22/10/30(日)23:59:43 ことこ... のスレッド詳細
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22/10/30(日)23:59:43 No.988124608
ことこと、と薬缶の蓋が揺れる音が聞こえて、コンロの火を消す。朝のコーヒーを淹れるために毎日やっているはずの何気ない所作のはずなのに、それさえも楽しくなってしまっていることに、内心で苦笑する。 初めてデートに臨む学生でもあるまいに、年甲斐もなく浮かれてしまっている自分がいた。愛する人と一緒にいる時間に酔ってしまう癖は、いくつになっても治らないものなのかもしれない。それが久しぶりの逢瀬だというなら、なおさら。
1 22/10/31(月)00:00:18 No.988124865
「紅茶なんて久しぶりだな」 「君はいつもコーヒーだったね。嫌いではないけれど、仕事の眠気覚ましに飲むものと認識してしまっているものだから、休日に飲むのはどこか気が引けてしまってね」 「はは、かもな。じゃあ俺も今日は紅茶にするよ」 普段は決して出すことのない白磁のティーポットを見ると、今日は思う様羽根を伸ばせる休日なのだと改めて実感する。彼女──ルドルフが実家から持ってきてくれたものだが、素朴だが品の良い造りをしていると褒めると、私もそう思うよと微笑んでくれたのを憶えている。 この部屋にあるものを見れば、彼女との思い出をすぐに思い出せる。そのくらい彼女と過ごす時間は甘美で、忘れ難いものだった。
2 22/10/31(月)00:02:17 No.988125590
彼女と出会い、専属トレーナーとして共に歩むようになってから数年経ったころ。彼女が学園を卒業するのに合わせて、今まで住んでいたトレーナー寮を引き払ってマンションに部屋を借りた。2LDKの眺めの良い上の階の部屋で、マンション自体の立地も駅や繁華街に近いため決して安い買い物ではなかったが、第一線で活躍し続ける彼女のお陰でその出費に耐えうるだけの貯蓄は稼げていた。 それに彼女と共に暮らすための場所のために、多少無理をしてでもよいものを望むのは自分にとっては当然のことだった。
3 22/10/31(月)00:02:46 No.988125782
全てのウマ娘の幸福のために力を尽くすという彼女の信念は卒業を迎えても些かも衰えておらず、今は新進気鋭の幹部としてURAで頭角を現し、七つの冠を戴いた皇帝としての知名度を活かした各界へのロビー活動やメディアへの出演にも精力的に取り組んでいる。そんな彼女を公私ともに支えつつトレーナーとしての研鑽も積み続けると決めた自分のスケジュールも彼女と同様に過密になるのは避けられず、数週間ほど離れてお互いの仕事に打ち込むということも珍しくはなかった。 だからこそ一緒にいられる時間を少しでも豊かなものにしたいと願ったのは、自分も彼女も同じだった。愛の巣と揶揄する人の期待に応えられるほどここで過ごす時間は長くないけれど、今日のように激務の合間を縫って久しぶりの逢瀬を遂げた日に誰にも見せたくないくらい甘い生活を送っているということは、きっと否定できないだろう。
4 22/10/31(月)00:03:19 No.988125995
前から気になっていた映画を見ながら感想を言い合っているうちに、彼女の口数が段々と少なくなってきたことに気づく。話しかけても答えがなくなった隣の彼女を見やると、返事の代わりに彼女の温もりを肩で感じた。 「…お疲れ様」 ソファーに座ったまま、彼女は舟を漕いでいた。よほど疲れていたのだろう。 眼鏡を取って横にしてやる。そうして空いた隣の隙間に、寄り添うようにして自分も横になる。 好きなだけ寝かせてあげたいとも思うが、一時間ほどで起こしてやらなくては。 生真面目な彼女は、きっと休日をどこにも行かずにただ眠って過ごしたことに負い目を感じてしまうだろうから。 それに、彼女の寝顔はもちろん好きだが、今は起きて話ができる彼女が恋しい。 独りの寂しさを埋められるくらい、彼女と話がしたかった。
5 22/10/31(月)00:03:38 No.988126109
「…ん」 滑らかなものが頬を撫でる感触で目を覚ます。疲れから眠ってしまったのは自分も同じで、それが彼女の指だと気づくのに少しかかった。 「おはよう」 どこか気怠げで寛いだ彼女の声は、皇帝として振る舞うときには絶対に聴けないものだ。自分だけが知っているその甘美な響きに少しだけ浸りながら、彼女の指がゆっくりと往復するのを肌で感じていた。 人に顔を触られることなどそうないから、どこかむずむずした感触を抑えきれない。起きてからずっと、彼女は指先で頬を撫でてくる。 慈しむように。ここにいると確かめるように。 一緒にいてかなり長い年月が経ったが、彼女がこうやって子供のように戯れてくるのはあまりない体験だった。 「珍しいな。どうしたんだ?」 「…君の夢を見ていた。この前からずっと」 まだ半分は微睡みの中にいるような穏やかな彼女の語り口に、静かに耳を傾ける。浅ましいと言われても、自分と会っていない間に彼女が何を考えていたのかを知りたいという欲求は抑えられそうにない。
6 22/10/31(月)00:03:54 No.988126204
「夢の中の私と君は、職務も責務も放り出してずっと愛し合っていた。好きな映画を一緒に見て、一緒に食事をして、気をやってしまうくらい何度も体を重ねる。 そんな甘い生活をずっと続けていた」 穏やかで、甘い幸せだけで満たされた日々。 仕事の山の中で喘いでいる間はひどく彼女が恋しくなって、そんな時間を望むこともあるかもしれないけれど、それはあくまで夢なのだと断言できる。 どれだけ甘美で幸福だったとしても、ただ自分の為だけに生きることを彼女は許さないだろうし、そんな彼女の気高い姿勢をこそ愛しいと思っているから。 「質の悪い夢だな。幸せな時間なのが、特に」 「ああ。だからこれは夢なのだと気づいた瞬間に、目が覚める」 甘い誘惑を振り切っても、褒美が与えられるわけではない。そんなかりそめの魅惑的な時間は、独りきりの寂しさが生み出したのだから。 「ひどく頽廃的で魅力的な夢だったよ。 けれど、誘惑を必死に振り切って目を覚ましたのに、本物の君はいない」
7 22/10/31(月)00:04:31 No.988126410
彼女はすっかり目が覚めている様子だった。胡乱だった語り口は、はっきり寂しかったのだとわかるくらいに確としたものになっていた。 「独り寝の度に同じような夢を見て、同じように目が覚める。 誘惑に屈しなかったことには安堵するが、君への恋しさは募る一方だ。 本当の君を抱きしめれば、悪夢などすぐに雲散霧消するだろうに」 もう一度、彼女の指が頬を伝う。今度はその上に、自分の手をそっと重ねた。 ここにいるよと、彼女に伝えたかった。 「やっとだ。やっと、君を見つけた」
8 22/10/31(月)00:05:00 No.988126584
「さっきは、どんな夢だった?」 腕の中の彼女をもっと深く抱きしめて、囁くように耳元で尋ねる。会えなかった寂しさを、ほんの少しでも埋めてあげたかった。 「例の夢だったと言ったら、どうする?」 縋るように首に回された腕に応えるように、彼女に顔を近づける。吐息が当たるくらい近づくと、彼女の囁く声もはっきりと聞こえる。 「夢から醒めたい」 弱った。美しい姫を夢から醒ます方法は、残念ながらひとつしか知らない。 それを彼女が、お気に召してくれればいいのだけれど。 「んっ…ん…」 久しぶりの彼女の唇は、何度でも味わいたくなるような甘美な味がした。 彼女を夢から醒ましたいなら、することはとうに決まっている。 もうそんな夢を見なくてもいいように、彼女が満たされるまで愛し続けることしか、自分にはできないのだから。 夢なんか見ている暇はないと思うくらい、彼女と愛し合いたい。
9 22/10/31(月)00:05:56 No.988126899
永遠とも思える時間を経て、漸く唇を離す。 息をしなくても生きられるようになりたいと思った。そうすればずっと、こうしていられるのに。 「こんな夢だったよ。 目の回るような仕事の山を片付けると、君が最高の褒美をくれる。 ささやかで、幸せな夢さ」 「夢にはならないよ。 俺はずっとそうしていたいから」 息継ぎも終わった。早くもう一度潜りたい。 彼女という海の中なら、きっと溺れてしまっても後悔しないだろうけれど。
10 22/10/31(月)00:06:33 No.988127110
「さて、こんな話を聞いたからには、君をただで帰すわけにはいかないな。 私がこれだけ君に思い焦がれていたことを恥ずかしさに耐えながら全て話したのだから、君にも相応の話を要求するよ」 皇帝の股肱の臣という立場は、やはり並大抵のことでは守れないらしい。悲しみも喜びも、羞恥心さえも分かち合わなくてはならないとは。 「俺だってルドルフが恋しくて仕方なかったさ。 例え仕事とわかっていても、他の男と腕を組んでいる写真が新聞に載ると嫉妬で狂いそうになるくらい」 確か、出張の二週目あたりだったろうか。彼女は最近とみにシェアを伸ばしている蹄鉄メーカーの代表と会談し、合同記者会見を開いていた。レース業界もこれで安泰と、安心した関係者も多かったことだろう。 凛々しい、風格ある立派な男性だった。それを見て歯軋りしている人間など、世界中を探しても自分くらいしかいないだろう。
11 22/10/31(月)00:06:50 No.988127216
「男の嫉妬ほど醜いものはないから、あまり話したくはなかったんだが」 「心配は無用だよ。好きなひとに嫉妬されて嬉しくない女などいないからね」 それはよかった。彼女に幻滅される心配はしなくてよさそうだった。 内心で安堵したのを知ってか知らずか、彼女は悪戯を思いついたように、愉しげに微笑んでいた。 「彼か。ふむ。 …女性としてそれなりに熱烈なアプローチを受けたと言ったら、どうする?」 脳が軋みを上げるのがわかる。彼女を抱く腕に力が入りすぎていないだろうか。 たったそれだけ聞いただけでももう堪えきれないくらいなのに、彼女は楽しそうに話を続けた。 「今思えば、腕を組む手にも何か力が籠っていたような気がするな。あのあと食事に誘われたのも、そういう意図だったのだろうか。 無論断ったが」 今日は何度も、自分は子供っぽいのだろうかと不安にさせられる。 彼女の悪ふざけと分かっているのに、そんな話を聞かされるだけで心がざわついて仕方ない。
12 22/10/31(月)00:07:04 No.988127281
そのときの自分はきっと、彼女が見てわかるくらいに険しい表情をしていたのだろう。 「ああ、すまないすまない。 君の反応があまりにも可愛らしいから、つい有る事無い事まで喋ってしまった。彼に謝らなくてはね」 洒脱に笑っていた彼女の纏う雰囲気が、スイッチを切り替えるように妖艶な甘さを帯びる。耳元にかかる吐息に乗せるような話し方は、それだけで心が融けてしまいそうになるくらい甘美だった。 「そんなに私が恋しかったのかな?」 からかわれた手前、はっきりと口に出すのはどうにも気恥ずかしい。言葉を紡ぐ代わりに、彼女の背を強く抱いた。 恋しかった。恋しくて仕方なかった。 彼女にも同じ想いをしていてほしいと、女々しい恨み節に浸るくらいに。
13 22/10/31(月)00:07:35 No.988127462
甘い吐息に自分まで酔わせるように、彼女の言葉はどんどんと熱を帯びていく。 「…私を独占したいならひとついい方法がある。 今すぐ結婚して、私を妊娠させればいい」 けれどそうして紡がれた言葉は、蕩けかけていた心をはたと目覚めさせるくらいに大胆だった。 戸惑いを楽しむような様子は、今度は見られなかった。理性を甘く蕩かす光景をより鮮明にするために、彼女は妖艶に語り続ける。 「私とてきちんと考えているさ。私が直接出向かなくても、ある程度はきちんと仕事が回るようにはしてある。後輩たちも優秀だしね。 だから、産休を取る暇くらいはある。その間は正真正銘、私は君だけのものだよ」
14 22/10/31(月)00:07:58 No.988127607
溢れ出す欲を閉じ込めるように、彼女をきつく抱きしめる。 想像してしまった。 彼女とひとつになって、その美しく柔らかな身体に愛欲を思う様注ぎ込む瞬間を。それが彼女の中に根を張って、二人の愛の結晶として結実する光景を。 彼女のお腹が少しずつ大きくなっていくのを、彼女と一緒に喜びたい。痛みに耐えて新しい命を送り出してくれた彼女を、誰よりも優しく労ってあげたい。 生まれてくる子は男でも女でも、きっと彼女に似て凛々しくも可愛らしいだろう。彼女と愛し合った証がすくすくと育っていく様は、きっと世界で一番幸せな光景だと思う。 ああ、だけど。 「…ルドルフ。 君が理想を叶える前に、俺がそんなことをできると思うのか?」
15 22/10/31(月)00:08:12 No.988127691
いつまでも彼女の愛する人でいたいのは山々だが、自分はそれ以前に皇帝の懐刀たらんと誓った身だ。どれほど甘い誘惑にも屈せずに、彼女を支え続ける義務がある。 それが例え、彼女本人からの誘いであったとしても。 「すまない。冗談が過ぎたね。 君が私の使命を投げ出すようなことはしないとわかっているから、こんなことも言えるのさ。だが…」 「…君との子供なら、何人でも欲しいと思っているのは本当だよ」
16 22/10/31(月)00:08:22 No.988127739
彼女の温もりを感じながら、本当に敵わないなと苦笑する。 腕の中に閉じ込めても、虜になっているのはこちらの方なのだから。彼女の掌の上で、愛してると囀ることしかできないのだから。 でも、それでもいい。その声がないと生きていけないくらい、君を夢中にさせられるのなら。
17 22/10/31(月)00:08:52 No.988127925
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18 22/10/31(月)00:09:16 No.988128057
おわり 会長と大人の恋愛したいよね あと会長は誘い受けが好きなMだといいと思います
19 22/10/31(月)00:09:38 No.988128178
大人だ…
20 22/10/31(月)00:11:44 No.988128903
トレーナーくんが自分のこと大好きだって自信があるから独占欲と雄の本能を煽って愛してもらう会長は健康にいい
21 22/10/31(月)00:12:15 No.988129091
大人会長!? 大人会長なのかい!? 久々に見た
22 22/10/31(月)00:13:32 No.988129533
こうして生まれたのがトウカイテイオー お前だ
23 22/10/31(月)00:14:07 No.988129736
>会長は誘い受けが好きなM わかる
24 22/10/31(月)00:14:51 No.988130013
ちゃんと仕事は頑張るよ ふたりきりになって甘えるときの満足感がすごく高まるからね
25 22/10/31(月)00:15:50 No.988130378
>こうして生まれたのがトウカイテイオー >お前だ フタリトモオモクナイ?
26 22/10/31(月)00:17:17 No.988130879
独占力強いトレーナー君いいよね…
27 22/10/31(月)00:18:00 No.988131137
>こうして生まれたのがツルマルツヨシ >お前だ
28 22/10/31(月)00:20:50 No.988132151
いつもは頑張って早起きしないといけない分休みの日はトレーナーくんがキスしてくれないと起きないんだよね…
29 22/10/31(月)00:23:54 No.988133272
合法的に産める歳になったし誰も反対させないから堂々とトレーナーくんの赤ちゃん産みたがる会長いいよね
30 <a href="mailto:その日の夜">22/10/31(月)00:30:41</a> [その日の夜] No.988135573
「んっ…ぁむ…!」 達した後の力が抜けた身体でも、くちづけの時は放す素振りを欠片も見せない。窒息しそうになるくらい、舌を絡めあって互いを味わいつくす。 互いの境目など感じられなくなるくらい、彼女とひとつになりたい。汗を帯びてもなお滑らかな彼女の柔肌も、熱く蕩けるまで散々に解して、自らの胤を思う様注ぎ込んだ胎の温度も、何もかもが理性を甘く溶かしてゆく。 けれどどれほど焦がれようと自分たちは生き物で、当たり前に酸素と水を欲する。だからどんなに名残惜しくてもいつかは唇を離さなくてはいけないし、この甘い時間を放棄して眠りにつかなくてはならない。 たとえ繋がりを解いたときに彼女の口から漏れた甘い声に、どれほど後ろ髪を引かれたとしても。
31 22/10/31(月)00:30:58 No.988135663
「不思議だね。ただの水なのに」 「トレーニングとほとんど変わらないくらい汗を掻いてるだろうからな」 愛を確かめあった後の時間は、妙に感覚が鋭敏になる。ベッドサイドの淡い光の中に、彼女の整ったプロポーションが影になって浮かぶと、水を飲むときに上下する喉の動きもやたら鮮明に見えて、何でもない動作からも目が離せなくなる。 「あ」 ふとした拍子に水が零れて、彼女の身体を伝って落ちてゆく。上気した肌を冷たい滴が撫でていく感触に少し恍惚とした表情を浮かべる彼女の下腹に指を添えると、重力に導かれるまま落ちてゆく水滴を受け止めた。 何も考えぬまました所作を終えるために、何も考えぬまま手を元に戻そうとする。咎められるはずもないそれは、彼女の指に引き留められて失敗に終わった。 「ルドルフ?」 彼女の竜胆色の、水を飲んでもなお蕩けた瞳が、こちらを捉えた途端に胡乱に笑った。 「まだ、そこにいてくれ。受け止めてほしい」
32 22/10/31(月)00:31:26 No.988135830
さっき偶然に零れた水は、今度はわざと傾けられたペットボトルの口から、彼女の身体を伝って流れ出す。 喉元を伝い、鎖骨の内に溜まり、胸の膨らみへと流れて、下腹に落ちる。 「きもちいい」 「…そうか」 「どうしても、身体が熱くて仕方ないんだ。君が情熱的すぎるからかな」 「ごめん。節操ないなってわかってはいるんだけど」 彼女は穏やかに微笑んで、首を横に振った。 「嬉しいんだよ。 君が私のすべてを愛してくれていることを、実感できるから」 彼女の身体にかかる川となって、水は少しずつ掌に落ちてゆく。その流れが行為の時に好んで愛撫する場所を通っているのは、きっと偶然ではない。 目の前の男が、自分の身体の、心の、虜になっていると確信しているが故の行動なのだろう。
33 22/10/31(月)00:31:34 No.988135875
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34 22/10/31(月)00:32:14 No.988136096
受け止めていた手の上に、彼女の掌が重なる。その手に導かれるままに、彼女の下腹に掌を当てた。 「ここも、何度も愛してくれたね。 心配しなくても逃げはしないよ。ここにはいずれ、君の子を宿すことになるのだから」 未だ曖昧だった情欲が、はっきりと形を持つのがわかった。普段と変わらぬ優しく気品ある口調で、あまりにも直截な雌としての求愛をされて、脳が一気に茹だっていく。 「ルドルフ…!」 「はしたないこととはわかっているさ。 …けれど、紛れもない事実だろう?それに…」 重ねた彼女の手にされるがままに、下腹を慈しむように撫でる。きっと、本当に彼女との愛の結晶がそこにあるときにも、同じようにするのだろう。 「やはり寂しかったのかな。昼間のことといい、今日はどうしても意識してしまうんだよ。君に愛してもらう度に」
35 22/10/31(月)00:32:37 No.988136209
くすくすと笑う彼女を少し乱暴に抱き寄せて押し倒すと、もう一度ベッドに組み敷いた彼女の艶やかな長い髪がシーツの上に広がる。 今更、本当に今更、形ばかりの自省をした。 「駄目だな、俺は。昼間はちゃんと我慢しようって決めたはずなのに、もう破ってしまいそうだ」 「変わらないさ。君が自制してくれるのも、愛欲に衝き動かされるのも。 どちらも、私を愛してくれた証拠だろう?」
36 22/10/31(月)00:33:49 No.988136579
おまけ 大切にしてくれるのは嬉しいけどやっぱりちょっと激しく愛されたい会長いいよね
37 22/10/31(月)00:37:11 No.988137632
種付けされたあとのおなかを撫でてもらっていつでもここに赤ちゃん仕込んでいいんだよってアピールするのえっちだ…
38 22/10/31(月)00:38:58 No.988138229
会長とかマルゼンさんは愛を確かめあう一環として自然にぴょいしてそうだよね
39 22/10/31(月)00:42:51 No.988139576
短い休日をめいっぱい楽しむためにおはようからおやすみまでトレーナーくんとずっと一緒にいたがる会長
40 22/10/31(月)00:48:41 No.988141473
仕事終わりに待ち合わせて部屋に行こうとするんだけど我慢できずにエレベーターの中で夢中になってキスしちゃって扉が開いたときにびっくりする会長
41 22/10/31(月)00:54:23 No.988143348
>独占力強いトレーナー君いいよね… 会長も会長でトレーナー君が他の女と仲良く話してると私のトレーナーになにか用かな?って笑顔で腕組んでるところを見せつけるくらいだとよい
42 22/10/31(月)00:57:14 No.988144219
ぴょいの後にトレーナーくんに抱きしめてもらうとよく眠れるけどピロートークも楽しみたい欲張りな会長いいよね
43 22/10/31(月)00:58:49 No.988144656
URAは産休育休しっかりしてそうだけど それはそれとしてキャリア形成考えたら子供は…となってそうなトレーナー君とルドルフ
44 22/10/31(月)01:03:07 No.988145974
デコウシテボクガウマレタッテワネ
45 22/10/31(月)01:03:59 No.988146225
>URAは産休育休しっかりしてそうだけど >それはそれとしてキャリア形成考えたら子供は…となってそうなトレーナー君とルドルフ でもこのふたりは少し悩むけど最終的には自分の夢も女性としての幸せも諦めない選択をすると思うよ
46 22/10/31(月)01:09:15 No.988147744
ふたりとも素敵な大人としての一面と子供っぽいかわいらしい一面があってお互いにそれを好ましく思ってるといいよね
47 22/10/31(月)01:13:42 No.988148888
眼鏡を取ってあげるのがキスしたいって暗黙の合図になるくらい深い関係になっててほしい
48 22/10/31(月)01:27:22 No.988152328
仕事中でも手の甲とかにナチュラルにキスしてそう マウストゥマウスのやつはふたりきりになったときのお楽しみ
49 22/10/31(月)01:29:41 No.988152857
寝起きでぼんやりしながら本能的にトレーナーくんの体温を探すのが癖になっちゃう会長