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22/04/02(土)02:12:31 9月上旬... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1648833151727.jpg 22/04/02(土)02:12:31 No.912542710

9月上旬。中京レース場。 第11レース。芝1200m。G2、セントウルステークス。 天気は曇。バ場は良。 中京レース場、控え室にて。 そこには堅い顔色のウマ娘が一人。向かい合いようにトレーナーが苦笑いでその顔を眺める。 「緊張してる?」 その言葉に 「・・・うん」 珍しくそのウマ娘、ナランフレグは素直にクビを縦に振った。 何せ彼女に取ってはじめてのG2レース。走り慣れている得意の中京レース場とはいえ、初めてのG2という舞台を前に、彼女の心にはぴんと張り詰めた糸が張り巡らされているようである。 このレースを迎える前、彼女は二つのレースに出ていた。

1 22/04/02(土)02:12:54 No.912542797

6月下旬、札幌レース場、芝1200m。オープンクラス、TVh杯。ここでは四着。 そして8月下旬。新潟レース場。芝1400m。リステッド競走、朱鷺ステークス。なんと十着。前詰まりになったことも影響したが、芳しい成績を上げることはできなかった。 前走からして中2週のレースのため、追い切りは軽めに済ませ、現在に至っているナランフレグ。何せこのレースを今年の目標としてきたのだ。G1レースのスプリンターズステークスの前哨戦のため、強豪だらけのメンツの中、どこまで成果を出せるか。その舞台がすぐ傍まで迫っている。 「今日は自分のベストを出せるよう頑張ってきなよ」 トレーナーが緊張した彼女の肩に手をやった。 そこにあったのは、突っ張ったような筋肉の感触。それは鍛え上げた身体がもたらすものだけではないだろう。 「そろそろ、かな」 そう彼が壁に掛けられた時計を見てそう言った。 ナランフレグの視線もそちらに向く。 もうすぐパドックに行かなくては。その時間を確認すると 「行ってきます」 と彼女は震えた声を隠すように、腹から声を出すようにそう言った。

2 22/04/02(土)02:13:10 No.912542835

「いってらっしゃい」 それに応えたトレーナーが笑顔を携え彼女に手を振る。 そしてドアを開け、ナランフレグは向かっていった。初めてのG2の舞台へ。 一人残された控え室。 「ふーっ・・・・・・」 トレーナーは一人、そこに残され、深く息を吐いてパイプ椅子に座り込む。 そこにはもう笑顔などなかった。勝負を前にして、真剣な顔をした一人の男の姿がそこにある。 G2レースを勝つのは並大抵のことではない。若きトレーナーはそれを知っている。だが出ると決めたのであれば、結果を出さなければいけない。栄光を掴むため、次につなげていくために。 「頑張れよ、フレグ・・・」 天井を見て彼はそうつぶやいた。 もうすぐ、セントウルステークスが始まる。

3 22/04/02(土)02:13:34 No.912542911

ゲート前。もうすぐレースが始まる最中、ナランフレグもゲート入りまでの時間を過ごすため、ただそこに佇んでいる。 少しだけ強い風、野分が吹き、思わず髪を抑える彼女。秋の匂いを携えたかのような冷たいそれが身体を撫でていく最中 「フレグちゃん」 一人のウマ娘が彼女に話しかけた。 「シャンデリアムーン」 そんな彼女にナランフレグも応える。 シャンデリアムーン。今年に入ってオープンクラスに昇格したウマ娘。そして彼女はナランフレグと同期でもあった。 「今日はよろしくね!」 明るい笑顔で話しかける彼女に 「こちらこそ」 ナランフレグも微笑んでみせた。

4 22/04/02(土)02:13:59 No.912543000

「緊張するよね、G2レース!」 「そう、ね・・・」 「ちゃんと逃げられればいいけどなー、あたし!」 どこか入れ込み気味に鼻息を荒くするシャンデリアムーン。 彼女は逃げウマ。追い込みのナランフレグとは対照的な脚質。 一般的に短距離は逃げ先行の方が有利。オープンクラス昇格して間もない彼女であるが、やる気は十分なようである。 「それにしても、フレグちゃん。今日って同期が多いね!」 「ん・・・?」 そう言われて、辺りをナランフレグは見渡した。 確かに彼女の言うとおりである。ダートで活躍しているジャスティン。重賞常連のクリノガウディー。

5 22/04/02(土)02:14:22 No.912543072

そして 「モエー!!!ガンバるんだぞーーーっ☆☆☆」 観客席から黄色い声が聞こえる。そこにいたのは芦毛の目の大きなウマ娘、カレンチャンだった。 声を浴びせられた同じく芦毛のウマ娘は顔を真っ赤にし 「わかってるって!!!静かにしてよ!!!恥ずかしいんだからっ!!!」 と声を張り上げ返してみせた。 彼女の名前はカレンモエ。カレンチャンと同じく、短距離重賞で安定した成績を収めているウマ娘である。 そして彼女も、ナランフレグと同期でもあった。 「まったく・・・」 黄色い声援に背を向けて、ため息をつき、駆け足気味に向こう正面のゲートに向かうカレンモエ。 ゲートにたどり着いたそんな最中 「あ・・・」 「あっ・・・」 カレンモエとナランフレグの目が合った。

6 22/04/02(土)02:14:43 No.912543127

スレッドを立てた人によって削除されました netkeibaっていいところがあるよ キモいポエム垂れ流すにはいいよあそこ

7 22/04/02(土)02:14:47 No.912543141

「ナランフレグさん」 「あ。モエさん」 お互いに会釈をし合う二人。同期なのにどこかよそよそしい二人であるが 「今日は、宜しくお願いします」 とカレンモエの方から手を出した。 「こちら、こそ・・・」 ナラングレグもその手を少し遠慮気味に取る。 カレンモエとナランフレグ。実はオープン戦に昇格したのはナランフレグの方が速い。ナランフレグがクラシックの終わりに昇格した一方で、カレンモエが昇格したのはシニア1年目の9月、約1年前のことなのだ。 しかし、カレンモエの方がナランフレグより出走回数が遙かに少なく、そして成績も安定している。G3レースに3回出て、全て二着。通算成績11戦4勝。うち掲示板を外した事の無い超堅実な成績を収めているのだ。ナランフレグの成績は24戦4勝という事を考えると、出走回数が極端に違うのが分かるだろう。これはどうも彼女のトレーナーの方針らしい。

8 22/04/02(土)02:15:21 No.912543262

そんな最中 「あのぉ!!!」 ナランフレグとカレンモエの頭上から声がした。 二人が声のする方を向くと、一際大きなウマ娘の姿があった。 「うわ・・・」 「でっか・・・」 二人が呟くのを一切気にせず 「ピクシーナイトって言いますぅ!センパイ達、宜しくお願いしますね!!!」 満面の笑顔で彼女はそう言った。 「よ、よろしく・・・」 「よろしくね・・・」 二人が会釈すると、にっこり笑い満足そうに彼女はその場を去って行った。

9 22/04/02(土)02:16:09 No.912543384

ピクシーナイトの背中を見ながら 「あの・・・モエさん」 とナランフレグが話しかける。 「何、ナランフレグさん」 とカレンモエが返したのを聴き 「あんな子、いたっけ・・・」 小声でナランフレグはカレンモエに尋ねた。 「あ、知らないの?」 少し意外そうにカレンモエはナランフレグの方を振り返る。 そして 「あの子、まだクラシッククラスなの」 と答えた。 「えっ!?」 思わず驚きを声に出したナランフレグ。それに苦笑すると

10 22/04/02(土)02:16:30 No.912543453

そう続けた。G3、1600m。シンザン記念の勝ちウマ。つまり、勝ち鞍だけを考えれば、主な勝ち鞍がまだないナランフレグやカレンモエより、ピクシーナイトは格上なのだ。 「それに・・・あの子」 そうカレンモエが続けて指さしたのは、濃い鹿毛色をしたセミロングのウマ娘。ストレートの髪の毛が艶を伴って輝いている。 「えっと・・・」 「レシステンシア」 途惑うナランフレグにカレンモエが彼女の名を告げた。 「あ・・・!」 その名には流石のナランフレグもピンときたらしい。最優秀ジュニアティアラに輝いたウマ娘。主な勝ち鞍は、G1・阪神JF。クラシックの際には桜花賞・NHKマイルともに二着。そして今年の高松宮記念でも二着である実力者。 「本当に強い年下が出てきちゃって・・・困っちゃいますよね」 そう言うカレンモエだが、決して弱気な訳でもなさそうだった。むしろ背をただし、目は凜としている。彼女も彼女で勝つ気でいるということは、ナランフレグもはっきり分かってしまうほどに。 そんなカレンモエの横顔を見ながら、ゲートインの時間が、刻一刻と迫ろうとしていた。

11 22/04/02(土)02:16:52 No.912543526

「スタートしました!」 ゲートが開く。一斉にウマ娘が飛び出す。遂にセントウルステークスが始まった。 しかし (しまっ・・・!!!) ナランフレグは出遅れを起こし、焦るように脚を進める。どうせ後方からの追い込みになるが、出遅れはしたくない所。何故ならばここはスプリント戦。すぐに全体のスピードが上がっていくのが通常なのだから。 『さぁ最初に・・・!レシステンシア!レシステンシア行った!!!』 一方で抜群の集中力でゲートを飛び出したレシステンシア。ハナを奪わんばかりに加速する最中 『内からはシャンデリアムーン!外からはジャスティンが行っています!』 ハナを奪ったのは逃げウマのシャンデリアムーン。レシステンシアの内を抜きさる。一方、外からはジャスティンがレシステンシアに競りかかろうとしていた。 (一気にいくわね・・・) それを後ろから見ていたのは、カレンモエ。大外につけている彼女の順位は四ー五番手程度。

12 22/04/02(土)02:17:08 No.912543572

あっという間に200mを過ぎ、最も速くなる区間、2ハロン目にバ群は到達する。 (くそっ・・・速い・・・!) 明らかにペースが速い。そう感じながら走るナランフレグの位置は最後方近辺。 第三コーナーに入り、少しだけペースが落ちてくる最中 「行きマース!!!」 「えっ・・・!?」 はじけるような声がしたと思えば、コーナーを加速し、彼女を後方から抜き去っていったウマ娘が一人。ジャンダルムである。 (アンタなんで!?) いつもは先行・差しの位置に居るジャンダルムが何故か今日に限って追い込み。 それには理由があった。至極単純な理由が。 彼女も出遅れたのである。

13 22/04/02(土)02:17:34 No.912543656

ロングスパートを掛けて位置取りを上げていくジャンダルムの背中を見ながらナランフレグは走る第三コーナーが終わり、第四コーナーへ。 しかしこのとき彼女は気づき始めていた。それをもたらすのは彼女の息の荒さ。心臓の痛さ。肺の苦しさ。それ即ち (ペースが・・・落ちない・・・!!!) ハイペースで進んでいるということ。 このままだと不味い。そう考えてはいるものの、現状の流れについて行くのが精一杯。 後方からの追い込みしかできない。直線で思いっきり抜くことばかりをやってきた彼女に取って、コーナーで加速するのをためらっている。そんな雰囲気に飲まれつつも 『さぁ四コーナーを立ち上がって!!!先頭はシャンデリアムーン!その後ろにレシステンシアの姿があります!!!四コーナーから直線コースに向かいます!!!』 バ群は遂に最終局面に。中京名物の坂のある、アップダウンの激しい直線が彼女たちの前に現れた。

14 22/04/02(土)02:17:53 No.912543730

『先頭はシャンデリアムーン!!!依然としてシャンデリアムーン!!!』 ハナを切るシャンデリアムーン。しかし、 (む、むり・・・もう・・・むり・・・・・・) 既に彼女は脚を使い切っていた。必死に脚を動かすが、徐々にスピードが落ちていくそんな最中 『その外!!!早くも身体を併せて先頭に変わるかレシステンシア!!!』 レシステンシアの末脚が延びる。まだまだ体力に余裕あり。本気を出すまでもないといった形で300mを通過し先頭に立ったレシステンシア。 一方 (くそっ・・・!!!) ナランフレグはまだ最後方にいた。300mを切ってようやく外に持ち出し、位置取りを終えた所。 ここから末脚を繰り出して直線一気に伸びていこうとするが、 (遠い・・・!!!) 先頭争いは視線の遙か先。

15 22/04/02(土)02:18:19 No.912543804

そんな最中、先団では 『先頭に変わったレシステンシア!!!外からはカレンモエ!!!内からはクリノガウディー!!!』 (負けてたまるか!!!) カレンモエが外からレシステンシアを強襲しようと脚を伸ばす。 (差しきってやる!!!) クリノガウディーが二人の間を突いて伸びてくる。 だが (差が・・・!!!) (縮まらないっ・・・!!!) レシステンシアの脚色が全く衰えない。 歯を食いしばり必死にターフを駆ける二人のウマ娘。残り200mを切り尚、レシステンシア先頭。 少しでも差を縮めようと必死に脚を動かすカレンモエ。

16 22/04/02(土)02:18:47 No.912543882

(年下の子なんかに・・・!!!) 絞り出す意地と根性。ハイペースで進んだレースは体力を如実に奪っている。しかしそれでも食らいつくのは年上としての意地。 必死にターフを駆けていく最中、残り100mを切ったそんな局面。 一つの大きな影が、外からカレンモエを抜き去った。 (な・・・!!!) その姿にカレンモエの目が見開かれる。 彼女は妖精の名を冠していた。その姿は名前とは不釣り合いな程大きく、力強く。 彼女の名が 『外の方からピクシーナイト!!!!!』 実況に叫ばれる。

17 22/04/02(土)02:19:09 No.912543940

『レシステンシアに追いつけるか?!』 規格外の脚色を見せたピクシーナイトが 『先頭はレシステンシアだが!!!』 最後の末脚で粘りこむレシステンシアが。 『外からはピクシーナイトがぁっ!!!』 内と外で並び、ゴール板を駆け抜けたのだった。 セントウルステークスが終わった。 結局一着は、レシステンシア。二着はピクシーナイト。差はクビ差だった。 クリノガウディーが三着、ジャンダルムが四着、カレンモエは五着だった。

18 22/04/02(土)02:19:33 No.912544012

そして 「十着・・・・・・」 ターフを流し、呆然と佇むナランフレグ。 彼女はこのレース、17人中十着でレースを終えたのである。 高鳴る心臓。全てが終わった後のレース場の雰囲気。それらを身に浴びながら、ただクールダウンを行い、そして無言で地下バ道に入っていく。 彼女は何も考えていなかった。考えられなかった。ただ呆然と歩みを進める中で 「まずまずだったね」 遙か先で、男性の声がした。 「はいッ!トレーナーさんッ!!!」 そしてそれに答える大柄なウマ娘。ピクシーナイトの姿が映る。 「ここで二着なら十分だよ。本番に向けて、いいリハーサルになったな」 「そうですね!!!スプリンターズステークス!わたし頑張りますねッ!!!」 ピクシーナイトとそのトレーナーが満足そうに話していた。 その横を無言で通り過ぎるナランフレグ。広い道幅、高い天井のコンクリート製の地下バ道。楽しそうな声が響くなか、それを聞き流すように彼女は控え室へと、ゆっくりと歩みを進めていった。

19 22/04/02(土)02:20:06 No.912544107

控え室に戻ったナランフレグは、すぐにトレーナーに話しかけられた。 ただ、彼女はその言葉を一切覚えていない。何か色々話しかけられたことだけは覚えているが、全てが上の空だった。 そして早々に着替えをするため、更衣室へ脚を進める。 歩みは遅く、どこか気の抜けた風に。 そんな最中 「バカ言わないで」 一人のウマ娘の声がした。 ふと視線を上げると、鹿毛色のウマ娘が、ウイニングライブの衣装に着替え、強い歩みで廊下を歩いている。その傍には男性の姿。おそらく彼女のトレーナーだろう。 「こんな所で一着を取れないでどうするの」 「まぁまぁ・・・」 苦笑しながら彼女に寄り添うトレーナー。そんな態度を見て、彼女は歩みを止めて向き直ると 「あのね。あたしはG1で勝つために走ってるの。こんなリハーサルで勝つなんて当然でしょ!?」 そう、腰を手にやり、勝負への強気の意思を真っ直ぐにぶつける。

20 22/04/02(土)02:20:30 No.912544182

どこまでも勝ち気な態度。それは桜花賞・NHKマイル・高松宮記念とG1を全て二着で取りこぼしてきた悔しさがバネになっているのだろう、そんな態度である。 「それでも一着を取るのって難しいんだからさ。今日はよくやったって、褒めさせてくれよ」 どこか及び腰のトレーナー。そんな彼にツンと目を背けると、 「いーやーよ!!!」 と彼女は言って、再び歩み始めた。 そんな最中 「あっ!?」 「あ・・・」 レシステンシアは誰かにぶつかって声を出す。 ぶつかられた方も声を出した。 「あ・・・!ごめんなさい!!!あたし、よそ見してて・・・」 少しうろたえたようにレシステンシアがぶつかった相手に頭を下げる。

21 22/04/02(土)02:21:13 No.912544288

「いえ」 その相手は 「いいんです」 ナランフレグは、穏やかに、どこまでも穏やかにレシステンシアに微笑んで見せた。 「それじゃ」 そうナランフレグは言うと、足早に更衣室へと向かう。 そんな彼女の背中を見て 「アンタのせいじゃない!!」 「え、俺!?」 レシステンシアとトレーナーの話声が廊下に響いていた。

22 22/04/02(土)02:21:36 No.912544369

ナランフレグは更衣室で着替えようとしたが、すぐに身体の異常に気がついた。 体操服が汗で湿ってうまく脱げないのだ。 ここまで汗をかいていては、と思い、彼女は一旦シャワーを浴びることにした。 シャワー室に着替えを持って向かい、うっとうしくへばりつく体操服をどうにか身体から剥がす。 そしてやさしい温度の温水に身を委ね始めた。 降り注ぐシャワーを一身に浴びて。身体についた汗を流しているうちに、彼女の瞳の奥が熱くなり始めた。 そこから流れ落ちるのは、感情の熱を伴った、熱い熱い涙だった。 「え・・・うそ・・・・・・」 その時、彼女は途惑った。自分が泣き始めてるなんで、信じられなかった。 だが涙は止まらない。そして堰を切ったようにあふれ出るのは、今日のレースの記憶。

23 22/04/02(土)02:22:02 No.912544458

全く追いつけなかった。 棒にも箸にもひっかからなかった。 遙か先を進む背中を見せつけられて。 そして何よりも衝撃的だったのは、レシステンシアもピクシーナイトも、このレースはリハーサルだと考えている事だった。 自分はこのレースを目標としてきた。そのために必死に練習してきた。 にもかかわらず、彼女たちに取ってはあくまで通過点に過ぎないという意識の差。 誰もいないシャワー室。温水が流れ落ちる音と合わせて、すすり泣く一人の少女の声がただ響き渡る。 このとき彼女は初めて自覚した。同じ場所で同じように走っているのに、全く違う景色を見ているウマ娘がいることに。 そして、思ってしまったのだ。 (次元が・・・違いすぎる・・・) と。

24 22/04/02(土)02:22:44 No.912544575

こんな話を私は読みたい 文章の距離適性があっていないのでこれにて失礼する いままでのやつ fu937427.txt

25 22/04/02(土)02:24:13 No.912544848

うう…親バカカレンチャンもカワイイ…

26 22/04/02(土)02:29:10 No.912545738

一番得意なはずの中京1200でけちょんけちょんにされたんだからそりゃヘコむよな

27 22/04/02(土)02:29:33 No.912545800

お兄ちゃんねるの丸田騎手曰く実際のナランフレグはめちゃくちゃふてぶてしくて高松宮記念でもいつも通りな感じ

28 22/04/02(土)02:30:34 No.912545979

やっぱり怖いスねピクシーナイトは

29 22/04/02(土)02:34:38 No.912546720

レシステンシアちゃんが美しくなるの楽しみだなあ

30 22/04/02(土)02:40:59 No.912547803

すごいメンツですねこのレース

31 22/04/02(土)02:45:14 No.912548615

モエちゃんも結局重賞勝てないまま引退しちゃったからなあ

32 22/04/02(土)02:57:35 No.912550682

書き込みをした人によって削除されました

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