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22/10/22(土)23:44:05 ウマ娘... のスレッド詳細

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22/10/22(土)23:44:05 No.985114022

ウマ娘とは適切な距離感を保たなければならない。 それは当たり前の話であり、絶対の不文律──なのだが、嘆かわしいことに現在のトレセン学園で守られているとは言い難い。 その原因となっているのが、男性トレーナーの肉体がウマ娘に変わってしまうという謎の現象である。 三女神様が夢に出てきただとか、怪しげな薬を飲んだとか、謎の四足歩行生物に出会っただとか、どこぞの泉に落ちたとか、福引を引いたら身体が変わってしまっただとか──とにかく、様々な理由で突如としてウマ娘に『変身』してしまったトレーナー達がいて、みな元の身体に戻る方法は見つかっていない。 そして俺もまた、その一人だ……ある日の朝、起きたら肉体がウマ娘へと変わってしまっていた。 ……だが。たとえ何があろうとも。俺たちが、トレーナーとウマ娘の距離感を見誤るという心配はない。 「──すまない。遅くなった」 「あ、大丈夫だよ。事前に連絡してもらってたから」 シンボリクリスエス。漆黒の帝王の二つ名で呼ばれる彼女の理性はまさに鉄壁と呼んでも過言ではないからだ。

1 22/10/22(土)23:44:50 No.985114357

「あ、アヤベ……大丈夫だから……ちょっと擦りむいただけだから……いや、消毒って──ん、っ、ぁ、ひゃっ!?」「ちょ、シリウス、みんなの前で──ぁっ」 トレセン学園のグランドで──視界の隅に映る他のトレーナー達やウマ娘からは目を逸らしつつ。 深く頭を下げて謝罪の意を示すクリスエスに頭を上げてくれと告げる。 「色々頼まれてたんだって?」 「──ああ。だが、己がcapacity──処理速度を見誤った──……その結果が遅刻だ……」 「真面目だな……うん、じゃあ遅れた分負荷を強めにかけようか」 「──承知した」 やむを得ない事情と事前の連絡があったにも関わらずクリスエスは自責の念を強く持っている。そんな彼女には慰めの言葉よりもトレーニングへと意識を向けさせた方が良い。僅かな指示で、クリスエスは走り込みを始めた。 「……ぁ、……や、……だめ……っ……カレ……♡……」 ……俺もウマ娘の優れた聴覚が拾ってしまった物陰からの声を意識的に遮って、クリスエスへと指示を飛ばす。

2 22/10/22(土)23:45:25 No.985114578

見る見るうちに豆粒のように遠ざかって行くクリスエス。並のウマ娘であればすぐに潰れてしまうであろうペースだが、彼女のスタミナならば何も問題は無いだろう。 「……ねぇ、あの人なんか凄く良い匂いがしない……?」「もしフリーならちょっと……」「……ごくり……」 ……そして、またもや俺の耳が拾ってしまったひそひそ声。クリスエスの走りを見ている間に、どうやら生徒たちが集まってきたらしい。振り向いて目線を投げかけると── 「──何か用事があるのか──私のトレーナーに……。ならば、正面から──」 「あ、いえっ!? クリスエスさんっ!?」「ご、ごめんなさい! なんでもないです!」「お、応援してますー!!」 ──ちょうど、ぐるりと一瞬して戻ってきたクリスエスの一睨みで退散していった。

3 22/10/22(土)23:47:02 No.985115173

ウマ娘と化したトレーナーに多く見られる傾向として、『肉体の若返り』『発育が良い』『どこか良い匂いがする』『左耳に耳飾りを着けていることが多い』……そして、『生徒たちに強く出られると拒みにくい』というものがある。 もちろん科学的な裏付けは無い。だが、そういった事例が多いのは確かだ。 俺も例に漏れず──身長145cm・B85-W52-H87というアンバランスな身体を押し付けられて──多くの生徒たちよりも背が低くなってしまった。 そのせいで、先程のように生徒たちに囲まれてしまうことが何度かあったのだが……。 「──無事か」 「大丈夫。クリスエスが守ってくれるって信じてたから」 「──……問題無いのであれば、良い」 クリスエスが守ってくれるお陰で、問題は無い。

4 22/10/22(土)23:47:47 No.985115467

そうして日が沈んだ頃にトレーニングも無事に終わり── 「──……mission complete」 「お疲れ様、クリスエス。はい、タオル」 「──感謝する」 クリスエスに近寄ってタオルを手渡す。ウマ娘の代謝は凄まじい。彼女の汗が湯気となって立ち上り、その濃厚な匂いで頭が『くらり』と揺れて、 「……っ!」 「──大丈夫か──怪我はないか?」 ぼうっとする視界に、前後不覚になる。気が付いたらクリスエスに抱き止められていた。

5 22/10/22(土)23:48:20 No.985115662

「あ、ああ……ごめん。大丈夫」 「──……ならば良い。脚はウマ娘の命……──トレーナーとて、例外ではない」 ……この肉体には社会的にも、そして物理的にも振り回されてばかりだ。 平均的な体格の成人男性の感覚のまま、先程述べたプロフィールのウマ娘の身体を押し付けられればどうなるか。そして一般人よりも遥かに優れた聴覚や嗅覚を与えられたら、日常的に得られる情報量はどうなるか。 その答えが今の目眩と、危うく転倒しかけた状況だ。クリスエスが咄嗟に支えてくれなかったら無様を晒していたに違いない……。 「……ぁ」 「──何か?」 「……ごめん、なんか、うまく、立てなくて……」 「──……承知した。運ぼう」 ……姿勢を正そうとしたが、『くらくら』が治らない……息を整えようと深呼吸をすると、お腹の奥が熱くなって……。 俺は結局、クリスエスに横抱きにされて……クリスエスの匂いに包まれながら、トレーナー室へと運ばれていった……。

6 22/10/22(土)23:49:04 No.985115925

「──トレーナー」 「え、何……あ!ご、ごめん!」 「──いや。問題は、無い──不快では、ない──……トレーナーが落ち着くのであれば、そのままで良い……」 そしてその途中、クリスエスに指摘されて気が付く。 自然と、彼女の腕に俺の尻尾を巻き付けていたことに。 擽ったかったり、不愉快な気持ちにさせてないか不安だったが──こうしていると落ち着くのも確かなので、クリスエスの言葉に甘えることにした。 「……ね、アレって……」「……やっぱり、クリスエスさんとトレーナーさんも……」 道すがら、すれ違うウマ娘達が何が呟いているのが聞こえた気がしたが……クリスエスの温かさや匂いの方が気になって、上手く聞き取れなかった。

7 22/10/22(土)23:50:06 No.985116310

こうしてクリスエスに助けてもらうのも一度や二度ではない。 例えば夏合宿のある日。俺はとある薬を忘れてしまい、生徒たちに囲まれたことがあったのだが、その時もクリスエスに助けてもらった。 あの時はクリスエスと手を繋いで保健室まで連れて行ってもらった。 『クリスエスは、大丈夫なの……?』 『──……no problem──耐えられない範囲では、ない』 また、俺がこの身体に変わってしまったばかりの頃……恥ずかしい話だが、身体をうまく洗えずに『肌あれ』となってしまったこともあって。 その時も、クリスエスにクリームを塗ってもらったり、洗うのを手伝ってもらったことがある。 『ひゃんっ、ご、ごめん。クリスエス……ちょ、ちょっと擽ったいというか、……んっ』 『──…………──no problem──ああ。そうだ。そうだとも──』 他にも水族館や河川敷、温泉など一緒にクリスエスとお出かけをする機会は多々あって、そのたびにハプニングに巻き込まれて……本当に、クリスエスには助けられてばかりだ。 ウマ娘とトレーナーの適切な距離感が保てているのも一重にクリスエスのお陰だろう。

8 22/10/22(土)23:50:40 No.985116561

──そして、ある日のこと。 「──トレーナー。何を、見ている?」 「あ、これ? 漫画だよ。生徒たちにオススメしてもらったやつ」 仕事を全て片付け、休憩中にタブレットでとある電子書籍──漫画を読んでいた時のこと。 「クリスエスも読んでみる? もしかしたら何かのヒントになるのかも。俺もこういうのからトレーニングのヒントを得たりするし、無駄にはならない……かもよ?」 「──……不可解。だが、トレーナーが言うのであれば──」 興味を示したようなので、画面を見せてみる。 いつも気苦労をかけてしまっている彼女に、少しでも娯楽を提供できれば良いのだが──

9 22/10/22(土)23:50:57 No.985116709

「──トレーナー。これは──」 「ん?……ああ、勢いが良いよね、そのページ」 クリスエスが指差すページ──『動物園とか水族館とかどう考えてもデートだろ!!』と、感受性が鈍い主人公に対してヒロインが啖呵を切る、とあるラブコメ漫画のシーンだ。 「立場とか恥ずかしさで気持ちを言葉にできなくても行動で伝えてる……っていうのはよくあることなのかな……?」 「──」

10 22/10/22(土)23:51:15 No.985116816

「──……理解した。そういうことか──」 クリスエスは突然タブレットの電源を切ると、立ち上がって部屋のカーテンを閉めた。そして鍵を閉めると、何度かドアの押し引きを繰り返して念入りに戸締りを確認している。 「……クリスエス?」 「── Understood──全て、理解した──トレーナーの意図も。全て──」 「……へ、え?」 「あの、ちょっと、クリスエス──?」

11 22/10/22(土)23:51:55 No.985117095

こんな感じでクリスエスならTSメモ帳でも適切な距離感を維持でき

12 22/10/22(土)23:52:28 No.985117350

なんで月厨みたいな喋り方なの…

13 22/10/22(土)23:52:49 No.985117499

てない!

14 22/10/22(土)23:54:07 No.985118066

クリスエスもシンボリだからな

15 22/10/22(土)23:56:56 No.985119300

トレセン学園の風紀がクライマックス

16 22/10/22(土)23:57:17 No.985119435

適切な距離感とは…

17 22/10/22(土)23:58:50 No.985120030

サポカとかうまゆる見るになんか人との距離感の埋め方へったくそそうだもんな…

18 22/10/23(日)00:04:46 No.985122714

>「……ぁ、……や、……だめ……っ……カレ……?……」 お兄ちゃん…

19 22/10/23(日)00:04:54 No.985122783

尻尾ハグしてきたり胸に抱かれながら蕩けたメスの顔晒したりするけど口では「ウマ娘とトレーナーの適切な距離感を保とう!」とか言ってくるTSトレーナーが 二人でお出かけとか完全にデートだし立場上言葉で伝えられない気持ちもあるよね!って漫画を読ませてきた!

20 22/10/23(日)00:07:53 No.985124008

トレセンは婚活会場とちゃうで!!!

21 22/10/23(日)00:09:30 No.985124679

今日び月厨て

22 22/10/23(日)00:18:45 No.985128857

>トレセンは婚活会場とちゃうで!!! TSメス堕ちトレーナー品評会や!!!!!!!

23 22/10/23(日)00:31:06 No.985133404

>>トレセンは婚活会場とちゃうで!!! >TSメス堕ちトレーナー品評会や!!!!!!! 風紀どころか治安すら乱れてそうな発言は止めるんだタマ!

24 22/10/23(日)00:36:59 No.985135389

>風紀どころか治安すら乱れてそうな発言は止めるんだタマ! でも油断するとTSトレーナーが集団レズぴょいされる環境だし……

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