21/11/11(木)01:22:04 泥の投擲 のスレッド詳細
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21/11/11(木)01:22:04 No.865431584
泥の投擲
1 21/11/11(木)01:30:29 No.865433814
書き込みをした人によって削除されました
2 <a href="mailto:「」イバー/朝っぱらのピクニック">21/11/11(木)01:30:49</a> [「」イバー/朝っぱらのピクニック] No.865433906
太陽が登って数時間たつのに、私の域は白く曇っていた。 飽きには綺麗な紅葉に染まる桑楡山も、今は白く染まるだけの平凡な山に見えた。 「はぁ…はぁ…うら若き乙女に朝から山に登らせるなんて、セイバーは使い魔の風上にも置けないわ…」 聖杯戦争の参加者の1人、ユナ・エオヒド・オレオンは朝っぱらから山に登っていた、それも何故か一人で。 それもこれも昨晩に拠点についてセイバーに話したら、朝に山に来て欲しいと念話で告げられたせいである。 セイバーに何を言おうかと考えていれば、開けた場所にでた。山中にも関わらず、明らかに人の手が入っていたが。 その疑問は聞きなれた声で解決される。 「結構待たせてすまないね。木の伐採に手間取っちゃって」 突如出来たキャンプ場にて、設営が終わったセイバーが汗を拭きつつ佇む姿を見れば答えに見当が付く。
3 <a href="mailto:「」イバー/朝っぱらのピクニック">21/11/11(木)01:31:04</a> [「」イバー/朝っぱらのピクニック] No.865433967
「まさか拠点を作ったの…! それも私の許可を取らず勝手に…! もうちゃんとした拠点があるって言ったのに…!」 そう叱ると注射器を目の前にした子犬を思わせるしょんぼりとした顔でセイバーが反論し始める。 「あの街中にある拠点かい? あの拠点は魔術的にはちゃんとしている」 「まぁ魔術なんて掛けられた側で使う側じゃない僕が言うのもなんだけど」 「でもね、ユナさん。あの拠点は人目につきすぎるし、連携を取りづらい」 「仲間と連携の取れず逸れた騎士がどうなるか位、嫌でも知ってるさ…」 そう淡々と告げるように喋るセイバーを睨み付け、マスターの権限である令呪を見せつけた。 「無断の行動は慎みなさいセイバー。 召喚の時に貴方の剣となると言ったなら、黙って主人に揮われなさい…!」 「すまなかった、貴方の為になると思った僕の奢りだった」そんな謝って恥かしがる様にセイバーは霊体化していった。 本当は怖かった。木々を素手で伐採しうる尋常非ざる膂力も、適切な戦術的アドバイスを可能にする豊富な戦闘経験も。 そんな力を持つセイバーをできるだけ自分の制御下に置かなくては。そんなことを心に決めつつ少女は山を下っていった。
4 21/11/11(木)01:32:14 No.865434224
じょろろろはさぁ…
5 21/11/11(木)01:33:05 No.865434452
主従のディスコミュニケーションは生命取り やっぱ忠士の相って最強スキルだわ
6 21/11/11(木)01:34:15 No.865434733
カギヤマン来なかったら典型的な敗北ムーブだったからなじょろろろちゃん…
7 21/11/11(木)01:35:11 No.865434946
聖杯戦争経験者に真顔で説教されそうなムーブ
8 <a href="mailto:「」イバー">21/11/11(木)01:36:50</a> [「」イバー] No.865435287
白鷲の騎士に天性の肉体効果があるの書き忘れたけど多分それに頼らず素手で木々を粉砕しそうだし…まぁいっか
9 21/11/11(木)01:36:55 No.865435305
確かに刃物使うならともかく素手で森拓く奴は怖い…
10 <a href="mailto:ある冬の通学路で 1/2">21/11/11(木)01:57:19</a> [ある冬の通学路で 1/2] No.865439540
「やぁやぁ、そこにいるのはタマヤくんじゃないか! おはよう今日も寒いね」 通学路の途中で鍵夜満とばったりと出会した朱城徹は右手を上げると足取り軽く近づいた。 「会長。 ああ寒いな」 軽く頭を下げ挨拶すると満は変わらない足取りで先に進んでいく。 「相変わらず淡白だなぁ」 徹は苦笑すると、満に並ぶように歩き始めた。 「そうか?」 「そうだよ」 二人が揃うといつも行うやり取り。 僅かに首を傾げる満に徹はやれやれと肩を竦める。 「あ、鍵夜くんおはよう! それと会長も」 「ああ、おはよう」 「……俺はついでかー、おはよう」 きゃー!朝から鍵夜くんに挨拶しちゃったー!等と話ながら早足で去っていく女子生徒たち。
11 <a href="mailto:ある冬の通学路で 2/2">21/11/11(木)01:58:06</a> [ある冬の通学路で 2/2] No.865439712
「タマヤくんは相変わらずモテるねぇ」 少し羨ましそうに満を見ながら、徹は満の肩を小突いた。 「そうか?」 「そうだよ」 繰り返すいつものやり取りに二人は笑みを浮かべる。 「そういや大晦日に何人か誘って年越し参りしようって計画してるんだけど、タマヤくんもどうだい?」 「俺が行くと女の子も来るからか?」 「あ、バレた?」 非難するように目を細める満に徹は舌をペロリとだしてふざけて見せた。 「バレるよ、会長は分かりやすいからな」 「ま、冗談はさておき、暇だったら考えといてくれよな!」 徹は満の肩を叩くと、校門を前に足早に駆けていく。 何時もの日常。 これが何時までも続くと、二人ともそう思っていた。