22/04/18(月)21:19:36 トレセ... のスレッド詳細
削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。
22/04/18(月)21:19:36 No.918341450
トレセン学園のファン感謝祭の規模はそんじょそこらのお祭り等とは比べるべくもなく大きい。 色んなウマ娘のファンが押し寄せるのもそうだが、普通の学校のようにクラス毎に出し物をしたり、実際にターフやダートを走れるイベント等が人気なのもある。 その中でも一際人気なのは距離等の適性を問わない自由なメンバーでのミニライブだ。 普通なら決して一緒のステージに立つ事がないウマ娘達の組み合わせは、歌って踊る本人達も楽しめるし、ファンも楽しめる。ミニライブが行われるホールはいつも満員だ。 ではそんなウマ娘達が主役の感謝祭で次に人気なものと言えば? そう。トレーナー達の出し物大会だ。参加を希望するトレーナーが1発芸でも走る魅力を伝えるでも、余程変なことじゃない限りは何をしてもいいそれはミニライブ程ではないにせよ、大いに盛り上がる。 そして今、そのトレーナー出し物大会は盛り上がりの最高潮に達していた。
1 22/04/18(月)21:20:03 No.918341637
「いくぜぇトレピッピ!」 「おう!」 「頑張ろうジョーダン!」 「……うぃ」 学園の内外を問わず(ある意味で)有名人なゴールドシップ。そしてそのゴールドシップよりもヤバいヤツと噂されてることでこちらも有名人、ゴールドシップのトレーナー。2人がペア。 対してゴールドシップのトレーナーと仲が良好で、教師然として常に落ち着いた振る舞いや豊富な知識。そして清廉なイメージからかけ離れた奇行を唐突(本人はいたって真面目)にする事もあって有名人なトーセンジョーダンのトレーナーと、ゴールドシップに巻き込まれる事が多くて勝手にゴールドシップと仲良し認識されているトーセンジョーダンのペアが特設ステージの上に並んでいた。 そんなある意味有名人達が集まって、これからゴールドシップ発案の出し物『寿司対決』が行われるのだ。それは観客も大いに盛り上がるというもの。 しかし一体寿司で何を対決しようというのかは誰も分かっていない。
2 22/04/18(月)21:20:50 No.918342009
「今日はアタシらがウマイ寿司を握ってやるぜー!」 「「「オオオオオオッ!!」」」 「ウマイ寿司を食いたいかー!?」 「「「オオオオオオッ!!」」」 ゴールドシップが観客を更に温める。微妙にトーセンジョーダンペアと温度差があるが、この異様な熱気にいずれ侵食されていくだろう。 そして十分場を盛り上げ終えたゴールドシップがルール説明も何も無しに銅鑼を鳴らした。寿司対決の始まりである。 ゴールドシップからの説明は無かったが、簡単に言えばどっちのペアが美味しい寿司を握れるか。これだけだ。 「ほれ見てみトレピッピ! 今朝釣り上げたばかりのマグロだぜ!」 「まるでさっきまで生きてたみたいだ!」 「バカヤロウ! さっきまで生きてたんだ! コイツは……うぅっ、アタシに言ったんだ。美味しく食べてくれ。ってな! だから立派な寿司を握るぞトレピッピ!」 「おう!」
3 22/04/18(月)21:21:12 No.918342186
「……マトモじゃない」 「ん? どうしたジョーダン。俺も新鮮なマグロは買ってきたし、サーモンもイカもあるぞ。俺が捌くからどんどん握ってくれ」 「……テキオーするアンタもマトモじゃない」 ゴールドシップがマグロを捌き、トレーナーが握る。 トーセンジョーダンもトレーナーが見事に捌いた刺身を何だかんだ言いつつも握っていった。 ちょっとした空腹と緊張感。会場の誰かが喉を鳴らせば分かる程の静寂に包まれている事10分程。 突然ゴールドシップが嘆き始めた! 「うおおおっ! あぁんまりだぁー!」 「どうしたゴルシ!?」 「トレーナー……アタシはバカだった! このマグロは今朝まで自由に生きていた……大海原を自由に泳いで生きていたんだ。それを……アタシはそれを表現しきれてない!」 「「「!!」」」 会場がざわめく。9割以上が、理解不能な彼女の言動に驚いた為だ。
4 22/04/18(月)21:21:30 No.918342343
「でも寿司は握りたい……でも自由を表現したい……! アタシはどうすれば……!」 「泣くなゴルシ。何のために俺達トレーナーが居ると思ってるんだ」 「トレーナー……いや、トレピッピ?」 「任せろ。俺が自由を表現する。お前は……寿司を握り続けろ!」 ゴールドシップのトレーナーが両手を広げる。するとどうしたことだろう。彼の腕からウマソウルで出来た翼膜が出現したのだ。 それだけで終わりではない。続けて彼の両乳首からウマソウルが噴出。それを推力とし、彼は空を飛んだのだ。 それはさながら── 「ラピュタのロボット兵かよ。しかしそうか……自由を表現か……」 「な、なに考えてんのトレーナー……? やめてくれない?」 空へと飛び立ったゴールドシップのトレーナーを見たトーセンジョーダンのトレーナーが思案する。最早止めようとする担当の声など聞こえていない。
5 22/04/18(月)21:21:56 No.918342543
(観客はゴルシのに感激している……こんなにも多くの人達が涙を流しているんだ。であれば俺がするべきは) 「ジョーダン。後は頼む」 「ちょっとぉ……マジでぇ?」 観客の涙は突然の急展開と理解不能なトレーナーの行動による脳のオーバーフローによるものだが、そんな事は露知らず。トーセンジョーダンのトレーナーも同じ様に空へと飛び立った。 キイィィィィン……! 戦闘機もかくやという飛行音。2人のトレーナーは空を自由に飛び回っていた。 そしてやがてトレセン学園の上空で幾度と交差した2人は1つの思いに至る。 この自由は支えてくれているファンの皆のお陰だと。この感謝の気持ちをここで伝えたいと。 「うわ……もう考えるのやめよ……」 思考することを放棄してひたすら寿司を握るマシーンと化した彼女の上空で2人のトレーナーは空中に残留するウマソウルで色煙のように文字を描く。やがて空中には大きな『ありがとう』の文字が出来上がった。 すると、2人とは別に学園の屋上から機影……いや、奇影が。
6 22/04/18(月)21:22:18 No.918342703
そう、お察しの通り。マヤノトップガンのトレーナーその人だ。 「マヤノトップガンのトレーナーじゃないか。どうしたんだ?」 「ふっ。お前らが気持ち良さそうに飛んでいるのを見たらつい、な」 「良いじゃないか。じゃあ一緒にこの大空を飛ぼうぜ!」 「「ああ!」」 マヤノトップガンのトレーナーを加えた3人がデルタ編隊で遥か地平線へ向けて飛んでいく。 その姿に人々は手を振って、こちらこそありがとうと感謝をのべていた。美しき光景であった。 「トレピッピ……アンタは立派だぜ……!」 「……………マトモなのはあたしだけか!?」 そんなトーセンジョーダンの叫びは、観客達の声と飛び去るトレーナー達の戦闘機のような甲高い音に掻き消され、誰にも届くことは無かった。
7 22/04/18(月)21:24:21 No.918343664
ジョーダントレーナーは一見すると凄くいい人何ですけど、突然変なことするイメージしかないんですよね そこでゴルシと絡めてみたんですが、ほぼ双方のトレーナーの話になっちゃいましたね……
8 22/04/18(月)21:27:42 No.918345198
マヤわかんないよ
9 22/04/18(月)21:30:00 No.918346232
マヤじゃなくてもわかんねえよ!
10 22/04/18(月)21:39:02 No.918350331
なんと言いましょうか確かに自由は感じた
11 22/04/18(月)21:39:07 No.918350372
マヤ分かんない方がいいと思う…
12 22/04/18(月)21:44:12 No.918352672
目線ダスカキメすぎじゃない?
13 22/04/18(月)21:49:32 No.918354971
トレセン学園は自由を校風とした学園であるからな…
14 22/04/18(月)21:56:25 No.918357923
>それだけで終わりではない。続けて彼の両乳首からウマソウルが噴出。それを推力とし、彼は空を飛んだのだ。 乳首....乳首⁉︎
15 22/04/18(月)21:57:05 No.918358249
情報量が多い
16 22/04/18(月)22:02:13 No.918360555
>そう、お察しの通り。マヤノトップガンのトレーナーその人だ。 お察し出来た人いる?