虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    22/03/22(火)23:11:17 No.909230190

    アグネスタキオンは迷っていた。エアグルーヴから逃げる時に、丁度良いとしばらく使われていなかった倉庫に隠れたのだ。それが間違いだった。倉庫の中は電気だかロウソクだかわからない灯りがぽつぽつとある、洋館のような空間が広がっていた。妙だとはもちろん思ったが、好奇心が勝って、遠く伸びた廊下を進んでしまった。途中には、宙に浮く椅子や、踊るピアノといったこれまた妙なものが山程あって、それらに夢中になって歩いていたら、ものの見事に迷ってしまったのだ。どうにかして帰らねば。タキオンはその辺で拾った減らない角砂糖をいくつかポケットに入れ、不条理の中を歩き始めた…

    1 22/03/22(火)23:11:49 No.909230392

    怪文書初めて書きました どうかな

    2 22/03/22(火)23:32:14 No.909237413

    タキオンは相変わらず迷っていた。「馬鹿でかいねえ…わからないねえ…」そんなことを呟きながら、自分の足音だけが響く廊下を歩き続けていた。そうこうしているうちに、腹が減ってきた。きっとこのまま飲まず食わず歩き続ければ、きっと倒れて乾き死ぬ。角砂糖では限界があるし、喉が乾く。何かないかと辺りを探すと、キウイが落ちていた。そばにはキウイの木がある。しめた、と思ったが、すぐに飛び付くと言うようなことはしなかった。訳のわからない空間である。キウイがキウイであるかわからないのだ。しかし、何か食べなければならない。柱をかじるのは論外だ。この先いつ食べ物を得られるかわからない。タキオンは、意を決してキウイに噛みついた。「くそまずいねえ」少なくともキウイの味はしなかった。果物ではあるらしかったが、あまり食べたいものではなかった。「とにかく、これで腹に食べ物が入り、喉は潤せた。帰ったらモルモット君にはとびきり美味しい料理を作ってもらわねば…」タキオンはキウイのようなものを嫌々ポケットに突っ込むと、再び歩き始めた。