虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 22/01/01(土)06:31:30 No.882361066

アタシとトレーナーは、初日の出を拝みに犬吠埼の灯台の近くに来ていたっス トレセン学園の居残り組とはいえ、初日の出を見に行ったり初詣をしたりするために出かける子は多かったりするっス ここ犬吠埼は、日本で一番最初に初日の出が見れるという触れ込みの場所のため、一番を目指すウマ娘が結構やってきており トレセン学園ではアタシのほかには、スズカやフラワーたちが先頭の景色は譲らないとばかりに灯台の先の海の近くの遊歩道で陣取っているっス …アタシはというと、トレーナーと一緒に来て寒さに震えながら缶コーヒーを啜りながら身を寄せ合っていまかいまかと待っているそんな感じっスね

2 22/01/01(土)06:32:02 No.882361097

寒さに耐え、空が白くなり始めた頃、缶コーヒーも飲み終えて手持ち無沙汰になって、 アタシは冷えた手を、トレーナーの上着のポケットに突っ込んで、ポケットに突っ込んでたトレーナーの手を握ったりして遊んでたっス 遊んでいるうちに、トレーナーはアタシに今年の抱負はある？と聞いてきたっス 「そうっスね…、無事之名バ也という言葉のように今年も無事に走り抜けるっスかね？」 レースは？と言いたげな目で見るトレーナーにアタシは返すように続けて言う

3 22/01/01(土)06:32:30 No.882361116

「アタシは風紀委員長っス、生徒会と付き合っているうちに、必然的に間接的には学園を去る生徒たちと対峙することはあるっス」 それは、レースで一緒に走ったことがある子もいれば、アタシの学級と同じ子だっていた 「学園を去る理由は、怪我や実力不足など様々っス」 薄氷を履むが如く、ライバルだけじゃなくアタシもいつ走れなくなるかもしれない、いついなくなるかわからない 「そして、走り続けることが難しいことはトレーナーも知っていると思うっス」 走れなくなる、それはトレーナーとの日々が終わることも意味する、それだけは嫌だ

4 22/01/01(土)06:33:02 No.882361137

＿＿＿あたしはトレーナーとつないだ手の力を少し強める 「だからこそ、トレーナー…アナタと走る一緒に走る今もとても大事だとアタシはそう考えるっス」 手から伝わるトレーナーからぬくもりは、暖かさとトレーナーの想いも伝わってくるようで そして、アナタと一緒ならどこまでも走っていけるような気がして…だから 「だからアタシは、アナタと共に無事に走り抜けたい、そう思っているっス」 それを聞いたトレーナーは微笑み、そうかと言い、アタシの手を返事をするように握り返したっス 「それに…」 アタシは決意を込めて水平線の先を見る

5 22/01/01(土)06:33:33 No.882361156

＿＿＿白くなった地平線の先から朝日が昇り始め、アタシたちを照らす 「それに、走り続けられるからこそライバルたちと走れるっス、そして勝利できるっス」 アナタと一緒なら… 朝日に照らされたトレーナーの顔を見ながら、アタシは不敵に笑いながらそう言ったっス 「だからアタシは走るっス、今年も来年もその先も」 …アナタの愛バとして 水平線の先の朝日はアタシの笑顔のように光り輝いていた

6 <a href="mailto:ここまでが前置き以下本編">22/01/01(土)06:34:52</a> [ここまでが前置き以下本編] No.882361215

アタシたちが、ご来光を浴びていると、水平線の向こうから昇る朝日に一つの点があることに気づいたっス その何かは海上に何か浮いているように見え、そしてそれはアタシたちのほうに近づいてきてたっス …アタシはそれがなんであるかを目を凝らしていると何かが聞こえてくるっス 「…ﾎﾟｺｰﾝ…ﾎﾟｺｰﾝ……ｷﾝｷｰﾝ」 人の声？何故海の上から？そう思ってその何かがなんであるか見続けていると、見る見るうちにこちらに接近してきたっス …以外に素早いっスね

7 22/01/01(土)06:35:29 No.882361245

こちらの声が届くレベルに近づいた何かをアタシは見る その何かは、銀髪の女性で海の上を立ってて水上をすべるように走るという感じっスね…怪異っスかね？ 銀髪の女性は、マーチを歌うような感じで左手を上げて下げてを繰り返しながら、唐突に歌い始めたっス 「チンポコポーン❤チンポコポーン❤ ムラムラムクムクボッキンキーン❤」 今アタシは、聞こえているけど脳が理解を拒否しているという稀有な体験をしているっス 銀髪の女性が歌った前半だけ聞こえ、前半以降は脳が環境音として流したので何も聞こえなかったっス すごいっスね人体

8 22/01/01(土)06:36:02 No.882361272

嘘だろおいと、つぶやくトレーナーをはじめとして、灯台にいた人たちは皆困惑をしていたっス そんな困惑をよそに、なぜかその怪異は今日の天気予報をこの場にいる人たちに高らかに伝え始めたっス あたりをよく見ると、困惑どころか、むしろ興奮している子がいるっス あれは…スズカっスね、近くには青筋立てたフラワーもトレーナーとともいるっスね 興奮したスズカが、怪異に怪異の歌ったマーチの感じで歌を返し始めたっス

9 22/01/01(土)06:37:00 No.882361327

「スッタカター❤スッタカター❤ 先頭の景色は譲らない❤ スッタカター❤スッタカター❤ ヅカに秋天も一等賞❤ ・・・ トレセン学園で一番早い逃げ馬ウマ娘、サイレンススズカです❤ 桜花賞❤オークス❤菊花賞❤因子次第で行けるわぁ❤ あっ12時の方向に並走相手見ゆ❤ 並走にに突入します❤よーいどん❤」

10 22/01/01(土)06:37:31 No.882361350

歌っている途中で桜花賞のフレーズで自分の股間を指さすのはやめろっス！ さらに興奮し始めたスズカは「よーいどん❤」と怪異に向けて走り始めたっス 怪異がいるのは海の上、アタシたちが止める間もなくスズカは海にたどり着き、そして＿＿＿ 水の上を足をシャカシャカ動かして浮いているっス、どんな原理っスか！ あっけにとられた、アタシたちをおいといて、スズカはそのまま怪異の間近に走って行き、何か話し始めたっス そして、怪異と意気投合したのか、二人はそのまま明後日の方向へ走り去っていったっス 一人は水上をすべるように走って、一人は足をシャカシャカ動かして浮きながら 異常な光景にアタシたちは、ただただ二人を見送ることしかできなかったっス 唯一、死ねと絶叫していたフラワーに、アタシはそうだねと心の中で同意していたっス

11 22/01/01(土)06:38:01 No.882361382

その後、アタシとトレーナーは犬吠埼の一件はできるだけ思い出さないようとお互いそう心に決め、そのまま初詣に出かけたっス 参拝し、念入りに本当に念入りにお祓いも受け学園に帰ってきたときは、すでに門限ギリギリ いろんな意味でくたくたになったアタシたちはトレーナー寮の前で別れて、 自室に戻ったアタシはシャワーを浴びてからすぐにベッドで眠ってしまったっス

12 22/01/01(土)06:38:29 No.882361399

「…きて」「お…て」 気配がするっス 「おきて…」 そんな言葉に嫌な予感を感じながらもアタシは無理やり目を覚ますと、居やがったっスよ、怪異と走り去ったスズカが スズカはアタシのベッドの真横に突っ立って、ウサギ耳とセーラー服みたいな衣装をを手にこちらを見下ろすように見てたっス スズカはアタシが目を覚ましたのに気づいて口を開いたっス 「はい、寝る前にスズカさんのお話聞きましょうね」 事態に気づいたアタシはスズカの口に手をやり黙らせた上で問答無用で部屋の外に蹴りだしたのは言うまでもなく言うほどでもなかったっス 後日、その時にスズカが持っていたウサギ耳とセーラー服は、一部トレーナーに流通したというのは別の話

13 22/01/01(土)06:39:59 No.882361486

スズカコテキタイきたな...

14 <a href="mailto:ｓ">22/01/01(土)06:40:07</a> [ｓ] No.882361494

初日の出を見に出かけるバンブーですお納めください そして元日といえば正午にやってくるアイツのコンテンツですのでリマインダーなコンテンツでした

15 22/01/01(土)06:40:22 No.882361514

深淵の朝からひどいハイブリッドを見た

16 <a href="mailto:ｓ">22/01/01(土)06:41:48</a> [ｓ] No.882361599

犬吠埼では６時４６分ごろがご来光なのでそろそろ初日の出が上がると思います 寝坊せずにご来光前に挙げられるよかったと思います

17 22/01/01(土)06:55:18 No.882362305

>ここまでが前置き以下本編 待て待て待て

18 <a href="mailto:おまけ">22/01/01(土)07:01:21</a> [おまけ] No.882362639

はい、寝る前にスズカさんのお話聞きましょうね 今日は元日、先頭の景色は譲らないということは初日の出一番最初で見るってことだと思って、犬吠埼に行ってたの それで、水平線の先を昇る朝日はきれいだったんだけど何かが足りないってスズカさんは思ってたの でね、そのとき初日の出の向こう側から、銀髪の女性が水上を走りながら「チンポコポーンチンポコポーン」ってマーチを歌いながらやってきたの その時スズカさんは股間と頭に電撃が走ったような気がするの、だから銀髪の女性に歌を返したいって思って歌ったの 歌ってたら、足りないもの満たされてくる感じがしてスズカさん大興奮、銀髪の女性のように水上を走れると思って海の上に躍り出たの 思い切って足を動かしたらスズカさん水上を走ってた、新しい走る舞台を見つけてスズカさん大興奮 だから、スズカさん銀髪の女性に並走を申し込んでしばらく走ってたの しばらく走ってたら、ウサギ耳の子がおっそーいって銀髪の女性を迎えに来たの、…あの子早かったんだわぁ、世界って広いわね

19 <a href="mailto:これで本当に終わり">22/01/01(土)07:01:59</a> [これで本当に終わり] No.882362675

で、それで銀髪の女性と別れた後町に戻って走っててたら、ウサギ耳の子が着てた服が売ってたのを見つけたの スズカさん、フラワーちゃんにお似合いかなって思ってプレゼントしたら死ねって言われた、ウマ耳とウサギ耳でかぶっちゃうわねスズカさんうっかり だから、トレーナーたちに成人用の大きさのものをおくっておいたの、スペちゃんのトレーナーが着ているのがそれね よし、お話終わり 寝ていいわよ

20 22/01/01(土)07:21:34 No.882363756

前置きで終われたらｲｲﾊﾅｼﾀﾞﾅ―ですんだのに

21 22/01/01(土)07:40:15 No.882365171

>スペちゃんのトレーナーが着ているのがそれね 待てぇい！

22 22/01/01(土)09:15:45 No.882378335

>「…ﾎﾟｺｰﾝ…ﾎﾟｺｰﾝ……ｷﾝｷｰﾝ」 この時点で嫌な予感したけど正解だった