虹裏img歴史資料館

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22/10/02(日)23:59:42 「レッ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1664722782203.jpg 22/10/02(日)23:59:42 No.978078702

「レッドって、肌ツヤ結構いいわね」 「そうか?」 ブルーに聞かれて、レッドは自分の腕をさすってみた。 特に肌がカサカサになっている感じはしない。 「言われてみたら、特に肌で悩んだことないなぁ」 「ほんと、肌綺麗よねー」 ブルーにも腕をさすられる。 女性の細長い手。 それが自分の腕を滑っていく。 こそばゆいと同時に快感が背筋を走る。

1 22/10/03(月)00:00:05 No.978078885

「アタシも気をつけてるんだけど、でも他の人がこれくらいなのは羨ましいわ」 その後、ブルーは自分の腕もさする。 レッド自身が直接触ったわけでもないのに、その仕草にどきりとしてしまう。 と、腕が絡められた。 柔らかな肌。 男のそれと全く異なる女の感触にレッドの心が乱される。 「どう?アタシの肌」 「ええと、え、その」 なんでもないように聞かれる。 だけど、レッドはそんなことを聞かれるのは慣れていない。

2 22/10/03(月)00:00:42 No.978079183

「ま、レッドをからかうのもこれくらいにしておくわ」 ぱっと腕を解放される。 イタズラが成功したかのような楽しそうな笑顔を向けられる。 そんな顔をされたら怒る気にもなれない。 「で、レッドは何か肌について気をつけてることってある?」 「うーん、気にしたことないなぁ」 頭を捻り考えるが、心当たりはない。 「それなら、日頃の習慣とかはどう? そっちに秘訣とかあるかも」 「日頃のかぁ。 そう言ってもトレーニングしたりとかばっかりだけど」 「適度な運動とかがいいのかもね。具体的には?」 ずい、と顔を近づけられる。 今日はなんだかブルーの押しが強く思える。

3 22/10/03(月)00:02:26 No.978079907

「ええと、野生のポケモン相手に戦ったり、シロガネ山でこもって秘湯で汗を流して…」 「それよ!」 ビシ、と指を差される。 「ど、どうした?」 急に差されて驚く。 「秘湯ってことは温泉でしょ? なんだか肌によさそうだしそれがよかったんじゃない?」 「そう言われると、そうかな」 人に指摘されるとそんな気もする。 「じゃあ、アタシもシロガネ山の温泉に入っていい?」 「いやいいと思うけど、あそこ別にオレの所有してる土地でもないんだけどなぁ…」 一応言うもブルーの意思は変わらないようだ。

4 22/10/03(月)00:02:42 No.978080013

「今度シロガネ山の温泉に行くわ。 レッドも来てね」 「…ええ!?」 予想外の誘いにレッドは驚く。 「アタシが入浴中に誰か来たら困るから見張りお願い。 あ、でもレッドなら覗いてもいいわよ?」 「覗かないから!」 否定はした。 が、つい頭の中にブルーの入浴している場面が思い浮かんでしまった。 秘湯に浸かる彼女の裸体。 普段は意識しないようにはしていたけどその女性らしいプロポーションが露わになるのを思い浮かべてしまうのを止められない。 「あ、レッドやらしい顔した」 「…してない!」 ブルーの愉快そうな顔。 どうやらバレているようだ。

5 22/10/03(月)00:03:06 No.978080182

数日後。 「は~、気持ちいい~♪」 シロガネ山の秘湯。 そこでブルーが機嫌のよさそうな声をあげていた。 「レッドも入る?」 「いや入らないって!」 レッドは少し離れたところで待機していた。 秘湯に近づくと彼女の姿が見えてしまうかもしれない。 湯気に隠れてはいるがこの距離からでもそのシルエットは確認できる。 これ以上近づくと意識しすぎて仕方がない。

6 22/10/03(月)00:03:29 No.978080321

付き合いの長い友達。 普段は異性ということは置いて、信頼できる相手として接しているつもりだ。 でも恵まれた美貌を持つ彼女の姿は魅力的な女性だということを時折思い知らせてくる。 男として、そういったことに反応してしまう。 なんとか距離を保とうとする。 そうしないとこの先どう接すればいいかわからなくなる。 と、目の前に何かが現れた。

7 22/10/03(月)00:03:45 No.978080408

「ブルー!?」 咄嗟に顔を隠す。 彼女のことだ。 裸まではいかなくとも際どい格好で突然レッドの前に来ても不思議ではない。 「なにー?アタシを呼んだー?」 遠くから声が聞こえる。 間違いなくブルーの声だ。 だったら目の前にいるのは。 恐る恐る手を顔の前からどかし、視認する。 そこにいたのはモンジャラだった。 「なんだ…」 ほっと肩の力を抜く。 身構えて損してしまった。 ただの野生のポケモンにあそこまで警戒してしまうとは。

8 22/10/03(月)00:04:02 No.978080536

安堵したレッドだが、それも一瞬だった。 モンジャラの頭に何かがあった。 本来、モンジャラにはないはずの布地。 薄い青の上等な生地で作られたと思われるもの。 それは女性ものの下着だった。 それも胸周りにつけるであろうもの。 レッドは自分の目が無意識のうちに見開くのを感じた。 この場であんなものがある理由。 置いてあったブルーの下着をモンジャラが悪意なく拾ったかしてそのまま持ってきてしまったのだろう。

9 22/10/03(月)00:04:19 No.978080639

そういった冷静な考えは頭の中に浮かぶ。 だけど、動けない。 頭ではどう思っていても、身体が硬直して動けない。 まるで氷漬けや石化されたかのように身体の自由が効かない。 ブルーって名前の通り下着も青いの着るんだ、 スタイルいいし背も高いから下着もサイズも大きめなんだな、 などという感想ばかりが代わりに思い浮かぶ。 と、モンジャラがその場から離れた。 下着を被ったまま。

10 22/10/03(月)00:04:39 No.978080794

「…」 まあその場にとどまる理由なんて野生のポケモンにはないだろう。 そう納得してついそれを見送ってしまった。 「…いや待て!!」 ようやく正気に戻り、慌てて追いかける。 さすがにあのまま持っていかれるわけにはいかない。 ブルーが下着なしで帰る羽目になってしまう。 ついそうなった彼女の姿を思い浮かべてしまいそうになるのをこらえながら腰のボールを手に取った。

11 22/10/03(月)00:10:23 No.978082956

「レッド?」 ブルーは呼びかけるが彼からの返事がない。 先程慌てて自分に呼びかけていたしなにかあったのだろうか。 「…ま、多分大丈夫でしょ」 なんらかのトラブルはあっただろう。 でもレッドがこちらになにも言わずに場を離れたのなら彼を信じよう。 そう思い直すと座り直す。 「ほんとにいい湯ね…」 浸かっているだけで身体の疲労がとれる。 肌に湯が染み込んで、潤いを与えてくれる。 これは本当に美容に良さそうだ。 もう少し、このまま入っていよう。 そう思いブルーは伸びをした。

12 22/10/03(月)00:11:56 No.978083512

レッドが走る。 逃げたモンジャラを追って。 ようやくその影が見え、手にとっていたボールを投げる。 「フッシー!頼む!」 ここで選んだのはフッシーだった。 ニョロやギャラでは下着を水攻撃で濡らしてしまうかもしれないしピカでは電撃で焦げさせてしまうことも考えられる。 プテの爪で掴んだ時に傷もつけてしまいそうだし、ゴンではそもそも追いつけないだろう。 フッシーのつるのむちでモンジャラを捕まえて、その隙に下着を取り返す。

13 22/10/03(月)00:13:47 No.978084226

来たか…

14 22/10/03(月)00:14:53 No.978084703

「珍しいかったかもしれないけど、勝手に持っていったらダメだぞー」 注意した後、フッシーにモンジャラを解放させた。 捕獲したいわけではないので今度こそそのまま見送る。 「じゃ、これを元の場所に戻すか。 ブルーが慌ててるかもしれないし」 フッシーをボールに戻して、来た道を辿る。 手にしている下着のことはなるべく視界に入れないようにする。 手に伝わる布地の感触が、レッドに馴染みのないものでつい意識を向けてしまいそうになるのにも耐える。

15 22/10/03(月)00:20:14 No.978086924

歩いていくと湯気が濃くなっていき、秘湯の目前にまで戻ったことがわかる。 が、そこでレッドは気づいた。 ブルーがどこに服を置いていたかを知らないことに。 当たり前だがレッドは彼女が服を脱いだところを見ていない。 目の前で脱ぎそうになったから慌てて逃げたくらいだ。 「…どうしよう」 ブルーに事情を説明しようか。 思ったが、そうした場合彼女が下着なしで上がることになるかもしれない。 それはブルーも嫌だろう。 だから、彼女に気づかれないように服の置いてある場所を探すことにした。

16 22/10/03(月)00:24:04 No.978088407

「…」 どこだ。 どこだろう。 辺りを探してみたが見つからない。 湯気が濃くて視界が悪い。 だから余計に置いてあるであろう服が見つけにくくなっていた。 この光景をブルーが見たらどう思うか。 ひょっとしたら、自分が下着を盗んだと思い込んでしますかもしれない。 そう考えると、一気にレッドの体温が下がった。 マズい。 そうなってしまうと困る。

17 22/10/03(月)00:29:16 No.978090261

自分が本当にやらかしてしまったのならまだいい。 だけど無実の罪で嫌われたくない。 先程よりも必死に服を探す。 早く用事を済ませて離れないと。 一刻も早く立ち去らねばならない。 そんな恐怖に震えながら、ようやく目当てのものを見つけた。 綺麗に折り畳まれた青いシャツ。 白い帽子がその上に乗っていた。 チラチラと見える赤い布地はスカートだろうか。 「あった!」 つい声を上げてしまう。 「え、何が?」 その声が聞こえてしまったようで、 ざばりと音を立てて人影が立ち上がってきた。

18 22/10/03(月)00:30:10 No.978090546

あいつ

19 22/10/03(月)00:33:25 No.978091632

「え…」 また、思わず声が出る。 いや、これは彼女の声だろうか。 ブルーと、目が合った。 秘湯から上がった直後の、あられもない姿の彼女と。 タオルで前を隠していたから、大事なところは一切レッドには見えなかった。 そこは不幸中の幸いだろう。 だけど、現在の状況。 これはブルーにとってどう思われるか。 その恐怖でレッドは動けなくなった。

20 22/10/03(月)00:37:11 No.978092938

「…」 ブルーの目の前にレッドがいる。 それ自体はいい。 慌てて身体を隠したが、彼にならある程度肌を見られても許せる。 だが、彼の手にあるもの。 明らかに自分のブラジャーだ。 なぜそれがレッドの手の中にあるか。 なぜレッドは逃げずにその場にいるのか。 混乱する頭を必死に宥めて、真実を探る。 彼の人柄。 たまに向けられる異性への関心の目。 シロガネ山という環境。 それらを考慮して、答えは出た。

21 22/10/03(月)00:42:39 No.978094669

「アタシの下着が野生のポケモンに持っていかれて、レッドが取り返してくれた。 それで合ってる?」 レッドが首を何回も縦に振った。 これで正解だろう。 レッドは嘘をつけるタイプではない。 駆け引きならばできるがなにか隠し事があれば内容まではわからなくても隠しているものがあること自体はわかりやすい。 それによほどの事情が無ければ人のものを盗むような人ではない。 自分と違って、誠実な男だ。 ブルーはそう信じた。 「よかったよ…。ブルーに誤解されなくて」 「アタシだってびっくりしたけどね。 でもレッドはそういうことしない人だって思うから」 「たはは…」

22 22/10/03(月)00:47:35 No.978096237

苦笑しながら、レッドが頭をかく。 が、その手がいけなかった。 彼は下着を持った方の手でそうしようとしていたのだ。 「レッド!そっちの手はダメ!」 ブルーはとっさに手を突き出して静止する。 おそらく気が抜けてつい下着のことを忘れてそうしてしまったのだろう。 さすがに下着を手以外のところに触れられるのはブルーにも耐えられないほど恥ずかしいことだった。 「あ、ごめん!」 レッドの手が止まる。 それにほっとして肩の力が抜けた。 が、今度はレッドが硬直した。

23 22/10/03(月)00:50:53 No.978097275

こちらを見て、瞳孔が開くほどの目になっている。 なんだろう、と思いブルーは視線を下に向ける。 身体を隠していたタオルを、いつのまにか下ろしていたことに気づく。 つまりは、彼に見られた。 自分の何も着ていない裸を。 「…!」 すぐにブルーは秘湯に浸かりなおし、身体を隠した。

24 22/10/03(月)00:55:46 No.978098742

それからしばらくして。 「ブルー…」 「ん?」 シロガネ山を降りる。 その最中にレッドは声をかける。 「ひょっとして、怒ってるか…?」 「ううん?レッドがわざとじゃないってことくらいアタシにはわかるもの」 「だったらさ、いい加減自分で歩いてくれないかな…?」 レッドはブルーを抱えたまま下山しようとしていた。 というかブルーからそうしないと嫌だと言われたのだ。 「わざとじゃなくても、アタシは下着触られたり見られたし。 あげくには裸まで見られちゃったんだもの。 レッドになにかしてもらわないと割に合わないなー」

25 22/10/03(月)00:59:22 No.978099825

そう言われると逆らえない。 あの時の光景はまだ瞼に焼きついている。 見てしまったことに罪悪感もあるが、見れてよかったというのもレッドの本音だ。 「あ、見れてよかったって顔してる」 否定もできず、黙ってしまう。 心も辛いが、身体も辛い。 ブルーの身体は軽い。 だけど、それを抱えたまま長距離を移動すれば負担が蓄積されてしまう。 あとどれくらい耐えれるのか。 これもトレーニングと思えれば楽なのだが。

26 22/10/03(月)01:02:18 No.978100855

先程見た裸と触れている肌の柔らかさ。 温泉上がりの乾ききらない髪の湿度。 それらによる色気がレッドの心をより揺さぶる。 「もうあんな格好見られたらお嫁に行けないし、いっそレッドがもらってくれないかなー」 その言葉がトドメになり、レッドは崩れ落ちた。

27 22/10/03(月)01:02:34 No.978100951

以上です 閲覧ありがとうございました

28 22/10/03(月)01:05:10 No.978101814

>レッドはブルーを抱えたまま下山しようとしていた。 >というかブルーからそうしないと嫌だと言われたのだ。 >「わざとじゃなくても、アタシは下着触られたり見られたし。あげくには裸まで見られちゃったんだもの。 >レッドになにかしてもらわないと割に合わないなー」 レッドのことだから初手で俵持ちしてリテイク食らってそう

29 22/10/03(月)01:06:49 No.978102301

久しぶりにシロガネ山でのレブルです 書きたいことはいっぱいあったけど書くスピードが遅くてスレ立ててもこの時間までかかってしまいすみません

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