22/04/20(水)01:41:23 タニノ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1650386483793.jpg 22/04/20(水)01:41:23 No.918761860
タニノギムレットとの最初の3年間が過ぎた、ある日のこと。 「トレーナー、ちょっといいか?頼みがあるんだが」 「どうしたんだ?」 「今度の日曜日、予定は空いているか?君の部屋にお邪魔したいんだが」 「俺の部屋に?別に構わないけど……」 「そうか。よかった……じゃあ当日はよろしく頼む」 そう言って、ギムレットは何の用事があるのか言わないまま去ってしまった。
1 22/04/20(水)01:42:13 No.918762031
―――――――――――――――――― なんだかよくわからないまま日曜日になってしまった。 「お邪魔するよ、トレーナー」 「いらっしゃい。今日はどうしたんだ?」 「……この3年間、トレーナーにはずっと世話になってきた。何かお返しをしないと、と思ってな」 そう言うと、ギムレットは何やら荷物を取り出す。 「これは……カクテルのシェイカー?」 「昔親父に少し仕込まれたんだ。よければ俺の作ったカクテルを飲んで欲しい」 「そんな特技があったなんて知らなかったな……それじゃあいただくよ」 「ありがとう。まずは何を飲みたい?」 「実はバーとか全然行ったことなくて……」 「そうか。じゃあこっちで適当に出すよ」
2 22/04/20(水)01:42:50 No.918762141
そう言って、ギムレットは自分をソファーに座らせると、慣れた手つきでカクテルを作り出した。 ジンとライムジュースをカップで測量し、シェイカーを振る。 グラスに緑が混じった白いカクテルが注がれた。 「どうぞ。このカクテルの名前は分かるか?」 「ごめん、全然分からない……」 「それはギムレット、ってカクテルだ」 ギムレットはグラスの一つにジュースを注ぎ、自分の隣に腰かける。 「じゃあ、乾杯。といっても、こっちはジュースだし、まだ昼間だけど」
3 22/04/20(水)01:43:25 No.918762275
ギムレットがジュースを飲むのに合わせ、こちらもカクテルを飲む。 キリッとした辛さとライムの酸味が合わさり、爽やかな味だ。 「……おいしい」 「気に入ってもらえたようでよかった。トレーナーは、カクテル言葉って知ってるか?」 「そんなものがあるのか?」 「ギムレットには、『遠い人を想う』って意味があるんだ」 「別れの意味なんだな」 「一般的にはそうだな。だが、遠くの人を想うってことは、それだけ深い繋がりがあるってことでもある。このカクテルは、強い絆を示すものだ、と俺は思っている」 ギムレットはグラスをテーブルに置き、こちらを見つめてくる。
4 22/04/20(水)01:44:09 No.918762401
「トレーナー。君は、無茶なローテーションで走る俺を応援して、脚を壊した俺を支えてくれた。君がいなければ、俺は再び走ることはできなかっただろう。……だが、まだ走り足りない。俺は、色んなレースで走っていきたい」 「ギムレット……」 「その一杯は、誓いの言葉の代わりだ。トレーナー、これから先、俺たちの道が分かれても、どんなに距離が離れても想い合えるように」 ギムレットの目をまっすぐ見つめ返した後、俺は手元のグラスの中身をぐっと飲み干す。 喉を抜けていく熱い感覚を押し込め、ギムレットを再び見つめ返した。 「ギムレット。別れた後のことを考えるなんて早すぎるだろ?俺たちはまだまだ一緒に走っていくんだから」 「トレーナー……その言葉はたまたまか?とにかくありがとう」 そう言って、何がおかしいのかギムレットは笑っていた。 ……何かおかしいことを言っただろうか?
5 22/04/20(水)01:44:41 No.918762500
「ところでトレーナー、このソファすごく柔らかくて座り心地がいいな」 「ああ、このYogibo Maxは座り心地も抜群だし、いろんな使い方ができるんだ」 Yogibo Maxは体にフィットするビーズソファ。 縦にしてそのまま座れば椅子に、横にして並んで座ればソファに、そのまま寝転んでベッドにと様々なシーンで活躍します。 体が沈みこんでぴったりフィットするのでどんな使い方でもリラックスできます。 「これさえあれば疲れ知らずだな!」 「さあ、皆さまもぜひお買い求めを!」