虹裏img歴史資料館

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22/01/30(日)06:03:32 [不定期... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1643490212250.png 22/01/30(日)06:03:32 No.891944014

[不定期] 会社から逃げて、幼女に拾われようシリーズ [成分] ・きりゆか ・コッショリ ・年上誘い受け

1 22/01/30(日)06:03:46 No.891944022

夢を見ていた。 いや、正しくは水中にただただ漂うだけの夢。 見ていたというよりは、感じていたに近しい。 暖かな波の中で、ただじっと揺蕩っている。 目は見えていない、夢なのに見えないのも珍しい。 ……無意識のうちに、夢は見るものだと思いこんでいるのかもしれない。 水の中でコポコポと気泡が立てる音だけが、耳の穴に入り込んでくる。 どこかの海にでも居るのだろうか。 目を開けられないから、どこに居るのかはわからない。 ただ静かで……何となく落ち着く。 何か素晴らしい物があるわけではない、だが落ち着くのだ。 暖かくって、不快感がない。 ……何かに許されたような、そんな気持ちが湧いてくる。 ……一体何に?

2 22/01/30(日)06:04:07 No.891944041

そんな事をぼんやりと思う。 何かに許されようとした事はない……筈だ。 ただあるのは……この世の中から自分自身を廃絶してしまおうという考えだけ。 それが間違っていると思う人も居るかも知れないが、ただ疲れたのだ。 疲れたから、開放されたい。 ただそれだけ。 だけどあの海で果てることが出来なかったせいか、気がつけば投げ出したはずなのに新しく背負うものが出来ていた。 ……また失敗するに決まってる。 そう思い込んで、何度か自死を考えた。 だが、どうにも足が向かない。 体力は回復していて、気力も最低限度はあるはずなのに。 死ぬはずの自分がそんな事を考えるなんて、変なことだろうに。 だけど、あの少女を思うとつい決断を先送りにしてしまう自分が居た。

3 22/01/30(日)06:04:30 No.891944063

……遠くから、誰かのくぐもったような声が聞こえる。 そろそろ起きなくては。 ……彼女より長く寝れたのは久しぶりだな……。 ─── 「ゆかりさん、起きてください」 少女の手が私の体を揺する。 目を開いて見上げる少女の背丈は、私よりも一回り小さい。 ……背丈がこうも小さいのに、しっかりしている。 生来の性格が、彼女の振る舞いに現れているような気がした。 「……おはようございます」 「はい、おはようございます」

4 22/01/30(日)06:04:51 No.891944079

そう言ってゆっくりと起き上がりながら、首筋を撫でる。 手は乾いたままで、今日は汗はあまりかかなかったようだ。 ……思ったよりも深く、悪夢に魘されることもなく眠っていたのだろう。 少女はそんな私を見て、何時ものように笑みを零す。 「朝ごはんを作りますから、早く起きてきてくださいね」 そう言って少女は何時ものように部屋を出て、台所へと向かっていった。 私は暫く彼女が去っていったドアを眺めながら、夢を思い出そうとする。 久しぶりに見た悪夢以外の夢が、一体どんな形だったのかを思い出そうとした。 だが思い出せることはなにもない。 布団から起きてしまったら、氷が溶けて地面に吸われるように消えてしまったらしい。 ……何ともつまらない話だ。

5 22/01/30(日)06:05:10 No.891944092

「……顔を洗おう」 取り敢えずは、そう思い立って布団から起き上がった。 それからは何時もの作業。 着ていた衣服を脱いで洗濯かごにいれてから、溜まった洗い物を洗濯機に持っていき、歯と顔を洗っている間に洗濯機を動かす。 歯ブラシに何味かはよく分からないが、白とピンク色のついた歯磨き粉を掛けて口の中を磨き洗面台に吐き出す。 背後で洗濯機の音が響いているのを感じながら、蛇口から水を流して口をゆすいだ後に顔を洗う。 顔を上げて、鏡に映る自分の表情を眺める。 ……少し、クマが薄くなったかな。 そうして顔から滴る水もそのままに、瞼を手でなぞる。 この家で目覚めたときよりもクマは深くなっている気がするが、今日は少しマシになったような気がする。 ……それとも、それすらも気のせいだろうか。 そう思いながら、動いている洗濯機を一瞥してタオルで顔を拭いてから更衣室から出た。 廊下は日に日に暖かくなってきている。 何時も寒そうな少女の素足も、段々と肌寒さを感じなくなってきているだろう。

6 22/01/30(日)06:05:24 No.891944106

本格的な春が来れば、一段と過ごしやすくなる。 ……そうしたら、そろそろこの家ともおさらばするべきか。 目覚めてから一ヶ月も滞在していないはずなのに、随分長くこの家に居すぎた気がする。 それが何故なのかは曖昧だ。 ただ直感的にそう思っているだけなのだが、どうしてもそう思ってしまう。 それとも、本能的なものなのか。 そう思いながら、少女に拾われた日のことを思い出す。 ……あの日海に投げ去ったものの内に、私の社交性とかも含まれていたのだろうか。 「……はぁ」 勝手にため息が漏れた。 ……何故だろう。 特にそうする気配はなかったはずなのに、気がつけばため息を吐き出していた。

7 22/01/30(日)06:05:40 No.891944124

何故なのかは分からない。 だが、どうにも勝手に漏れている気がする。 そんな取り留めないことを考える。 ……自分の価値観が以前とは大分違う所まで来ているのは、薄々気がついてはいた。 それがどの様なものなのかは分からない。 恐らく自分を死を以って解放する価値観かなにかがあるのだろう。 以前の自分自身に失望でもしているのだろうか。 ……わからないことが多すぎる。 自分にしても、彼女にしても。 解決するべきなのだろうか、そんな事を考ながら朝の支度を終えた私は台所に足を踏み入れる。 「あ、ゆかりさん」

8 22/01/30(日)06:06:03 No.891944140

そう言って少女がこちらを振り返る。 最近買ったピンク色のエプロンを巻いた少女は、そうして調理していたフライパンから目を離して笑みを浮かべる。 ……調理に集中してていいのに。 そんな事を思いながら少女のそばに歩いて近寄り、焼かれている卵の溶液を眺める。 フライパンの上で弱火で焼かれている液体は、徐々に固まっては少女の操る菜箸に巻き取られて厚みを増していく。 ……よくもまあ、フライパンでそんな器用な事ができるものだ。 そんな事を思いながら、昨日の自分の失敗を思い返す。 「……今朝は、卵焼きですか」 「ええ、ちょっとやってみたくなって」 そう言って、少女は熱心に卵が焦げないように菜箸を動かした。 辺りに漂う暖かな雰囲気を感じながら、暫しその姿を眺める。

9 22/01/30(日)06:06:23 No.891944158

少女は少しだけ私に見られているのが落ち着かないのか、時折私を見つめ返して頬を赤くしていた。 ……やはり、何もなくても見られるのは恥ずかしいのだろうか。 そんな事を思いながらも少女から目をそらさずに眺める。 少女はやはり恥ずかしがったまま、何を言うわけでもなく卵焼きを焼いている。 そんな様子が少しだけ楽しい。 ……何でだろう。 「……そろそろ、ご飯盛っておくね」 「えっ、あ、は、はい」 私は少し驚いた様子の少女から目を反らして、器を棚から取って炊飯器からご飯をよそっていく。 一つ、二つ。

10 22/01/30(日)06:06:37 No.891944172

私も少女も少食だから、多くは盛らなくていい。 そんな事を考えてから、天井を見上げる。 ……もう少し少女に食べさせたほうが良いのだろうか。 そんな事を思いながら、少女の方を振り返る。 彼女は私の目線には気がついていないのか、静かに微笑みながら卵焼きを焼いているだろう。 その細腕と背丈に、感じる頼りなさ。 力を入れたら折れてしまうんじゃないだろうか、そんな事を思ったが実際にやったら多分折れるのは私のほうだろう。 彼女は私よりも力がある。 以前からきっとそうだったのだろうが、病み上がりの私なら尚更だろう。 ……先程盛った少女の器に、しゃもじもう一杯分ご飯を盛る。 「出来ました」

11 22/01/30(日)06:09:41 No.891944300

今日はここまで fu758849.txt ここからきりたんに手マンされながら、何度もダメにされるまでがきりゆかです

12 22/01/30(日)06:49:25 No.891945974

>ここからきりたんに手マンされながら、何度もダメにされるまでがきりゆかです 気分が下向いた時の悪い考えを全部ピンク色に塗りつぶされるのいいよね…

13 22/01/30(日)07:36:26 No.891948669

>気分が下向いた時の悪い考えを全部ピンク色に塗りつぶされるのいいよね… いい……最初は余裕綽々でわざとらしい喘ぎ声だったのに、回数を重ねる毎に本当に勝手に漏れる声で弱いところが分かられて 最終的に一切抵抗できず、ロリおね完成されて13歳にお嫁さんにされちゃう25歳……

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