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22/10/09(日)23:50:50 No.980498958
「ごちそうさま。美味しかったよ」 「ん、どういたしまして。お風呂先にどうぞ」 食器を片付け終わって、隣の彼女──メジロパーマーに促されるままに脱衣所に向かう間も、その違和感は心の中に残っていた。 食事の味がよろしくなかったわけではない。まして彼女とのやりとりに不満があったわけでもなかった。練習が終われば一緒の家に帰り、一緒に食卓を囲んで同じ時間を過ごす。担当ウマ娘とそのトレーナー以上の関係──恋人同士になってからは当たり前になった幸せな日常は、一見すれば今日も変わらず過ぎていっているように思える。 しかし、何年もの間共に過ごし、挫折も栄光も分かち合った仲になると、他人からすればほんの些細なことと思えることにも目敏く気づいてしまう。そういう日もあると言われればそうかもしれないが、いつもより口数も少なく、食事の間にも時折どこか思い詰めた様子でうつむく彼女の仕草は、自分にしてみれば立派な危険信号だ。
1 22/10/09(日)23:51:18 No.980499148
「…どうしたもんかなぁ」 どんな相談にも乗ってくれる大人なお姉さんギャルという周囲からの風評に反して、彼女の内面はとても繊細で真面目だ。心配していることを悟られれば、これ以上迷惑をかけたくないと苦しさを必死にこらえて気丈に振る舞おうとするくらいには。これだけ深い仲になってもその癖は健在で、悩みを聞き出すのに骨を折ったことも幾度もあった。 そんな健気さも愛してあげるのが男の甲斐性だとは思っているが、あまりに痩せ我慢が過ぎるとどうなってしまうかわからない。
2 22/10/09(日)23:51:41 No.980499281
「ま、こっちが焦ったら元も子もないや」 支える立場の人間が余裕をなくした振る舞いをすれば、きっと彼女はそれだけで心を痛めてしまうだろう。すぐに聞き出したいのは山々だが、話しても大丈夫だよ、と言外に伝えるのは自分にしかできないことだ。 あれこれ考えるよりも、受け入れる用意をしてあげよう。 心地いいお湯の温度が不安を洗い流してくれるまでゆっくりと湯船に浸かりながら、そんなことを考えていた。
3 22/10/09(日)23:51:59 No.980499422
キンキンに冷やしたビールが風呂上がりの喉を通る感触は、何度味わっても飽きないものだ。高々二百円でこの爽快感が買えるのだからやめられないな、などと一人で嘆息していると、後ろのドアがかちゃりと静かに開いた。 「お湯かげんどうだった?」 「ああ、よかったよ…」 パーマーも入ったら、と続けようとしていた言葉は、ビールと一緒に喉の奥に消えた。 右手に嵌められたレザーの手袋と同じ素材の中に、彼女のイメージカラーの緑をあしらったビスチェは、普段は忘れがちな彼女のスタイルの良さを嫌でも強調してやまない。男なら誰でも、あの胸元に視線が吸い寄せられてしまうだろう。どうにかしてそこから目を泳がせようとしても、その先にはやはり普段は上品な服に覆い隠されているくびれと眩しい太腿が待っているのだから、目のやり場に困るどころではない。 けれど、何よりも自分を興奮させるのは、どこを見ても情欲をそそるようなこの大胆な服装を、親しみやすさの中に育ちの良さが滲む彼女が自ら選んで着ているという事実なのかもしれない。
4 22/10/09(日)23:52:18 No.980499558
椅子を回して、彼女と向き合う。愛する人のこんな姿を見せられて、はしたないと冷静に嗜めるほど自分はできた人間ではないし、そんな必要もないと思う。 人の良さと同時にそこはかとない色気も感じさせる垂れ目を細めて、彼女は胡乱に笑った。 「トレーナー? …私ね、まだおなか空いてるんだ」 そんな言葉が聞こえたのは、椅子に腰掛けた自分に覆いかぶさるように、彼女が膝の上に座ったときだった。膝立ちになった彼女の顔が、そっと髪の毛をかき分けて入ってくる。 すんすんと鼻を鳴らす音が、頭の上から降ってくる。男の髪の毛なんて、いくら風呂上がりでも大して綺麗なものではないだろうに。 けれど、だからこそ、シャンプーの匂いの中に少しでも自分の匂いを探すかのような彼女の息の感触を感じると、それだけ求められていると知って、また身体が熱くなる。
5 22/10/09(日)23:52:51 No.980499780
「いいにおい… あまくて、おいしそう…♥」 頭を抱きかかえられて、大きく開け放たれた胸元に顔が沈む。 五感が彼女で満たされる。胸の柔らかな感触、谷間に溜まった濃厚な甘い匂い、少し荒くなった彼女の甘やかな息遣い。 その全てが、脳髄を熱く興奮させる。 思い出すとどうにかなりそうになる。こんな格好を大勢の前に晒していたなんて。 けれど、その衣装の下の胸の内側に黒子があることや、そこを吸ってあげると一際甘く鳴いてくれることは、自分と彼女だけの秘密だ。 彼女の柔肌が皆の視線を集めているときも、そんな浅ましい優越感が焦りと一緒に胸を焼いた。 漸く開放された顔と、彼女の顔がもう一度向き合う。 「ね、トレーナー…? デザート、ほしいな…♥」 ちょうどいい。俺もデザートが欲しかったんだ。 どんなお菓子よりも柔らかくて甘い、その唇が欲しくて仕方ない。
6 22/10/09(日)23:53:16 No.980499944
ハロウィンの日の夜も、こんなふうに彼女を抱いた。年上らしく優しくしてあげようと心がけているのに、このときだけはそんな遠慮も掻き消えた。 同じだ。あのときも、今も。 その表情が、その仕草が、どれだけ俺の理性を融かしてしまうのか、ぶつけることしかできなくなる。
7 22/10/09(日)23:53:43 No.980500090
愛を交わしあった後のほんのり汗ばんだ胸元に曖昧に顔を寄せると、彼女の指が髪を優しく梳いてくれる。どちらが言い出したわけでもなく、いつの間にかこうすることになっていたこの時間が、いつしかとても好きになっていた。 「何かあったのか?」 きっと今なら、彼女も話してくれるだろう。どこか不安そうだった食事のときのことも、いきなりあの服を持ち出した理由も。 「…ごめん。あった。 先に言っとくけど、トレーナーさんは全然悪くないよ。ほんとに、くだらないことだから」 話すまでもないことなのに、という意思が滲み出ているような言い方だが、そのために悩んでいるのならそれを聞くのも自分の努めだ。 「今日、さ。練習の時、別のトレーナーさんと話してたじゃん。女の人の」 「ああ、うん。大丈夫だぞ、別に変なことは言われてないから」 それを聞いた彼女は、言うのも恥ずかしいことだとでも言うように顔を背けた。 「うん、それは分かってるよ?だって、楽しそうだったもん。 …その楽しそうだったのが、問題というか…」
8 22/10/09(日)23:54:02 No.980500216
予想もしていなかった類の返答だったが、焦りは全く感じない。むしろ微笑ましいくらいだ。 けれど彼女の声の調子は、ますます落ちる一方だった。 「…迷惑だよね。私が気にすることじゃないのに、一人でもやもやして勝手にはしゃいでさ。 ほんと…ごめんね?いっつもそう。私が不甲斐ないから、トレーナーのこと付き合わせて…」 腕を上に伸ばして、彼女の顔を捕まえる。瞼を伏せた、ひどく悲しそうな顔を。 何かあると自分を責めようとする彼女には、少し荒療治でなければ効かないだろうから。 「んっ…んぅっ…! …はぁ…ぇ…?」 「それ以上言ったら怒るよ?」 愛する人を責める言葉が聞きたい男なんていないだろう。それが他ならぬその人の口から出た言葉なら、なおさら。 そんなことを言う悪い口は、無理矢理にでも塞いであげないと。
9 22/10/09(日)23:54:20 No.980500336
「あの人なら、褒めてくれたんだよ。パーマーは最近重賞で結果も出てるし、何よりも楽しそうに走るようになったって。 嬉しかったからさ、つい話し込んじゃった」 事の顛末を話すと、彼女は恥ずかしそうに、けれどどこか安心したように笑った。 「…あはは、そっかそっか。 あー、恥ずかしい…ごめんね?やっぱり私の空回りなんじゃん…」 「いいって。謝んないで。 それより、パーマーの悪い癖をいっこ治さなくちゃな」 事が全て片付いたかのように彼女は息をついているけれど、それで終わったと思ってもらっては困る。自分にとっては、こっちの方がずっと大切なことなのだから。 「俺、ショックだよ。どんなにパーマーのことが好きか、パーマーにもわかるようにできる限り伝えようと思ってるのに、パーマーは迷惑だよね、なんて言うんだから」
10 22/10/09(日)23:54:36 No.980500453
「だって…こんなことでいちいちトレーナーに甘えてたら…」 思わず溜息が出てしまう。優しいのは結構だが、これだけ気遣われていると甲斐性を疑われているのかと悲しくなる。 「迷惑なわけないだろ?パーマーが愛してほしいって言ってるんだったら、いくらだって付き合うよ。 でも、どうすればいいんだろうな? 俺は無理なんてしてないし、パーマーが好きで仕方ないくらいなのに、パーマーは全然わかってくれないし。 …もっと愛してあげないと、だめかな」 あまり大人の男を見くびらないでほしいものだ。好きな人のためなら、彼女が考えている大抵のことは喜んでするというのに。 「…あ…トレーナー…! …だめ…♥」 そんな悪い子には、お仕置きをしてあげないと。
11 22/10/09(日)23:54:51 No.980500545
柔らかい胸の、その先端に唇を落とす。頭の上から聞こえてくる言葉だけの抵抗を無視して、もう一度、今度はさっきの衣装で大胆に開け放っていた胸元に。唇をつける度にねだるように胸を張るその仕草が、たまらなく愛おしい。 背中に手を回して、彼女を抱きしめる。少しきついかなと思うけれど、今はこのくらいがいい。 このくらいしないと、分からずやの彼女には伝わらないだろうから。 「愛してるよ、パーマー。 だから、いっぱい甘えてほしい。パーマーを支えるのが、俺のしたいことなんだから」
12 22/10/09(日)23:55:06 No.980500635
入れ込みすぎ、と言われるかもしれない。でも、それでいいと思う。 自分を好きになれない彼女の分まで、彼女を愛してあげたいから。
13 22/10/09(日)23:55:27 No.980500778
「…ね、もしさ。 私が私のことちゃんと好きになれたら、トレーナー、こんなに愛してくれなくなっちゃうのかな。 …だったら、ちょっとだけ自分のこと、嫌いなままでいようかなー、なんて」 囁くような独白に、返す言葉は一つだけ。 「大丈夫だって。 そのときはパーマーのこと、今よりずっと好きになるから」
14 22/10/09(日)23:55:37 No.980500838
「そう、だね。 そのために、ずっと支えてくれてたんだもんね」 彼女はひたむきに走り続ける。なりたい自分になれるように。自分を好きになれるように。 そんな姿を、愛せないはずはないのだから。
15 22/10/09(日)23:57:30 No.980501539
おわり 自己肯定感の低い娘がその分を埋め合わせるように大好きな人に身も心もとろけるくらいいっぱい愛されるのいいよね
16 22/10/09(日)23:58:30 No.980501880
いい…
17 22/10/09(日)23:58:50 No.980501998
いい……
18 22/10/09(日)23:59:58 No.980502405
自分のこと卑下するたびにいっぱいキスされてとろとろにされちゃうんだ…
19 22/10/10(月)00:00:19 No.980502542
寝る前に良いものが見れた
20 22/10/10(月)00:00:27 No.980502605
いいね…
21 22/10/10(月)00:00:46 No.980502727
やっぱりあの衣装はプレイに使われるんだ…
22 22/10/10(月)00:02:08 No.980503225
これを長く続けることで自尊心というか自己肯定感を高めていくって寸法ね!
23 22/10/10(月)00:03:12 [メジロパーマーのヒミツ①] No.980503603
実は、トレーナーさんに好きなところをキスしてもらうとすぐにイッてしまう
24 22/10/10(月)00:06:06 No.980504657
好きだよって言われながらおっぱいやおなかにキスされまくっちゃうんだ…
25 22/10/10(月)00:08:51 No.980505628
>これを長く続けることで自尊心というか自己肯定感を高めていくって寸法ね! トレーナーさんと結婚する頃には自尊心の低さもかなりよくなってる それはそれとしていっぱい愛してもらう
26 22/10/10(月)00:12:07 No.980506663
汲んでも尽きないくらい愛を注いであげないとパーマーを満たしてあげられないからな…
27 22/10/10(月)00:12:22 No.980506734
また子供仕込んだんか!
28 22/10/10(月)00:14:28 No.980507388
嫉妬も表に出せずに抱え込んじゃうパーマーいいよね だからトレーナーさんが無理矢理にでも受け止めてあげる必要があったんですね
29 22/10/10(月)00:15:55 [メジロパーマーのヒミツ②] No.980507800
実は、中に挿れられたままおなかを撫でてもらうのが好き
30 22/10/10(月)00:16:55 No.980508076
>また子供仕込んだんか! ピル飲んでるから!
31 22/10/10(月)00:18:53 No.980508691
悪魔コスしてるときは大胆に攻め攻めになれるんだよね ピロートークで我に返って恥ずかしがるんだけどそれがトレーナーさんを掛からせて延長戦が始まっちゃうんだよね
32 22/10/10(月)00:22:38 No.980509830
>ピル飲んでるから! (ラムネ味)
33 22/10/10(月)00:23:17 No.980510039
>>また子供仕込んだんか! >ピル飲んでるから! ピル飲んでるから中に出していいよ…って言うのはパーマー ピル飲まなくてもいいからパーマーの赤ちゃんが欲しいって言うのがトレーナーさん
34 22/10/10(月)00:29:38 No.980512003
半年に一回くらいあの衣裳を出していっぱい愛してもらいたがるパーマー…
35 22/10/10(月)00:36:45 No.980514450
中にいっぱい注いでもらって愛おしそうにお腹をさするパーマー…
36 22/10/10(月)00:40:26 No.980515758
居場所を作るために頼ってもらえる自分でいようとしてるよね だからこうして掛け値なしに愛してくれるトレーナーさんをぶつける
37 22/10/10(月)00:49:45 No.980518975
メジロだけどあんまメジロって感じじゃないよね でもその一心同体は完璧にメジロ