22/07/22(金)23:26:42 泥の雑談 のスレッド詳細
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22/07/22(金)23:26:42 No.951972498
泥の雑談
1 22/07/22(金)23:30:16 No.951973990
「なぁんて格好して寝てるの、哀ちゃん」 頭の上から降ってきた声。意識が緩く覚醒していく。私は薄っすらと瞳を開けた。 視界の中には私の半生において五本の指に入るくらいには馴染みある人物の顔がある。やや呆れた表情だった。 「キミドリさん」 「おう。元気しとぉや」 なんで博多弁。この人の言うことやることに突っ込んでいたらキリがないけれど。 とまれ、いきなり顔を覗き込まれていても驚きはない。 やってくる時は前もって連絡がある兎月の人たちを除けば、キミドリさんは私以外にこの家の合鍵を持つ唯一の人物だ。 腰に手をやるキミドリさんはソファに寝そべる私の身体をじろりと視線で撫でた。 「そりゃこの家にゃ哀ちゃん以外には私しかやってこないけどさぁ。 いくらなんでも端ないわよその格好。こうして乙女の貞操観念は損なわれていくのであった」 言われて自分の体を寝ぼけ眼で見下ろしてみた。 上はキャミソール。下はショーツ一枚で、ズボンさえ履いてない。 太腿から爪先まで一糸まとわぬ足がすらりとソファの上に伸びていた。 改めて見ると自分でも驚くほど白い肌だ。欲して得たものではないが、キミドリさんが羨ましがるわけだった。
2 <a href="mailto:〆">22/07/22(金)23:30:39</a> [〆] No.951974161
思考を撹拌していると意識が現状に追いついてくる。 手荷物(主にお酒とつまみ)を取り出すキミドリさんを寝そべったまま漫然と見つめた。 「…出かけたんだよ。あんまり暑すぎるから帰ってすぐにシャワーを浴びたの。上がって一息ついてたら眠くなってきて」 「不用心ね。冷房で体を冷やして風邪引いても知らないわよ?」 ごもっとも。ちゃらんぽらんのキミドリさんに窘められちゃ立つ瀬がない。 「それにしてもこの暑さの中でお出かけ?哀ちゃんそんなアグレッシブな趣味が…ああ」 途中まで言ってキミドリさんは自分でその予想に辿り着いたようだった。割と勘はいい人だ。 「うん。墓参り。盆は混むからその前に」 「お疲れ様。そっか~、あたしも近い内に顔を出しておくかな~」 「別にいいのに」 キミドリさんとは私が独りになってからの縁だ。私の両親や姉とは一切面識がない。 けれど彼女はにんまりと笑って言った。 「うんにゃ。あたしにゃ報告義務があるからね。哀ちゃんは元気にやってますってさ」 そう言われちゃ言い返しようがない。 私は身体を起こして片膝を抱えた。意味もなくつるりとした太腿や脹脛を撫でる。…ショートパンツを探してこよう。
3 22/07/22(金)23:39:07 No.951977606
謎のタイガー枠キミドリさんのキャラが立っていく