虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。新しいログはこちらにあります

21/11/22(月)12:39:47 夢を見... のスレッド詳細

削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。

21/11/22(月)12:39:47 No.869118919

夢を見なくなったのはいつからだろうか。それとも、最初から。 厳密に言うのならば、見ないと言うのも違うのかもしれない。ただ真っ暗で何も無くて、自分が何処を向いているのかもわからない孤独な世界。 ただ一つ輝きのあるところに向かって、歩いて、走って、走り続けて。どれほどそれを繰り返してもただの一歩もそこには近づく事は出来ないまま、夜が明ける。 それでもきっとと願い続けて走り続けた。ただ一つ私が出来ることだったから。 けれどどれだけ走っても、ダービーに勝っても、そこには近づけない。そうして遂に、走る事も出来なくなった。 変わらず輝きは目の前に、遥か彼方にあり続ける。 近づく事を諦めて、あたりを見渡して初めて気づく。これは……王冠? 見慣れたそれを被ってみれば、不思議な高揚感が身を包む。湧き上がる思いの丈を高らかに宣誓すれば、私がいるのは大劇場。

1 <a href="mailto:おわり">21/11/22(月)12:40:14</a> [おわり] No.869119077

不遜な顔の王と、付き従う気弱な騎士に拍手をされて、悪い気分じゃない。 振り向いて段から降りれば迎えてくるのは大観衆。 ああ、これは……ダービーの、それだけじゃない、いつも応援してくれていた…… 馬道を進めば遂にはトレーナーまで出てきてしまう。 「夢は、見つかったか?」 あたりを見渡す。いつしかここも随分と賑やかになったみたい。 ああ、そうだ、あの輝きは、星なんだ。届かぬ努力を、そんな自分に酔っていた自分さえも照らし続ける小さな灯り。 でも、もう大丈夫。これだけ明るい事に気がついた今なら、もうあなたを追わなくても走っていける。 「また、走りたい。これからは本当の意味で自分の為に……」 暗転 夢から覚める、変わらずに脚は痛むけれど、夢を見た。 また、今日もトレーナーが来るのかしら。毎日毎日本当に……ええ、もう大丈夫。だってこんなにも走りたくて仕方がないのだから。

2 21/11/22(月)12:42:54 No.869119938

幸せにおなり…だ…

3 21/11/22(月)12:44:46 No.869120542

アヤベさん怪文書久し振りに見た ありがたい…

4 21/11/22(月)13:06:44 No.869126661

いいじゃない…

5 21/11/22(月)13:07:40 No.869126877

素敵......すき....

↑Top