虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。新しいログはこちらにあります

22/02/25(金)23:40:42 「スク... のスレッド詳細

削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。

22/02/25(金)23:40:42 No.901142359

「スクリーンヒーロー。モーリス。もっとこちらへ来てください…」 不退転の掛け軸が飾られた部屋で、床に臥せるグラスワンダー。 「お祖父様!」 そこに付き添うはグラスワンダー一門の2大巨頭である、スクリーンヒーローとモーリス。 「もしこのまま…私が立ち直れなかったとしても……3年は…隠し通しなさい…影武者を…影武者を立てるのです…」 「お祖父様!?何を仰っているのですか!負けてはなりません!」 手を握り励まし続けるモーリスとは対照的に、スクリーンヒーローは一言も言葉を発さないどころか、グラスワンダーの手を握る事も無かった。 (どうなされたのですか父上!早く父上もお祖父様を…) 「…………………………モーリス。離れなさい。」 「何をなさるおつもりですか父上!?」 驚くモーリスを押し退け、グラスワンダーの枕元に立つスクリーンヒーロー。

1 22/02/25(金)23:40:55 No.901142421

「お父様。いえ、グラスワンダー。我が父と言えどこの体たらく。もう見ていられません。」 「スクリーンヒーロー。謀反を起こす気ですか。」 グラスワンダーは、弱々しくはあるものの、布団から立ち上がり、薙刀を手に取った。 「貴方がこのままであるのならば…グラスワンダー一門をスクリーンヒーロー一門へと塗り替えるのもやぶさかではありません。」 「父上!?お祖父様!?先程からお二人とも何をなさるおつもりなのですか!?今はこんな事をしている場合では───」 「「モーリス。部屋から出ていなさい。」」 「はっ、はい!」 二人の、特に父の今までに見たことの無い気迫に押され、すごすごと部屋から出たモーリス。彼の周りには、部屋の外で待機していた門下生たちが集まってきた。

2 22/02/25(金)23:41:17 No.901142524

「部屋から漏れ出すこの気迫…今まで一度も感じた事がない…一体何が」「父上はどうなされているのです!」「お祖父様の容態は!」 門下生達は口々に質問を投げかける 「皆静かに。」 モーリスがそう言うと、周囲は水を打ったように静まり返った。 「父上が…スクリーンヒーローがお祖父様に謀反を起こしました」 その一言で、再び門下生たちはざわめき始めた。 「スクリーンヒーロー…あやつなんてことを…」「今は内輪揉めをしている場合では無いというのに…」 その中に、倒れ込むようにしてモーリスに縋り付く、松葉杖をついた者がいた。

↑Top