虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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22/09/19(月)00:02:42 〘おめ... のスレッド詳細

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22/09/19(月)00:02:42 No.973196221

〘おめでとう!今日から貴方の名前はトモエナゲね!〙 「……え?」   それは、学校帰りの放課後。帰り道にとある神社を通った時だった。 謎の狛犬?らしき像が祀られた古びた神社。何でも三女神に縁があるとか何とかで、この辺りでは有名な場所らしい。 何となくお参りして帰ろうかなと思い賽銭箱にお金を入れた瞬間謎の光に包まれたのだ。 そして気付いたら…… 耳が生えていた。 いや違う。正確には耳だけじゃない。体も少し縮んだような気がするし尻尾もある。 〘おめでとう!今日から貴方の名前はトモエナゲね!〙 「……え?」 気がつくと目の前にはウマ娘が居た。 俺より少し年下くらいだろうか? 艶やかな長い栗毛に整った顔立ちをしている。 まるで西洋人形のようなウマ娘の少女だ。

1 22/09/19(月)00:04:12 No.973196790

しかしそんな事よりも…… (……これって) 俺は自分の手をマジマジと見つめる。 ゴツゴツとした男の手ではない。白くて小さな女の子の手だ。 (うわぁ……どうなってるんだこれは…) どうやら先程聞こえてきた声の通り、自分はウマ娘になってしまったようだ。 〘貴方には女神の加護が与えられました。これからはウマ娘として生きていきなさい。貴方ならきっと大丈夫です。頑張ってくださいね!〙 そう言ってウマ娘の少女は去って行った。 残されたのは呆然としている自分だけだ。 ウマ娘の少女が見えなくなると同時に再び光が自分を包む。 また何かされるのかと思ったが、今度は何も起きなかった。 ただ視界が真っ白になり意識が遠退いて行く。

2 22/09/19(月)00:04:33 No.973196903

ーーーーーー 目が覚めるとそこは見慣れた天井が広がっていた。 どうやらベッドの上に寝かされているようだ。 身体を起こすと頭に違和感を感じた。 恐る恐る触るとそこにはモフモフした感触があった。 それは紛れもなくウマ娘の耳に他ならなかった。 鏡を見るとそこには見覚えのない顔が映っていた。 (夢じゃなかったのか……?) ここは俺の部屋だ。 間違いない。 でもどうしてここに居るんだろうか?確か神社にいたはずなのに……。 「やっと起きたのね。学校で具合が悪くなったて聞いたけど大丈夫?気分が悪い所はない?」 心配そうな表情の母さんの顔が見える。

3 22/09/19(月)00:05:30 No.973197261

「う…うん」 「それなら良かった。アンタも来月からトレセン学園に入学するんだから、身体には気をつけなさいよ」 あれ? 今なんて言った? 聞き間違えでなければトレセン学園と言ったような気がするが……。 母さんの口振りだとそこに入学する事が決まっているみたいだが、全く身に覚えがない。 俺はごく普通の中学生だぞ。 しかも来月ってどういうことだ? カレンダーを見ると日付は3月1日になっている。 おかしいな。 スマホを取り出してみると画面に表示されているのは自分の知っている日付とは異なっていた。 (おいおい、嘘だろう……!?) 慌てて部屋の中を探し回る。 (無い!) 机の上に置いてあったはずの学生手帳が無い。 急いで部屋を出てリビングに向かうと、アルバムを引っ張り出してきてページを捲っていく。

4 22/09/19(月)00:05:57 No.973197445

(やっぱりそうだ!) しかしそこにいるのはまだ幼さが残る幼い“ウマ娘”の姿だった。 一体何が起きたというのだ? 突然の出来事に頭が混乱してくる。 とりあえず落ち着こうと思い洗面所に駆け込むと顔を洗いながら考えをまとめる事にした。 (まず整理しよう) 俺は○○ ○。年齢は15歳だった。 (あそこでお参りをしたんだよな) あの神社の事を思い出す。 三女神に縁があると言われている神社だ。参拝客もあまりいない、特にこれといった特徴もない寂れた神社だったはずだが……。 (まさか本当にウマ娘にされてしまうとは……) こんな事が起きるなんて信じられないが現実に起きている以上受け入れるしかないだろう。 (まぁ考えてても仕方ないか) こうして俺はウマ娘“トモエナゲ”としての生活が始まったのである。

5 22/09/19(月)00:06:48 No.973197742

「神社が消えてる…!?」 翌日。 昨日までは確かに存在していたはずの神社が跡形も無くなっていたからだ。 これは明らかに異常な事態だ。 (どういうことなんだ……) これでは、元の身体に戻るための手がかりが完全になくなってしまった。 俺は途方に暮れるしかなかった

6 22/09/19(月)00:08:18 No.973198320

山のような夕食を平らげ、食後のデザートまで食べ終えた頃、ついにその時がやってきた。 風呂の時間だ。 俺はウマ娘として生まれ変わってから初めて入浴する事になる。 脱衣所で服を脱ぐとマジマジと自分の裸を見つめる。 (これが俺の身体なのか……) 白く透き通った肌に華奢で細い手足。 キャミソール越しに見える胸元は大きく膨らんでいて、くびれもある。腰回りには余分なお肉は一切付いておらず、足はすらっと伸びている。 誰が見ても美少女と答えるであろう容姿をしていた。 (それにしても……) 改めて自分の身体を観察する。 ウマ娘の身体というのは想像していた以上に神秘的だった。

7 22/09/19(月)00:08:47 No.973198530

体毛は薄く肌はつやつやしているし、耳も自由に動かせるし、尻尾に至っては完全に感覚器官の一部として機能している。 どうやって生えているのだろうと興味本位で尾てい骨の辺を指先でなぞってみると、背筋にゾクッとした刺激が走った。 (んっ……) 少し変な声が出てしまった。 どうやら尻尾は敏感らしい。 これ以上は危ないと判断して、そそくさと浴室に入ることにした。

8 22/09/19(月)00:09:15 No.973198708

「これは……」 浴室に並んだ見慣れないシャンプーやトリートメントを見て驚いた。 ウマ娘用のものなんだろうか? どれも高級そうなボトルに入っている。 普段使いの安いやつしか使ったことのない俺はどれを使えば良いのか分からず困ってしまった。 仕方なく適当に手にとって髪を洗い始める。 指先に感じるのはふわふわの髪の毛の感触と、心地よい泡の感触。 その気持ち良さに思わず顔が緩んでしまう。 次は身体を洗うことにする。 タオルにボディソープをつけて身体を擦り始めた。 少年だったときの身体とは比べ物にならないほど柔らかい感触が伝わってくる。

9 22/09/19(月)00:09:58 No.973198976

ゴシゴシと力を込めて洗っているつもりなのだが、不思議と痛みを感じない。むしろマッサージを受けているかのような刺激が全身に広がっていく。 (あ…ん…ぅ……) ついまた変な声が出てしまって慌てて口を塞いだ。 今度は慎重に手を動かしていく。 今度は問題なく洗い終えることができた。 さて、いよいよ湯船に浸かる番だ。 まずシャワーを浴びて身体についた泡を流していく。 それから浴槽に入った。 すると身体がじわりと温かくなっていくのを感じる。 (温かい……) どうやらこの身体は人間よりも体温が高いようだ。 湯船に浮かぶ白い二つの塊は見ないようにして、しばらく肩まで浸かってから上がる事にした。

10 22/09/19(月)00:10:35 No.973199229

着替えを終えて脱衣所を出ると、そこには見慣れた人物が立っていた。 俺の母親だ。 こちらに気付いた母さんは嬉しそうに声をかけてきた。 「あら、トモエ。髪が濡れたままじゃない。しっかり乾かさないとダメよ」 母さんは俺の頭を優しく撫でながらドライヤーを手に取るとスイッチを入れて俺の頭に風を当ててくれる。 人にしてもらうのは初めてなので緊張したが、とても気持ちが良い。 自分でやるのとは全然違う。 「はい、これで大丈夫よ」 あっという間に終わってしまった。 名残惜しさを覚えながらもお礼を言う。 「ありがとう……」 「いいのよ。それじゃあ私はお皿洗ってくるからゆっくりしていてね」

11 22/09/19(月)00:10:55 No.973199357

笑顔で立ち去る母さんの後ろ姿を眺めながら俺はため息をつく。 (これから毎日こんな生活が続くのか……) 不安で一杯だが、今は我慢するしかない。 俺は気を取り直して自分の部屋に戻った。 ベッドに横になりながらスマホでウマチューブを見る。 ウマ娘専用のチャンネルもあり、そこでは様々なウマ娘が動画を配信していた。 初心者向けの走り方講座から、メイク、ライブなどの活動まで幅広く行われてている。 俺はその中でも一番人気のあるチャンネルを開くことにした。

12 22/09/19(月)00:11:16 No.973199508

そこには一人のウマ娘が映っていた。 芦毛のロングヘアーを靡かせてターフの上を駆け抜けるその姿はとても綺麗だ。 彼女の名前はオグリキャップ。 地方出身の期待の星であり、中央でも負け知らずの大活躍を続けている現役最強クラスのウマ娘だ。 俺は彼女が走る姿に釘付けになっていた。 (やっぱり凄いな……) 画面の中の彼女はまるで踊っているかのように軽やかなステップを踏み、力強く地面を蹴っていく。 そしてゴールラインを割った瞬間、観客から歓声が沸き起こった。俺は思わず拍手を送っていた。 するとそれに気づいたのか、オグリキャップがカメラ目線になって微笑んだ。 その表情にドキッとする。 (可愛い……)

13 22/09/19(月)00:11:38 No.973199652

いくつものウマ娘達のレース動画を見ていくうちに、すっかり彼女達ファンになってしまった。 いつか彼女達と同じ舞台に立ってみたいものだ。 そんな事を考えながら“彼”いや“彼女”は眠りにつくのであった。

14 22/09/19(月)00:11:57 No.973199778

「はじめまして、今日からルームメイトになる“ドカドカ”です!よろしくお願いします!」 「はじめまして、トモエナゲです。こちらこそよろしく」 トレセン学園への入学式も終わり。生徒たちは寮の部屋へと案内された。 そこで待っていたのは同室になった同じ新入生のウマ娘の少女だった。 黒色の髪をポニーテールにした活発そうな女の子だ。 自己紹介を済ませると、早速荷物を整理することにした。 部屋の中は意外にも広々としている。 家具も一通り揃っているし、二人で使うには十分すぎるくらいだ。

15 22/09/19(月)00:12:25 No.973199984

「ねえ、ところでさ……」 「ん?」 「キミって芝派?ダート派?尻尾綺麗だね!ケアの油何使ってるの!?」 親睦を深める為の会話をしようとした矢先に、突然マシンガンのように質問を浴びせられた。 どうやら地方からの入学らしく、同い年のウマ娘が近くにいなかったせいか、テンションが上がっているらしい。 あまりの勢いに俺は圧倒されてしまった。 最初は戸惑ったが、話をしていくにつれて少しずつ打ち解けていくことができた。 お互いの趣味や特技、好きな食べ物などを話していく内に話題は自然と学園に所属するウマ娘についてになっていった。 俺達はいつしかウマチューブで配信をしているウマ娘たちの動画を見ながら盛り上がっていった。

16 22/09/19(月)00:12:57 No.973200163

気がつけば時刻は夜の10時を過ぎていて、もうすぐ消灯時間となる頃だった。 このままだと明日からの授業に支障が出てしまうかもしれない。 「そろそろ寝ようか」 「そうだね。明日も早いし、早く寝なきゃ」 お互いに同意を示し、電気を消すとベッドに入る。 ふかふかの布団に包まれるとすぐに眠くなってきた。 隣からは早くも小さな寝息が聞こえてくる。 その音を聞きながらゆっくりと意識が落ちていった。 こうして、俺のトレセン学園での日々が始まったのだった。

17 22/09/19(月)00:16:59 No.973201642

何番煎じかもしれないがこういう話好きなので書いた。トモエナゲちゃんはちっちゃくて可愛いよね…

18 22/09/19(月)00:20:31 No.973202914

トモエナゲちゃんだいたい150cmくらい小柄なデカパイモブなんだよね… fu1453313.jpg fu1453315.jpg

19 22/09/19(月)00:40:01 No.973210181

邪神!

20 22/09/19(月)00:41:36 No.973210737

ブリッジコンプのそっくりさんじゃないか

21 22/09/19(月)00:41:48 No.973210803

前に見たマリタイムシッパー化も良かった モブウマ化いいよね

22 22/09/19(月)00:47:25 No.973212851

コンプちゃんは右耳飾りトモエちゃんは左耳飾り

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