22/01/13(木)01:23:35 ※捏造設... のスレッド詳細
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22/01/13(木)01:23:35 No.886352923
※捏造設定があります ※ネタバレをすると火は吹きません
1 22/01/13(木)01:24:00 No.886353015
「「えっ!!??」」 春を前にしたまだ肌寒い空の下、トレセン学園の屋上に高音と低音ふたつの声が響いた 「ついにアレを教えたの!?トレーナーさんに!?うわっ、うわぁーっ!」 「そうか、いや…卒業後に同棲ともなればそうなるだろうな」 一気に声を浴びせられたタイシンは文句あるか、と言いたげに目を細めてはいるがその頬は少し赤い ハヤヒデがずれてもいない眼鏡を押し上げる 「それで式はいつだ?」 「は」 「えーっまさか呼んでくれないの!?そんなのって無いよぉ!タイシンー!」 ずずいと左右からの圧が強まり思わず小さい肩をさらにすくめ 細く小さい指先をしきりにつつき合わせている
2 22/01/13(木)01:24:15 No.886353081
「いや、そういう話ではないし。そもそもまだ籍入れたわけでもないし…」 「しかしだな、アレを教えたという事は婚約関係と同然だろう」 「…知らない。必要って言うから教えただけだし」 そのぶっきらぼうな答えにハヤヒデはおかしそうに笑う 「そのつもりの相手だから教えたんだろう?」 「……~っ…知らない!」 そっぽを向いたタイシンを後ろからチケットが抱きしめる 「感゛動゛し゛た゛ー゛ー゛!うぅ、でもでも…アタシも二人の知りたいな~~」 無駄に平均以上ある体温を押しのけながらもタイシンは瞳をしきりに動かす これは何か言いたいことがある時の癖だとはハヤヒデの談である
3 22/01/13(木)01:24:35 No.886353154
「…ああ、なるほど呼び出したのはそういう事か」 当然意図に気づいたのも彼女であった 「気にするなタイシン。私たちの関係はまた違うものだ。そして私たちはまだレースの途中にいる」 「別に、そ…そういうつもりじゃ…」 「気持ちだけで嬉しいよ。トレーナー君に教えたのに私たちに教えない事を気にしているのだろう?」 「あっ!ごめんねタイシン!知りたいって言ったけど違うよ!今教えてくれないから悲しいってわけじゃないからね!」 無遠慮にぎゅっと腕がしまるので叩いて抗議する 「私たちのその時は今じゃない、全員がターフを去った後か、それとも誰かの祝いの席か…だからとりあえず…」 「一番早い皐月賞バ…だろ?楽しみにしているよ、タイシン」 覚悟をあっさりと優しく包み受け取った親友二人に、その小さい影はただ静かにうなずいて返した