ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
22/03/13(日)23:32:14 No.906298227
先日ポケスペ純愛健全ゾロ目スレでの終盤のダイスをレブルとゴーシルクリの話と解釈して書かせていただきました このスレ自体はダイススレではありません 思いっきり三次創作ですのでご了承下さい あらすじ >飲む頻度 >しょっちゅう レッド ブルー ゴールド シルバー >たまに気が向いたら クリス レッドとブルーの仲が怪しいとジョウトトリオは思い…
1 22/03/13(日)23:32:29 No.906298299
先に前回の補足です。 「どういう関係って?」 「はい。レッドさんとブルーさんがどういう関係か知りたくて」 ブルーの自宅。 彼女は後輩3人を前にしていた。 「それでわざわざレッドがいない時に来たのね」 「すまない。だけどレッドさんがいないからこそ言えることもあると思って」 「オレ様の発案っスよ!こいつらはついてきただけで」 何か不都合があるなら自分の責任ということにしたいのかな、とゴールドの発言にあたりをつける。 指摘するのはやめておいて、肩をすくめる。 「そうね、言ってもいいかもしれないわ」 そしてブルーはあの日のことを語り始めた。
2 22/03/13(日)23:32:46 No.906298410
ここから本編です。 「いやー、食った食った」 「結構食べたわね。買ったおつまみぜんぶなくなるとは思わなかったわ」 レッドの自宅。 飲み会を終えて既に片付けを初めていた。 「ブルーの作ったおつまみ美味かったけどあれいつ身につけたんだ?」 「パパとママと暮らすようになってからね。 それまでは多少は作れたけど本格的に勉強しだしたのはそれからよ」 「そっか。よかったな」 「何が?」 意図が分からず聞き返すと、レッドはにこやかに笑う。 「ブルーが普通の女の子な生活ができてさ。 真っ当に生きて、家族と過ごせることができて安心した」 「…そうね、ありがとう」
3 22/03/13(日)23:33:03 No.906298505
片付けを終えると、ブルーはレッドの隣に座った。 彼の身体にもたれかかる。 その肩に頭を乗せてそのまま上目遣いにレッドの顔を覗きこむ。 赤く見えるのは酒のせいか照れのせいか。 もっと身体を密着させるとよりレッドの顔が赤くなっていく。 「ちょっと、ブルー…」 「なに?」 さらに顔を近づける。 昨夜の頬へのキスを思い出すがそのことへの羞恥よりも彼をからかって反応を見たいという欲求の方が勝った。 「今までのお礼よ。アタシのために頑張ってくれたあなたへの。それとも不満?」 「そんなことはないけどさ…」 わざと胸を押しつけたら彼は沈黙した。
4 22/03/13(日)23:33:52 No.906298830
その様子は面白い。 出会った頃からそうだったが今でも自分に照れてくれるのは女としての自信もつく。 だけどさすがにそのままだとかわいそうになったので少し身体を離す。 と、レッドが困ったように頭をかきながら言ってきた。 「ブルー、酔ってるのか?」 「かもね。ちょっとテンションおかしくなってるかも」 素面のままではここまでしないかもしれない。 いや、昨日のことがあるからそれ以前に距離をとってしまっていただろう。 「ついね、レッドに甘えちゃうの」 「オレに?」 「うん。なんかそうしても許してもらえる気がして」
5 22/03/13(日)23:34:07 No.906298924
言わない方がよかったかなと少し後悔するが、レッドは軽く笑って、 「そうだな。なんか許しちゃうんだよな、ブルーに甘えられたりからかわれても」 「…そう」 今度は軽く、彼にもたれかかった。 「じゃあこれからもレッドに甘えたり、からかったりするわね♡」 「たはは、お手柔らかにな」 肩に彼の手が置かれる。 レッドも酔ってるのかなと思うが指摘せずそのまま受け入れた。
6 22/03/13(日)23:34:49 No.906299191
「……ん」 目を開ける。 いつのまにか眠っていたようだ。 視界にはレッドの家のリビングの光景。 先程と同じ景色に、レッドにもたれたまま眠ってしまったようだと判断した。 二度寝しようかな、と思ったがさすがに寝にくい。 寝ようと意識してしまえば人間の肩は固くて枕にするには向いてない。 近くに置いていたモンスターボールを手に取る。 レッドのものだと確認し、ごめんねと小声で謝ってボールを開けた。 室内でもスペースを取らないピカとニョロの2体のみを出す。 「毛布持ってきて。お願い」 頼むと2体はすぐに頷き、部屋からできる限り音を立てずに出ていった。
7 22/03/13(日)23:35:12 No.906299341
自分のポケモンに頼もうかとも思ったが、レッドの家のものを勝手にあさることになるのでさすがにやめておいた。 そう思いつつ2人きりになって部屋でレッドをそっと抱きしめた。 ゆっくりと彼の身体を抱えながらソファに寝転ぶ。 変なことをするわけではなく、単に寝るためだ。 レッドは起きた様子もなく、ただ眠り続けていた。 2日連続で彼の寝顔を見ることになるとは。 「…へへ」 だらしない声を出してレッドがにやける。 一体どんな夢を見てるのだろうか。 若干呆れているとピカとニョロが毛布を抱えて帰って来た。 そのまま部屋の照明を消して自分たちに被せてくれる。
8 22/03/13(日)23:35:30 No.906299436
まだ朝には早いようですぐに部屋が暗闇に包まれる。 「ありがと、ピカちゃんにニョロちゃん」 小声で礼を言うと2体をボールに戻した。 暗くてよく見えなかったが2体とも笑っていた気がする。 「んん…」 と、レッドがうめきながら目を開けてきた。 うっすらと開いた瞼から見える目と視線が絡む。 「ブルー…、あれ、オレ寝てた…?」 眠そうに喋るレッドの頭を撫でる。 「そうよ。まだ起きるには早いしもう少し寝てなさい」 「ブルーは帰らないのか…?」 「この時間だともう遅すぎるわ。悪いけどこのまま泊まらせてね」 「わかった…」
9 22/03/13(日)23:35:51 No.906299566
そこまで言うとレッドから呼吸音しかしなくなった。 眠気が限界になって眠ったようだ。 自分も瞼が重くなってきた。 目を閉じると、睡魔に身を委ねる。 レッドの身体をより深く抱きしめて、眠りについた。
10 22/03/13(日)23:36:09 No.906299666
「それからはしょっちゅうレッドの家で飲んでるわ。 そのまま泊まり込みになることも多いわね」 「そうなんですか…」 当時の話をし終わると、弟や後輩たちは感心したように頷いた。 「なんかレッドといると安心するのよ。 もう居酒屋よりレッドの家で飲むことが多いの」 「あーなんかわかります。レッド先輩んちってついくつろぎたくなるんスよね」 「ゴールドはどこでも遠慮なくくつろぎすぎでしょ」 クリスがゴールドを小突く。 「で、結局レッド先輩のこと好きなんスか?」 ゴールドに聞かれてブルーは肩をすくめる。
11 22/03/13(日)23:36:39 No.906299867
「正直、よくわからないわ。 あの人以外にあそこまでのことするかといったら違うとは思う。 けどレッドと付き合うってことになるのもなんか違う気もするのよね」 長年一緒にいてもそれは変わらなかった。 今更この関係を崩すことにも抵抗がある。 それならそれで自分がどうしたいのか。 レッドとどういう関係になりたいのか。 ブルーにはわからなかった。 と、着信音が部屋に鳴り響く。 「あん?誰んだこれ」 「あ。アタシのだわ」 ポケギアを取り出して通話に応じる。 「もしもし?」 「ブルーか。こんな時間にごめん」 受話器から聴こえてくる声はレッドのものだ。
12 22/03/13(日)23:36:55 No.906299968
「ううん大丈夫。どうしたの?」 「あっと、うん」 珍しくレッドが言い淀む。 「えっと、オレ。ブルーに言いたいことがあって。 今日言うつもりだったけどスケジュール合わなかったから」 「うん。で、何を言いたいって?」 「オレ、ブルーが好きだ」 完全に予想していなかった言葉が来た。 「…え?」 自分はどんな顔をしているだろう。 シルバーたちが珍しいものを見るような目になっているから多分今までしたこともない表情になっているとは思う。
13 22/03/13(日)23:37:14 No.906300097
「なんで、急に…」 「今日さ、オレたちが飲むようになった日だろ」 「あ…」 覚えていてくれたのか。 自分は正直忘れていたのだが。 「あの日、オレがブルーにキスされてからずっとモヤモヤしててさ。 ブルーはいつも通りだから夢だったんじゃないかなって思ってて」 顔から火が出そうなくらいの恥ずかしさが込み上げてきた。 「なんで、確信したの…?」 「この前飲んだ時にさ、ブルーが寝てる時に唇触って…。 その時の感触がキスされた時と同じだなって」 「まさかキスしてたの!?」 「してない!ちょっと、指で触っただけで…」 驚いたが、それくらいならと安堵した。
14 22/03/13(日)23:37:39 No.906300219
「…ごめん、急にこんなこと言って」 「ううん。アタシの方こそあの時はごめん」 謝りあって、笑い合う。 「で、返事なんだけど。今度会った時でいいか?」 「いいよ。それまで待っててね」 ああ、と返事がくると通話は途切れた。 「全く、本当に急なんだから…」 苦笑しながらポケギアをしまう。 と、後輩たちが興味深そうにこちらを見ていた。 「あの、さっきのって…」 「ええ、レッドに告白されたわ」 「え~~!!」 驚く彼らの顔は多分先程の自分と同じなのだろうと思う。
15 22/03/13(日)23:37:57 No.906300327
「あの、それって返事は…」 「んー、どうしよっかなー」 そうは言ってみたが、もう決まっている。 不思議なことに断るという選択肢が浮かばない。 関係が変わるのが怖いと思っていたが彼が告白してきたなら話は別だ。 好きと言ってくれたのなら応えたいし、 こういったポジティブな変化なら嬉しい。 既にブルーの頭の中はレッドへの返事をどうするかでいっぱいだった。
16 22/03/13(日)23:40:10 No.906301059
夜。 ゴールドたちはブルーの家をあとにしていた。 「ありゃーOKする気満々だぜ、ブルー先輩」 「そうよね、すごい幸せそうなオーラ出てたものね…」 恥ずかしそうにクリスが俯く。 「真面目な学級委員には色恋沙汰は刺激が強かったってか?」 「ほっといてよ!」 照れ隠しに振り上げられたクリスの脚を受ける。 「何しやがる!?」 文句を言ってみたが、そういえばとゴールドは気がついた。 「そういや、シル公はどうした?」 後ろを振り向く。 と、そこには肩を大きく落としたシルバーの姿があった。
17 22/03/13(日)23:44:24 No.906302418
「シルバー?」 「シル公?」 「…ん。ああ、すまない」 顔を上げるが、シルバーの表情は浮かないものだった。 「姉さんが幸せになるのはいいことだ。 だけど、オレから離れていくような気がして急に寂しくなって…」 「…そーかい」 ゴールドは彼に近づいて、強引に肩を組んだ。 「飲みに行くか!暗い気持ちになったんなら飲んでスッキリするのが1番だぜ!」 「ちょっと、ゴールド急に…」 「あーもーうっせ!クリスも来い!」 彼女にも肩を組んで連れ出した。
18 22/03/13(日)23:47:33 No.906303387
が、思い切り脚を踏まれた。 「いってー!なにしやがんだ!」 「うるさい!どさくさに紛れて変なとこ触ったでしょ!」 「わざとじゃねーよ!オメーが無駄にいい身体してっからあたっちまったんだろーが!」 「なによ無駄にって!」 クリスとの言い争いがそこから始まった。 「…ありがとう、ゴールド」 シルバーの言葉は、そんな中でもハッキリとゴールドに聞こえた。
19 22/03/13(日)23:47:46 No.906303452
以上です 閲覧ありがとうございました
20 22/03/13(日)23:48:21 No.906303619
お疲れ様です やっぱりゴールドシルバークリスのトリオは完璧過ぎる…
21 22/03/13(日)23:56:00 No.906305989
なんとか今回で完結できました 最近は一話にまとめられなくて続きは次回にってなることが多くてなってすみません 今回も投稿しながら終わりの方書いてました
22 22/03/13(日)23:56:36 No.906306180
妙な硬直はそのせいか…
23 22/03/14(月)00:12:00 No.906311417
なんとなく23時半頃には投稿するように習慣づいていて まぁ残りあとちょっとだし書きながら投稿するかとなってました