虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    22/05/27(金)22:05:25 No.932122011

    「ふぅ………大体終わったッスかね」 よく晴れた昼過ぎの日差しの中、三角巾を被って窓を開け放ったままで満足感を味わう 一時間ちょっとの掃除にしては十分すぎるほどに綺麗になっただろう。見渡してみれば、気まぐれの成果がしっかりと 本格的な大掃除ほどとまではいかないまでにしても一人でここまでできれば上等だ 「最近またバタバタしたり妙なイベント発生してたッスからね……こういう時にやっておかないと面倒になるッス」 トレーニングも休みで、よく晴れた休日。特にやる事も無く誰かいるだろうかと思って立ち寄ったプレハブだったが、生憎こういう時に限って誰もおらず。普段ならほぼ確実にいる……ほんと、チームメンバーより頻繁にいるプイ先輩もおらず 仕方なく適当に茶でも飲んでゆっくり過ごすか、などと考えていた時に周囲をふと見渡して気が付いた 酷いとは言わないが………部屋が、少し汚くなっていると 一度目についてしまったら、少々我慢が出来なくなってしまった。よし、と気合を入れて立ち上がり、いざ掃除を開始して………と、今に至る

    1 22/05/27(金)22:05:44 No.932122181

    「ちょくちょくやってるつもりでも、大所帯だと細かいところに積み重なっていくものッスからね………んー、いい気分ッス」 窓はそのままに、三角巾を取って腰を下ろす。いつからかこんな癖がついてしまったが、別に掃除することは悪いことではないだろう 本当ならもっと重曹とかセスキとか使ってガッツリやりたい場所もあるし窓とか一度外してやってしまいたいが……それはまぁ、時間と人手がある時でいいだろう。お盆前にでもやればいい さて、終わってしまえばもうやることがない。この後どうするか……と思った時。ふわっと、優しい風が入ってくる 「……もうすっかり暖かくなったッスねぇ」 桜も散ってしばらく経つ。窓を開けたままでも寒くはなく、汗が出るような暑さも無い。とても、心地よく過ごせる狭間の季節 差し込む日差しも程よく体を照らし温めて、これは……力が抜けるというものだ 「………少し休んで。お茶でも、飲んで……」

    2 22/05/27(金)22:05:58 No.932122288

    ゆっくり、と。そんな風に考えていたら、少しずつ……意識は薄らいで うつら、うつら……ぷきゅら。ええい、変なの混じった。一瞬意識が戻りそうになるが、心地よい陽気がすぐにそれを引き戻す 静かな場所で一人、しかも一仕事した心地よい疲れの中でこれは抗う事などできない お茶は……今はいいか、と。起きたら、それもまたゆっくりやればいい 「………んぅ」 微睡への抵抗を早々に諦めて、体を横たえる 特に予定もない穏やかな一日。なら、こうして睡魔に任せてしまっても……別にいいだろう 「………………少し、だけ」 寝過ごすことさえしなければ、いいかと そのまま、溶け込むような心地よさの中で優しく意識を沈めていった

    3 22/05/27(金)22:06:12 No.932122384

    ● 「………………ん。あれ?」 ふっと。アラーム音もかけられた声も無く目を覚ます 窓から入る心地よい風はそのまま。日差しもそこまで変化はなく、長い時間眠っていたわけではないようだ まだ少しばかり寝ぼけ眼ではあるものの、十秒かそこらぼーっとしてから上体を起こす そこでふと、寝る前との僅かな差異が目についた 「………電気、消したっけ」 電気代の無駄だったかもしれないが、確か昼寝に入る時には電気を消した覚えがない。しかし、今それは消えていて室内は窓から差し込む日の光だけに照らされていた 決して暗くはない。しかし、人工的な灯りのない空間はどこか温かく優しいものに感じて そこで、もう一つ気づいた

    4 22/05/27(金)22:06:24 No.932122463

    「……ねぼすけさん、おはよープイ」 視線を向ければ、テーブルの前に嫌と言うほどに見慣れた人影 私服姿……私服?で、グラスに入った飲み物を手にしてこっちに尻尾をフリフリと向けているその姿 「プイ先輩………?いつの間に来てたんスか?」 「30分くらい前プイ?誰かいないかなーって見に来たら、気持ちよさそうにお昼寝してたから邪魔にならないように電気消してお茶してたプイ」 ……時折。いやもう割と頻繁に忘れそうになるが、この人本来は別チームのはずなのだが。勝手知ったる我が家の如く、寝てる人間を起こさずに飲み物を用意できる程度には出入り慣れてて よく見ればそのグラスも少し前に自分用で持ち込んできたものだし、お茶とかも差し入れと言う名目で持ってきてくれてるし まあ、それは別にいい。ただ一個だけ確認したいのは、その私服?だけだ 「なんスかその変なシャツは」 「この間お仕事の合間に抜け出した時に買ったプイ。お仕事中の正装が窮屈だったからホテルで着るのに楽なのが欲しくて大きめの買ったプイ」

    5 22/05/27(金)22:06:38 No.932122581

    だからって背中にでかでかと「だぁびぃ」って書いてあるのなんか買わなくとも。お偉いさんやマスコミに見られてないことを祈るばかりだ 「それにしても気持ちよさそうに寝てたプイ。なんかお疲れだったプイ?」 グラスを置いてこっちに向き直るプイ先輩。げっ。正面にも書いてある 「いや、ここ来て少しだけ掃除してたんスよ。それ終わって休憩しようと思ったら、いい天気でうとうとしちゃっただけッス」 「確かにいいお天気プーイ。今くらいの季節が一番ゆっくりするのにも走るのにも丁度いいプイ」 「そうッスねぇ。汗もかかないし寒くもないし」 「おかげでスヤスヤと気持ちよさそうな寝顔が見れたプイ」 おい待て。その言葉を聞いて、ちょっと見過ごせない可能性に思い当たった

    6 22/05/27(金)22:06:56 No.932122711

    「………撮ってないッスよね?」 「………………」 「目を見ろッス」 「………………………ピーピピピーピピピー」 「口笛でファンファーレして誤魔化すなッス。携帯あらためさせてもらってもいいッスか?いいッスね?」 本格的に起き上がってじりじりとプイ先輩を追い詰める。ええい、こら逃げるな妖怪変な三冠バめ クッション盾にして逃げようとするプイ先輩を壁際に追い詰めていく。狙うはポケットに入ってるであろう携帯 「観念しろッス!!!」 「プキャー!!」 穏やかな時間から一転、せっかく掃除した部屋でのドタバタとした時間へと早変わり むしろこれがいつもの事なのでそこまで違和感がないのが少しアレかもしれないが……この人が来た時点でずっとゆっくりまったりよりもこっちの方が「らしい」かもしれない そんな事を考えながら、肖像権を守り抜くためにもくだらない戦いへと身を投じていくしかなかった

    7 22/05/27(金)22:07:13 No.932122825

    ● 「あ、これ美味しいプイ。味はしっかりするけど苦すぎなくて飲みやすいプイ」 「水出し珈琲ッス。香りがよく立って好きなんスよ。この時期重宝するんスよね」 ギャーギャーバタバタプキュプキュと大騒ぎしてからひと段落 一昨日仕込んでおいた水出し珈琲でゆっくりと、電気もまだ付けないまま日の光だけの明るさの中で何をするでもなくのゆったりとしたお茶の時間 お菓子はマカダミアナッツ。ソングラインちゃんがこれが大好きでよく買ってきていて、自分達にもと差し入れしてくれるものだ エールちゃんいわく、あの子は誰もいないときはこれをちょっと多めに用意して、足を伸ばしてぐーたら気味に楽しんでるんだとか 普段しっかりしてる分、気を抜く時間は大事だし時には多少だらしなくてもいいだろう。………「バラすなメイケイエール!!!」と怒って追いかけっこになってたけど 「なんかここまで静かなの久しぶりな気がするプイ」 「誰かさんのせいでさっき騒がしくなったッスけどね。今の時期忙しい人も多いし、こういう時もあるッスよ」

    8 22/05/27(金)22:07:48 No.932123113

    普段ならギャーギャーと喧騒の中にあるこのプレハブも、今は外の小鳥のさえずりが聞こえるほどに静かだ 遠くから聞こえるランニング中の声。よく耳をすませば、なんか高笑いが混ざってる。ああ、これどこぞの覇王のとこだ また別のところから聞こえる元気な声……いやこれ悲鳴だ。某龍王がまたぞろグルグルと追い回されてるか何かだろうか。まあ仲がいいのはいいことで 「……静かなようで騒がしいッスね」 「トレセンにしては十分すぎるほど静かな方だと思うプイ。いつもなら柵壊れる音とか聞こえてもっと騒がしいプイ」 「哀しいことに何一つ否定できねーッスね……そもそもうちが静まり返ってるのがまず珍しいって言われるッスもん」 「エールちゃん一人いればいつも通りプイ」 「あの子は今プイ先輩が大嫌いなタイプのお仕事中ッスよ。姐御が付き添ってるッス」

    9 22/05/27(金)22:08:15 No.932123315

    最近勝利のたびに注目を浴びて一気に知名度が高くなったせいか、あの子も雑誌取材とかの仕事が増えてきた この間インタビューが掲載された雑誌をみんな買って読んでみたが、流石というかなんというか……ひっさしぶりにプレーンなエールちゃんを見たせいで若干脳がバグったのを覚えてる 実際普段は凄く真面目な子だからなにもおかしくはないのだけど 「そういえばエールちゃん、この前の雑誌の撮影キマってたプイね。サングラス姿も見慣れてきたプイ」 「本人も割と気に入ったみたいなんスよ。あとは姐御メイクによるマジックが少々ッス」 「ソングラインちゃん3冊買ってたプイ」 「言わないであげてくださいね?気づかれてないと思ってるんスから」 逆も然りで、エールちゃんもソングラインちゃんの出てる雑誌はガッツリ複数買ってるのも知ってるけど

    10 22/05/27(金)22:08:30 No.932123441

    「ていうか最近トレーナーさんの姿をあんまり見ないプイ。やっぱり今の時期は忙しいプイ?」 「エールちゃんソングラインちゃん周りが忙しくなったのもあるッスけど、新入生も入ってきてトレーナーっていう業種そのものの繁忙期ッスよ」 「新しい子入って来たりするプイ?」 ………そこは割と気になってはいるけど。このチームって、その……まあ色々と特殊な面があるから…… 「……他のトレーナーで手におえなかったり、うちのトレーナーが目を付けた場合にはありえるかもしれないッスね」 「なんかすごく複雑そうな顔してるけどツッコまないでおくプイ」 そうしてもらえると非常に助かる。いや後輩が増えるのは素直に嬉しいけど、訳あって個性豊かなくせ者が増える可能性が非常に高いので若干怖い部分も捨てきれないのだ ただ自分もこの話題はあまり深堀しないでおく。下手にあれこれ言って藪蛇というかブーメラン刺さってもいやだし

    11 22/05/27(金)22:08:54 No.932123629

    「ていうかそっちのチームも大概忙しいんじゃないッスか?大丈夫なんスかこっちばっかり入り浸ってて」 「普通に平気プイ。基本的に運営関係は慣れてる子達が回しちゃってるし、トレーナーのサポートも問題ないプイ。ていうか、これでもちゃんと必要な練習とかには参加してるから別にサボりじゃないプイ」 「新入生の多くがプイ先輩をうちの所属と勘違いするパターンが多くて会長とか苦笑いしてたッスね」 「聞こえないプーイ」 楽しそうに笑う顔を見れば、それ以上言う気も無くなる 別にこっちだって嫌ではない。むしろもう普通にここにいるものだと思ってる部分もあるし、今さら立ち去られても………困るというか、うん 絶対言わないけど。まあ、そういう感じもあるし あと、普通に練習相手としてはこれ以上ないのもあって後輩の育成に関しても滅茶苦茶お世話になってる面があるのも確かなのだ その点は普通に凄く感謝している

    12 22/05/27(金)22:09:11 No.932123774

    「ま、やることがない時は無理に忙しなくしないでのんびりするのが一番プイ。変に気を張ってるといざという時に疲れが出ちゃうプイ」 「普段からデロデロに溶けてる事が多い先輩が言うと説得力あるッスね」 「それこそ時期的にめんどくさいお仕事増えてきて頭痛いプーイ……のんびりするか気ままに走るかしてたいプーイ………」 だからと言って突然ヤバイ面子でゲリラレースしようとするのはどうかと思うが。この前併走しようと呼ばれて行ってみたら三冠バ級を始め超一流の面子が集まってて泡吹いたものだ しかも全員同じように併走と言って集めてたもんだから大騒ぎになる寸前で生徒会とバンブーポリスによるインターセプトが入ってがっつり絞られてたし。問題は約一名生徒会の人も混ざってたんだけどと。そっちもしっかりお説教されてたからいいけど

    13 22/05/27(金)22:09:27 No.932123915

    「ふう、美味しかったプイ。ごちそうさま、プイ。これまた飲みたいプイ」 「これからの時期はしっかり作っておくから大丈夫ッスよ。なんなら、これで珈琲ゼリー作ったりもするんで食べに来たらいいッス」 「あ、それ楽しみプイ。ていうか作ってみたいプイ」 「まぁ簡単だしいいッスよ。じゃあ今度それ用に淹れておくんで連絡するッス」 そんな事を話しつつ、特にすることも無くまたゆったりと足を伸ばして時間が流れていく どのくらいあっちこっち話題がそれながら雑談を続けただろうか。過ごしやすい気候の中でだらだらとそれを続けていたら……ふと、ある事に気づく 「プイ先輩、もしかして眠いッスか?」 「………んー。ちょっと、おねむになってきたかもしれないプイ」 言ってた本人も、実は疲れがたまってたんじゃないだろうか。若干目がとろんとしてきたのを見て聞いてみればやはりというか 見れば、まだしばらく時間に余裕はある。寝過ごして夜にでもならなければ大丈夫だろう とはいえ。変にお腹でも冷されたら困るし、適当な用意だけしてあげよう

    14 22/05/27(金)22:09:38 No.932124020

    「タオルケット持ってくるッスよ。そのクッション枕にしちゃっていいッスから」 「んー、ありがとプイ。ちょっとだけ、お昼寝するプイ………ぷふぁぁ」 いや、なんだその欠伸。ごろんと横になったプイ先輩を見て、立ち上がってタオルケットを取りにいく ここ最近温かくなって毛布もそんなに使わなくなってきた。もう少し時季が進めば寝苦しい日も出てくるだろうし、今くらいが一番昼寝するにもちょうどいい 何と言っても、まだ蚊も少ないし。昔姉貴が夜中に蚊にキレて壁に大穴を開けたのは白目剥きそうになる思い出だ 「はい、じゃあこれかけてくださ………」 タオルケットを持って戻れば 「………………スゥ」

    15 22/05/27(金)22:09:50 No.932124102

    もう、とっくに夢の中に沈み込んでしまったプイ先輩。なんだ、随分と寝つきがいい。ていうか、マジで自分の方がよほど疲れてたんじゃないだろうか 寝付いたばかりだし、と起こさないようにそっと傍によってタオルケットをかけてあげる。クッションに頭を乗せて小さな寝息を立てて、時々耳をピクピクと動かして 「………お疲れ様ッス」 小さく、聞こえない程度の声でそう呟いて 仕返しに写真撮ってしまおうかなんて考えもしたが、シャッター音で起きられても大変だし勘弁してあげよう。次は知らん 時々小さく声を漏らしながら心地よさそうに眠る顔を少しの間眺めて、窓の外を一度見て、その温かさに変わりがないのを確かめて こうして静かにしていれば普通に美人ですむのに、なんて。万が一にでも聞かれたらコトだから心の中だけでぼそりと呟いて。我慢したけど、くすりと小さく笑いだけは漏れてしまった 「………ん。ウチも……もう少し、いいッスかね」

    16 22/05/27(金)22:10:01 No.932124191

    睡魔を感染されたか。だんだん、またさっきと同じように瞼が重くなってくる 一応、アラームだけかけておけば大丈夫だろう。目をこすりながら、それだけはしっかりやっておく。門限破って怒られるのを今日みたいな穏やかな日の締めにはしたくない そのままプイ先輩の横で足を投げだして、ふうと大きめに息を吐いて力を抜く 「………あ、タオルケット………」 自分の持ってこないと。そう思ったが、これはもうダメだ。抵抗できる範囲を越えた だんだんと沈み込んでくる瞼を対して抑え込むこともせずに横になる 最後に、もう寝てて聞こえてないだろうけど。さっきは言う必要のなかった言葉を静かに告げて 「……おやすみなさいッス」 あとはもう、心地よい微睡に沈み込むだけだった

    17 22/05/27(金)22:10:11 No.932124254

    ● やってしまった。見当たらない見当たらないと思ったら、まさかプレハブに呼びの耳飾り置きっぱなしにしてしまっていたとは 今日はみんな予定もバラバラだった気もするけど、誰かいるだろうか。もしかしたら先輩たちの誰かは来ているかもしれない 日が沈む前に買い物に行きたいし、その前に手早く回収してしまおう………と、プレハブの前に来てその人影に気づいた 「あれ?メイケイエール?」 今日は雑誌の取材だったはずでは、と思ったが時間的にもう終わって戻ってきていてもおかしくはない ただ、なんで入口でそーっと覗きこむようにしているのか。開けてはいるし、鍵を忘れたとかじゃなさそうだけど 「メイケイエール?何して………」 「しーっ」 「ふぇっ」

    18 22/05/27(金)22:10:33 No.932124433

    思わずびくっとしてしまう。普段のハイテンションで返ってくるかと思ったら、突然ジェスチャー付きで静かにと言われるとは 普段が普段なせいでプレーンな反応を突然返された方が逆に驚いてしまう。それもどうかと思うけど すると、メイケイエールは「こっちこっち」と言うようにそっと手を振ってこっちに来るように伝えてくる。そのままそーっと、本当にびっくりするくらい静かに室内に入って行ったのでこっちも気を付けつつ、何があったと思いつつ後に続く すると………そこに、メイケイエールが音を立てずにいた理由が広がっていた 「………ああ、そういうことか」 「タオルケット、かけておきますね」

    19 22/05/27(金)22:10:47 No.932124556

    いつもお世話になっている、二人の先輩。普段あれこれと何かしら騒ぎあったりもしてる二人は今、窓から差し込む暖かな日差しの中で並んで、向かい合うように横になって寝息を立てていた 鹿毛と栗毛、二つの色の綺麗な髪がそよ風に揺られる。穏やかで、とても邪魔することはできないそれは確かに物音厳禁だ メイケイエールがそーっと静かに、片方にかかっていたタオルケットを二人にしっかりかかるよう伸ばす 起こさずに済んだようだ。メイケイエールと顔を見合わせて、くすっと笑えば向こうもにっこり静かに笑い返して 「メイケイエール。買い物、いかないか?耳飾り取ったら出かけるんだけど」 「はい。お仕事終わったし、お付き合いしますね」 そう言って、揃ってもう一度二人に視線を向ける 忙しさも堅苦しいことも忘れて、今くらいゆっくり休んでください、と また明日からも元気で過ごしてもらえるようにと

    20 22/05/27(金)22:11:00 No.932124661

    私達の大好きな先輩たちを起こさないように、メイケイエールと二人笑い合って、静かに暖かな外の空気へと足を踏み出した

    21 22/05/27(金)22:11:32 No.932124926

    以上。結構いい酒が戸棚の奥から出てきたのでそれ飲んで舎弟した

    22 22/05/27(金)22:12:05 No.932125172

    いいなあ…お昼寝したくなる…

    23 22/05/27(金)22:12:40 No.932125422

    いい後輩もったなこいつら?