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22/07/11(月)12:34:02 「セイ... のスレッド詳細

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22/07/11(月)12:34:02 No.947929526

「セイちゃん盾になりますね……」 そう自信無さげに申告した俺の担当ウマ娘、セイウンスカイはすぼむような言葉尻とは裏腹に、背中の四角い大盾をしっかりと構えた。黒く塗り潰された、対衝撃性に優れたライオットシールドだ。 品種改良されたウマ娘イーターの組織を解析し、ウマ娘のスキルを無力化する仕組みを再現させた、正に対ウマ娘用のシールドと言っても過言ではない代物をセイウンスカイは右手に装備し、空いた左手には暴バ鎮圧用のニンジン銃を装備している。 「頼むぞスカイ」 「任せて下さいよトレーナーさん。こう見えてもセイちゃんは盾になることは慣れてますから」 通路の曲がり角にしゃがみ、小さな鏡で床スレスレから覗きこむ。 ──居た。暴徒と化したウマ娘達だ。数は4人。 (さて……どうしましょーね)

1 22/07/11(月)12:35:10 No.947929913

鏡をしまってからセイウンスカイは小さくため息をついた。 こんな暴バ鎮圧部隊に配属されてしまった理由。それは今から少し遡った時の事だ。 ◆ 学園のウマ娘達のトレーナーとの距離感。1歩間違えれば……と言うか既に一線を越えてる者達も居ることを知った樫本理事長代理が全校生徒を集めて風紀の乱れ等を注意していた。 ただの注意や意識をしろと言われる位なら、長い校長の話を聞き流すように緊張感が無かったのだが、樫本理事長代理がトレーナーと生徒が互いの寮へ入ることは禁止したり、2人で出掛ける際には必ず目的や場所、帰ってくる時間など申請する事を義務付けると言い出した途端、何処からともなく反対コール。そして遂には反対派のウマ娘が暴徒と化して、学園の至る所にトレーナーを軟禁してしまったのだ。 それを解決するべく、樫本理事長代理を筆頭にトレーナー達が立ち上がって現在も鎮圧中となっている。

2 22/07/11(月)12:35:38 No.947930056

そして何故セイウンスカイが鎮圧部隊側なのかだが、ざっくり言うと普段の弱々セイちゃんぶりを樫本理事長代理にとても健全な関係だと認識され、直接樫本理事長代理から要請を受けたのだ。無論、セイウンスカイも暴バ側の思想だったが、そんな彼女の気持ちは露知らずセイウンスカイのトレーナーも真剣に頼み込んできてしまう。 そうなれば彼女は断ることも出来ず、後で横になろうと決心して鎮圧部隊へ編入された訳だ。 「はぁ……セイちゃんちょっとリーンしますね」 「うん」 ハンドサイン等使用しないのは当然の事だが、彼女はそう言った知識がないから。なので逐一何をするか連絡している。 少し覗き込んで肉眼で暴バの位置を確認。続いて暴バ鎮圧用のニンジン銃のスライドを引く。弾はちゃんとある。ジャムの様子もなし。 学友に銃を向ける心苦しさはあるが、やると決めたからには最後まで。もう覚悟は済んでいる。

3 22/07/11(月)12:35:56 No.947930169

「……セイちゃん前に出ますね」 セイウンスカイが盾で自分の体を守りながら通路へ出る。その後ろにピッタリとくっ付くように彼女のトレーナーも通路へ出て、彼の暴バ鎮圧用アサルトライフルのセーフティが外れる音と同時。暴バからの嵐のような固有スキルによる攻撃とセイウンスカイとそのトレーナーの発砲する音が鼓膜を突き刺した。

4 22/07/11(月)12:36:51 No.947930453

最初の一言言わせたかっただけ あと間違えて地の文に一人称入れちゃいましたが忘れてください

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