虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。

  • iOSアプリ 虹ぶら AppStoreで無料配布中
  • 先日ポ... のスレッド詳細

    削除依頼やバグ報告はメールフォームにお願いします。 個人情報,名誉毀損,侵害等について積極的に削除しますので、メールフォームより該当URLをご連絡いただけると助かります

    22/08/14(日)23:57:53 No.960661678

    先日ポケスペ純愛健全ゾロ目スレでのレブル の話を書かせていただきました このスレ自体はダイススレではありません 思いっきり三次創作ですのでご了承下さい あらすじ >2人きりの誕生日パーティー >アローラかんこうきゃくコーデでレッドを誘惑するブルー >告白 >>ブルー先輩プレゼントはアタシしたんスか!? >1.はい >2.いいえ >dice1d2=1 (1)

    1 22/08/14(日)23:58:16 No.960661834

    8月8日。 その日はレッドの誕生日だ。 毎年その日は友達や後輩が来てくれてレッドは賑やかな時間を過ごしていた。 だがその前日の8月7日の夜。 「え、みんな来れないの?」 「いや、遅くなるってだけだよ。 集まるのは夕方の5時くらいになるって」 ブルーとの電話中、驚く彼女に説明する。 さまざまな用事が重なって、全員が揃うであろう時間はそれくらいになった。 他の皆からそうなると聞かされ、後は確認していないのはブルーだけだった。

    2 22/08/14(日)23:58:32 No.960661913

    「アタシはみんなに合わせて大丈夫よ。 明日は特に用事ないし」 「そっか。じゃあ待ってるよ」 そう返したが、ブルーから通話が切られなかった。 「ブルー、何かあるのか?」 「んー…」 少し間があった後、ブルーが聞いてきた。 「レッドはその時間まで暇?」 「ん?まぁそうだなぁ」 昼からみんなで集まるつもりで、その日は空けていた。 元から自由な時間は多いが、その日は確実に一日中スケジュールを空白にしていた。

    3 22/08/14(日)23:58:47 No.960662009

    「アタシも予定ないのよね。 さっき言ったけど」 「?うん」 意図がわからず、頭の上に疑問符が浮かぶ。 「じゃあ、明日みんなが来るまでアタシとデートしない? 誕生日デートってやつ」 「…ええーっ!?」 夜であることも忘れ、つい大声で叫んでしまった。

    4 22/08/14(日)23:59:14 No.960662173

    翌朝。 「お待たせ!」 「…あ、うん」 自宅を訪れたブルーを見て、レッドは固まった。 いつもと違う白いワンピース。 幅広の帽子を被って、清楚な雰囲気を醸し出していた。 「どうしたの?」 「…えっと、似合ってる」 「…ありがとう」 ブルーが柔らかく笑う。

    5 22/08/14(日)23:59:34 No.960662320

    「え、どうしたんだ? 急にそういう格好して」 「雰囲気変えてみたかっただけなんだけど、ダメ?」 ずい、と顔が近づけられる。 どきりとしてしまいつつ、顔も赤くなっていく。 「ダメじゃないと、思う…」 「ほんと?かわいい?」 「うん、それはもう」

    6 22/08/15(月)00:00:41 No.960662765

    それは本音だった。 彼女に抱いていた大人びた美人という印象とは違う。 可憐なご令嬢のような雰囲気を纏っていた。 「じゃ、行きましょう」 手を握られる。 小さく、細い女の子の手。 固くなった自分の手とは全く違う。 レッドはその手に引かれていった。 どこに行くのか、という疑問は柔らかな手の感触で霧散していた。

    7 22/08/15(月)00:00:56 No.960662878

    連れて行かれた先は、ブルーの自宅だった。 一応は何回かここに来たことはあり、中にも通された。 だから彼女の自室に連れられているというのがわかった。 「はい、座って」 テーブルの前に座らされる。 そこには2切れのケーキが置いてあった。 黒と白のチョコレートケーキだった。 「レッドの誕生日ケーキ、 みんなで作った分は後で出すけど。 これはアタシだけで作ったものなの」 「いいのか?オレのためにそんなにしてくれて」 「いいのよ。アタシからのプレゼントの一環ってことにしておいて」

    8 22/08/15(月)00:01:11 No.960662991

    彼女の要求に素直に首を縦に振った。 「いただきます」 「どうぞ、召し上がれ」 フォークを受け取って、切り分けたケーキを口の中に入れる。 「うまい…」 甘味と苦味。 そのバランスがレッドの好みだ。 自分の分を食べつつ、ブルーがこちらを見る。 少し不安そうな眼差し。 気のせいか、そんな風にレッドは思えた。

    9 22/08/15(月)00:01:24 No.960663082

    「美味しい?」 「うん。うまいよ」 その疑問に答えつつ、ケーキを頬張る。 それでちょうど皿が空になった。 安心したのかブルーもフォークの進みが早くなった。

    10 22/08/15(月)00:01:38 No.960663163

    「ご馳走様」 「お粗末さまでした」 2人ともケーキを平らげ、片付ける。 紅茶を飲んで、一息ついた時だった。 「ねえ」 「どうした?」 「レッドって、彼女いるの?」 その質問に、レッドは紅茶を吹きそうになった。 「ちょっと、大丈夫!?」 「ご、ごめん。咽せただけだから」 ブルーに背中をさすられ、気持ちを落ち着かせる。

    11 22/08/15(月)00:01:57 No.960663278

    「で、どうなの?」 「いや、いないよ!ほしいなとは思うけどそういうのに縁がなくてさ」 「そうかしら…」 ブルーの目線が氷のように冷たくなった。 自分が何か失言でもしただろうか。 だがブルーはため息をつくと、気持ちを切り替えたようでこちらに向ける眼差しが柔らかくなった。 「レッド」 「うん」 「アタシと付き合って」 今度こそ、レッドは紅茶を吹いた。

    12 22/08/15(月)00:03:12 No.960663733

    「で、どうなの?」 吹いた紅茶を拭き終わった後、改めてブルーが聞いてきた。 「ええと…」 室内の照明に照らされるブルー。 白いワンピースが透けて、ボディラインが露わになる。 慌てて目を背ける。 「別に見て大丈夫よ。 アタシが付き合ってほしいって思った男の人だもの」 目線を戻すと、悪戯が成功したようにおかしく笑う彼女がいた。 清楚だと思ったがそんなことはなかった。 蠱惑的な小悪魔のトラップにすぎなかった。

    13 22/08/15(月)00:03:35 No.960663881

    「怒った?」 「いや、ブルーらしいしそういう方がオレは好きだよ」 「また、そうやって気軽に口説く…」 「いや口説いたつもりはなかったんだけどな」 言いつつ、こちらからも聞いてみる。 「ブルーは、オレのどういうところが好きになったんだ?」 「あら、からかいって思わないの?」 「なんとなく、本気で言ってる気がするんだ」

    14 22/08/15(月)00:05:31 No.960664577

    彼女の目。 そこに嘘や偽りがあるとは思えなかった。 真剣にこちらを見つめている。 そんな彼女が、交際を申し出てくれた。 それが虚偽だとは思えないし、思いたくない。 「そういうアタシを信じてくれるところ、かな。 あと優しいところも」 ふと、彼女の目が少し細まる。

    15 22/08/15(月)00:10:24 No.960666464

    ブルーが隣に腰掛けてくる。 少し間を置き、触れ合うことのない距離。 「アタシのために頑張ってくれたこともあった。 あなたと色んなことがあったアタシのために。 アタシを信頼もしてくれる。 それが嬉しいのよ」 「でも、それってオレだけじゃないだろ? 他のみんなだってブルーのために何かしたりしてくれたじゃないか」

    16 22/08/15(月)00:13:19 No.960667613

    ブルーはそれに頷く。 「でも、1番嬉しかったのはレッドなの。 なんでかはアタシにもよくわからない。 気がついたらレッドのことばかり見てたの」 少し、彼女が近くなる。 肩にもたれられ、温もりと重みを感じる。 「レッドは、アタシを見てくれる?」

    17 22/08/15(月)00:17:00 No.960669050

    「ああ」 自然と口から出た。 「オレ、昔ブルーに酷い目に合わされたけど、それでも気になって。 友達になってからはもっと目で負ってて。 もしかしたら、その時もうブルーのことを見ていたかもしれない」 「アタシに告白されたから、思い出を美化してるんじゃない?」 「そうだとしても、これからはブルーを見るよ。 ちゃんと、好きな人として」

    18 22/08/15(月)00:20:34 No.960670392

    「…ありがとう」 安心したのか、力の抜けたブルーがよりもたれてきた。 「なんか、アタシをプレゼントみたいになっちゃったわね」 「いいさ。最高のプレゼントだよ」 「なら、実際にいただいてみる?」 ぐい、とワンピースの胸元を引っ張ってみせた。 隠されていた深い谷間と下着が目に焼き付く。

    19 22/08/15(月)00:23:49 No.960671621

    思わず目を見開く。 と、ブルーが胸元を戻した。 「なーんて、レッドったらすぐ色仕掛けに引っ掛かっちゃうんだから。 でもそういうところも好きなんだけど」 また彼女に笑われる。 でも、それでいいのかもしれない。 好きな女の子が幸せそうに笑う。 それを近くで見れるのなら少しくらいはこのままでいても構わない。

    20 22/08/15(月)00:26:19 No.960672652

    「さ、いつくらいにみんなに発表するのが面白いかしらねー」 「あんまり騒ぎにならないようにしてくれよ?」 「うんわかった♡」 これはわかってない。 絶対にみんなを騒がせる気だ。 そうは思っていても、彼女が嬉しいのならそれでもいい。 レッドはそう思えた。

    21 22/08/15(月)00:26:30 No.960672733

    以上です 閲覧ありがとうございました

    22 22/08/15(月)00:28:52 No.960673627

    遅ればせながらレッドさん誕生日記念レブル版です なんとかゾロ目スレのネタ全部拾おうとしてこうなりました レスしながら間に合わなかったところ書いててすみません

    23 22/08/15(月)00:32:02 No.960674705

    >友達になってからはもっと目で負ってて。 正しくは「追ってて」でしょうか >黒と白のチョコレートケーキだった。 >「レッドの誕生日ケーキ、 >みんなで作った分は後で出すけど。 >これはアタシだけで作ったものなの」 ここらしくて好き!

    24 22/08/15(月)00:36:41 No.960676433

    いつも誤字指摘すみません…