虹裏img歴史資料館

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22/01/02(日)23:54:53 「お雑... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1641135293272.png 22/01/02(日)23:54:53 No.883018138

「お雑煮はもちろん美味しいけどこういうシンプルなお餅も好きプイ」 「よくわかるッス。次、醤油と海苔でいいッスか?」 「あんこ欲しいプイ」 年越し直後の賑やかさも去って、静かなプレハブの室内で コタツの上に置かれたコンロの上でチリチリと香ばしい香りを発するお餅。コタツの向かいにはこれまたお餅のようにへにょっとなったプイ先輩 二年参りの帰り道に買ってきたお餅が予想以上に美味しくて、こうしてのんびりしながらついつい食べてしまう カロリーは一応計算しながらも、ひさびさにゆっくりできる時間を今いる面子で楽しんでいた 「えっと、餡子はたしか…」 新年一発目の挨拶行事を終わらせて早々に退却し、いつものように逃げ込んできたプイ先輩 そして…

1 22/01/02(日)23:55:18 No.883018360

「あ、ここにあります。どうぞ」 メイケイエールちゃんやルームメイトが帰省してしまってちょっと暇になってしまったらしい、ソングラインちゃん なんだか、少し珍しい組み合わせで過ごす新年になった 「ありがとうッス。あ、こっちも焼けたんでどうぞッスよ」 「ありがとうございます。じゃあ、お醤油で…」 「んー、あんこ餅甘くていいプイ」 「これ貰うッスよ」 姐御が他の友達との予定があると言って出掛け、聖剣先輩は魔女っ娘の買い物の付き合いだ。なんでも初売りでどうしても欲しいものがあるというが、珍しいこともあるものだ エールちゃんは予定通りに帰省。山のような荷物を抱えて元気よく旅立って行った 『お土産いっぱい買ってきますねえええええええええええええ!!!!!!』と叫んでいたが…また、冷蔵庫が名古屋グルメで埋まる事になるのだろう 今となってはむしろ、実家での親戚付き合いやあいさつ回りで気疲れしてないか心配になるが

2 22/01/02(日)23:55:31 No.883018459

「お餅って漫画で見るみたいに綺麗に膨らまないプイね」 「時々なるッスけど、あれはまぁ珍しいやつッスね」 「確か十字に切れ目を入れて焼くと膨らみやすいそうですよ」 「マジッスか。ちょっと切れ目いれてみるッス」 お茶を飲みながら、お餅を焼いて食べて、みかん食べて、差し入れで貰った漬物をかじって なんだか年寄りのような気もしないでもないが、ゆっくり過ごす正月というのはこのくらいでちょうどいいのかもしれない ソングラインちゃんも普段エールちゃんとわちゃわちゃしてる時より随分ゆっくりしている。この場合は少し張り合いが無くなってるのもあるのだろうけど 「あ、マジで膨らんだッスね」 「おおー。まさに漫画のお餅プイ。写真写真」 「じゃあこれは情報提供者のソングラインちゃんにどうぞッス」 「あ、すみませんいただきます」

3 22/01/02(日)23:55:43 No.883018573

本当に穏やかな時間だ。ここ最近年末年始より少し前から雪掻きだのクリスマスだの暴風対策だの忙しくなっていたので、余計に体が休まるのを感じる パリッと焼けたお餅の中は柔らかく伸びて、そこに醤油の塩っ気と香ばしい香りが合わさる。鼻を抜けて優しいものに。大根おろしをちょっと乗せてみれば、青い香りと僅かな辛みが次の一口の準備を整えるかのように後味をさっぱりさせてくれる 一つ気を抜けば寝てしまいそうなほどのゆるやかな時間の中で、プイ先輩がふっと思い出したように身を起こす。頭にミカン乗せて 「そういえば、お正月らしい遊びって色々あるけどあんまりやったことないプイ」 「え?でも前にテレビでかるたとか…」 「お仕事は遊んだうちに入らないプイ」 あ、駄目だ眼の光が消えかけてる。ソングラインちゃんがやっちゃったって顔してる 話を戻そう。プイ先輩だってようやくの休みなんだし

4 22/01/02(日)23:55:55 No.883018683

「羽子板とか百人一首、かるた、独楽、凧揚げ…あとは福笑いとかッスかね」 「こうして並べると豊富ですね」 「ソングラインちゃんは何かやった事あるプイ?」 「小さい時にいくつかですね。独楽回しは少し得意でした」 「姉貴が壁に穴開けて羽子板禁止になったッスねえ…」 若干遠い目で思い出す過去の記憶だが、確かにお正月の遊びは並べてみると中々豊富だ 独楽…は姉貴が窓割って禁止になった。かるたは…姉貴が飛ばした札で怪我人出て禁止になった うん、もう思い出すのやめよう 「どうしたプイ?目が死んでるプイ」 「なんでもねーッス」 とりあえず、みかんの追加を取りに席を立つ。ついでだ、ホットチョコミルクでもいれてあげよう

5 22/01/02(日)23:56:05 No.883018787

「実は羽子板持ってきたプイ」 …思わずマグカップを落としそうになった つまりあれか。やりたかったから誘導したという事かこの人は だとしたら多分すぐに出ることになる。戻ってきて体冷えてたらアレなのですぐ作れる準備だけしておこう 「え、今あるんですか?」 「前になんかのお仕事で貰ったプイ。せっかくだし仕舞いこむよりも使った方がいいプイ」 「それやりたくて今日きたんスか…」 綺麗な柄の羽子板をフリフリさせてるプイ先輩を見つつため息をつく 実際のところは、羽子板を持って遊びに来たはいいがコタツの誘惑に勝てなくて餅を食べながらダラダラしていたら忘れかけていた、というところか まあ、別にやってもいいわけだが…

6 22/01/02(日)23:56:17 No.883018889

「出してるお餅だけ食べちゃうッスよ。ほら、残りこれだけなんで」 「あ、そうですね。私焼きますよ」 「きな粉あるプイ?」 「もうないッス」 その前に、だ とりあえず、残ってるお餅だけ焼いて、膨らむ姿とその味にのんびりしながらゆっくりすることにした

7 22/01/02(日)23:56:49 No.883019141

● 「そーれプイ!」 「だぁぁぁ!!だから高いっつってんでしょう!!!」 「い、一応今の高さならセーフです!」 交代でプレイしつつ、数周り。こういう体動かすことになると流石というかいい動きをするプイ先輩に、自分とソングラインちゃんはすっかり振り回されてしまった しかしそれでも同じ現役の意地は意地。いくらか取り返してるので一方的ではないが… 「プップーイ!これでまた勝ちプーイ!」 「ほんと元気ッスね…さっきまでコタツで溶けてたとは思えないッス」 「その間充電できたんですかね…」

8 22/01/02(日)23:57:01 No.883019220

それもだが、仕事の絡まない遊びを全力でできるのが楽しいのだろう コロコロと変わる表情はどれも花がぱぁっと咲くかのようで、幼さと共に重圧から解放された喜びを全力でぶつけられてるかのような気分になる こうなってしまえば、まあ止めることはできない 例えば、 「と、こ、ろ、で、プイ?」 ポケットから、水性ペンを出してにっこりされようと、だ 「オーケー落ち着くッス。落ち着いてその物騒なものをしまうッスよ?いい子ッスから」 「次のゲームからはこれを使うプイ♪」 「ほ、本気ですか!?」 「水性だから大丈夫プイ♪」

9 22/01/02(日)23:57:19 No.883019335

羽根つきでマジックペン。そんなもの、結論は一つだ 「さて、十分体も慣れたプイ?次からは三人でやるプイ!」 「げっもう一本隠してやがったッス!」 「これ、どこから思い通りだったんですかね…」 ソングラインちゃんももう遠い目だ。止めようとしない辺り、無駄なのを悟ってて利口かもしれない。うちに染まってきた、ともいえるが 何を書こうかなーなんてニコニコしてるプイ先輩だが、こっちはその間にやれることをするだけだ バチッとでも音が鳴りそうなくらいの念を込めてソングラインちゃんに視線を飛ばす 一瞬ビクッとされたのはちょっと悲しいが、すぐに意図は伝わったらしい (わかってるッスね?) (了解しました。それしかないですよね)

10 22/01/02(日)23:57:32 No.883019418

アイコンタクトで伝わる意思。結束って素晴らしい さあやるプーイ、と手を振ってるプイ先輩に一歩歩み寄り、構えをとる 「それプイ!」 「そい!!」 「っと、それプイ!」 「え、ええい!!」 軽やかな羽子板の音が響く事数度 別に隠すつもりも無かったが、早々に気づいたらしい。プイ先輩が「やべっ」とでも言わんばかりに顔を引き攣らせる 「ちょちょっ協力プレイは卑怯プイ!?」 「ナンノコトッスカネー」 「こ、これも戦略ということで…!!」

11 22/01/02(日)23:57:53 No.883019575

落書きの刑は、まず言い出しっぺに受けてもらう ソングラインちゃんと共にプイ先輩への集中砲火を続け、慌てるプイ先輩を追い詰める 流石の反射神経でなんとか凌いでいたが、二対一で長く持つはずもない 「ップイィ!?」 「はいアウトッスー」 「す、すみません先輩。でも、落書きはいやですので…」 「ず、ずるいプイ~」 目を回してるプイ先輩だが、容赦はしない。撃っていいのは撃たれる覚悟が云々、だったか しっかりと刑は執行させてもらう。落ちていた水性ペンを拾って歩み寄れば、怯えた顔を浮かべて後ろに下がる 生憎そこはプレハブの壁だ。逃げ場はない

12 22/01/02(日)23:58:17 No.883019764

「さーて、何を書くッスかねー…」 「ど、どうかお手柔らかにプイ…」 「ソングラインちゃん、カメラお願いッス」 「と、撮るのは反則プイー!?」 「でもさっき自分も携帯用意してましたよね……?」 若干涙目で怯えるプイ先輩の肩を掴んだ自分の顔は、多分凄く、いい笑顔だったと思う そして、トレセンが誇る英雄の悲鳴は新年の空に天高く響いたのだ

13 22/01/02(日)23:58:28 No.883019890

● 人を呪わば穴二つ。報いは訪れるものだ 「プップップップーイ…さあ、今度は何を書くプイかねえ…」 構えをとるのは、歪んだ笑顔を向けてくるプイ先輩。ただし、顔に『スタート苦手』『ヘタレ三冠バ』と書かれた姿で 何を書かれたのかと急いで鏡を見てプキューーーーーーッと悲鳴を上げた後、あまりよくない笑い方をしてからのプイ先輩は強かった 容赦なく、性格の悪い弾道で攻め立ててくるプイ先輩の猛攻にソングラインちゃんとの連携は簡単に崩された 即席のタッグとはいえ、体動かすことなら適応早すぎると思うこの人は 「うぅ、これ以上は…もう既に人に見せられないです」 「万が一こんな顔姉貴にでも見られたら今年いっぱいはネタにされるッスよ」

14 22/01/02(日)23:58:46 No.883020063

『おのメイ』と書かれた半泣きの顔のソングラインちゃん。気持ちはわかるが自分はもっと悲惨だ 随分ヘイトを稼いでしまったらしい。さっきから連続で狙われ、『暴君(笑)』『トレーナー大好き』と書かれてしまってさっき鏡の前で凍り付いてしまった 何たる罵詈雑言を書き連ねるのかこの英雄サンは なんとしてでもこの辺でさらに恥ずかしい落書きを追加してやりたいが、こっちのヘロヘロ具合に反して向こうは絶好調だ。変なスイッチ入れてしまったか 「そぉいプッイ!!」 「あ、あわわ!!!」 仕方ない。味方に心理戦はあんまりやりたくないが 「ソングラインちゃん落ち着いて!!相手はプイ先輩じゃないッス!!」 「え!!?」

15 22/01/02(日)23:59:00 No.883020180

何とか打ち返したソングラインちゃんだが、さらにもう一度羽が飛んでくる。その前に、勝利の呪文を届けなければ 「相手はエールちゃんッス!!!」 「おのれメイケイエール!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「プキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウ!!!!!?」 その言葉で一瞬の暗示がかかるのに成功したか、凄い形相になったソングラインちゃんの一打がプイ先輩のおでこを強打。見事、先輩に一矢報いることに成功だ 「あ、あああ!!!す、すみませんすみません!!!大丈夫ですか!?」 「ナイスキルッス」 「き、キル!?」 凄くいい笑顔でサムズアップ。後輩と心が通じたようなさわやかな気分だ

16 22/01/02(日)23:59:13 No.883020296

「プ、プイ…まさか洗脳攻撃とは思わなかったプイ…」 「なんスか人聞きの悪い。頭脳戦と言ってほしいッス」 目を回して立ち上がるプイ先輩 悪いがこれも勝負だ、容赦はしない。主に自分の顔の落書きを思い出して キュポンッとペンのキャップが取れる音に肩を震わせる。ああ、そうそうその顔だ。復讐の甲斐がある、涙目の怯えたいい顔だ 「あ、あの先輩。流石に、あんまりひどいことは…」 「大丈夫ッスよ。ウチもそこまで鬼じゃないッス」 「う、嘘プイ。目が笑ってないプイ」 何をおっしゃる。こんなににっこり笑ってるじゃないか さて、執行時間だ。肩を掴んで怯える顔が逃げないようにして…

17 22/01/02(日)23:59:25 No.883020389

「『ちっぱい娘』、と…」 「プキャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 「先輩。鬼です」 若干後輩にヒかれてしまった気もするが、いいとしよう。これも戦の習いだ その後、発狂したかのように連戦を申し出た涙目のプイ先輩の猛攻にさらされながらこっちが地獄を見ることになるのだが、そこはおいておくことにする

18 22/01/02(日)23:59:37 No.883020477

● 「…それで、全員ぐったりしてるの?」 姐御の呆れたような声に返す言葉も無い 帰ってきた姐御がお土産を持って顔を出しに来たとき、自分たちはみんな必死に顔を洗って拭いている最中だった よかった。落書きが残ってる時に見られていたら一大事だった。痛み分けということで全員写真も消したし、これで証拠は残らない 「酷い目にあったッス。プイ先輩容赦なさすぎッスよ」 「容赦のない落書きが火を入れたプイ」 「私、大半巻き添えですよねこれ……?」 気持ちはわかるが参戦してしまった以上同罪だ。それにソングラインちゃんもちょっと酷い事書いてたし …プイ先輩が『ねこさんパンツ』とか書いたせいで火が付いたのだけど

19 22/01/02(日)23:59:51 No.883020579

「もー、そんな楽しいことしてるんだったら混ぜてほしかったなー?」 「いや、姐御に落書きする度胸は無いッス…」 「まあいい運動になったプイ」 確かにそれはそうだ。少しお餅食べ過ぎてたし、そのくらいの運動は丁度いいだろう むしろやらなかったらちょっと食べ過ぎになってた気がする。それは新年からちょっとよろしくない。ゴルシのやつがマックイーンさんを煽ってたのと同じような事になってしまう 「あ、じゃあお腹空いてるかな?お土産あるんだよね☆」 ごそごそと袋を漁り始める姐御。一体何を持ってきてくれたのか …お腹空いてるか? つまり、それは食べ物という事だろうか

20 22/01/03(月)00:00:03 No.883020678

「せっかくだし、今からみんなで食べようよ!ほら!」 取り出されたのは、大きな袋に入ったいくつもの丸い白い物体 それは、さっきまで凄く見覚えのあるもので 「神社で餅つきやってたのをもらえたの☆すっごく映えてよかったんだよ!?いっぱいあるから今から焼こう!」 にこやかな姐御の顔と、あー…と揃ってしまう自分たち三人 これは…もう一戦やらないといけないやつか

21 22/01/03(月)00:00:19 No.883020795

「食後の運動、もう1セットですかね…」 「次は落書き無しでやるッスよ」 「そうするプイ。流石にもう疲れたプイ」 「えー?カレンもそれやってみたいなー?」 「勘弁してくださいッス。…大根おろし、追加してくるッスよ」 「きな粉持ってきますね…」 これは…年度初めの練習前に必死になって体重管理しないといけないようだ その後消し忘れていた落書きがあったのに気付かず姐御に大笑いされて写真まで撮られてしまったり、プイ先輩が口を滑らせて余計な事言ったせいで酷い事書かれてたり、 それと顔を出したトレーナーが混ざってきて楽しい楽しい楽しい楽しいスマッシュ大会になったりしたのだが それでも、まあ おおむね楽しい正月休みだったのは、否定できないだろう

22 22/01/03(月)00:00:37 No.883020927

以上。遅くなってしまったけど酒飲んだので舎弟した

23 22/01/03(月)00:03:05 No.883021908

正月だから酒のむんはしょうがないね

24 22/01/03(月)00:04:09 No.883022310

カルタで怪我人…?

25 22/01/03(月)00:04:35 No.883022475

正月は酒飲むのも夜更かしするのも仕方ない そして姉御に落書きする度胸は誰にもない

26 22/01/03(月)00:05:27 No.883022798

>カルタで怪我人…? たぶん手裏剣的な感じで刺さったのでは

27 22/01/03(月)00:08:51 No.883024033

エールちゃんが混ざってたら多分ソングラインちゃんに色々落書きされてたはず

28 22/01/03(月)00:12:29 No.883025305

プイプイは常に遊びに飢えてるからお正月とかやってみたいことの宝庫だと思う 今までは悪の組織URAが許さなかったけど

29 22/01/03(月)00:14:30 No.883026026

一方その頃しあわせ会主催の百人一首大会では重力場が発生していた…

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