22/03/19(土)23:01:08 夕暮れ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1647698468898.png 22/03/19(土)23:01:08 No.908168467
夕暮れ時、トレーニングコースでメジロマックイーンが走っているのを見かけた。 どうやら今は実戦と同じ距離を走ってスパートのタイミングを確認しているらしい。 「はっは……ふっ！」 最終コーナーを回り、スパートをかけようとしていたその時。 「えっ……！？」 突然立ち止まってしまった。 その場に立ち尽くし、何かを……誰かを探すようにキョロキョロしている。 何があったのだろうか？とりあえず近づいて話しかけてみることにした。
1 22/03/19(土)23:02:00 No.908168819
［マックイーン！］ 「あなたは……トレーナーさん？」 俺は、近くでマックイーンの走りを見ていたことと、突然立ち止まった理由について尋ねた。 「近くで見ていたトレーナーさんがそう聞いてくるということは……お尋ねしても無駄でしょうね」 少し考えるようなそぶりを見せた後、マックイーンはこう尋ねてきた。 「トレーナーさん、私がスパートをかけたとき、誰かが私を追い抜いていくところを見ませんでしたか？」 ［……えっ？］ 「やはり見ていませんか……さっき走っている最中に、誰かが私の後ろから迫ってきて、そのまま追い抜いていく感覚がしたんです」 そんなはずはない。ずっと見ていたが、マックイーンのほかにはコース内には誰一人いなかったと、マックイーンに伝える。
2 22/03/19(土)23:02:35 No.908169037
「追い抜かれた直後、一瞬後姿が見えた気がしたんです。あれはちょうど…あっ！」 言い終える前に、マックイーンはコースの外に駆け出して行った。 その後を追いかけると、マンハッタンカフェが歩いていた。どうやら彼女の姿を見て駆け出したらしい。 「カフェさん。ちょっとお尋ねしたいことがあるのですが、よろしいですか？」 「……マックイーンさん？どうされましたか？」 「先ほど、私がコースを走っている際、私を追い抜いて走り去っていきませんでしたか？」 「いえ、心当たりありませんが……なぜそのようなことを？」 俺はマンハッタンカフェに、コースであったことを説明した。
3 22/03/19(土)23:03:10 No.908169276
「その時見えた後姿が、ちょうどあなたの……勝負服姿のあなたに似ているように見えまして」 「……なるほど、そういうことですか。見ての通り私は制服を着ていて、勝負服はクリーニング中なので、それは私ではありませんね……」 カフェはそう答えた後、周りを少し見渡した後、くすりと笑ってこう言った。 「……ですが、犯人には心当たりがあります」 「そうなんですの？それで、その心当たりとは一体？」 「……私の、お友だちです」 「……えっ！？」 夕日は沈みかけ、空が闇を覆い始めていた…。