22/03/31(木)23:48:54 「暑っ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1648738134091.png 22/03/31(木)23:48:54 No.912195466
「暑っつ…」 「暑いよローズ君…」 「じゃあくっつかないでくださいよギムさん…」 僕たちは今、ハワイに居た。こんなことになったのは、先日かかってきたとある一本の電話が原因だった。 「おはようローズ、元気?」 「あっ父さん。久しぶり。元気だけど…何か用?」 「ハワイ来ない?ギムレットちゃんも一緒にさ。」 「えっ」 それから瞬く間に事は進み、今こうして僕たちはハワイにいる。 ちなみにジャパン君達には留守番をしてもらっている。
1 22/03/31(木)23:49:08 No.912195548
「ローズ〜久しぶり〜大きくなったねえ〜」 「父さん…前に会ったのそんな前じゃないでしょ…そんなに身長も伸びてないし…」 「違う違う。こっち♡」 「ちょっと父さ…んっ❤️やめて❤️って❤️」 「やっぱり私の血かなぁ〜カナロアも大きくなってたし♡」 その時、僕の胸を揉み続ける父さんの手を、横からギムさんが掴んだ。 「父親といえども流石にこれ以上は看過できないな。」 「ははっ、ごめんごめん。またやりすぎちゃったかな〜ハクサンちゃんにもさっき怒られちゃったし。まぁ、楽しんでいってね!」 そう言うと、父さんは別荘の中へと戻っていった。 「なんなんだあの人…飛行機はチャーター便だし出迎えまであったが…」 「父さんは昔からああなんですよ…まぁ、行きましょうか…」 「……そうだな。」 僕達二人は、父さんに続くように、建物の中へと足を踏み入れた。
2 22/03/31(木)23:49:21 No.912195616
「うわ…ひっろ…」 「何部屋あるんだここ…」 南国らしい内装が施された2層吹き抜けのエントランスは、ホテルと紹介されても何ら違和感のない広さだった。 「それで…ローズ君、俺達はどこの部屋に行けばいいんだ?」 「えっ?あっ、えーっと…」 僕は慌ててスマホを取り出し、事前に父さんから送られて来ていた見取り図を表示させ、二人で覗き込んだ。 「…………………………わかります?」 「………………現在地すらわからん」 余りにも複雑なため、どこがどこだがさっぱりわからず、二人とも頭を抱えてしまった。 『ようこそいらっしゃいました。ローズキングダム様、タニノギムレット様。』 そんなとき、どこからともなく僕達に語りかける声が聞こえた。 驚いて、二人とも耳をあちこち動かしながらどこから聞こえたのかと音源を探ると、どうやら各所に備え付けられたスピーカーから声が流れているようだった。
3 22/03/31(木)23:49:34 No.912195694
「えっとー…誰?」 『私は大王様及びその御客人をサポートする目的で制作されたAIです。』 「父さんこんなものまで作ってたんだ…とりあえず、僕らの部屋まで案内してくれる?」 『了解致しました。お二人の御部屋は右手側、二本目の通路を進んだ左側、薔薇の紋章のプレートのついた御部屋です。』 その声に従い、通路を進んでいると、ギムさんがとあることに気付いた。 「この家、随分とバリアフリーに配慮してあるな。」 「そうなんですか?」 「ああ、目立った段差は全てスロープになってるし手すりも途切れることなく設置されてる。昔車椅子生活だったことがあるから…そういうのには敏感なんだ。」 「確かに…僕も事故の後遺症が残ってる時に段差には苦労しました…」 『大王様は最近脚と目をお悪くなされています。私の製造目的の一つにも、バリアフリーへの対応が含まれています。』 「そんなふうには見えなかったけどなぁ…何かあるなら言ってくれれば良いのに父さん…」 そんな会話をしていると、僕らの部屋が見えてきた。
4 22/03/31(木)23:49:44 No.912195755
「薔薇の紋章って…これ…だよな?」 部屋のプレートに刻まれていた紋章は単純に薔薇だけが描かれたものではなく、瞳の中に薔薇があしらわれているデザインだった。 「父さん…最初から僕ら二人とも一気に呼ぶつもりだったな…」 ちなみに、その隣の部屋には、縞模様の背景に渦を巻く龍が描かれたプレートが設置されていて、向かいの部屋に設置されていたのは、絡み合うCとSの文字が記されたプレートだった。 『部屋の戸締まりは私が管理しています。どうぞ、お入りください。』 僅かな機械音と共に、部屋の鍵が開く音がした。 開放感のあるバルコニー付きのメインフロアに、キングサイズのベッドが一つだけ設置されたベッドルーム。 荷物はすでに運び込まれていた。僕たちはその中から持ってきた水着を取り出す。
5 22/03/31(木)23:49:54 No.912195820
「あれ…?少しキツいかな…」 最後に着たのは数ヶ月前。あの時からさらに大きくなったようだ。その原因であろう彼女に不満げな視線を送っておいた。 「どうした?そんなにじっくり俺が着替えてるところ見て?」 「なっ…なんでもないです!」 そうして二人とも着替え終わると、僕たちは案内に従ってビーチへ向かっていった。