22/01/22(土)22:47:13 トレセ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1642859233204.jpg 22/01/22(土)22:47:13 No.889532851
トレセン学園、その一角。人通りの少ない廊下で二人のトレーナーが話し合っていた。といっても話し合いと言うにはほど遠い険悪な空気を漂わせていたが。 「新人のお前に彼女の担当はふさわしくない。本当に彼女の事を考えるのならば俺に譲るべきだ!」 一人はいわゆる中堅といった所か。何人か指導しGⅡやGⅠを勝利した専属ウマ娘もいた。といっても獲ったGⅠの数はほんの僅かであり、現在はそのウマ娘と契約解消しているが。 「……」 一方、今のところ反論らしい反論をせずにいるのは中央のトレーナーとして丁度4年目を迎える新人のトレーナーである。 「お前は偶然にも過ぎた幸運をつかんだだけだ、俺の方がシンボリルドルフをもっと高みに行かせられる!」 何よりも特筆すべきはかのシンボリルドルフの専属トレーナーである点だろう。彼女と専属契約を結んだ当時、周囲は様々に噂したものである。 その後、シンボリルドルフがいくつものGIを制し、ついには初代URAチャンピオンの座を手にしたときは『新人でありながら良く指導したものだ』とベテラントレーナーを中心に彼を称賛する声が増えた。
1 22/01/22(土)22:47:42 No.889533020
「どうだ、ようやく自分の身の程知らずっぷりに気づいたか?」 一方で彼が手にした栄光が、本当は自分の物になる筈だったとなどと妬む輩もいない訳ではなかった。現に今彼に食って掛かるこの男がそうである。 「貴方が言いたい事はわかりました」 シンボリルドルフのトレーナーはようやく口を開く。 「確かに俺の指導する能力はまだまだ未熟であり、貴方の方がルドルフの才能を伸ばでるのでしょう」 「そうか、理解し」 「ですが」 満足げに中堅トレーナーが話すのを遮った。 「俺にとって彼女が必要であり、同時に彼女にとっても俺が必要なんです」 「……はっ、何をバカな」 中堅トレーナーは一瞬虚を突かれたのちその表情に侮蔑の表情を浮かべる。聞き分けの悪い新人へ誹りの言葉を続けようとした。その時――――
2 22/01/22(土)22:48:50 No.889533468
「やぁ、トレーナー君。こんなところにいたのかい。探したよ、もうミーティングの時間だ。」 渦中の人物、シンボリルドルフが現れた。 「……っ!」 「ルドルフ、すまない」 急な登場に対し露骨に動揺する中堅トレーナーとは対照的に、穏やかに応える彼女のトレーナー。 「さあ行こう。烏兎匆匆、時間は有限だからね」 まるで自身のトレーナー以外に何も存在しないかの様にシンボリルドルフは振る舞い、連れ立って去ろうとした。その振る舞いの一つ一つに気品があり、何も声をかけられない人間も多いだろう。 幸いな事にこの静寂を破ろうとする程度には中堅トレーナーには胆力があった。 「ま、待ちた……!?」 そしてそれなりに胆力があった事がこのトレーナーにとっての不幸だった。声をかけようとした瞬間、シンボリルドルフは振り返り一瞥した。
3 22/01/22(土)22:49:18 No.889533673
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4 22/01/22(土)22:49:57 No.889533926
『五月蠅い。囀るな』 シンボリルドルフは決して口にはしない。 「……っ!? あっ……う……」 ただ、その瞳は明確に拒絶を示していた。彼女から発せられる覇気に飲まれた中堅トレーナーの口は、酸欠の魚の様にしか動かない。 「ルドルフ?行くよ?」 その場に満ちていた圧迫感が彼女のトレーナーの言葉で消失した。 「ああ、今行くよ」 二人の姿が見えなくなってようやく中堅トレーナーはへたり込み、酷くせき込んだ。喉はカラカラになる一方でびっしょりと汗を流れる。凍える様に震えるのが止まらなかった。
5 22/01/22(土)22:50:28 No.889534128
「遅くなっちゃってごめんね」 「かまわないよ。……ふふっ♪」 嬉しそうに微笑む愛バを不思議に思い、彼女に振り向いた。 「?」 「すまない、思い出すだけで反吐が出るような輩だったが、結果としてキミのあの言葉を聞けた事が嬉しくてね」 「ん、あー……」 『俺にとって彼女が必要であり、同時に彼女にとっても俺が必要なんです』 先程の言葉が愛バに聞かれていた事を把握し照れくさくなる。トレーナーはポリポリと頬を掻いた。 「さしずめ、不離一体といった所かな。私に憧れてくれたり恐れを抱いたりする者達は多い。しかし、私と同じ視座に立ち、私と共に歩もうとし、実際にそれを成し遂げてくれるのはキミ以外に存在しない。今までも、これからもね」
6 22/01/22(土)22:50:57 No.889534353
「そんなキミからあの言葉が聞けたのが何よりも嬉しくてね」 ルドルフは自身のトレーナーをじっと見つめる。深い愛情に満ちた笑みを浮かべながら。 「俺も、これからもずっとルドルフとそう在りたいと思ってる」 「……そこはルナと言ってほしいな」 「ずっと一緒だよ、ルナ」 「……んっ♪」 欲しい言葉をもらったルドルフは年相応の少女の様に、最愛のパートナーの胸元に額を押し当てた。途方もない理想を追い求めるシンボリルドルフ。しかし彼女が歩みを止める事は無いだろう。孤高だったかつてと違い、比翼連理のトレーナーがいる限り。
7 22/01/22(土)22:52:23 No.889534958
カイチョーは威厳もあるし畏怖させる部分もあるしその上でトレーナーは全てを受け入れてて二人でいちゃついてほしい
8 22/01/22(土)22:57:30 No.889537065
カイチョーって人の顔を忘れないんよね…この中堅終わったな…
9 22/01/22(土)22:57:39 No.889537131
担当寄越せと言うのなら もっと目覚ましい戦績を挙げてからにして欲しいものよね
10 22/01/22(土)22:57:58 No.889537268
なろう主人公みたいで好き
11 22/01/22(土)22:59:02 No.889537714
そも担当ウマ娘に話を通さなければ移籍できるわけがないというに
12 22/01/22(土)23:01:56 No.889538942
クリークシナリオに出てくるベテラントレーナーとか大分特殊よね
13 22/01/22(土)23:03:26 No.889539561
>クリークシナリオに出てくるベテラントレーナーとか大分特殊よね 強引に引き抜こうとした当たりルドルフの耳に入ったら激おこ案件なんじゃないかなあのトレーナー
14 22/01/22(土)23:07:54 No.889541407
抱け―!
15 22/01/22(土)23:09:52 No.889542254
イチャイチャシテルー
16 22/01/22(土)23:21:10 No.889547096
最近加わった新人トレーナーとかじゃないかぎりなんであのスカウトの時に参加しなかったんですかで話が終わっちゃうからな…
17 22/01/22(土)23:26:07 No.889549236
>一人はいわゆる中堅といった所か。何人か指導しGⅡやGⅠを勝利した専属ウマ娘もいた。といっても獲ったGⅠの数はほんの僅かであり、現在はそのウマ娘と契約解消しているが。 プレイヤーとしてだとGⅠ取れたの数個か…って思ったけどよく考えたら少なかろうとGⅠ取れるのすごくない?ってなる
18 22/01/22(土)23:28:54 No.889550417
そこらへんプレイヤーって人生全部専属にぶっこんでしかも新人らしからぬ恐ろしい成績出してる狂人だよな…
19 22/01/22(土)23:38:25 No.889553870
URA獲られたらダメじゃん… それで貴方の担当バはURAどうでした?って言われたら終わるじゃん…
20 22/01/22(土)23:39:24 No.889554195
まあ自分の担当バに真剣じゃないから他のウマに目が向くんだろう …よくそれで中央でやれてるな!? 地方レベルの三下だぞこれ上を見ろ上を!
21 22/01/22(土)23:40:45 No.889554705
>地方レベルの三下だぞこれ上を見ろ上を! オグリに聞かれたらぶっ飛ばされるやつ
22 22/01/22(土)23:45:12 No.889556250
まんまなろうで見た流れ