虹裏img歴史資料館

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22/04/29(金)20:52:04 岸辺露... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1651233124758.png 22/04/29(金)20:52:04 No.922126057

岸辺露伴は、広瀬康一、ウオッカと共に、山の中を歩いていた。露伴がスタンド使いと戦っているところをウオッカが目撃し、それから友人として付き合い始め、たびたび会っている。今日はみんな予定がなかったので、ちょっとした山登りをすることになったのだ。木々に挟まれた道を歩きながら、康一が言った。 「疲れたなぁ。少し休みませんか?」 ウオッカは返した。 「もう疲れちまったのかよぉ~まだまだ山頂まで長いぜぇ?」 露伴は言った。 「いいやウオッカ、身体を鍛えているとかでないかぎり、この道は結構きつい。僕達はアスリートなんかでもないのだから、ししおどしが動くくらいひんぱんに休むべきなんだ」 三人は、道の脇にあった、適当な斜面に座った。座って水分をとったり、話をしたりしていたが、遠くのほうで何か大きなものが動くのが見えた。

1 22/04/29(金)20:52:28 No.922126213

「あれは…猪か?」 「そんな感じだけど…ケガしてねえか?」 「本当だ!助けてあげたいけど…」 「それは難しいだろうね康一くん。ぼくらは獣医じゃあないし、何よりこっちが怪我をする可能性もある。」 「うーん…もやっとするぜ、ほっとくしかねえのかよ…」 そうして見ていると、突然地面が口を開けて、猪を呑み込んだ。 「人食いヒノキ!」 「ウオッカ、今のが、君がこの前話してた…」 「ああ。やべぇ化物だ。しかもかなり長く生きてるらしい。半分妖怪になってるぜ」 「どうにかやり過ごせないかな…」 ウオッカは康一の弱々しい提案を聞いて、残念そうに呟いた。 「…無理らしいな」

2 22/04/29(金)20:52:56 No.922126367

人食いヒノキは、地面から出てきて、三人に近づいてきた。巨大な口のついた幹から、たくさんのつる(ほとんど触手に近い)が生えていた。大きさは三メートルから四メートルくらい、つるを含めればもっと大きい。人食いヒノキは、触手を伸ばし、ウオッカ達を捕らえようとした。 「エコーズACT3!」 康一のスタンドが、人食いヒノキを拘束する。身体が急に重くなったので、ヒノキも混乱している。 「いいぞ康一、このまま逃げるぞ!」 「いいや…逃げちゃあダメだ」 「何言ってんだよ露伴、オレ達だけで戦うのは」 「ウオッカ、君はここで行動すれば出なかったかもしれない犠牲が出たとき、何も感じずにいられるのかい?」 「…近所の村の話か」 「ああそうだ。あいつはきっと、これからも他の生き物を食べて強くなり続ける。ここは山の中、どんどんやつは成長するだろう。そうなれば手をつけられなくなる。」 「…オレたちでも倒せないってことはないな」 「そういうことだ康一君、協力してくれるかい?」 「やらずにいられませんよ!」

3 22/04/29(金)20:53:24 No.922126486

康一のスタンドによって、人食いヒノキは動きが鈍っている。しかし確実に手を伸ばす。 「どんだけぶん殴っても生えてくる!」 「一気にカタをつける!『ヘブンズ・ドアー』!」 触手の一本をページにして、命令を書き込む。しかし、他の触手がそれを妨害する。 「…きついな」 「うわあああっ!」 「しまった!康一君!」 見ると、康一の足につるの一本が巻き付いていた。 少しずつ、確実に、康一を本体の大きな口に近づける。 「やめろぉ!やめろぉっ!」 「つるが邪魔して近寄れねえっ!」 「くっ…まずいぞ…」 「康一が死んじまう!」 「確かにこのままでは…いいや…三人とも助かるし、あいつは負ける」 露伴は笑みを浮かべた。

4 22/04/29(金)20:53:44 No.922126601

「ウオッカ、一度康一くんからは離れて、僕を守ってくれ」 「はぁ!?何考えてんだ!自分だけ助かりたいってのか!?」 「ウオッカ…僕を信じてくれ」 露伴の目はまっすぐであった。 「そういうんならよぉ~、信じなくもないぜ。裏切るなよ」 「物分かりがいい君は好きだ」 露伴は、どこかへ向かって、一直線に走りだした。 露伴への触手の攻撃を妨害しつつ、ウオッカが言う。 「おいおい、逃げんのか?」 「いいやッ!逃げないさッ!」 露伴が目指していたのは、近くの木の根元に生えていたキノコだった。スタンドで命令を書き込む。 「『人食いヒノキを食い尽くす』!」 キノコが胞子を飛ばす。ヒノキのあちこちからキノコが生え、栄養を奪っていく。ヒノキの触手が力を失い、萎んでゆく。後には枯れ木と、人間二人、ウマ娘一人が残った。

5 22/04/29(金)20:54:00 No.922126685

数日後、岸辺露伴は駿川たづなに説教を受けていた。 「ですから、うちの生徒を危険にさらさないでくださいと、そう言っているんです!」 「これは僕なりの気づかいだ。あそこで逃げれば、僕らは助かるかもしれない。けれどあの化物は残る。ウオッカは妙に正義感のあるやつだから、ニュースとかを見て、きっと悩んで、そのまま一生を過ごすだろう。ああいうのが悩みを抱えたままに生きると、そのうちもっとひどい無茶をする。」 「それで死んだら意味ないでしょう!」 「怪我もなく生き残っただろう。いい思い出だ」 「そういう問題じゃありません!トレセン学園に侵入したことだって忘れていませんからね!」 「こりゃあ長くなりそうだな…やれやれだ」

6 22/04/29(金)20:55:20 No.922127123

露伴とウマ娘の絡みを書きたかった 人食いヒノキは元々ウマ娘イーターの予定だったけど 後でpixivにあげるつもりだったから人食いヒノキになった

7 22/04/29(金)20:56:27 No.922127559

ウマ娘イーターっぽいと思ったら案の定だった

8 22/04/29(金)21:00:38 No.922129136

もっとこういうの書きたいけど 案外ネタって思い付かないものですね ジョジョと絡んで面白さを損なわずイメ損にならない状況を考えるのが難しそうですが

9 22/04/29(金)21:01:19 No.922129435

露伴先生世界観に結構馴染んでんな…

10 22/04/29(金)21:06:34 No.922131556

>露伴先生世界観に結構馴染んでんな… 露伴ってかなり自由に動かせるキャラだよね

11 22/04/29(金)21:07:10 No.922131801

ウオッカはスタンド見て カッケー!ってなってそう

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