虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    22/04/03(日)12:40:17 No.912983469

    「トレーナー。あたしゲーセン行きたい」 「ゲーセンか……そうだな。行こうか」 午前中からのトレーニングもそこそこに、お互い思い思いにトレーナー室で過ごしていると我が担当トーセンジョーダンからお出かけの提案だ。 何故ゲーセンなのか疑問を抱くが、彼女の声音的に特に考えての発言ではないのは何となく分かった。 「ちなみに何のゲームがお目当てなんだい?」 「あたしのお目当ては……車のレースゲーム!」

    1 22/04/03(日)12:40:56 No.912983630

    言うが早いか、俺達は早速ゲームセンターへ。 とは言ったものの、実は俺はゲームセンターにはあまり来たことがない。昔からこの多種多様な音と熱気、雰囲気があまり得意ではなくてね。 それにゲームセンターは若い奴ら、専らヤンキーが入り浸っているイメージがあって好まなかったのもある。 「えー……トレーナーそのイメージ古くね? ジョーダンでしょ? 多分オッサンとかのレベルじゃない?」 「酷い言われようだな……」 そんな雑談を交わしつつジョーダンがお目当てのゲーム筐体へ迷わず先行していく。 ふむ……成る程。例えレースでなくてもその脚質を遺憾無く発揮できるか。俺はとても嬉しいよ。 「これこれ。このゲーム対戦も出来るから、トレーナーも一緒にやろ」 「いいよ。えーと、100円……と」

    2 22/04/03(日)12:41:32 No.912983812

    硬貨を1枚入れてレーシングシートに座る。 隣のジョーダンとの対戦モードになってからマシンを選ぶ。うーん……どれが良いかよく分からないなぁ。取り敢えず速いのを選んでおけば良いだろう。 さて、ジョーダンは……カッコ良いなアレ。 「悪いけど負けないからあたし。ケッコーこれ得意だかんね」 「ほぅ? 言ったな?」 コースはジョーダンが指定した首都高コース。 口ぶりからして結構このゲーム、このコースを何度もやってるんだろう。その瞳は自信に満ち溢れている。 それにしてもジョーダンがシフトノブに手を置いているのを見るのは新鮮だ。 『──GO!!』

    3 22/04/03(日)12:42:06 No.912983983

    スタートの合図で両者一斉にスタート。 お互い使用しているのはMT車なので似たようなタイミングでシフトノブが動く。残念ながらクラッチペダルは付いてないので何とも妙な感覚。でもシートの頭横に備えられたスピーカーからのエンジン音等は臨場感がある。 ステアリングもちゃんと車らしい抵抗感があって、初めてプレイするがこの時点で面白い。 さて、そんな俺の前を行くジョーダンだが、そのコース取りに迷いがない。 首都高を再現しているからか、レースマシンだけでなく障害物となる乗用車等も走行しているし、他のNPCだって走っているのに驚いて、なんとか好位につけているものの集団から抜け出せない俺とは大違いだ。彼女の自信は本物だ。 マシンスペックもそうだが、位置取りやコースの把握。逆にジョーダンから教えてもらうことが多い。でも、何より隣で楽しそうにハンドルを握るジョーダンを見ているだけでも楽しい

    4 22/04/03(日)12:43:02 No.912984219

    「うわっ、カーブ!」 「へへん」 ハナを進むジョーダンはカーブの手前でブレーキ。ハンドルを切って車体を滑らせる。そこからまたアクセルをベタ踏みして細かいハンドル操作で見事ドリフトを成し遂げて見せた。 一方の俺はそんなジョーダンの真似をしようとブレーキを踏んだ瞬間にNPCにどつかれて壁に激突。更に順位を落とす羽目に。 そうか。NPCは都合よく避けてはくれないのか。 「おっ先~」 「何で……追い付けないぞ!?」 「そりゃあ、その車最高速度はあるけどその速度になるまで遅いやつだし。あたしのドラテク、ナメんな~!」 こちらが最高速度になった時には既にジョーダンはゴール。何体かNPCは抜かしたものの、結果は5位とまあギリ入着。 まさか、こんなにゲームと現実の差が出ようとは……!

    5 22/04/03(日)12:43:23 No.912984299

    「ホレ~、どうよ」 「いやぁ、参った。完敗だよ。上手いなジョーダン」 「やめろし照れるから。でもまぁ? 頭使うゲームダメだけど、こーいうのならあたしケッコー得意だし? トーゼンっていうか」 「いや、実際凄かったよ。ジョーダンは無意識だろうけど、コースを覚えてるのも障害物となる車の位置が読めてるのも、どこで加減速をするべきかもちゃんと分かっているのはゲームでも自信を持って良い。好きな事を深く理解していたり覚えてるのは全く悪いことじゃないんだから」 ジョーダンは努力家だ。 最初は本当に友達と何となく遊んでみた程度なんだろうけど、負けたのが悔しくて練習し、コースを覚えてテクニックを磨き、そうしてあの走りが出来るまで至ったのだろう。 「さぁて。んじゃトレーナーの負けだし、ジュースでもオゴってもらうか~。あたし今ココア飲みたいカンジ」 「そんな約束してないけど……ま、侮っていたお詫びだ。ホレ、好きなもの買いねぇ」 小銭を渡して自販機に向かうジョーダンの背中から、今まで自分が腰かけていた筐体のシートに視線を移す。

    6 22/04/03(日)12:43:48 No.912984424

    その時、ふと閃いた! このアイディアはジョーダンとのトレーニングに活かせるかもしれない!

    7 22/04/03(日)12:44:20 No.912984583

    ゲーセンジョーダンとか響きがなんとなくいいですよね 因みに狂言回ししていたトレーナーですが、全部ジョーダンの状況を確認しつつ、なれないゲームでドリフト時までぶつかることなく好位で走れてます 他のゲーセンマシンとも絡めてみたくなったので、これにて御免

    8 22/04/03(日)12:54:49 No.912987475

    あれデートじゃね?

    9 22/04/03(日)12:57:21 No.912988208

    担当のやる気を出すためのお出かけであってデートではありません

    10 22/04/03(日)12:58:15 No.912988464

    これなんて乙女ゲー?

    11 22/04/03(日)12:58:51 No.912988650

    ウマ娘プリティダービー!