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22/01/09(日)23:58:17 No.885364885
本日の朝日奈家の昼食は、正月に余ったお餅を使って作った、お雑煮だ 「あ~ん♥」 みらいちゃんは、お椀の中のお餅をむんずとお箸で摘まみ上げると それを一口に、お口の中に放りこむ 「…ん~、美味しい~♥」 もっちもっちと、口の中のお餅を噛み締めながら、恍惚とした幸せそうな笑顔を見せるみらいちゃん 「……」 そんなみらいちゃんの食事の様子をじっと眺めているのは、一緒に食事を摂っているリコだ 「…ねぇ、みらい」 「ん~?なぁに、リコ?」 みらいちゃんがふたつめのお餅をお箸で持ち上げた時 スッと細められたリコの鋭い視線が、ぎらりとみらいちゃんに突き刺さる まっすぐにみらいちゃんを見つめたまま、リコはぽつりと、とんでもない言葉を口走った 「…あなた、少し太ったんじゃない?」
1 22/01/09(日)23:58:40 No.885365001
「…え…えぇ…!?」 リコの言葉を聞いた途端、みらいちゃんの顔色が、さぁっと青ざめる 「…な、何言ってるの、リコ…?そ、そんな事、全然ないよ…?」 ふるふると首を左右に振り、太った事を必死に否定するみらいちゃんだったが… 「…あら、そうかしら?」 だがリコは、相変わらず訝し気な視線をみらいちゃんに向けている リコはおもむろに、みらいちゃんの着ている服の裾から、するりと手を服の中へと滑り込ませると 指先でむにっと、みらいちゃんのお腹の肉を摘まみ上げる 「ひゃあっ!?リ、リコ、い、いきなり何…!?」 「…太ってないって言うわりには。ここはまるであなたが今食べてるお餅みたいに、ぷにぷにになっちゃってるみたいだけど」
2 22/01/09(日)23:59:07 No.885365169
リコはむにむにとみらいちゃんのお腹を指で弄びながら 表情を慄かせるみらいちゃんに、残酷な真実を告げるのだった 「…う…うぅ…」 リコの指摘に観念したかのように、みらいちゃんががっくりと肩を落とす 「…じ、実は…少しだけ、太っちゃいました…」 そしてついに、みらいちゃんは自分が太ってしまった事を正直に認めるのだった 「ほ、ほら、お正月って、美味しいものが沢山出てくるでしょ? それを存分に楽しんでたら…その、体重の方も、ちょっぴりアップしちゃったみたいで…」 もじもじと指先を遊ばせながら、みらいちゃんはちらりと、リコに不安げな視線を送る 「…リ、リコ、がっかりしちゃった…?やっぱり、太った私は、嫌…?」 表情をおどおどさせながら、リコの様子を探るように、リコの顔を覗き込むみらいちゃん
3 22/01/09(日)23:59:37 No.885365338
そんなみらいちゃんに、リコはふっと穏やかな笑顔を向ける 「…バカね。何変な事考えてるの」 言いながら、リコは座っていた椅子から立ち上がると みらいちゃんの背後に回り、その体を背中からぎゅうっと強く抱きしめた 「私はただ、今のみらいは抱き心地が良さそうって。そう思っただけよ?」 「え、えぇ…!?」 そう言って、みらいちゃんを抱きしめたままくすくすと笑うリコ まるでからかうようなリコの態度に、みらいちゃんがぷくっと両の頬を膨らませる 「も、もう!からかわないでよ、リコ!わ、私は本気でリコに嫌われないか心配で…」 「あらあら。そんなに膨らんじゃって。それじゃまるで顔までお餅ね」 「リコぉ!!」
4 22/01/09(日)23:59:57 No.885365460
尚もからかうような軽口を放つリコに、思わず語気を荒げてしまうみらいちゃん …だがリコはそんなみらいちゃんの唇を、自分の唇で優しく塞ぐ 「あのね。…太ったり、痩せたり。そんな些細な事で変化するほど、軽くはないのよ。 …私の、あなたへの愛はね、みらい」 そしてリコはみらいちゃんをまっすぐに見つめ、とびきりの笑顔を見せるのだった 「…ぁ…っ…!」 …蕩けるような甘い口づけと、甘い口説き文句 その両方を同時にぶつけられて、みらいちゃんは怒りも忘れ、一瞬で頭を沸騰させてしまう 顔を真っ赤に染め、言葉を失うみらいちゃんを前に、リコは愉し気にくすくすと笑い声を漏らした 「…あら、真っ赤。こんなに美味しそうに焼き上がっちゃって…ふふ、このお餅、そろそろ食べごろかしら?」 みらいちゃんの頬を、優しく指でなぞった後 リコはみらいちゃんの餅肌に、そっと唇を這わせるのだった