梅雨の... のスレッド詳細
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22/06/12(日)23:57:45 No.938053223
梅雨の季節。 この時期はレッドにとっては憂鬱である。 この悪天候では野外でトレーニングもできない。 ボールの中の仲間たちを出してあげたくても雨に濡れてしまうためなかなかそうはいかない。 室内でのトレーニングはできるが、それも限られている。 挑戦者もこの時期では減ってしまう。 つまりは空いてる時間が増えて暇になっていた。 友人とはスケジュールの都合もつかないことも多くて会うことも減っていた。
1 22/06/12(日)23:58:00 No.938053309
「だと思ったから遊びに来てあげたわ♡ 嬉しいでしょ?」 「まぁ、嬉しいだけどさ…」 自宅に遊びに来たブルーを迎えて、レッドは苦笑した。 先日交際を始めたこともあって、彼女と会う機会も増えている。 いや、こういう空いてる時間の多い時期だからこそこうしてあげるべきなのかもしれない。 「かわいい彼女が同じ街で住んでてよかったわねー。 こうして気軽に遊びに来てあげられるから」 「そうだなぁ。会いたくなったら遠くの街にいても行くけど、すぐに会えるのに越したことはないかもな」
2 22/06/12(日)23:58:38 No.938053518
同意するとブルーが嬉しそうに笑う。 「ま、この天気だとデートにも行けないけど。 自宅デートってことにしときましょう」 「オレはそれでいいよ。ブルーといるならどこでも楽しいだろうしな」 「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない」 彼女がより笑みを深くする。 「で、なにするんだ?せっかくだし何かして遊ぼうか?」 「そうね…」 腕を組んでブルーが悩む。 しばらくそうしていると、 「じゃ、アタシと勝負しない?」 「勝負?」
3 22/06/12(日)23:59:24 No.938053802
言われて、傍らに置いていたボールを手に取った。 「さすがに室内じゃ、バトルはやりにくくないか?」 自分とブルーやその仲間たちの練度ならば限られた条件でもいいバトルはできる可能性は高い。 それに自宅の室内でのバトルはリスクが大きすぎる。 そう考えているとブルーが半目を向けてきた。 「…アタシがレッドにポケモンバトルを挑みたいって言うと思う? ゲームで勝負しようって意味だったんだけど」 「あー、そうだったのか」
4 22/06/12(日)23:59:39 No.938053913
言われてみれば確かにそうだ。 彼女が彼氏に対して持ちかける話ではない。 「さすがにそこまでバトル脳なのはどうかと思うわ…」 「たはは、ごめんごめん。 で、何のゲームにする?」 「じゃ、これでもしない?」 彼女は携帯ゲーム機を取り出した。 「いいけど、オレそれ持ってないぞ?」 「これ、分割して遊べるやつなの。 知らなかった?」 「あー、そういうのあるのか…」 実際にゲーム機を分割して一部を自分に渡してこられて、レッドは驚いた。
5 22/06/13(月)00:00:03 No.938054072
「今どきのゲーム機ってこんなのあるんだな」 「こういうのが出るようになったのって、もう何年も前よ?」 「一応、知識としてはあったんだけどな。 バトルとかに夢中になってて今まで忘れてたよ」 「やっぱりバトル脳じゃない…」 ため息をついたブルーに、レッドは反論できなかった。
6 22/06/13(月)00:00:26 No.938054225
「オホホ、またアタシの勝ちね!」 「くっそー!また負けた!」 レースゲームや格闘ゲーム。 何回かしたが、ブルーに負けてばかりだった。 「バトルじゃチャンピオンなのに、こっちだと見習いレベルかしら?」 「そ、そんなことない!」 ついムキになってしまうが、ブルーは余裕の笑みを崩さない。 「もう一回!もう一回やろう!」 「いいけど、そうねぇ…」 ブルーが何かを考えこむように目を伏せ、 「じゃ、次負けた方が勝った方の言うこと聞くとかどう?」 「いいぜ、今度こそ勝つのはオレだからな」 負けた時のことは考えない。 勝つことだけを考える。 だからブルーの提案も後先考えずに了承してしまった。
7 22/06/13(月)00:00:52 No.938054390
「さぁて、またアタシの勝ちね」 「…そうだな」 完膚なきまでに負けた。 レースゲームで周回遅れにまでされた。 屈辱だが受け入れるしかない。 「じゃ、負けたレッドはアタシの肩揉んでもらおうかしらー?」 「わかったよ…」 変なお願いされることも覚悟していたが、 それくらいならば特に問題ない。 彼女の後ろに周り、肩に手を乗せて揉み始める。 「ん…、効くわぁ…」 「そうか?」 「ええ。よく肩こるのよ。 これのせいでね♡」
8 22/06/13(月)00:01:27 No.938054651
言いながら、ブルーは自分の胸の膨らみに手を当てた。 それに合わせて形を変える豊かな胸。 レッドはつい視線を向けてしまう。 「手が止まってるんだけど?」 「え?ああ、ごめん」 慌ててまた肩を揉む作業に戻る。 それでも彼女の胸から目が離せない。 ついつい視界の中に入れてします。 ブルーが愉快そうに微笑んでいるが、本能には逆らえなかった。
9 22/06/13(月)00:01:42 No.938054757
「またアタシの勝ちねー。 じゃあ、今度は膝枕でもしてもらいましょうか」 こちらが止める間も無く、ブルーがレッドの隣に座った。 そして彼の太ももに頭を乗せた。 「思ったより固いわね。 やっぱり鍛えてるからかしら」 「そ、そうかな」 女の子に膝枕をする。 そんな状況は初めてなので、緊張する。 太ももに当たる彼女の髪や頬の感触。 自分のものとは明らかに違うというのはズボン越しでもわかる。
10 22/06/13(月)00:03:25 No.938055478
いい匂いがする。 シャンプーか香水の匂いが鼻をくすぐる。 自分の部屋に普段はない香りに異質感を覚えてどきりとする。 「次アタシが勝ったら、逆にアタシの方が膝枕してあげようかしら。 レッドにさせてばっかりだと悪いしね」 「…なんか、オレが負けるのが前提みたいで引っかかるなぁ」 そうは言いつつも、ブルーが楽しそうにしていると悪い気はしなかった。
11 22/06/13(月)00:03:46 No.938055609
「で、やっぱり負けるなんて。 そんなにアタシに膝枕してもらいたかったのー♡」 「…正直、ちょっとは期待してたかな」 ブルーの太ももに頭を乗せる。 柔らかな肌。 温かな体温。 そこに自分が触れている。 好きな女の子の身体に触れている。 照れ臭いので彼女に背を向けて寝転んでいる。 が、確かに背中にブルーの気配を感じる。 いや、背中を撫でられている。 「やっぱりここも固いわね。 さすが男の子よね」 「う、うん」
12 22/06/13(月)00:04:04 No.938055706
彼女に身体を撫でられるのは緊張する。 肩や首筋、頭もそうされた。 「振り向いたらアタシのスカートの中見えるかもしれないわよー?」 「…やめとく」 振り向きたい誘惑に駆られる。 だけどやめておく。 そんなことをしたら確実にまずいことになる。 「ちなみに今日の下着の色、白なんだけど」 「言わないでくれよ!」
13 22/06/13(月)00:04:21 No.938055797
「またアタシが勝ったんだけど、どうしよっかなー?」 今度はどうなるか。 何をされるのか。 逆にさせられるのか。 どこかで期待している自分がいた。 「あ、アタシの身体のどこかに触ってっていうのはどう?」 「どこか…?」 「レッドの好きなところでいいわ。 なんなら、さっきからチラチラ見てるここでもね」 腕を組んで胸を持ち上げてくる。 大きな胸の膨らみが強調され、また視線が奪われる。
14 22/06/13(月)00:04:59 No.938056062
柔らかそうな胸。 同じくらい柔らかそうな尻。 先程触れてた太もも。 それらがすぐに頭に浮かぶ。 だが、その選択肢を選ぶわけにはいかなかった。 「…じゃあ、頭で」 「…いいけど」 ブルーから半目を向けられた。 臆病者と言われてるような目で見られている。 だけど、自分とブルーはまだキスくらいしかしていない。 それ以上に踏み込むのはまだ躊躇われた。
15 22/06/13(月)00:05:16 No.938056186
手を伸ばし、ブルーの頭を撫でる。 「…ん」 ふわりとした髪。 その感触を手に受ける。 何度か撫でていると、ブルーが顔を赤くしていた。 「ブルー?」 「…ちょっと、恥ずかしいかな」 「そうなのか?」 「あんまり、頭撫でられた記憶ないから。 パパやママにしてもらったのもすごい昔だし、 その後はしてくれる人もいなかったから」
16 22/06/13(月)00:05:41 No.938056344
ブルーの過去を思い出す。 頼れる人が長い間いなかった生活。 彼女が改心し、仲間が増えても甘える相手はいなかった。 なら、今自分がそうしてあげるべきだ。 恋人という心を最も許し合える関係になれたのだ。 自分が彼女の気持ちを受け入れてあげられなくてどうするか。 「もうちょっと、撫でていいか?」 「…うん」 今までのスキンシップの中で、1番長くそうしていた。 彼女が満足したと確信できるまで。
17 22/06/13(月)00:05:57 No.938056456
「じゃ、アタシ帰るね」 「ああ、気をつけてな」 ひとしきり遊んだ後、ブルーが帰り支度をした。 先程まで大ぶりだった雨も今は弱くなり、 帰るには絶好のタイミングだった。 「オレが送ろうか?」 「レッドが帰る頃にはまた降りそうよ。 気持ちだけ受け取っておくわ」 断られたので素直に従っておく。 自分は別に構わないが、彼女がそう気遣っているなら甘えるべきだ。
18 22/06/13(月)00:06:11 No.938056556
「あ、レッド」 「ん?」 ブルーに距離を詰められる。 何を、と思っている最中に腕に抱きつかれた。 豊満な胸に自分の腕が挟まれる。 すごい。 そんな感想がまず頭に浮かぶ。 今まで触ってきたものの中でも異質な柔らかさ。 ずっとこのままでいたいという誘惑に駆られる。
19 22/06/13(月)00:06:29 No.938056711
だがブルーにあっさりと身体を離された。 「ありがと、レッド。 お礼はここまでね」 「お、お礼?」 「そ。いっぱい甘えさせてくれたお礼。 これ以上はまた今度ねー♡」 戸惑っている自分を残してブルーは去っていった。 「全く…」 器用なようで不器用。 素直に甘えずにああいった条件を出してきた。 いや、自分こそあんな状況でもないとああならなかったのではないだろうか。
20 22/06/13(月)00:06:45 No.938056845
「やっぱり、好きだな」 彼女に甘えてこられるのも、 甘やかされるのも悪くない。 次はどんなやり方でくるのか。 今度はあえて正面からくるかもしれない。 またまわりくどいやり方かもしれない。 どちらでも受け入れようとレッドは思った。 腕に染み付いたブルーの胸の感触も反芻しながら。
21 22/06/13(月)00:06:58 No.938056943
以上です 閲覧ありがとうございました
22 22/06/13(月)00:14:01 No.938059684
単にイチャイチャしてるだけの回です 久しぶりにすでに交際してる想定の話を書こうとしてましたが ストーリーが思い浮かずこうなりました
23 22/06/13(月)00:44:41 No.938071143
レブルをイチャイチャさせるためにレッドの自宅に招くというパターンが多用しすぎて そろそろ他のパターンも考えるべきかな…と検討しています
24 22/06/13(月)01:19:56 No.938081819
イチャイチャありがたい…