ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
22/01/23(日)00:12:18 No.889566456
「本当に行っちゃうんですか…?」 嘘だと言って欲しい。 「当たり前だろう?俺はもう走れない。」 その纏めた荷物を、どうか再び広げてください。 「でも…ギムさんみたいな事情があるなら…卒業まで学園にいられます!」 ドアノブにかけた手を離して、僕の元に戻ってきて。 「そんな情けをかけてもらってまで、ここにいる意味はないよ。」 お願いですから寮に戻って、一緒に部屋に帰りましょう。
1 22/01/23(日)00:12:33 No.889566558
「じゃあな、ローズ。元気でいろよ。」 その足を止めて。 校門から出ないで。 バイクに乗らないで。 「ま…待ってください!行かないで…!」 「……………ごめんな。」 彼女は結局、行ってしまった。 引き止めることは出来なかった。 「大丈夫…ローズ…?」 「だ…大丈夫に決まってるだろピサ?」 「そ…そう?なら…いいんだけど…」
2 22/01/23(日)00:12:50 No.889566668
部屋に戻ると、妙に広く感じた。彼女が使っていたスペースがまるまる片付いたのだから、当然だ。でも、それと共に、半身が抜け落ちてしまったような喪失感も感じていた。 あれから数週間。僕の次のルームメイトはまだ決まっていない。それほど頻繁に部屋割りが決まるようなものではないから、もうしばらく空いたままだろう。でも、確実に彼女がいた痕跡は減っていくだろう。彼女が貼っていたポスターの形に跡が残っている壁も、彼女が壊した椅子の背もたれも、部屋の空気に混じる彼女が使っていたシャンプーの香りも、きっといつかなくなってしまうだろう。僕にはそれが耐えられなかった。
3 22/01/23(日)00:13:01 No.889566739
数日前のことだ。部屋を掃除していると、やたらと長い毛が彼女の使っていたベッドの隙間に挟まっていたのに気付いた。長さから考えて、きっと尻尾の毛だ。 僕のとは違う、黒い毛。 少しケアが雑な、黒い毛。 僕がよくとかしてあげた、黒い毛。 なぜかとてもそれが愛おしくて、どうしても捨てられなかった。だから僕は、それを額縁に入れることにした。 それを眺めていると、少しだけ気分が楽になるような気がした。だから僕はそれから毎晩、それを枕元に置いて寝ている。せめて夢の中でぐらい、再び逢えるように。
4 22/01/23(日)00:13:25 [s] No.889566881
ダーク・俺は安易にローズ君を曇らせたい気持ちをコントロールできない…
5 22/01/23(日)00:31:47 No.889574540
ピサも同じくらい良くない目で見てるから安心!
6 22/01/23(日)00:35:11 No.889575911
ローズ君のルームメイトが誰であってもどこか虚しいんだよね
7 22/01/23(日)00:42:02 No.889578744
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
8 22/01/23(日)00:48:06 No.889581355
今日はギムロズの配給が多くて助かるな……
9 22/01/23(日)00:49:12 No.889581850
しんみりしてるけど所々物理的に破壊されてて親父だな……と思った
10 22/01/23(日)00:51:47 No.889582906
あっあっ薔薇親父ありがたい
11 22/01/23(日)00:57:35 No.889585013
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
12 22/01/23(日)00:59:05 No.889585468
>1642866122607.png >1642867055591.png おっモンハンしてる間に手書きが2枚もありがたい…
13 22/01/23(日)01:01:50 No.889586239
待ってた…曇るローズ君でしか得られない栄養素がある
14 22/01/23(日)01:02:50 [s] No.889586497
>1642867310067.png おっまたありがたい…ちょっと自分で書いてて辛くなったのでまた甘いのを書いてます
15 22/01/23(日)01:09:35 No.889588362
>>1642867310067.png >おっまたありがたい…ちょっと自分で書いてて辛くなったのでまた甘いのを書いてます 待ってる……