虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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22/01/05(水)00:07:52 前略。... のスレッド詳細

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22/01/05(水)00:07:52 No.883706760

前略。プレハブ小屋に来たら珍しく先に鍵が開いていて 「マスクインパクト!」 「マスクエール!!!!!!!!!!!!!!!」 「マ、マスクソング…」 「マスクカレン☆」 「マスクドリーム」 中ではマスクが増殖してました 『マスク戦隊!ウママスク!』

1 22/01/05(水)00:08:06 No.883706836

● 「聞いてはいたッスけどね。なんで全員ウチと同じマスクなんスか」 ご丁寧に全員そろって自分と同じマスクをつけたチームメンバー+半居候。姉貴はため息ついてるけど、プイ先輩とか姐御とかエールちゃん派なんか楽しそうだ あとソングラインちゃんは多分これ巻き込まれてる。やめてあげなさい 「インフルエンザ大流行中だからねー☆みんな走るとき以外はマスクだよ♪」 「愚妹、オメーなにマスクに拘ってんだよ。やたら見つからなくて結局ネット通販で買ったんだぞこれ」 「わざわざ探したんスか」 いいじゃないか。デザインと機能性両面で選び抜いたお気に入りなんだから ちなみに自分はいつもネットの箱買いでストックしておいて、必要なら隣町で一軒だけこれ扱ってる店があるのでそこに行ってたりする。はい、拘ってます

2 22/01/05(水)00:08:18 No.883706884

「せっかくだしみんなで真似してマスクお揃いにしてみようって話して買ったプイ」 「チーム全員先輩化計画でええええええええええええええええええええす!!!!」 「でもこのマスク、本当にいいですね。苦しくなくて付け心地も軽くて、でもずれなくて…」 だから拘ってるんスよ。ちょっと他よりお値段張るけど、普段使う物なんだからできるだけノンストレスでいきたいし それにほら、デザインも。オシャレには気を遣いたいお年頃なのだ 「ちなみにさっきの茶番は?」 「ビコーちゃんが通りかかって命名してくれたんだー☆」 「追加戦士って言われたわ」 まあ姉貴は初っ端からいるタイプじゃないよな、と心の中でだけ。いやチーム外という意味じゃプイ先輩が追加戦士なんだけど 「まぁ、実際対策しないとこの前みたいなことになりかねないプイ」 「まー、実際被害出たし仕方ないッスよね…」

3 22/01/05(水)00:08:36 No.883706962

泣きたいほどに冷え込みも極まってきた昨今。学園の内外で風邪とインフルエンザが流行していた 体が資本の競争ウマ娘。体調管理は自身でもトレーナーからも行うものではあるが…それでも、駄目なときは駄目 実際、うちのチームからも魔女っ娘がダウンしている。トレーナーと聖剣先輩がレモンシロップ一瓶とあれこれ持って様子を見に行った 最初はすわインフルエンザかと大騒ぎになったが、程度こそ重めなものの普通の風邪であるとわかって魔女っ娘には悪いが少しだけ安心したものだ 「少し前に同時ダウンしたばっかりだもんね。気をつけるに越したことはないってことだよ☆」 「それで出来上がったのがマスク戦隊ッスか」 「はい!!!!!!!楽しかったでえええええええええええす!!!!!!」 「とりあえず全員同じマスクってなんかこう、圧がすごいッスね」 「お前がその圧の中心点だろうが愚妹」

4 22/01/05(水)00:09:06 No.883707102

姐御がせっかくだし写真を撮ろうとか言い出してるのを姉貴が騒いで押さえ込もうとしている ああ、ほら無駄に抵抗すると…ほら抑え込まれた。姐御は基本的にここにいるときは他所にいるときより遠慮しないんだから そんな光景を呆れながら見ていると、じっと こちらを見つめる視線を感じる 見ればプイ先輩がマスクはそのままになんかこっち見ながら自分の髪を弄ってる。なんでそんな凝視してくるのか 「いっそチームの正式採用マスクにしちゃいますか!!!!?」 「愚妹の数少ないアイデンティティを奪わねーでおけ」 「ウチのアイデンティティはマスクが大半ッスか?」 何を失礼な事を言いだすか。すると、プイ先輩がンーンープイープイー唸りながら髪を弄っていたのをやめて携帯の画面を見始めた 「こんな感じプイ?」

5 22/01/05(水)00:09:26 No.883707192

見ればその髪は…艶やかなストレートのはずのその髪は、あちこちがわざとながら無造作に跳ねさせられて あちこちクセっ毛のようになったその姿は、まさか。いやまさか 「……ウチのマネッスか?」 「うんうん。真似っ子プイプイしてみたプイ」 …姉御が盛大に吹き出した プイ先輩がせっかくの綺麗な自前の髪を弄りまわして作ったのは、自分の髪型のマネ。クセっ毛であちこちが跳ねたこの髪をマスクを真似るついでに真似してみた…ということか ええい突然何をするのかこの人は。若干なんか恥ずかしいしやたら楽しそうだし 「こんな感じですかあああああああああああああああ!!!!!!??」 「うわぁ!!!なんかすごい事になってるぞメイケイエール!!!」 「ソングラインちゃんも一緒にやりましょおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「ちょ、やめ!!!やめろメイケイエール!!!うわぁ!!!」

6 22/01/05(水)00:09:43 No.883707274

速攻でノってきた子がいるし 丁寧にちょいちょい弄って整えてプイ先輩とは対照的に一気に、バサバサッと髪を跳ね上げて文字通りの適当で跳ねさせたエールちゃんにソングラインちゃんが驚きの声をあげる 髪は女の命だ。なのにこの子は、時折教養を見せつけてくるくせに変な所で豪胆というか そしてソングラインちゃんは、そんなテンションの上がってしまったエールちゃんに捕まって優しく派手に髪を弄られてしまっている。…がんばれ 「あははははははは!!ちょ、似てる!!確かに似てる!!」 「おいおい愚妹。おめーそんな簡単にキャラ真似されて2Pカラーに出てこられてどうすんだ。個性もっと出していけコラ」 「無茶言うなッス。あとプイ先輩、早く直さないと髪痛むッスよ?」 「そんなに長い間やるわけじゃないから平気プイ。あ、写真撮ってほしいプイ写真。並んで撮ろ?ね?撮ろ?」

7 22/01/05(水)00:10:02 No.883707380

ツンツンに跳ねた髪のまま、マスク姿のプイ先輩が隣に寄ってきて姐御に撮影をねだる。ええいくっつくな子犬かこの人 姐御はなんだかもう変なツボに入ってしまったのかずっと笑い転げているが、なんとか携帯を手に取ってこっちに向けてくる 仕方ない、一枚くらいいいか…と。諦めて震えをこらえる姐御のカメラを見る。これブレないのだろうか 「んー…こんな感じプイ?」 「ブフゥ!!!!」 隣のプイ先輩がそう言った瞬間シャッター音。そして、再び姐御が盛大に噴き出して蹲ってしまった しかも今回は流れ弾がと当たったらしい。姉貴まで必死に声を抑えて蹲って… あのカワイイモンスターがここまで大惨事になるのもなかなか見ない光景だ。一体何をしたというのか。姐御に声をかけながらその携帯の画面を見てみると… 「…プイ先輩」 「プイ」 「これもまさかウチのマネッスか?」 「割と自信あったプイ」

8 22/01/05(水)00:10:15 No.883707435

自分と一緒に写っている髪のあちこち跳ねたマスク顔のプイ先輩は、明らかにその表情を作っていた それは普段お偉いさんたちとのご歓談の時などに出すいわゆる作り笑顔とかそういうものではなく、なんていうかこう…無気力 ジト目に近いが、目尻を下げて疲れたような困ったような、なんかこう、自分で言うのもアレだがぬーんとしたようなというか そんな目をしたプイ先輩が写っていた 「おお、やっぱり会心の出来プイ」 「ウチこんな目じゃないッス。こんな疲れた目してないッス。風評被害ッス」 正直中々に似てるとか思ってしまった一瞬の気の迷いを振り払ってしっかり否定しておく というかお揃いのマスク一枚からなんでここまでノリを広げられるのか。この人は本当に思いついたことをすぐに実行してしまうからこっちはこうして振り回されてばかりになってしまう そしてこの絵面だ。なんだこれ、姉妹のつもりか。こんな姉が増えるというのか。冗談はよしてくれ

9 22/01/05(水)00:10:29 No.883707511

「先輩先輩先輩!!!!!!!!!!」 「なんすかエールちゃ…」 「 こうですか? 」 「ブフォァ!?」 マスクしてて本当によかった。驚愕の余り本気で吹き出してしまった 「似てましたかあああああああああああああああ!?」 「心臓に悪いぞやめろメイケイエールやめて!!!!!」 「一瞬呼吸止まったプイ」 本気で心臓止まるかと思った プイ先輩のはなんかこう無駄に凝ったモノマネで済むけど、髪を跳ねさせたエールちゃんの真顔垂れジト目はちょっとした衝撃映像だ。ソングラインちゃんが本気で腰を抜かしてしまった 時々垣間見えるプレーンエールちゃんとはまた違った恐怖がある。正直、夜道でこれやられたらちょっと漏れ…なんでもない

10 22/01/05(水)00:10:43 No.883707587

「いやー、思ったより遊べるな愚妹マスク」 「途中からマスク関係なくなってたッスよ。最後なんてただのホラーッス」 「酷いです!!!!!!!!!!!!?」 「っふ、ふぅ…ふぅ…ごめ、ひさびさに大笑いしちゃった…フフッ」 姉貴は早々と復活してるけど姐御は相当ダメージが大きかったらしい。この姿をSNSに投稿したらすごいバズりそうだ。さっきまで命だったものにされて辺り一面に散らばりそうだからやらないけど まあ笑うという行動は免疫が云々とかいうし健康を保つという意味では悪いことではないだろう多分。ここまで痙攣してるとだめかもしれないけど プイ先輩とエールちゃんはキャッキャいいながらお互いの髪を跳ねさせて遊んでるし。女学生か。女学生だった その横で呆れたようにしてみてるソングラインちゃんもエールちゃんにモシャられてすっかりボンバヘしてしまってるが直さないのは空気を読んでるのかそんな元気もないのか 「先輩、なんでこの人達こんなに元気なんですかね…」 「面白そうなこと見つけたら止まらないッス。子供だと思ってあきらめるッスよ」

11 22/01/05(水)00:10:53 No.883707629

もうこの二人については一人じゃとてもブレーキが足りない。少し放置しておいて適度に疲れさせてからじゃないと余計にテンションが上がって手が付けられなくなるだけだ まぁいざ本当にダメな時はプレーンエールちゃんになって止まってくれるだろう。あれ怖いからちょっと勘弁してほしいけど 「随分大きな子供ですね…」 ……あ。 エールちゃんの…その、ご立派な一部を見て遠い目をしたソングラインちゃん 正直、マスク越しでもわかるそのフッと何かを悟ったかのような遠い目が 鏡でよく見る自分の目に一番よく似ていると。素直にそう思ってしまった

12 22/01/05(水)00:11:06 No.883707690

● 「んじゃ閉めるッスよー。手洗いうがいしっかりして対策してくださいッス」 「お疲れー☆また明日もみんなちゃんとマスクするんだよ?」 いつもより少し早めの小屋の戸締り。風は冷たく、確かにこれは油断すればすぐにでも風邪をひいてしまいそうだ 「お疲れ様でしたああああああああああああああああああああああ!!!!ソングラインちゃん、肉まん買って温まりましょおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」 「うるさい!!!それと最近買い食いしすぎだぞメイケイエール!!」 「じゃー先帰るぞ。ちょい聖剣のところにツラだしてくわ」 「うっス。ついでに魔女っ娘の容体聞いてきてくださいッス。あとでグループメッセージで流しておいてもられば」 「おーぅ。あ、そうそう帰りにコーラ頼むわ愚妹」 「自分で自販機行けッス」

13 22/01/05(水)00:11:16 No.883707740

各自それぞれのペースとルートで帰路につく その中で、最後に残ったのはいつものようにプイ先輩だった 「さて、帰るッスよ。忘れ物無いッスか?」 「大丈夫プイ。んっんっ」 「どうしたッスか?喉痛いッス?」 「逆プイ。なんかこう、喉の調子がいつもよりいいプイ」 ああ、そういうことか 「喉が保湿されたんスよ。こういう乾燥した時期だと余計効果あるッスよ」 「あー確かにプイ。これなら普段から付けててもいいかもプイ」 「まぁウチは別にそのためにつけてるわけじゃないッスけどね」

14 22/01/05(水)00:11:28 No.883707800

そういえば最近トレーナーもマスクを付けてた。職員たちの間でも随分風邪が流行ってるらしいから当然と言えば当然かもしれない だけどあの真っ赤なマスクはどうなんだ。一部でレッドマスクとか言われてたし 「まあ以前みたいに風邪ひくのはゴメンプイ。しばらくはつけっぱなしプイね」 「いいと思うッスよ。ただしっかり化粧してる人は直すの大変そうッスけど」 「そうなのプイ?」 「らしいッスよ。うちはよくわからないッスけど」 「どれどれ」 おい待て 何を突然人のマスクをずり下げてきてるのかこの人は 「んー、確かにお化粧薄いプイ。ていうかしてるプイ?」 「一応ッスけど…まあレースの時とか以外めんどうなんでほとんど基礎くらい…ていうか何ジっと見てるッスか」 「まあ確かに素が綺麗だし最低限でもよさそうプイ」

15 22/01/05(水)00:11:44 No.883707866

んが 「じゃ、また明日プイー。明日は温かいおうどんとか食べて風邪予防したいプイー」 「……うちは小料理屋じゃないッスよ。エールちゃんのお土産の煮込みうどんでいいッスか?」 「うんうん!じゃあ、楽しみにしてるプイー!」 走り去っていく悪戯っ子 ああもう、なにを突然爆弾投げつけてくるのかあの人は。流石に思わず言葉を失ってしまった 耳の先が熱い。顔も熱い。いけないいけない風邪かもしれない。早く帰って暖まって休むとしよう。それがいい ああいうことを天然で他にも言っているのだろうか。そのうち刺されるぞあの英雄 「……自販機で甘酒でも飲んで風邪予防するッスかね」

16 22/01/05(水)00:11:54 No.883707914

ゆっくりと、いつもよりのんびり気味に帰路に向かうその足取り 耳がへちょってるのは疲れたせいだ。顔が熱いのは風邪気味かもしれない。ため息もまあ疲れがたまってるせいだろう 夕暮れも去って訪れるマジックアワーの空 また雪でも振り出しそうな寒さの中、何故か部屋につくその時までやたらと熱を持ったように体は熱いままだった

17 22/01/05(水)00:12:18 No.883708030

以上。新年早々疲れたので遅くなったけど酒飲んで舎弟した

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