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22/03/28(月)00:34:49 バタフ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1648395289534.png 22/03/28(月)00:34:49 No.910944586

バタフライエフェクトというものがある。知ったかぶりをしながら言えば小さな蝶の羽ばたきがハリケーンを起こすきっかけになるように、ほんの小さな出来事が大きな出来事のきっかけとなるようなことだ。 例えば近頃トレセン学園で起こった大きな出来事と言えば二つ、エアグルーヴが朝帰りをした、ビワハヤヒデがトレーナーとデートをしたということだが、これにも小さな出来事がきっかけとなっている。 それはまず、アグネスタキオンがふと「トレーナー君をおおきくしてみたいな」と考えたのがきっかけであった。 彼女は研究者である。自身の限界を超えるために泥臭さもいとわない熱意を持った人物で、その為に倫理とか薬事法とかが良く頭から抜け落ちることがあるもの素晴らしい挑戦者でもある。 そんな彼女が自身のトレーナー兼モルモットを大きくしたいと考えるのにもやはり、それなりの理由があった。徹夜続きで少し頭が混乱していたのと、眠たくて頭が働かなかったというのが理由だ。

1 22/03/28(月)00:35:12 No.910944696

「別に一部分を大きくしようとは考えていないさ、前回気絶したモルモット君で測定したからね。平均よりはちょっと小さいようだったがまぁ満足は出来るんじゃないだろうか」 そんなことを誰もいない研究室で呟きながら、寝ぼけ眼のままタキオンは自分が何をやっているかほぼ把握しないままに薬を手癖だけで作り上げていった。 「タキオン? タキオン? 数日前から全然寮に帰ってないって連絡が来たけどまさか」 やがて夕方になって、トレーナーが着替えと夕食の詰め合わせを持ってカフェの一室を借りたラボへとやってきた。 トレーナーの想像通り、タキオンは机に突っ伏すように眠っていて、その横には手紙の上に紅茶が一つ置かれている。トレーナーが紅茶を持って手紙を見てみると、そこには 「いつもありがとう、トレーナー君。頼りにしているよ」 と書かれていた。これには日々どこかしら発光しているトレーナーは思わず微笑んで

2 22/03/28(月)00:35:28 No.910944810

「次は何を飲ますつもりだ」 と思った。大体こういうものが置かれているときはちょっとタキオンでも倫理観のストッパーをどこかに置き忘れたかなと思うくらいの効果を持つ薬で、そのせいでどこかしら学校設備に被害が出てその補填をするために当たり前のようにアグネスタキオンのトレーナーに請求が来る。おかげで彼は働きながら金を払うという地獄の悪魔でも思いつかないような状況に陥っていた。 それでもトレーナーは紅茶を、(正しくは紅茶の色をした薬液で、紅茶でもなかったのだが)を一気に飲み込んだ。すべてはタキオンのためである。彼は愛に生きるモルモットだった。 瞬間、彼は頭をぶつけたような感覚と共に背が伸びたような気がした。おおよそ30mくらい。

3 22/03/28(月)00:35:57 No.910944957

エアグルーヴの印象をトレセン学園の大人に聞くと、主に二つ上がる。真面目とかなり真面目である。 彼女自身その評価に特に不満はなく、事実問題児の多いトレセン学園には彼女のような存在は必要不可欠だった。エアグルーヴがいないと恐らくトレセン学園の問題は五割ほど増えていただろう。 しかし、この頃エアグルーヴは自身がもし不良だったらどうなっていただろうという可能性を夢想することがある。 それは母からの電話中であった「みんな大人になるうちに一度は悪いことをするものよ」という言葉が原因だった。別に悪いことをしなくても勝手に人は大人になるものじゃないだろうかとエアグルーヴは思ったが、ふと服装がだらしないぞとギャル系のウマ娘に向かって叱る自分の中に、何処か羨ましいと思っている自分がいることに気づいたのだ。 だからと言ってエアグルーヴがいきなりギャルになれるわけでもないし、いまさらなろうとする気もない。だが、人生で一度くらいはそれこそ母のいう「大人」になるために、服装をはっちゃけるぐらいはしてみても良いのではないかと悩んでしまう。

4 22/03/28(月)00:36:15 ID:5jW17K1Y 5jW17K1Y No.910945055

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5 22/03/28(月)00:36:30 No.910945168

「まったく、我ながら不器用な……なんだ?」 その時だった、地面が揺れたかと思うと、がしゃんと大きな音が響いて、エアグルーヴは思わず歩いていた廊下から音のする方へと窓から飛び出すようにして覗き込んだ。 そこには30mほどはあろうか、建物の向こうに巨大な全裸の男が立っていた。かなり目が死んでいてどこかアグネスタキオンのトレーナーの顔に似ている。 「……」 そっとエアグルーヴは窓を閉めて、一度自分の頬を引っ叩いて、もう一度窓から外を見てみた。やはり30mほどの全裸男がただ立ち尽くしている。 「……ははっ」 全身から力が抜けるのを感じて、思わず廊下に尻もちをつくと、そのまま膝に顔を埋めるようにして彼女は体操座りのまま動かなくなった。 「私は……真面目過ぎたのか……」 アレはおそらくハルマゲドンとか世界の終わりの始まりなのだろう。あぁ、この世は終わるのだ。じゃないと私の目の前に巨大な全裸男が現れるはずがない。あぁ一度くらいははっちゃけてみたかった。エアグルーヴの脳内には次々と空から降ってくる30m級の全裸男達で埋め尽くされていた。

6 22/03/28(月)00:37:03 No.910945359

「エアグルーヴ?」 ふと、聞き覚えのある声が聞こえてきてエアグルーヴが顔を上げるとそこには自分のトレーナーがいた。すぐ窓から見れば全裸の巨大男が立っているというのに自分の方が重要とばかりに心配している顔だ。 「どうしたんだ? 何処か具合が悪いのか?」 「いや……外に……」 「あぁ、酷いよな。立てるか?」 あまりにさらっと流すので、エアグルーヴはトレーナーはもしかして巨大な全裸男を日常的に見慣れているのかと思ったが、彼が差し出した手が震えているのを見て、自分を安心させるために平気な振りをしているのだと分かった。 そう思うと、急に彼女の中に感情が溢れてとめどなくなってくる。そうだ、今日から世界は終わるのだ、であれば最後に悪いことでもしよう。相手が彼なら文句はない。 エアグルーヴはそう思うと彼の手を取って立ち上がるとともに、彼の胸の中に飛び込んだ。 「え、エアグルーヴ……?」 「トレーナー……」 胸の中でエアグルーヴは困惑するトレーナーに手を回しながら言った。 「めちゃくちゃにしてくれ……」 外では未だに30m級の全裸男が目を死なせていた。

7 22/03/28(月)00:37:26 No.910945468

それと同時刻、ビワハヤヒデはトレーナーと一緒にトレーニングコースを歩いて、クールダウンをしていた。トレーニングの終わりにこうやって二人で歩いてトレーニングの成果と改善点と話すのが日課で、いつも騒がしい彼女たちの日常の、二人だけの静かな時間だった。 「そういえばハヤヒデの眼鏡って、レースでは外れないのか?」 ふと、トレーナーがそんなことを聞いて、ハヤヒデは得意そうに眼鏡を持ち上げるとそのレンズを光らせた。 「ふふ、トレーナー君。これはレース用の特別な眼鏡でね、そう簡単には外れないし、もしレース中泥などがついてもこうやってすぐにレンズを捨てて違うレンズと入れ替えることができるんだ」 それに、これは君が拾ってくれた時からの変わらない付き合いだしな。とはビワハヤヒデは言わなかった。トレーナーとは長くなる、今でも出会った時から変わらず信頼し合っている。

8 22/03/28(月)00:38:14 No.910945697

そう、変わらずに。それがこの頃ビワハヤヒデの心のどこかに引っ掛かる。ずっとこの関係で満足していたのに、どこか違う自分がそうではないと心に訴えてきていた。 だがそれを、その感情を受け入れるのが怖かった。それ以上に受け入れられなかった時のことを考えると怖かった。 「……ハヤヒデ?」 「いや、何でもないよ。それより今日のトレーニングだが……」 誤魔化すように微笑んだビワハヤヒデの顔が突然固まった。まるで向こうに巨大かつ全裸の男が立っていたような顔だ。しかもそれは現実で実際に30m級の全裸男が死んだ魚の目で立ち尽くしている。 「……」 そっとハヤヒデは自分の眼鏡からレンズを外して新しいピカピカのものへと変えた。するとさらに鮮明に全裸巨人が映って、ハヤヒデは眼鏡を力いっぱいどこかへと投げ捨てた。 「ハヤヒデ!? いや、何だアレは……世界の終わりか……?」 「ははは、私には何も見えないな。それよりもトレーナー君、眼鏡を失ってしまったんだ。すまないが、手を引いてくれるだろうか」 「え、あ……あぁ……」

9 22/03/28(月)00:38:36 No.910945799

トレーナーの手が近づいてきて、ビワハヤヒデはそれを握るとそのまま自分の方へと引き寄せると手を腕にからめてぎゅっと体に寄せた。 「は、ハヤヒデ!?」 思わぬ感触に、トレーナーは頬を赤くする。彼女の方も恥ずかし気に微笑んだ。恐怖はいつの間にかなくなっていた、巨人全裸男という恐怖に比べればどうということはないと気づいたようだった。 「……駄目かな?」 「い、いや、転んだら……大変だしな」 「あぁ、大変だ……。それよりトレーナー君、今度新しい眼鏡を選びに一緒についていってくれないか? 個人的な、そう、デートと言うものだ」 夕焼けに伸びる影が、ぴったりとくっ付いた二つで一つの影を伸ばしていた。30m級の全裸男は眼を死なせたまま立ち尽くしていた。

10 22/03/28(月)00:38:54 No.910945903

こうやって一つの小さな、ある意味巨大だが、ともかく小さな風が、二つのハリケーンのような出来事を巻き起こす。たった十分間ほど、巨大な全裸男が出現しただけであり得ないようなことが二つも起こったのだ。 これをバタフライエフェクトと言わずになんといおうか。ちなみにこれによってタキオンのトレーナーは三年先まで職場に給料を払う立場になった。しかし愛に生きるモルモットが愛を届ける巨大全裸男になれたのだ、彼に不満はなかった。とアグネスタキオンは言った。 後日殺気だったウマ娘たちに取り囲まれることを彼女と彼女のトレーナーはまだ知らない。

11 <a href="mailto:s">22/03/28(月)00:39:38</a> [s] No.910946161

一体自分は日曜の深夜に何を書いているんだ

12 22/03/28(月)00:40:25 No.910946438

月曜だよゥッッッ

13 22/03/28(月)00:42:43 No.910947243

寝ろ

14 22/03/28(月)00:44:17 No.910947757

なんかこうエッチとかキュンってする感じが全部全裸の巨人で塗りつぶされるんよ!

15 22/03/28(月)00:45:19 No.910948105

モルモットの巨人…

16 22/03/28(月)00:45:59 No.910948317

かわうそ… いやまあ愛に生きてるならいいか

17 22/03/28(月)00:46:07 No.910948355

ダメだエアグルーヴが悪いことしてオトナになるところを想像したいのにどうあがいても全裸の巨人が脳裏をちらつく

18 22/03/28(月)00:46:30 No.910948491

どうして二つを単品で書かなかったんだ…どうして…

19 22/03/28(月)00:47:46 No.910948915

一気に画風が進撃の巨人になるんよ

20 22/03/28(月)00:48:20 No.910949109

モルモット君かわうそ…

21 22/03/28(月)00:49:52 No.910949599

モルモット君は保険に入るべきだな

22 22/03/28(月)00:50:01 No.910949642

>「別に一部分を大きくしようとは考えていないさ、前回気絶したモルモット君で測定したからね。平均よりはちょっと小さいようだったがまぁ満足は出来るんじゃないだろうか」 しれっと何やってんだよ!

23 22/03/28(月)00:50:05 No.910949664

預金残高を地均ししてしまったか…

24 22/03/28(月)00:51:16 No.910950057

冷静なタキオンなら多分3m級モルモット君とか調整ミスでも10m級モルモット君位で済んでたと思うんだ

25 22/03/28(月)00:54:30 No.910951136

たまには叱れ

26 22/03/28(月)00:56:51 No.910951895

女帝すけべか?

27 22/03/28(月)00:59:51 No.910952776

助手としての給料は出してあげて…

28 22/03/28(月)01:02:18 No.910953486

理事長!こういうのこそなんとかしてあげてぇ…

29 22/03/28(月)01:02:24 No.910953512

バタフライエフェクトで片付けるにしてはハヤヒデとエアグルーブの初ぴょいのきっかけとしてはこう… 気持ちが良いものではないな 全裸の巨大トレーナーなんて

30 22/03/28(月)01:04:02 No.910953928

30m級モルモット君「俺が何をしたというんだ…」

31 22/03/28(月)01:04:07 No.910953943

>「次は何を飲ますつもりだ」 流石モルモットくんだ >すべてはタキオンのためである。彼は愛に生きるモルモットだった。 流石モルモットくんだ…

32 22/03/28(月)01:05:24 No.910954248

これ蝶の羽ばたきというか爆弾低気圧じゃない?

33 22/03/28(月)01:07:09 No.910954762

モルモットくんすべてを捧げ過ぎじゃない…?

34 22/03/28(月)01:07:33 No.910954867

>30m級モルモット君「俺が何をしたというんだ…」 愛を言い訳に確認を怠りましたね?

35 22/03/28(月)01:07:42 No.910954910

>胸の中でエアグルーヴは困惑するトレーナーに手を回しながら言った。 >「めちゃくちゃにしてくれ……」 ここめっちゃえっちなのに…

36 22/03/28(月)01:08:54 No.910955186

>全身から力が抜けるのを感じて、思わず廊下に尻もちをつくと、そのまま膝に顔を埋めるようにして彼女は体操座りのまま動かなくなった。 女帝ちょっと疲れすぎでは

37 22/03/28(月)01:09:28 No.910955334

>モルモットくんすべてを捧げ過ぎじゃない…? 愛です愛ですよタキオン

38 22/03/28(月)01:09:41 No.910955391

>>胸の中でエアグルーヴは困惑するトレーナーに手を回しながら言った。 >>「めちゃくちゃにしてくれ……」 >ここめっちゃえっちなのに… でも背景に30m級のトレーナーが…

39 22/03/28(月)01:10:57 No.910955678

一番割り食ってるのがモルモット君だけどこれからも同じことを繰り返すのだろうという安心感がある

40 22/03/28(月)01:11:24 No.910955779

モルモットくん何年タダ働きすればいいの…

41 22/03/28(月)01:12:22 No.910956006

>モルモットくんすべてを捧げ過ぎじゃない…? タキオンが自分より狂気的と称した存在だぞ

42 22/03/28(月)01:12:23 No.910956008

これだけの大事件があってもデートが精々なのか姉貴

43 22/03/28(月)01:12:29 No.910956036

当然のことながら服がでかくなるわけではないので目撃した全生徒に裸体を見られたモルモットくん(大)かわうそ…

44 22/03/28(月)01:13:07 No.910956183

>モルモットくん(大) モルモットくんのモルモットくん(やや小)も

45 22/03/28(月)01:13:50 No.910956346

カフェトレはまた変なことやってんなぐらいの感覚で紅茶飲んでそう

46 22/03/28(月)01:16:03 No.910956830

>カフェトレはまた変なことやってんなぐらいの感覚で紅茶飲んでそう >瞬間、彼は頭をぶつけたような感覚と共に背が伸びたような気がした。おおよそ30mくらい。

47 22/03/28(月)01:16:47 No.910957003

>>>胸の中でエアグルーヴは困惑するトレーナーに手を回しながら言った。 >>>「めちゃくちゃにしてくれ……」 >>ここめっちゃえっちなのに… >でも背景に30m級のトレーナーが… ハルヒ一期最終話みたいな絵面なのかもしれん…

48 22/03/28(月)01:17:27 No.910957171

そりゃ気絶してるときは小さいだろ…

49 22/03/28(月)01:21:18 No.910958056

まあ実際学園の一室ぶち抜いて30mの全裸の巨人居たら絶望するよな…

50 22/03/28(月)01:22:54 No.910958418

位置的にタキオンが目を覚ますとモルモット君のモルモットくんがぶらんと…

51 22/03/28(月)01:24:18 No.910958722

現実逃避でうまぴょいに走っても仕方ないな…

52 22/03/28(月)01:24:26 No.910958751

>位置的にタキオンが目を覚ますとモルモット君のモルモットくんがぶらんと… 大きくなったねぇ

53 22/03/28(月)01:24:49 No.910958850

逆によく二組だけで済んだな

54 22/03/28(月)01:25:28 No.910959007

>逆によく二組だけで済んだな 殺到した苦情からして実際はもっといたと思われる

55 22/03/28(月)01:27:28 No.910959452

>位置的にタキオンが目を覚ますとモルモット君のモルモットくんがぶらんと… 発光機能があって助かったねぇ…

56 22/03/28(月)01:33:38 No.910960767

光の巨人になってる…

57 22/03/28(月)01:45:23 No.910963206

つまりみんなぴょいしたと?

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