対美人だと思う。コンタクトにするとか。 「や、やめ…っ、やめ゛ろ゛ぉっ!」 「いーーーやーーーでーーーすーーー!」 目的はくるるさんの笑顔を引き出すことではなく頬を引っ張ることにすり替わったことに気づかずどったんばったん。7:3で私優勢。 「…なにやってるのよ…?」 物音を聞きつけた六花さんが呆れた顔で見下ろしてくるまでしばらく続いた。
3 22/10/31(月)00:22:50 No.988132891
>くるるさんが腕に力を込めて私を引っ剥がそうとする。…え?これで抵抗してるつもり?弱…。 >前から思ってたけど華奢な見た目通りにこの人非力すぎる。腕がぷるぷる震えてるけどまるで私を遠ざけられてない。高校生なのに。 ひでぇ…
4 22/10/31(月)00:24:10 No.988133384
高校生なのに無理やり押し倒せちゃうんだ
5 22/10/31(月)00:25:56 No.988134011
仲良しだなこの三人!
6 22/10/31(月)00:31:59 No.988136002
小学生に負ける高校生…
7 22/10/31(月)00:42:02 No.988139293
40分か なんか適当に書くをしてもいいかもしれない
8 22/10/31(月)00:45:19 No.988140345
魔法少女で平穏な学校生活 初めてシャドウカード入手した魔法少女 トリカゴ神父が胃を痛めてるところ 魔術詳しくない魔法少女の魔術修練 主要な3つの海以外の月SS どの企画や世界観でもいいからハロウィン
9 22/10/31(月)00:52:09 No.988142625
>主要な3つの海以外の月SS 軽くね 軽く
10 22/10/31(月)01:23:03 No.988151220
書き込みをした人によって削除されました
11 22/10/31(月)01:23:14 No.988151254
書き込みをした人によって削除されました
12 22/10/31(月)01:23:14 No.988151255
書き込みをした人によって削除されました
13 22/10/31(月)01:23:39 No.988151352
すごいタイミングでバッティングした お先にどうぞ
14 22/10/31(月)01:23:46 No.988151377
被っててダメだった
15 22/10/31(月)01:23:54 No.988151413
SSが混線したな...
16 22/10/31(月)01:24:43 No.988151617
申し訳ない… 「魔術師って体力ないの?」 先の騒ぎが一息ついて、ハルと六花は枢木家のリビングでおやつタイムを楽しんでいた。因みに食器は枢木家のものを借り、茶葉は六花、お菓子はハル持ち込み。 「うーん…どうなんだろう…お姉ち…姉様は糸を張り巡らせてビルの間飛び回ってたけど……」 首を傾げる六花を見ながらハルは糸で飛び回る…?とビルの谷間の暗闇にキラリと光る二つの目と歌われる赤い蜘蛛男が思い浮かんでいた。 『そりゃお前の姉ちゃんがおかしいんだよ…枢木の嬢ちゃんはドルイドの流れだから本当ならアウトドア系の筈だが…』 ランサーからの突っ込みに、ハルの頭に更に疑問符が追加される。アウトドア系なのにあんなに力がないの? 「仕゛方゛な゛い゛じゃな゛い゛……私が学んだのは殆ど文献からだけなんだから」 唸るような声がハルと六花の後ろから聞こえた。振り向くと楡が恨めしそうな顔で二人を見ている。まだ肩で息をしている辺り体力が戻っていないらしい。 「えっと…くるるさんお茶飲みます?」「クッキーもありますよ」 憔悴している楡の様子に六花は余っていたカップにお茶を注ぎ、ハルはお菓子を差し出す。
17 <a href="mailto:2/3">22/10/31(月)01:25:14</a> [2/3] No.988151760
「頂くわ……それにしても、ランサーだっけ? それにしても私、"魔術を見せた覚えはない"んだけど」 紅茶を一杯飲み干し、喉が潤ったのか落ち着いた楡はギロリとランサー、ホワイトトパーズを不機嫌そうに睨み付ける。…そう、楡は魔術師であるとハルと六花に語ったがその魔術までは見せてはいない。 つまり、ランサーは結界の張り方や枢木家の様子だけで枢木家の魔術がドルイドを由来とするものだと見抜いて見せたのだ。これを面白く思う魔術師がいる筈はなく、楡も当然不愉快であり、それを隠す気はなかった。 『HAHAHAHA!! アイムマギウスファザー』 だが、ランサーは平然と笑ってそれをいなした。 「影法師の癖に…」 『そうだ、俺は影法師だ。影にムキになるのはバカらしいぞ?』 苦虫を噛み潰したような楡にランサーは尚も言葉を重ねる。
18 <a href="mailto:3/3">22/10/31(月)01:26:57</a> [3/3] No.988152228
「……っ!」 「ランサー、失礼」「良く分からないけど言い過ぎ!」 楡が目を見開き言い返す前に、六花はホワイトトパーズからカードを引き抜き、ハルは引き抜かれたカードをクッキー缶へとしまうと庭へと投げ捨てた。 「ごめんなさい、くるるさん。ランサーが失礼な事を…」 六花は楡に深々と頭を下げる。 「……まぁ、良いわよ。 あなたが言った訳じゃないし…なんだか喉が乾いちゃったわ。 もう一杯お茶貰える?」 一度深呼吸した楡は憮然としてはいたが、少しだけ表情を柔らかくしてお茶のおかわりを頼んだ。 『やれやれ…魔術師らしい魔術師とは生き辛いもんだな…』
19 22/10/31(月)01:27:20 No.988152320
一瞬くるるるが登山する話に見えた
20 22/10/31(月)01:27:37 No.988152389
>『そうだ、俺は影法師だ。影にムキになるのはバカらしいぞ?』 ここ実にオーディン
21 22/10/31(月)01:37:41 No.988154640
喋れるカードはどのくらいあるんだろう
22 22/10/31(月)01:38:17 No.988154759
せっかくだし俺も投げていい?
23 22/10/31(月)01:38:30 No.988154793
いいわよ
24 22/10/31(月)01:38:46 No.988154843
>喋れるカードはどのくらいあるんだろう バーサーカーとかじゃなければ基本喋れると思ってたわ
25 <a href="mailto:1/2">22/10/31(月)01:40:30</a> [1/2] No.988155195
「とりックオアトりーと!」 「…ああ、ハロウィンか」 傍若無人、暴飲暴食、食欲の化身という言葉がこの上なく似合うであろう自分のサーヴァントが、既視感のある見た目と発言をしながら両手を突き出してきた 違いがあるとすれば以前の白い布を被っただけの雑な仮装ではなく、何処で用意したのかコミックに出てくるような魔女のような帽子と衣装を着ている その表情は何時もの歯をむき出しに笑っているものだが、『どうだ?』と言わんばかりの視線と『もちろん菓子はあるよな?』という視線の二つを感じる 「そうダ、前は忘レテたダろうが今回モ無いトは言わサナいぞ?」 「チッ…オラやるよ」 舌打ちをしながら俺は用意していた飴を1つギドィルティの手の上に置いた ギドィルティは飴と俺を表情を変えずに視線を何度か移した後に「ハ?」と明らかな抗議の声をあげる
26 <a href="mailto:2/2">22/10/31(月)01:40:56</a> [2/2] No.988155284
「なんだ文句あるのか」 「アルに決まってイるだロう、コレにモンクはなイが少ナすぎる、もっと食わせロあと1000倍は欲しいゾ」 「お前はハロウィンというだけで菓子が貰えることにもっと感謝しやがれ!そんな量買う余裕なんかねぇんだよ!」 事前に予想していた反応通りコイツは抗議してくるが、無い物はない 弾薬費に装備、主にコイツの食料代で常に金欠だ。むしろ飴を用意してあるだけ感謝してほしい そう思いながらギドィルティにそう言い放つと、少し黙った後「わかっタ」とだけ言い、外に出て行った 俺の言葉に悲しんだりこの現状を察して我慢する、なんてことが出来るような奴ならよかったがそういう奴ではないということを俺は知っている アイツがこの後してくるであろう行動を予想し、俺はその場から逃げる準備を行う 「とりックアンドトりーと!菓子と腕を噛まセロ!」 「〇〇〇〇(クソッ)!」 遅かった 勢いよくドアをぶち破りながら入ってきたギドィルティを見て、自分の両腕が噛み千切られるであろう事実に俺は悪態をついた
27 22/10/31(月)01:42:34 No.988155618
ハロウィンだったので勢いで書いた 今の流行りじゃないけどたまにはいいよね
28 22/10/31(月)01:44:13 No.988155952
ついこの間聖職者モード読んだから差が凄い
29 22/10/31(月)01:44:17 No.988155958
トリックオア腕ート!トリックオア腕ートじゃないか!!
30 <a href="mailto:〆">22/10/31(月)01:44:26</a> [〆] No.988155992
『実際どうなんだ?』 クッキー缶に仕舞われたままのせいでやや声が反響する。机の上のランサーはそう問いかけた。 行儀悪く足を組んで紅茶を口にしていた楡が眉を上げる。ハルと六花はたまたま話に上がった枢木邸の書庫の見学に行っていた。 「どうって何がよ」 『見たところここに張られた結界はそこそこ古い。200年は経ってないが100年は経っている。 質も悪くない。特に20年ほど前に張られたものは俺の目から見てもなかなか見どころがあるくらいだ。俺の目からだぞ?』 念を押すランサーに楡は溜息を付いた。…確かに、ルーン魔術の太祖が言うならけちはつけられない。 「20年前か。お父様ね。そうでしょう。あの人はうちの家系の傑物だったから」 『お前も俺から見れば素質に比べて実力不相応に見えるがな』 「仕方ないじゃない」 紅茶の液面を見つめる楡の瞳が遠く霞んでいた。 「そのお父様が結論を出してしまったんだもの。『この家の魔術師には未来がない』って」 少しの間沈黙があった。やがてランサーが言った。 『お前たち現代の魔術師は在り方の定義を複雑にしすぎたな』 「あなたにそう言われたら何も返す言葉がないわね。私の皮肉も品切れよ」
31 22/10/31(月)01:47:04 No.988156499
魔術師にとっては死刑宣告だもんな お辛い…
32 22/10/31(月)01:49:39 No.988156992
オーディンから太鼓判貰ってるのに先がないってつらいよな…
33 22/10/31(月)01:49:46 No.988157018
ギドちゃんはかわいいなぁ