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22/10/21(金)22:50:22 No.984702797
それを見付けたのは部屋を掃除していた時でした。掃除と言っても、勉強机やテーブルに広げられた細々としたゴミをぽいぽいとゴミ箱に投げ込む程度の物でした。 掃除を終え、元の場所に置いたゴミ箱の影に一枚の紙切れが在りました。はて何だろうかと私はそれに手を伸ばし、軽く畳まれていたのを広げてみると、何て事は無い。ただのチラシでした。しかし 「…嗚呼」 私は懐かしむ様に言葉を漏らしました。そう言えばこんな物も在ったなと。そしてイソイソと携帯電話を取り出し、愛しい我が友へのダイヤルへとプッシュする。 「ねえシップ、喫茶店に行きませんか?」
1 22/10/21(金)22:51:17 No.984703284
「『季節限定、デラックスフルーツパフェ。カップル様大歓迎。お一人様もお気軽に』…確かに魅力的だけど、期限は今日までじゃねえかよ、ジャスター。それに早々にこのキャンペーン終わってたらどうすんだよ」 チラシを読みながらそうボヤく我が友の手を優しく引いて、私達2人は目的の喫茶店へとイソイソと足を運ぶのです。 「その時はその時で良いじゃないですか。此処の喫茶店は他にもフワフワのパンケーキも美味しいと評判ですし。夏もそろそろ終わり。一つでも楽しい夏らしい思い出を作ってアルバムを埋めたいじゃないですか」 それでも、少し釈然としない風の我が友はぺろんぺろんとチラシを揺らしていて。 「…スイーツをあーんって、してあげますから、ね? シップ」 「……そりゃーしょーがねーなー!」 と、機嫌を良くすると楽しげに耳と尻尾をパタパタと揺らすのでした。
2 22/10/21(金)22:51:40 No.984703477
目的の喫茶店の見た目は、純喫茶と言った趣き。昼下がりの店内は程々の賑わい。私達2人はテーブルに着いてメニュー表に手を伸ばしました。パラパラとページを捲ると在りました。デラックスフルーツパフェ。 「ご注文はお決まりですか?」 和服にエプロンとその昔の女給風の可愛らしい制服を着たウマ娘が注文を取りに来ました。私はページに載っているパフェを指差しながら注文します。 「季節限定、デラックスフルーツパフェを一つお願いします」 「畏まりました。デラックスフルーツパフェをご注文のカップル様にサービスとして200円引きの爽やかレモンスカッシュもお付けできますが、如何致しましょう?」 「ではソレもお願いします」 「畏まりました。暫しお待ちを」 注文を取ったウマ娘がスタスタと厨房へと帰っていくのを私達は見送って、シップがふわぁ…と欠伸を漏らしました。 「平和だなぁ。居心地良くて眠くなりそうだ」 「退屈ですか?」 「いいや」 グググッ、と両腕を伸ばした我が友は、ふぅと溜め息を一つ漏らして 「お前と一緒なら、何所だろうが楽しいぜ。チビの頃からな」 嗚呼もう、私を乗せるのが上手いおヒトなんだから。
3 22/10/21(金)22:52:14 No.984703747
穏やかな時間を堪能すること暫し。お待ちかねの一品がやってきました。 「でけーなー。何センチあるんだ、コレ?」 大きなパフェグラスに盛り上げられたアイスクリームやソフトクリーム、フルーツに諸々の飾り付けられたお菓子達。テーブルから見積もって高さ4、50センチはあるでしょうか。 その傍らに一緒にやってきたカップルサイズのレモンスカッシュは赤色のハートの形をしたカップルストローが刺さっていました 「何はともあれ頂きます」 スプーンを手に取り、アイスクリームを一掬い。そっとシップへと差し出して。 「はい、我が友。シップ。あーんですよ…♪」 私がそう言うと少し照れ臭そうに笑い、そっと口を開いて私のスプーンからパクリと食べる我が友。嗚呼、なんと愛おしいのでしょうか。 「美味しいですか?」 「…うん。ウンメェ。アタシだけじゃなくさ、ほら、ジャスタも」 アイスクリームを一掬い。差し出してくれたシップのスプーンを私は口にします。口内に広がるアイスクリームの甘みやバニラの香りが何とも言えません。そして何よりも、最愛の貴女に食べさせて貰えたと言う行為が…
4 22/10/21(金)22:52:57 No.984704081
「嗚呼…堪りませんね、これは」 私は唯々悦に浸りました。 パクパク、ひょいひょい、パクパク、ひょいひょい。 あれだけ大きく積み上げられたフルーツパフェも、健啖家のウマ娘2人に掛かればこの通り。瞬く間に食べ終わってしまいました。尤も、充実感は間違いない物ですが。 「美味しかったですね、フルーツパフェ」 「そーだな。またこの喫茶店何かイベントやるみたいだからアンテナ張っとくか」 今はノンビリ、レモンスカッシュを楽しんで。古典的なハートのストローは照れ臭いやらなんやら。二人してストローの口に顔を近付ければ至近距離。美しい我が友のご尊顔が目の前にあります。睫毛長いですね…
5 22/10/21(金)22:53:28 No.984704296
「なんかキスしてるみたいだな」 唐突に、クスクスと笑いながら呟く我が友に私は照れ臭くなり視線を逸らします。その視線の先には…レモンスカッシュを飲むために身体を前に乗り出して、タプンとテーブルに乗ったシップのタワワなバスト。 「ジャスタのスケベ。自分だっておっぱいテーブルに乗ってるくせに」 私の視線に気が付いた我が友は、手を伸ばしてテーブルに乗っている私の胸を撫でました。あんっ、と甘い声が漏れてしまいます。 「アタシの恋人はカワイイ奴だな、本当に。燃えちまったよ、寮に帰ったら覚悟しろよ?」 夏の終わりに相応しい熱い夜に期待してしまった私は、お行儀は悪いですが恥ずかしさを紛らわすべくレモンスカッシュにぶくぶくと息を吹き込むのでした。
6 22/10/21(金)22:54:37 No.984704783
尾終い 某コ〇ダ珈琲のテーブルなら割と簡単に胸をテーブルに載せられそうだな、と 珈琲飲みながら執筆しました
7 22/10/21(金)22:56:23 No.984705474
ブラックコーヒー似合いそうな激甘怪文書だ…
8 22/10/21(金)22:57:48 No.984706034
我が友(恋人)
9 22/10/21(金)22:59:37 No.984706747
久しぶりですね尾終いの私! すごく良かったです!
10 22/10/21(金)23:00:58 No.984707275
>ブラックコーヒー似合いそうな激甘怪文書だ… 漠然と何か甘い物を、となったらだだ甘い一品になりました。
11 22/10/21(金)23:01:24 No.984707446
>我が友(恋人) 恋人でだって良いじゃないですかー!
12 22/10/21(金)23:01:47 No.984707649
>久しぶりですね尾終いの私! >すごく良かったです! ありがとうございます! すごいすごく嬉しいです!
13 22/10/21(金)23:05:09 No.984709082
尻尾ハグしてほしいですねぇ…
14 22/10/21(金)23:07:15 No.984709952
>尻尾ハグしてほしいですねぇ… 次回のネタ候補にしておきますね
15 22/10/21(金)23:10:49 No.984711382
おっぱいでテーブルが埋まってそうな絵面見てぇ…
16 22/10/21(金)23:13:05 No.984712313
>おっぱいでテーブルが埋まってそうな絵面見てぇ… 自分は「書く」専なので…
17 22/10/21(金)23:31:03 No.984719232
タプ…たぷ…
18 22/10/21(金)23:53:00 No.984727007
ハートストローはかけませんでした
19 22/10/21(金)23:58:06 No.984728548
>ハートストローはかけませんでした お手描きありがとうございます!! よもや、よもやこんなにたぷんたぷんな!