虹裏img歴史資料館

1 22/05/09(月)00:59:36 No.925646181

「戻れないまま……やっちゃったなぁ……」 　どうしようもなく、天井を仰いで呟く。頭上で落ち着きなくフラフラと揺れる道の動きは、煮え切らない俺の気持ちそのものだ。 「初体験が四人って……それも、身体は同性同士なんて……」 　ウマ娘とトレーナーなのに。大人と子どもかのに。中身は男とはいえ身体は同性同士なのに。 　引っ掛かるところは多々あっても、起きてしまったことは変わらない。 　そして昨夜の出来事を思い起こせば、熱を覚える筈の部位は今の自分には存在しない。代わりにある『そこ』は、彼女達の指や舌が入り込んで── 「……いや、やめよう……」 　つい耽りそうになり、自省する。寝坊したとはいえまだ朝である。

2 22/05/09(月)01:00:27 No.925646412

　こうなるまでの経緯を思い出す。 　シンボリルドルフ。シリウスシンボリ。シンボリクリスエス。 　稀有な因果でシンボリの名を持つ三人の担当となった俺は、これまた稀有な因果で人間の男からウマ娘になってしまった。 　様々なオカルトが存在するトレセン学園とはいえ、性転換と種族の変更は他に例が無い。 　最初は慣れない生活に四苦八苦する程度でトレーナー業には影響が出ないだろうと考えていたが──甘かった。 『アレがあのウマ娘になっちゃった男の人だって』 『え？　うそー、可愛いー。最初からウマ娘だったんじゃないのー？』 『はじめまして。週間××の記者です、是非取材を……』 『おい見ろよ、すげぇぞアレ……声かけてみようかな……』 『ねえ、聞いた？　俺だってさ。無理して男ぶってるみたいだよね』 　学園でも、街中でも、降り注ぐ好奇の目線と至る所から聞こえる噂話。 　慣れない身体に振り回される俺に、彼らの声と眼差しは追い討ちをかけていた。

3 22/05/09(月)01:00:52 No.925646534

　それだけじゃない。 　変わってしまった身体のせいで以前の服は殆ど着られなくなってしまった。 　初任給で買ったジャケットも、ルドルフ達からプレゼントされた靴も。 　周りの好奇の目線から隠れるように共同トイレに逃げれば鏡の自分と向き合わされるし、風呂やシャワーでは常にビクビクしながら触れさせられる。 　更に前の身体と大きく重心が変わってしまったことで、よく転ぶようになった。 『見て。皇帝のトレーナーさんが転んでる』 『ふふ、ギャップが可愛いね』 　優れた聴覚がそんな声を拾うたびに、羞恥心が頬を焼いた。

4 22/05/09(月)01:01:11 No.925646625

　トレーナー業に支障が出るどころか、外に出ることも怖くなって。 　そのまま、塞ぎ込んで、沈んで──彼女達に、救われた。 『すまない。君をここまで追い詰めてしまったのは我々の責任だ』 『アンタは私達が守ってやる……だが、私達にもアンタが必要だ』 『──貴方への恩を、返させてほしい』 　こんな風になっても、俺を助けてくれて。こんな風になっても、俺を必要だと言ってくれた。 　勿論簡単には心の余裕は取り戻せなかったし、逃げ出したくなることも沢山あったけど──彼女達は、辛抱強く向き合ってくれた。

5 22/05/09(月)01:02:00 No.925646859

　彼女達のお陰で今ではトレーナー業に復帰して、日常生活に戻れるようになった……街中を歩くのは、まだ少し怖いけど。 　勿論元の身体に戻ることは諦めていないし、男だった時とのギャップには度々悩まされている。だけど半分くらいは──俺はこのままウマ娘として一生を終えるんだろうな、なんて受け入れてしまっている自分もいる。 『もしかしたらこのままずっとルドルフのお世話になるかも。俺も今はウマ娘だし』 『ふふ……君がどのような存在であれ、私は君の幸福を願っているよ』 　そんな会話をしたのも記憶に新しい。 　そうして少なくとも自分の境遇について軽口を叩ける程度には気持ちの余裕が戻ってきたのだが── 『へー？　ビューティードリームカップ？　ウェディングドレスをモチーフにした勝負服？』 『もしかしたら俺も、その内婿探しとか婚活とかすることになるのかなぁ。そしたらルドルフ達にも協力してもらおうかな、なーんて、ははは……』 ──それが、導火線に火を着ける一言になるなんて、わかる筈もなく。

6 22/05/09(月)01:02:26 No.925646986

『合歓綢繆。彼の最初の担当である私こそが相応しいと思うが？』 『ハッ！　まだるっこしい理屈はいらねぇ。私はそいつが欲しい。それだけだ』 『──負けない』 『あの、ルドルフ？　シリウス？……く、クリスエス……？』 ──その後の出来事を文字に起こすのは、少しばかり憚られる。 　甘く、激しかった。言えることがあるとすればそれだけだ。

7 22/05/09(月)01:02:49 No.925647128

「……っ、まずいかも……」 　自省しようとしたのに、少しずつ身体が火照ってきた。 　顔を洗って熱を覚まそうにも、両隣はルドルフとクリスエスにガッチリキープされて──ひゃっ！？ 「ル、ルドルフ！？　どこ撫でて！？……クリスエスも、きゃっ！？」 　気付けば、尻尾の付け根をルドルフの指先が。そして耳をクリスエスに甘噛みされていた。 「朝の挨拶のようなものだ。愛おしき君の可愛らしいところが目の前にあっては、抑える道理もないのでな」 「──私は、あなたのここが好きだ。だから、あなたにも好きになってもらいたい」 　まずい、まずい。 　ただでさえ昨夜のことがあるのに、更に刺激が加わって。 　ぶわっと汗が噴き出て、どこか甘い匂いが──

8 22/05/09(月)01:03:16 No.925647268

──数分後、俺達はシリウスの前で正座していた。 「反省したか？」 「はい……」 「すまない……」 「──謝罪する……」 　待ったをかけたのはシリウス。 　エスカレートしかけた俺達に、文字通り水をかけたのだ。 　お陰で三人とも頭から水を被り、更にシーツはぐしょ濡れである……もっとも、元々洗濯しなければならない程に色々と染み込んでいたのだが。 「朝食は出来てる。さっさと顔洗って着替えてこい」 「はい……」

9 22/05/09(月)01:03:35 No.925647365

　とぼとぼと、洗面台の鏡へと向かう。 　そこに映るのは、水を頭から被ってぐしょ濡れになっても尚美しいと言える容姿のウマ娘。 　少し前までは『これ』が自分の顔だなんて信じられなかったのに──三人に助けられて、そして愛されてしまってからは悪くないと感じている自分がいるのだから──我ながら、現金なものである。 「……でも、三人になすがままなのは何とかしたいなぁ……」 　男として、と。 　そんな小さな呟きは、蛇口から滴る水滴と共に、弾けて消えていった。

10 <a href="mailto:s">22/05/09(月)01:04:28</a> [s] No.925647591

TSクライマックスって新キャラが発表されてもこんな展開しか浮かばないし 美少女ウマ娘にTSしてシンボリトライアングルに囲まれてメスにされたい……

11 22/05/09(月)01:05:48 No.925647949

俺は好きだぜその作風

12 22/05/09(月)01:06:27 No.925648122

しまったシンボリに囲まれた！

13 22/05/09(月)01:08:22 No.925648626

>TSクライマックスって新キャラが発表されてもこんな展開しか浮かばないし >美少女ウマ娘にTSしてシンボリトライアングルに囲まれてメスにされたい…… 分かるよ…

14 22/05/09(月)01:09:26 No.925648916

顔が良くておっぱいがデカいウマ娘達に挟まれてメスにされたい……

15 22/05/09(月)01:10:01 No.925649086

いつの日かここにアイルトンやらスピードがここに加わる日が来るのかな…

16 22/05/09(月)01:14:13 No.925650166

いいね……おっぱいが大きいイケメスに男の本能をくすぐられながらメスにされたい…

17 22/05/09(月)01:17:19 No.925651007

>いいね……おっぱいが大きいイケメスに男の本能をくすぐられながらメスにされたい… 男として屈服させたいとか思いながらも全然勝てなくて男の体なら負けないのにぃ……っ！って涙目になりながらも快楽叩き込まれてメスにされたいよね…

18 22/05/09(月)01:17:45 No.925651120

こうして出来たのがテイオー キミだ

19 22/05/09(月)01:18:12 No.925651241

>こうして出来たのがテイオー >キミだ ｳｿﾀﾞ-!!!

20 22/05/09(月)01:18:43 No.925651382

久々に濃厚なシンボリの牝馬を摂取できた…ありがとう… 起きていてよかった…

21 22/05/09(月)01:20:40 No.925651894

>こうして出来たのがエピファネイア >キミだ