21/12/05(日)22:47:26 私の名... のスレッド詳細
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21/12/05(日)22:47:26 No.873522766
私の名前はソングライン。どこにでもいる平凡なウマ娘。 「邪魔よタイムトゥヘブン!」 「うわーっ!?」 NHKマイルカップ――ゴール板手前、ハナ差の二着。一番人気をマークし続けて、抜け出した時勝ったと私は思った。 その油断を一着になったウマ娘、シュネルマイスターは見逃さなかった。末脚を緩めることなくゴール板を駆け抜ける。 桜花賞とはまた違う、悔やんでも悔やみきれない負け。自力の差が如実に表れたレース結果だ。 あれから鍛えに鍛えたというのに、まだ足りない。――このままでは桜花賞と同じ悲劇を繰り返すことになる。 (まだ足りない……アイツを跳ね除ける力が……!) (もっと力を……メイケイエールを倒す力をッッ!!)
1 21/12/05(日)22:47:49 No.873522926
打倒メイケイエール。 全てはあの女に負けない為に。あの女を跳ね返す力を得る為に。あの女を絶対に打ち倒して力の差を証明して見せる。 そして再び血のにじむような特訓が始まった―― 「おい」 「はひ!? 何か用でしょうかジャーニー先輩!」 「トレーナーから今日の指導を頼まれたから今から行くぞ」 「はい!……えっ?」 今日はトレーナーさんの収録がある日。なんでもトレーナーさんの身体能力を検査するらしく、アシスタントを務めるデュランダル先輩を引き連れて現場に向かった。 それ以外のチームメンバーはいない。カレン先輩主導で何故か料理の特訓をするようで、現在はカフェテリアで励んでいることだろう。 残ったのは私一人。メイケイエールを倒すべく特訓を始めようとした矢先、ドリームジャーニー先輩から声をかけられる。 声をかけられるとは、ましてや指導を受けるとは思っていなかったので、先輩に対して失礼な返事を返してしまった。 返事を聞いたドリームジャーニー先輩は端正な顔立ちからは想像もできない程の凶悪な笑みを浮かべた。
2 21/12/05(日)22:48:16 No.873523107
「ほー、そんな嫌かー、おーそうかそうかソングラインちゃんよぉ~。オレみたいなウマ娘から指導を受けるのはそんな嫌かぁ?」 「い、いえそういうことじゃなくて! ジャーニー先輩から指導を受けるとは思ってなかったのでつい……」 慌てた私の返答ににやにやとした表情を浮かべるドリームジャーニー先輩。 からかわれているのは明らかなのだが、先輩との会話――特にドリームジャーニー先輩との会話はまだ慣れない。 「まあトレーナーから頼まれなけりゃしねえな。オレとお前じゃ得意とする距離が違う」 そう言って一息ついたドリームジャーニー先輩は腕を組んだ。 私の適正距離は今のところはマイルとされている。 ドリームジャーニー先輩は朝日杯を制した実績があるとはいえ、それ以降は中~長距離を走ってきたウマ娘だ。 「だがお前もオレもピッチだろ? 走り方のコツぐらいなら教えてやれる」
3 21/12/05(日)22:48:54 No.873523326
言われてみれば確かにそうだ。私もドリームジャーニー先輩もピッチで走るウマ娘。 先輩の走りから学ぶことも大いにあるだろう。 「用意できたら来い。オレは先に行ってる」 「は、はい! よろしくお願いします」 ――――――⏰―――――― ジャーニー先輩から指導を受けた翌日。いつも通り私はトレーナー室へと赴く。 ウワサや日頃の行いから想像されるものとは裏腹に、ジャーニー先輩の指導は丁寧だった。 コーナー手前で加速してその勢いのまま回って直線で刺す――体格が違うからそっくりそのまま実行できるわけではないが、参考になる部分は間違いなくあった。 トレーニング後も入念なストレッチを行った。これも普段のジャーニー先輩からは想像もできないくらいに丁寧に。 暗に過度なトレーニングはするなと戒めるかのような……さすがにそれは私の考えすぎかもしれないが。 等と思考に耽りながらトレーナー室に入る。そこには既に数名の先輩ウマ娘がいた。
4 21/12/05(日)22:49:24 No.873523524
「あれ? 先輩方三人しかいないんですか?」 「今日もカレン主導で料理の特訓中だからいないわ。カレンに用があるなら、或いは料理の特訓がしたいならカフェテリアに行くと良いわよ」 見かけによらず器用なオルフェーヴル先輩は昨日限りで卒業。デュランダル先輩とスイープトウショウ先輩は単純に面倒くさいから不参加のようだ。 「それで、ジャーニーの指導はどうでしたかソング?」 「あの……失礼な話、思ってた以上に丁寧に指導してもらいました」 「思ってた通りの反応ねー」「思ってた通りの反応スね」 うんうんと頷くスイープトウショウ先輩とオルフェーヴル先輩。 期待通りの反応を示したのだろう。デュランダル先輩は特に表情を崩すことは無かった。 「それは何よりです。ジャーニーはああ見えて真面目で優しい娘ですから」 「そうなんですか……やっぱりウワサはウワサなんですね」
5 21/12/05(日)22:49:48 No.873523671
そうして嬉々として姉の事を語りだそうとするオルフェーヴル先輩。 その時トレーナー室の扉が開く音がした。 「随分とまあオレのことが好きみたいだなぁ~?愚昧よぉ」 「あ、姉貴!? カレンの姉御に連れていかれたはずじゃあ……」 後ろから聞こえた声。間違いなくジャーニー先輩の声だ。 振り返れば、そこにはあの時と同じ凶悪な笑みを浮かべるジャーニー先輩がいた。じりじりとオルフェーヴル先輩に近づき、肩に手を置いた。 「悪いようにしねえよ。ただちょ~っと、痛い目に合ってもらうだけだ」 「ヒィッ!? なんでッスか別に悪口は言ってな――」 言い訳も空しく、オルフェーヴル先輩はジャーニー先輩に引っ張られて部室を後にした。 ゆっくりと部室の扉が閉まる。その様子を見届けたデュランダル先輩とスイープトウショウ先輩は静かにお茶を啜った。
6 21/12/05(日)22:50:02 No.873523759
「何だかんだ今日も平和ね」 「そうですね。違いありません」
7 21/12/05(日)22:50:26 No.873523920
終わり 多分指導は真面目にしてくれると思うドリームジャーニー先輩
8 21/12/05(日)22:51:35 No.873524376
>「邪魔よタイムトゥヘブン!」 >「うわーっ!?」 ひどい
9 21/12/05(日)22:51:49 No.873524467
いいね…
10 21/12/05(日)22:53:06 No.873524980
愚妹でも愚昧でも意味は同じか…
11 21/12/05(日)22:54:13 No.873525382
あれ!?ずっと愚妹で変換できてると思ったのに…
12 21/12/05(日)22:56:47 No.873526394
ドリジャだけ幻覚なしにそのままなのが駄目だった
13 21/12/05(日)22:57:14 No.873526566
エールちゃん入部前の話だろうか ソングちゃんがんばってほしいな
14 21/12/05(日)22:57:39 No.873526760
いつもタイムトゥヘブンの扱いが雑なの好き
15 21/12/05(日)22:57:54 No.873526868
ドリ者もこうして怪文書描かれたりイラスト描かれたり幻影の強度が増してきた
16 21/12/05(日)22:57:57 No.873526891
スレ画の圧がすげえ!
17 21/12/05(日)22:58:25 No.873527076
>ドリ者もこうして怪文書描かれたりイラスト描かれたり幻影の強度が増してきた イラスト…?
18 21/12/05(日)22:58:54 No.873527274
ソングラインちゃん来年は頑張って…
19 21/12/05(日)22:59:39 No.873527599
>>ドリ者もこうして怪文書描かれたりイラスト描かれたり幻影の強度が増してきた >イラスト…? さっき見かけたやつ fu589605.jpg
20 21/12/05(日)23:00:44 No.873528014
メイケイエールがikzeの世話になると同時にソングラインもキボンヌの一員として目立ち始めたというちょっと変わった幻覚のでき方だったな
21 21/12/05(日)23:00:49 No.873528054
>「ほー、そんな嫌かー、おーそうかそうかソングラインちゃんよぉ~。オレみたいなウマ娘から指導を受けるのはそんな嫌かぁ?」 すごい…誰とは言わないがそっくりだ…
22 21/12/05(日)23:02:40 No.873528763
ドリ者かわいいけど贅沢をいえばもっとヤンキーあじがほしい
23 21/12/05(日)23:04:03 No.873529271
>>「ほー、そんな嫌かー、おーそうかそうかソングラインちゃんよぉ~。オレみたいなウマ娘から指導を受けるのはそんな嫌かぁ?」 >すごい…誰とは言わないがそっくりだ… ああ原作の子孫なだけあってメジロのお嬢様そっくりだよな 気品があるっつーかよ~
24 21/12/05(日)23:06:31 No.873530243
無関係ですわ 無関係ですわ
25 21/12/05(日)23:09:23 No.873531461
ディクタスそっくりですね
26 21/12/05(日)23:09:54 No.873531646
>ディクタスそっくりですね そんな…イクノディクタスそっくりだなんて…