21/12/16(木)16:23:54 「おは... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1639639434349.png 21/12/16(木)16:23:54 No.876906111
「おはよーございまーす!」 休日のトレーニングの為、朝からトレーナー室の扉を開ける。 と、 「あっ、デジタルおねーちゃん!」 「へ?」 純真無垢な少年が飛び出して抱き着いてくる。 これなんて乙女ゲー?
1 21/12/16(木)16:24:14 No.876906170
「わーおててぷにぷにー!」 「ひゃ、わわわ……」 もちろん彼女にこんな知り合いは居ない。 居たとしても、休日とはいえトレーナー室までやって来るはずはないのだ。 「ほら、困らせるな」 「あーっ……」 「と、トレーナーさん。誰ですかその子!?」 トレーナーが奥からやってきて子供を引きはがす。 当然の質問に彼は眉をひそめながらも答えてくれた。
2 21/12/16(木)16:24:53 No.876906311
「……俺だ」 「へ?」 「もう一人の、俺」 「千年アイテム……?」 「いや……」
3 21/12/16(木)16:25:06 No.876906360
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「ああクソ、忙しい。体がもう一つ欲しい……!」 「HAHAHA!!お困りかねBOY!!」 「誰だお前は!?」 「私は安心-ザ-ワットソン!!このMaskに見覚えがあるだろう!!」 「あっ、あの保健室の不審者の同類か!」 「ザッツライ!!悩める君にこの『エクトプラズム生成マシーン』を貸してあげよう!」 「あ、怪しい……!」 「ざっくり言えば君のGhostを作ることができる!!なんと物理演算対応だとも!!」 「演算かよ!?がっ……離せ……」 「つべこべ言わずに試してみよう!!Let's Ansi────n!!!」 「ぬわ────────っ……」
4 21/12/16(木)16:25:20 No.876906407
「……というわけで」 「千年アイテムよりよっぽど胡散臭いじゃないですかやだー!?」 「やだーっ!」 曰く、今自分の真似をしてはしゃぐこのショタはトレーナーの分身とのこと。 分身の割には年齢が10は離れていそうだが。 「言われてみれば面影が……?」 「おねーちゃん、目がきれいー!」 「ひょっ、ど、どうも……」 「……あんまりじろじろ見るんじゃない」 「きゃーっ」 引きつった顔で少年の頭を押さえつけるトレーナー。 激務の疲労に加え、心労の種まで抱えてしまったその心中は察するに余るものがあった。
5 21/12/16(木)16:25:42 No.876906475
「えーっと、大分お疲れのようで……」 「……問題ない。トレーニングの時間だ。行こう」 「で、でも……」 「おねーちゃん!一緒に行こ!」 「えっ、わわ、引っ張らないでください……」 その後、半ば強引に敢行されたトレーニングは滞りなく終わった。 「はい!のみものどうぞ!」 「ありがとうございます」 「途中のペースタイムが乱れてた。集中が足りてないぞ」 「あっ、はい」
6 21/12/16(木)16:26:01 No.876906543
圧倒的違和感を無理やり無視しながらで集中も何もないだろうに。 なんて言葉を飲み込みつつ、昼休憩のため一度部屋に戻る。 その道中で、トレーナーの脚がふらついた。 「……っと」 「おにーちゃんだいじょうぶ?」 「ほ、ホントに大丈夫ですか!?」 「……駄目だな。昼はちょっと寝るわ」 「そうしてください!」 覚束ない足取りのトレーナーを支えつつ、何とかトレーナー室まで連れ帰る。 ソファーにふらふらと吸い寄せられるように歩いて、そのまま倒れこんだきり動かなくなってしまった。
7 21/12/16(木)16:26:18 No.876906595
「と、トレーナーさん!?」 「ねてるだけだよー」 「…………ぅ」 かすかな呻きが聞こえてきたので死んではないことに安堵しつつ、そこまで疲労がこじれたことに呆れてしまう。 少年がどこからかケープを持ってきて世話を始めたのを見て、自分も昼食を済ませることにした。 「……あなたって、本当にトレーナーさんなんですか?」 「そうだよー」 おかずをもきゅもきゅと口に詰め込む合間に、、甲斐甲斐しく働く少年に問いを投げかける。
8 21/12/16(木)16:26:28 No.876906636
「と、トレーナーさん!?」 「ねてるだけだよー」 「…………ぅ」 かすかな呻きが聞こえてきたので死んではないことに安堵しつつ、そこまで疲労がこじれたことに呆れてしまう。 少年がどこからかケープを持ってきて世話を始めたのを見て、自分も昼食を済ませることにした。 「……あなたって、本当にトレーナーさんなんですか?」 「そうだよー」 おかずをもきゅもきゅと口に詰め込む合間に、、甲斐甲斐しく働く少年に問いを投げかける。
9 21/12/16(木)16:26:45 No.876906681
子供の、節度の足りない自分が何をしでかすか分からない。 そんな心配が心労になっていたのは想像には難くない。 「べーっ!ぼくまでやりたいことがまんするわけ無いじゃん!」 「そういうところですよ……」 妙に多いスキンシップ、あっけらかんと容姿を褒めるなど、確かに大人の身ではそうそうできないことだ。 ……内心の欲望を暴露されてさぞ大変だったことだろう。 (心中お察しします……) 「まーでも、一通り楽しんだしもういいかな」
10 21/12/16(木)16:26:58 No.876906722
「あれ、薄くなってる……!?」 まるでフェード編集のように、目の前の少年の姿が透き通っていく。 目をこすっても、手を伸ばしても、みるみるうちに消えていく。 「もう、いいんですか」 「これ以上やると本当にぼく死んじゃいそうだし」 「それはまあ……」 薄れていくまま、少年は立ち上がり対面の彼女の前にやってくる。 その笑顔は変わらないままだったが、少し名残惜しいような悲しさを含んでいた。
11 21/12/16(木)16:27:11 No.876906761
「ぼくによろしくね。迷惑かけてごめんって」 「……はい」 体から光の点がぽわぽわと立ち昇る。 彼の存在がほどけていく。 「最後に、いっこだけ」 後ろで手を組んだまま、ゆっくりと歩み寄る。 「大好きだよ。デジタルお姉ちゃん」 「……!?」 消えゆく刹那に、頬に口づけを残して。
12 21/12/16(木)16:27:28 No.876906831
「あー……よく寝た」 「おはようございます。もう大丈夫そうですか?」 気だるげに体を起こすトレーナー。 その顔から疲労は抜けていた。 「ああ……あ、アイツどうした!?」 「消えちゃいましたよ」 「寝てる間にアイツに変なことされなかったか!?」 肩を掴んで必死に尋ねる。 その姿に落ち着いてこう答えた。
13 21/12/16(木)16:27:39 No.876906860
「何も変なことはありませんでしたよ」 「そうか……」 心底安堵した表情を見て、そっと頬の跡を撫でる。 「ふふ……」 「どうした?」 「なんでもありません。さあ、午後からも頑張りましょう!」 また一つ、あなたのことを理解する。
14 <a href="mailto:おしまい">21/12/16(木)16:28:02</a> [おしまい] No.876906921
デジたんのおててぷにぷにしたかっただけなのにどうしてこうなった?
15 21/12/16(木)16:32:00 No.876907687
わかるよデジたんのちっちゃいちっちゃいおてて・・・一生懸命なおてて・・・
16 21/12/16(木)16:34:18 No.876908154
あと頬へのキスは親愛を表すものであって恋愛どうこうではないのはご了承ください
17 21/12/16(木)16:44:06 No.876910079
>わかるよデジたんのちっちゃいちっちゃいおてて・・・一生懸命なおてて・・・ いいよねあのおてて…
18 21/12/16(木)16:56:59 No.876912865
>いいよねあのおてて… 理事長のおてての方がいいなあ
19 21/12/16(木)17:46:24 No.876924358
いい…