22/03/19(土)07:36:01 今週最... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1647642961886.png 22/03/19(土)07:36:01 No.907916358
今週最後のトレーニングを終えた放課後、私ことフジキセキはトレーナーさんとトレーナー室にいた。 「今日のミーティングはここまでにしよう。フジからは何か聞きたいことはある?」 ソファで隣に座る彼女、いや彼が私の顔を見上げて尋ねる。栗毛のセミロングと前髪に入る白くて長い流星、上にぴんと伸びる耳は、三年間慣れ親しんだ彼の姿とはかけ離れていて、むしろ私たちのような容姿になっていた。 「特にないよ」 「そう。あっ、そう言えば渡したい資料があるんだ。来週初めまでに読んで、感想を教えてもらえる?」 「それくらいならお安い御用さ! それで、その資料はどこにあるのかな?」 「持ってくるから、ちょっと待ってて!」 そう言うと彼は立ち上がって、補助台を探す。姿が変わる前は私より10㎝高かった身長は、私の首より下に縮んでいた。彼は補助台に上がると、背伸びする。スラックスから伸びる、所々に枝毛がある尻尾が左右に揺れる。そして棚の上にある封筒を掴んだ時、不意に彼の態勢が崩れて後ろに倒れた。
1 22/03/19(土)07:37:12 No.907916471
「あっ」 「おっと。大丈夫かい?」 「あっ、ありがとう。…かっこ悪い所見せちゃったな」 倒れたトレーナーさんは、果たして床とぶつかることはなかった。私に受け止められた彼は、照れくさそうに笑う。私はそのまま、彼の顔を観察する。かわいらしい顔立ちには、習いたてのメイクでは隠しきれない不調の跡が残っていた。 「君に怪我がないならよかったよ。それよりもね、トレーナーさん」 「なっ、何?」 「ちゃんと眠れているかい? クマが濃いよ」 「えっ!? ちゃんと隠したはずなのに!? …あっ」 「やっぱり。ねえ、トレーナーさん。もし、何か悩んでいることがあるなら、私に話してみてくれないかな。君が私を支えてくれたように、私も君を支えたいんだ」 「…フジは何でもお見通しだね」 彼は観念したようにため息を漏らした。
2 22/03/19(土)07:39:28 No.907916680
「夢、かい?」 「うん。最近、夢を見るんだ」 机の上にあるマグカップに注がれた湯気が立つミルクの水面をじっと見つめたまま、トレーナーさんは言葉を紡ぐ。外はもう真っ暗で、室内には彼の澄んだ声と時計の針の音だけが響く。 「俺がこんな姿になる前の、君と歩んだ日々を。でも、君の隣に立っている俺の姿はぼやけて、特に顔はもうほとんど真っ暗で何も見えないんだ」 彼は話を続ける。 「もちろん、写真や映像に前の俺の姿は残っているけれど、だんだんそれが本当に俺だったのか分からなくなって、それで…」 「それで?」 私が続きを促すと、彼の声は震えを帯びた。 「毎晩、鏡の前で、前の自分の写真を見て今の自分と見比べるんだ。…でも前の自分と似ている所なんてどこにも無くて! そうすると不安で余計に眠れなくなって! それで! それで …っ!」
3 22/03/19(土)07:40:09 No.907916741
抱えていたものを吐き出した彼の目尻には、大粒の涙が浮かんでいた。たまらなくなった私は、震える彼を優しく抱きしめる。 「フ、ジ?」 「どうか泣かないでおくれ。君は何もかも変わってしまったと思っているけど、そんなことはないよ。私は知っているんだ」 「…どこが?」 「それはね、君と過ごした時間さ。どんなに姿が変わっても、君と過ごした時間──思い出は変わらないよ。私が夢の前に挫けそうになっていた時も、私が勝利の栄誉を手にした時も、いつも君は傍にいてくれたね。──君が導いてくれたから、私は挑戦し続けることが出来たんだ。トレーナーさん、君のおかげなんだよ」 「…! うぅ…ぐすっ…、うわああああん!」 こらえていた涙が堰を切ったように溢れ出す。私は彼の顔を見ないよう、背中をさすってあげた。
4 22/03/19(土)07:41:40 No.907916892
しばらくして、ようやく彼は泣き止んだ。 「落ち着いたかな?」 「…うん。ありがとう、フジ」 「涙を拭ってあげよう。顔を見せてくれるかい?」 そう私がお願いすると、彼は素直に顔を上げた。まぶたは腫れて、メイクは涙でぐずぐずだ。だけど、その顔がとても魅力的に思えた。 「…トレーナーさん」 「フジ?」 私が顔を近づけると、彼は困惑していた。それでも私が彼の両肩にそっと手を置くと、彼は目をきゅっと閉じた。そうして唇が触れそうになった時── 「おいフジ!! アンタ何してるんだい!! 寮長のアンタが門限を破る、なん、て……」 扉を勢いよく開けて、そのまま固まるヒシアマ。驚いて目を開けるトレーナーさん。 「お、お、お邪魔したよおおお~~!」 顔を赤くしたヒシアマは来た時と同じ勢いで扉を閉めると、走り去っていった。台風一過、再び静かになった室内に時計の音が響く。 「…ぷぷっ。 あははははっ!」 こらえ切れないとトレーナーさんが笑う。私もつられて笑った。2人の笑い声が室内に響いた。
5 <a href="mailto:おわり">22/03/19(土)07:44:23</a> [おわり] No.907917163
以上 TSしてフジキセキに慰められたい人生だった…
6 22/03/19(土)07:50:20 No.907917831
TSして担当に慰められたいのわかる… にしてもこれはダメだよ良すぎる…
7 22/03/19(土)07:54:27 No.907918278
いいな俺も慰められたい
8 22/03/19(土)08:36:05 No.907923961
むっ!いいねぇ… ポニーちゃん扱いして欲しいわけではなく寮長にメスにされたいよね…
9 22/03/19(土)08:41:36 No.907924905
アマさん可愛い…
10 22/03/19(土)08:46:24 No.907925680
わかる……
11 22/03/19(土)08:49:22 No.907926167
光のフジもいいけど闇のフジにもメスにされたい…
12 22/03/19(土)08:55:19 No.907927167
背景的な闇が濃いが如何せん光が濃すぎる とてもいい…
13 <a href="mailto:三女神">22/03/19(土)08:57:48</a> [三女神] No.907927592
トレーナーTSさせてウマ娘たちとの絆を試してぇ~
14 22/03/19(土)08:58:01 No.907927630
いいですね…
15 <a href="mailto:三女神">22/03/19(土)09:08:32</a> [三女神] No.907929387
>トレーナーTSさせてウマ娘たちにメス堕ちさせてぇ~
16 22/03/19(土)09:24:37 No.907932249
その三女神って本当に女神?三邪神だったりしない?
17 22/03/19(土)09:30:13 No.907933234
内なる牡バソウルに後押しされてかかる寮長も見たい…
18 22/03/19(土)09:31:01 No.907933382
>その三女神って本当に女神?三邪神だったりしない? 三女神様は三人いるからな 方向性も三方向あるんだろう