ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
21/12/12(日)06:23:29 No.875487007
[不定期] 俺は結月ゆかりと東北きりたんのロリインピオが見てぇよ [今の予定] ・きりたん5歳とゆかり7歳から満足するまで ・コッショリ ・7歳をどんどんヤバくして遊ぶ
1 21/12/12(日)06:23:45 No.875487020
それから一日が経った。 夏と言っても海水を浴びるのにはまだ早かったのか、それともただ単純に着替えを持っていかなかった私達がアホだったのか。 あるいは、その両方か。 頭に熱冷ましシートを貼り付けた少女は、布団を被ったまま少しぼぉっとこちらを見つめている。 その表情には溌剌さはなく、何なら呆けて居るようにも見える。 「言わんこっちゃない」 私はそう言って、彼女がこちらを見てくるのを感じながら静かにそばに座ってやる。 別にウイルスや病原菌が原因で熱が出たわけではなく、ただの体の冷やし過ぎででた風邪の症状だろうから、恐らく静かにしていれば大したことにはならないだろう。 「くしゅん」
2 21/12/12(日)06:23:59 No.875487031
そう言って目の前の少女は、小さくくしゃみをした後に鼻をすすった。 そんな彼女に私は垂れた鼻水にティッシュを当ててやる。 「ああほら……チーンってしなさい」 彼女の鼻にティッシュを当てて、そう言うと彼女は私の言うことを素直に聞いて鼻水をティッシュに吹き付けた。 ……思っていたよりも鼻水が溜まっていたらしく、拭ってやったティッシュがベチャベチャになった。 もう一枚ティッシュを取り出して、残った鼻水を受け止めてやると少女は疲れたのか少しだけため息を漏らす。 そして、私の服の端を掴んだまま、私の体を少しだけ引いてみせる。 「……疲れた」 「……なんですかこの手は」
3 21/12/12(日)06:24:10 No.875487036
そう言ってこちらを引く手を見ながら少しだけ苦笑いをしてしまう。 彼女も少しだけつられたように、砕けた笑みを零した。 「……一緒にお昼寝しようよ」 「しょうがないですね……」 私はそう言って、彼女が布団の中でもぞもぞと横になったのを見終えた後、少女の眠る布団に入り込む。 彼女の体温が普段より高いせいか、布団の中が何時もより暖かく感じる。 少し布団の中で横になっていると、向かい合っていた少女が私に腕を伸ばして抱きついてきた。 「……熱くないんですか」 「……うん」 「寝苦しいでしょう?」 「……大丈夫」
4 21/12/12(日)06:24:21 No.875487046
そう言って少女は、私に抱きついたまま腕の力を抜いて私の体を抱きしめる。 夏にやることではないような気がしたけど、少女の甘い匂いが漂ってきた。 最近彼女の匂いを嗅ぐときは、何時も彼女を抱く時か抱かれるときだったから何だか新鮮だ。 「……すぅ……」 白桃のような匂いを嗅いで目をつむっていると、目の前の少女から小さな寝息が響いた。 ……ああ、寝てしまったのか。 熱が少し出ていたから、体力の減りが早いのでしょう。 大人しいのかと思っていたら、意外と悪戯好き。 それでちょっと変なことを言い出したと思ったら、今日みたいに風邪を引いてしまう。 「……こうして寝ていれば、お嬢様なんだけどな」
5 21/12/12(日)06:24:33 No.875487053
私はそう言って、少女の顔を眺める。 色白の肌が赤くなっているのを見ると、少し変な気持ちになるのはここ最近の習慣のせいだろう。 ……まったく。 私は少しだけため息を漏らしてから、彼女の頬にキスをした。 ……彼女の眉が少しだけ下がる。 「……うぅん……」 ……起こしちゃったかな。 そんな事を思いながら彼女を見ていたが、少女は起きる様子はない。 ……少しだけ胸を撫で下ろした。 ……アホなことをしてないでとっとと寝よう。
6 21/12/12(日)06:24:47 No.875487066
「……お休みなさい」 私はそう言うと、また目をつぶるのだった。 ─── それから暫くが経った。 外の景色は連日眩い日差しを降り注がせ、夏の風景に相応しい熱気で蔓延らせる。 茹だるような熱気は私達の外へと向かう意欲を奪い、部屋から出る気を失せさせた。 冷房を掛けた部屋から窓の外を見ていると、外の新緑を恨めしげに眺める。 あの木々には幸せなことなんだろうけど、人間にはあまり嬉しくはない。 日光を浴びた木々は嬉しそうに光合成を楽しんでいるようだ。 なんてそんな事を思いながら、外の風景を眺めていると背後から声が響いた。
7 21/12/12(日)06:24:58 No.875487078
「おはよう……」 「おはようございます」 私はその声に振り返り、まだ眠気を感じて瞼をこする少女を見つめる。 どうやら先程起きたばかりで、まだ眠気を感じているようだ。 「体調はどうですか」 彼女にそう尋ねてみると、彼女は少しだけ何かを考え込むように首を傾けた後に口を開いた。 「うーん……大丈夫」 「そうですか」
8 21/12/12(日)06:25:20 No.875487101
私はそう言って彼女に頷いて返す。 少女はどうやら体調は悪くは無いようで、昨日までの少しだけ赤い頬も熱が引いてすっかりもとに戻っている。 「……朝ごはんでも食べますか?」 「うん」 彼女にそう言って尋ねると、小さく返事をした後に台所へと向かっていく。 そうして二人で並んでいつもの朝食の準備を進めていく。 「ねぇ」 「なんですか?」 そうして私が食パンを二切れ手にとって、トースターに入れていると背後から少女が口を開く。 彼女がねぇというときは、大体はお願いか質問をする時だ。 そんな事を考えながらトースターのつまみを回すと、彼女が口を開いた。
9 21/12/12(日)06:25:33 No.875487109
「……そろそろ、その……」 ……彼女はそう言って、私の背中に手を当ててくる。 何だか背後からの視線を感じ、私は思わずため息を吐き出す。 「……朝飯の時にする話ですか?」 「……ごめんね」 そう言いながらも彼女は私のことを、後ろから抱きしめる。 彼女の暖かな温もりが伝わってきて、少しだけ体が暖かくってきた。 ……心臓の鼓動が早鐘打つのは、きっとそう感じたからでしょう。
10 21/12/12(日)06:25:49 No.875487119
「……朝ごはんを食べてから、お話させてください」 「……うん」 私はそう言いましたが、結局トースターの音がなるまで彼女はこちらに抱きついたままでした。 ─── 「「ごちそうさまでした」」 二人でそう言って食べ終えたご飯のお皿を片付ける。 ……彼女の目は時折私を追っています。 敢えて、私はそれに触れず食べ終えてパンくずの乗ったお皿を流しに置いて、お皿を洗い始めます。
11 21/12/12(日)06:27:23 No.875487209
つづき:fu607755.txt まとめ:fu607756.txt 次回、きりたん破瓜 今日はここまで
12 21/12/12(日)06:38:08 No.875487691
主導権明け渡しちゃうのすごく好き…