虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。

  • iOSアプリ 虹ぶら AppStoreで無料配布中
  • 「距離... のスレッド詳細

    削除依頼やバグ報告はメールフォームにお願いします。 個人情報,名誉毀損,侵害等について積極的に削除しますので、メールフォームより該当URLをご連絡いただけると助かります

    22/02/23(水)10:57:52 No.900244253

    「距離もバ場もローテーションも関係ない。夢さえあれば走れる」 ───怪物と、アイドルウマ娘と呼ばれたウマ娘が何時かそう言っていたのを今でも覚えている。 ───だから、私は、人としてもウマ娘としても半端者の私は、ウマ娘として走る事を決めた。 「ふぅン…尻尾はあるけど耳はない、きみは男女でいうところの半陰陽というやつだねぇ」 ───うん、知ってる。 「君がヒトミミと競争するのはレギュレーション違反。けれどウマ娘としてはなりそこないにすぎない、地方でだって一つも勝てやしないさ」 ───それも知ってる。 「……それでも歓声の中を走りたいなら方法は一つしかない。さあ人間性を差し出したまえ!モルモット君とおなじように!」 ───彼女の、タキオンの言葉は半分正しくて半分間違っていた。 ───私がウマ娘と渡り合うには人間性だけじゃ足りない。命と魂も差し出す必要があったんだ。 「普通にヒトミミとして生きていたら超一流アスリートだったのにどうして…」 「ヒト相手のヌルいかけっこで満足できるもんかよ!トップスピードのウマ娘と張り合える存在だぜ!?」 「ああ、彼女はきっと速さのその先を見たかったんだねぇ」

    1 22/02/23(水)10:59:02 No.900244513

    ───体が、足がボロボロになってもうダメだとみんなが言った。 ───そんな時、私はもう一度奇跡を目にした。有馬記念。葦毛の怪物が蘇ったように帝王もまた蘇った。 ───私は、手持ちの全てを賭け金にしてJWCに賭ける事にした。 「曲がれ…ハリボテエレジー…曲がれェ!!」 ───ガムテープの剥がれる音が、嫌いだった。 ───それは私が、ウマ娘でなくなる音だったから。 ───でも、今は…… ウマ娘 張りぼての哀歌 「エレジー、私は君にその先を見せる事が、差し出されたものに報いる事は出来たかい…?」