朝起き... のスレッド詳細
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22/06/24(金)23:53:04 No.942184798
朝起きた時、真っ先に身体の違和感を覚えた。 あるはずの物が無く、無いはずの物がある感覚。 「はぁ……またですか……」 心の中でため息をつきながら最愛の姉にメッセージを送る。 タイトルホルダーはウマ娘になっていたのだった。 この世界にはウマ息子にだけ発生する「センバ現象」というものが存在する。 ウマ息子がウマ娘になってしまうセンバ現象は長年原因が不明な現象とされており、治す方法も時間経過しかないという困ったものだ。 幸いな事にタイトルホルダーには世界一可愛い姉がいる。 こんな時のために服を隠しておいて貰うのだ。 さっき連絡を取ったのも服を取りに行くという内容だった。 同室者を起こさないようパジャマを着替えて姉の元へとむかっていった。
1 <a href="mailto:s">22/06/24(金)23:53:28</a> [s] No.942184967
「はいホルダー。今回も大変だね」 早朝にも関わらず姉さんは僕を部屋に受け入れてくれた。 服を受け取り着替える。 女物の服を着ることはまだ少し恥ずかしいが、姉さんが楽しそうに僕をコーディネートするものだから着せ替え人形にでもなる。 「最初のうちは大変だったけど最近は慣れてきましたよ。それに……」 「シャフリヤール君？」 そう、シャフリヤールは性別をまるで服を着替えるかのように変えている。 元から自由なやつだったが、性別まで自由にすることは無いと僕は思う。 だけどあそこまで堂々としているのであれば、恥ずかしがる必要もないのかと思うようにもなっていた。 「メロ嬉しいな。ホルダーに友達がいっぱいできて」 「友達……なんですかね……」 姉さんが嬉しそうなのでそういうことにしておこうと僕は思った。
2 <a href="mailto:s">22/06/24(金)23:53:47</a> [s] No.942185096
着替え終わった僕はトレーナーに連絡し、今日はオフにして貰った。 ウマ娘の身体でトレーニングをするとウマ息子に戻ったとき感覚の違いで微妙な影響が出るのだ。 今日は授業も無いので駅前を散策する。 本屋や普段男の時に入れないようなスイーツ店を転々と周り、気分転換をする。 昼過ぎくらいになると、人通りがどんどんと増えてくる。 するとやっぱり 「ねぇそこのポニーちゃん。俺と一緒に遊ばないかい？」 面倒くさいナンパだってされてしまう。 ウマ娘は見た目がいいのでやっぱり面倒事が多いと僕は思う。 「すいません。人を待ってるので」 僕は適当にあしらうが 「いやちょっとお茶するだけだからさぁ」 とナンパ男はしつこく食い下がってくる。
3 <a href="mailto:s">22/06/24(金)23:55:04</a> [s] No.942185678
挙句の果てには 「いいからついてこいってんだよ！」 僕の手を掴み無理矢理連れ去ろうとしてきたのだ。 もちろんウマ息子(今はウマ娘だが)の力を持ってすれば余裕で振り払うことが出来るが、相手を怪我させてしまって宝塚記念に影響が出てしまう事が頭をよぎった。 そんな時だった。 「何をしているんだ？この子が嫌がっているだろう」 ナンパ男の手を掴むウマ息子がいた。 エフフォーリアだ。 「あ？お前誰だよ！」 男が声を荒げたので 「僕の待ってた人ですよ！」 と咄嗟に口からデマカセを言いこの場を乗り切ろうとした。 「だからとっととここから去れ」 エフフォーリアが男を睨む。 ビビったのか、ナンパ男が去っていく。
4 <a href="mailto:s">22/06/24(金)23:55:27</a> [s] No.942185836
「その……大丈夫か？」 エフフォーリアは僕に問いかけてきた。 どうやらこの鈍感野郎は、僕がタイトルホルダーだということを気付いていないようだ。 「ええ、ありがとうございます。助かりました」 初対面であるかのように僕は振る舞う。 「そうか、なら良かった」 とエフフォーリアは微笑んだ。 その顔があまりにもいい顔だったので、僕は思わず見惚れてしまいそうになった。 「ええ本当に感謝してますありがとうございます失礼します！」 話を切り上げ僕は走ってその場を後にした。 顔が熱い。 あぁ……本当にウマ娘の体は面倒だ……。
5 <a href="mailto:s">22/06/24(金)23:56:48</a> [s] No.942186362
TSタイホくんのヒロインパワーが高そうだったので封印を解きました 再封印します