21/10/28(木)22:54:35 *長文注... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1635429275043.png 21/10/28(木)22:54:35 No.861093699
*長文注意* マンハッタンカフェについた、その痣に気付いたのはトレーニング終わりの爪のケアの最中だった。 ソファに座る彼女の下に跪き、割れた爪の形を整え終わった時、視界の端に映った彼女の内腿に赤黒い色彩が焼き付いているのを見つけた。 「カフェ、その痣は?」 カフェは言われて初めて気付いたように、その痣を見て目を丸くした。 スカートの裾でほとんど隠れていたから気づかなかったのだろうか。 こちらから見えるのは痣の端の部分だけだが、しかし端でここまでくっきりと濃い色をしていることに驚く。 「どこかで…ぶつけたんでしょうか……?」 「痛むか?」 「いいえ……気づかなかったくらいですし……」 そう言いながら彼女は少し頬を赤らめてスカートの裾を握り、伸ばした。 そうされて初めて、無遠慮にデリケートな部分を見すぎたと気づいて視線を逸らす。 しかし直後、カフェは普段中々上げないような声で呻いた。
1 21/10/28(木)22:54:51 No.861093826
「カフェ!?」 「つ……触ったら、とても痛くて……」 痣を隠そうとして触れてしまったらしい。 上体を折りながら浅く呼吸をする彼女を見て、同時に僅かに捲れ上がったスカートの裾から少し大きく痣が見えた。 痣は、赤黒く、広い面積を覆っている。 見れば何が原因でついたのかは明白だ。 「これ、手形か」 大きな手がカフェの太腿を鷲掴みにした跡のような、痣はそんな形をしていた。 霊障、という言葉が脳裏をよぎる。 お友だち、ではないだろう。彼女はウマ娘だというから、ここまで大きな手のひらをしているということもないだろう。 これは多分、大人の男の手形だ。 そう思った瞬間、自分の手が自分のものでないかのように、衝動的に動いた。 気付けば大きく開いた手で、痣を覆うように彼女の太腿を鷲掴みにしていた。
2 21/10/28(木)22:55:27 No.861094060
「──えっ」 驚いた声は、どちらが上げたものだろうか。 勝手に動いた手はカフェの太腿を強く、痣を上書きするほどの強さで絞るように握っている。 一瞬の空白の後、慌てて手を離す。 かするだけであれだけ痛がっていた痣を掴んで、痛くないわけがない。 「すまん! 大丈夫か、カフェ!?」 「は……い。痛くない……です……」 戸惑ったままのカフェは、別に無理をしている訳でもない様子で、恐る恐るスカートの裾をたくし上げた。 彼女の白い肌が晒されるが、やはりそこには赤黒い痣がある。 ……いや、よく見れば先程より少し上に移動しているような気がする。 「あの……トレーナーさん。もう一度触ってみてもらえませんか」 「え……えぇ!?」 驚くような提案をされた。いや、勝手に触った自分が言える立場ではないのだが。 「ちょっと……気づいたことが……私の言う通りに触ってみて」 「お、おう。わからんが、わかった」
3 21/10/28(木)22:56:04 No.861094310
カフェの表情は当惑と羞恥、そして真実を見つめる冷静さが入り混じっている。 そんな彼女の指示の意味は、すぐにわかった。 まずは指先、そこから痣とピッタリ重なるように指を当てていき、手首まで落として確信する。 「この手形は……トレーナーさんの手ですね……」 つけた覚えのない手形は、自分のものだった。 その事実は同時に、連鎖する事象に対しての理解の材料ともなる。 「痛く、ないんだよな?」 「はい……トレーナーさんは……」 「俺は痛い。というか、熱い」 手が、手形からそのまま痛みを吸い取ったかのように痛みを主張する。 火傷するのに最低限の温度を保った鉄板に触れたような感触だ。 カフェの肉付きの薄い太腿からそっと手を剥がす。 手形は剥がれて消えたように跡形もない。 残ったのは僅かに赤らんだ彼女の肌と、ズキズキと痛む自分の手のひらだけだった。
4 21/10/28(木)22:56:22 No.861094415
次に霊障が起きたのは、その3日後のこと。 夜半に突然、カフェの左腕、手首から二の腕にかけて赤黒い手形が大量に張り付いている写真がスマホに送られてきた。 以前、霊障は写真に映らないというのを実際に見ていたが、これはその対象外らしい。 すぐにメッセージを送り体調を問えば、その答えよりも先に『今から会えませんか』と返ってくる。 デビュー前に何度も逢瀬した夜のグラウンドに向かえば、カフェは肩からブランケットを羽織った寝巻き姿で待っていた。 声をかけると珍しく露骨にホッとしたような顔で笑う彼女を見て、慌てて駆け寄った。 「大丈夫か、その腕。痛むのか?」 「触れたり……動かさなければ……我慢はできます」 我慢できると大丈夫は別物だ。 彼女もそれをわかっているから、強がったりはせずにすぐ左腕を差し出してくる。 「触るぞ」 「はい……お願いします」 華奢な手首に指を回すようにして、握る。 じわりと炙るような痛みが手のひらで踊り、しばらくして離せば白い肌が戻ってくる。 「やっぱり、消えるか……よし、消していくぞ」
5 21/10/28(木)22:56:36 No.861094497
20分ほどかけて、手のひらの痛みを誤魔化しながら彼女の腕から痣を消していく。 痛みは物理的な現象を伴うことはなかったが、脂汗が浮かぶ程度には苦痛を伴う。 「トレーナーさん……あの、無理は……」 「無理でも無茶でも、ない」 愛バの苦痛を取り除くことが、トレーナーの苦痛であってたまるか。 そんな意地で彼女の腕に手を這わせていく。 病弱だったというカフェの体は、日々のトレーニングで筋肉こそついているが、全体的に細身で薄い。 人形を触っているような心地になるが、肌の赤みと時折漏れる彼女の声にそれも気にならなくなる。 脳を埋めるのは、彼女の肌に触れている事実と、そこから伝わる熱に焼かれる手のひらの痛み。 イカロスなのだ、俺は。 触れてはいけないものに触れようとして、その罰を受けている。 しゅう、と音を立てて最後の痣が消えた。
6 21/10/28(木)22:56:54 No.861094610
「っ、はぁ……はぁ……」 「トレーナーさん……ありがとうございます」 気遣わしげなカフェの視線から逃れるように、手を背中に隠した。 見た目でわかるような傷はないが、痛みで動かせないぎこちなさは見られてはいけないと思った。 恐らく部屋の鍵を開けるのも苦労するほど、手はまるで動かない。 「なあ、カフェ。何が起きているのか、教えてくれないか」 前回の時には、何かを察していても多くを語ってはくれなかった。 だがこれが続くようであれば聞かなければならない。 いつでも彼女に駆け寄り、痣を消せるわけではないのだから。 「……私から言えることは」 カフェは口を開いたが、どう言葉にするかを迷っているようだった。 「……人の思いは、時に人を救い……時に傷をつけることもあります」 「つまり、ええと、俺とカフェの間にある絆とか関係性が、痣になって現れた?」 「そう……だと思います。何がどうやって……痣になったのかまでは、まだ」
7 21/10/28(木)22:57:09 No.861094728
わからない、ということは向き合わなければならないということだ。 理解しなければならない。自分がマンハッタンカフェをどう思い、どのような影響を及ぼしたのか。 「……今日はもう遅いな。話の続きはまた明日にしようか」 はい、とカフェが頷いた。 とりあえずカフェを寮まで送らなければと歩き出そうとして、足がもつれる。 両手は痛みのせいで動きが鈍く、受け身も取れずに顔から地面に落ちると思った瞬間。 ふわりと、体を受け止める感触があった。 「無理をしないで」 カフェに抱き止められていた。 間近に彼女の好むコーヒーの深く、爽やかな香りを感じる。 「あなたは……早く休むべき。送るのは私の役目です」 「悪い、な。最後の最後でカッコつかなくて」 「……あなたと走ることを決めたのは……格好良いからではありません」 「その言い方はちょっと傷付くよ……」
8 21/10/28(木)22:57:33 No.861094871
それから、霊障は2、3日おきに起こった。 その全てはやはり写真に収まるようで、度々カフェから写真を送られては彼女の元に駆け付けて、痣を消す日常が始まった。 そしてサンプルケースが増えると、わかってくることもある。 まず痣は基本的に夕方から午後にかけて発生する。 寝て起きて痣が出来ていたことはなく、昼日中から痣が浮かぶことは数えるほどしかなかった。 昼間に発生したケースは全て通常授業のない、全日をトレーニングかレースに宛てた日に起きている。 つまり、カフェと俺が接する時間が長い時だ。 また痣の位置と消すときの痛みにも相関関係があり、彼女の手足の痣は消しても痛みは比較的薄い。 だが腹部や背中など、そういった際どい位置の痣はかなりの激痛が走ることが多い。 そして、痣の位置は場所を選ばない。 背中に現れた時は上から下までびっしりと手形が付いており、その時のカフェはそれを全て画角に収めるため服を脱いだ背中の写真を送ってきた。 痣には手をぴたりと当てなければ消えないので、鍵を閉めたトレーナー室で必死に念仏を唱えながら彼女の白い背中に触れることになった。
9 21/10/28(木)22:58:00 No.861095014
『トレーナーさん、今日もです』 そんなメッセージ共に、カフェから新たな霊障の報告が写真と共に来た。 写っているのは何度か見た彼女の腹部だ。 たくし上げられた上着の下から、うっすらと浮かぶ筋肉の影と小さく窄まった臍が見えている。 今回は下にも範囲が広いらしく、スカートも僅かに下げており鼠蹊部の端がチラリと写っている。 そしてそんな彼女の肌にはびっしりと赤黒い痣が浮かんでいた。 そして写真の後にもさらにメッセージが続く。 『写真には映していませんが今回はかなり広範囲です』 『お腹だけでなく胸、首筋にも痣が続いています』
10 21/10/28(木)22:58:18 No.861095124
胸、という単語は無機質なメッセージの中にあって埋もれぬ、不気味な輝きを放っていた。 触らなければならないのだ、彼女の胸に。 興奮で呼吸が浅くなり、そんな自分への嫌悪感で泣きたくなる。 『今日は』 彼女のメッセージが、途切れて送られてくる。 浅ましい男を詰るだろうか。詰って、くれるだろうか。 『トレーナー室ではなく、あなたのお部屋に伺います』 だが、カフェは感情を伺わせない文面で一歩を踏み込んだ。 最後に彼女お気に入りの、ふてぶてしい顔の猫のスタンプが送られてくる。 ああ、と声が漏れた。 どうしてそうも思い切りがいいのだろう、彼女は。
11 21/10/28(木)22:58:41 No.861095249
部屋のチャイムが鳴り、やって来たカフェを部屋に迎え入れる。 制服姿の彼女は流石にどこかぎこちなく、緊張気味にこちらを見ていた。 「カフェ……その」 「今日は、とても範囲が広くて……」 言い訳をする様に、カフェは視線を逸らす。 「トレーナー室では、少し不安なので」 カッとなって言葉が喉まで競り上がり、しかし強引にそれを飲み下す。 「とりあえず、少し話をさせてくれ」 カフェは静かに頷いて、デスクのチェアに座る。 対して俺はベッドに腰掛けて向かい合う。 「無防備だ。あんまりにも無警戒だ」 言いたい言葉とは少しズレていたが、言っておかなければならないことは口にした。 「君は、今……男の部屋に、胸を触らせに来ている」 「……はい」 「俺は、触る俺が言うことじゃないんだ。でも、カフェ……俺は本当に、君が……」
12 21/10/28(木)22:58:59 No.861095354
しゅるり、と衣摺れの音がする。 カフェが制服のリボンを取っていた。 ボタンを外していき、前が開かれる。 喉が鳴る。視線が惹きつけられて、離せない。 白い体にくっきりと浮かぶような黒いブラジャー。そしてそんな体を無遠慮に障る赤黒い手形。 「トレーナーさんは……私に触りたくないのですか?」 触りたくない、訳がない。 彼女の体は魅力的で、大人としての自制心を乱すのに充分なほどに蠱惑的だ。 でも違う、これはいけないことなのだ。 最初から、俺は彼女に触れてはいけなかった。
13 21/10/28(木)22:59:13 No.861095424
「ずっと考えていた。この痣の正体はなんだろうって」 手形は俺の手のひらと同じ大きさだ。 カフェはこれが俺とカフェの関係が産んだ霊障だと言った。 そしてその霊障の位置はどんどんと過激な位置へと変わり、今は胸にまでたどり着いている。 「最初は君のためにって、痣を消していたけど。今は俺が、俺の欲望の為に消している……触れているんだよ。障られたから触っているんじゃなくて、君に触れたくて触っている」 そうなった時に、ようやっと気づいた。逆だったんだ。 「障られたから触らなきゃいけないんじゃなかったんだよな。俺がこの先触るから、今障られている」 生霊だ。俺の欲望が彼女の体を傷つけている。 痕をつければ触れるのだから、当然ながら無意識の欲望は肥大化する。 律せぬ欲は理性を踏み倒し、彼女を傷つけている。 そう考えれば痣を消すときの手のひらの痛みにも納得がいくのだ。 あれは、欲と理性が触れ合ったことで感じる罪悪感の発露。 罪人は炎に焼かれ、そして焼かれてもなお火に入る虫のように彼女に触れていたいのだ。
14 21/10/28(木)22:59:24 No.861095492
「俺は、もうダメなんだ。君にやられてしまった。頭が参っている。君の美しさを知ったから、触りたいという欲望が君を傷つけると知っても、抑えられない」 いつの間にか、涙を流していた。 自分がこんなに情けのない男だとは思いたくなかったが、自分の罪を認められない方が100倍も情けない。 「なあ、さっさと俺のことを拒絶してくれ。受け入れないでくれ。そうすれば触らなくても、その痣は消えるんじゃないのか」 欲望は制御できない。受け入れられる限り注がれ続ける、尽きぬ泉のようだ。 彼女から離れて、その肌の白さを忘れ去ることができるなら楽だった。 そんなことは出来ないから、ならばもう受け入れないで欲しい。 許して欲しい……罰して欲しい。 男の嗚咽が静かな部屋に響く。 カフェの表情を見ることは出来なかったが、彼女は何を感じただろう。 怒りや失望ならば、それがいいと思う。 こんな男の欲望に晒されて傷つかない訳がない。 それを押し流してくれるような強い激情が彼女の中にあれば、幾らかの救いになるかもしれない。 そしてそれもまた、俺自身の罪の意識を減らしたい身勝手な主張でしかなかった。
15 21/10/28(木)22:59:36 No.861095562
カフェが目の前に立つ気配がする。 僅かに視界を上げれば、彼女の体にはまだ赤黒い痣が残っていた。 「トレーナーさんは……あなたは、私に触りたくないのですか?」 カフェはもう一度、問いかける。 そして答えを待たずに、俺の頭を抱えて抱き留める。 小ぶりでも柔らかな胸元に迎え入れられ、少しひんやりとした彼女の体温と鼓動を感じた。 「私は……向けられた情欲全てに……体を許すような女に見えますか?」 「そんなことは……!」 カフェは決して、そんな浅慮な子ではない。 優しくて他人を慮るから押しに弱いだけであって、嫌なことは嫌だと言える子だ。 「私も……あなたが誰彼構わず欲を向けるような……そんな人だとは思えません」 カフェは、信じていてくれるのか。 こんな男の欲に晒されて、それでも微笑んで。
16 21/10/28(木)22:59:47 No.861095623
「あなたの言葉が……私の心の鍵を開けた。お友だちさえいればよかった私は……あなたと過ごす世界を知りました」 彼女の唇が額に触れる。 「誰かに見守られて走る安心を知りました。2人で飲むコーヒーがおいしいことを知りました。心地のいい沈黙が……孤独でなくとも得られることを知りました」 彼女の体重が膝にかかり、間近で視線が交わされる。 思いの外表情豊かなカフェは、恥ずかしげにはにかんでいた。 「安らぎと同時に……心を振り回すほどの独占欲も知りました。あまりに焦がれて、あなたの名前が口を突く衝動を知りました。……トレーナーさんは、どうですか?」 カフェと出会って変わったことならば、たくさんある。 「……夜の暗闇を不気味には思わなくなった。コーヒーっていうのは苦いだけじゃないって知った。努力する君の美しさは、誰かの原動力になるんだと俺自身で思い知った」 カフェの頬に、赤黒い痣が浮かんだ。 それに手を添えて消せば、彼女は俺の肩に手を乗せて体重をかけてくる。 背中がベッドに沈み、カフェに押し倒される形になった。
17 21/10/28(木)22:59:59 No.861095692
「障ったのは、あなたの獣欲か……それとも私の情欲か」 「えっ?」 「当ててみてください。……わかるものならば、教えてください」 触りたくて障ったのか、触られたくて障ったのか。 そんなものは水掛け論にしかならないんじゃないだろうか。 触りたくて、触られたくて……それならどちらと言うことも出来ない。 2人の思いが、同じものを作り出している。 「鍵はあなたで……錠前が私。私の肌に刻まれた欲は……あなたでなければ開かない」 俺たちは一致していた。 互いに想いが一致していたから、こうなったのだと。 「なら、俺たちはもう、鍵を合わせる必要はないのかもな」 「……あなたがもう、気持ちを隠さないのであれば」 すねたようなカフェの言葉に笑ってしまうと、彼女の唇がそっと落ちて来た。 触れるだけのバードキスには、万感の思いが込められていた。
18 21/10/28(木)23:00:23 No.861095844
「……痣を消す方法があります」 囁くようにカフェは解を示す。 「1つは……あなたの言う通り、2人の関係を断つこと。私が拒絶し……終わらせること」 「それは嫌だ。他には?」 カフェの指が、俺のシャツのボタンを外す。 開かれた胸板にはいつの間にか赤黒い少女の手形が浮かんでおり、カフェの手が触れると同時に僅かな痺れと共に消える。 そしてその痣が消えた肌に、彼女は唇を寄せた。 水音、吸い付くような肌の感触、僅かな痛み。 彼女が離れた後には、赤い痕が残る。 「未来に触るから……障る」 カフェの指が赤らんだ肌をなぞった。 きっとそれは、次の日には痕になる。 容易に消すことの出来ない、未来の痕に。 「逆しまな順番は……元に戻さないといけません」 未来に決められて触れるのではなく、触れて未来を決めなければならない。
19 21/10/28(木)23:00:39 No.861095937
上にまたがるカフェの肩を抱くようにして、上体を入れ替えた。 シーツにカフェの夜闇のような髪が広がる。 「触れてください」 マンハッタンカフェは微笑む。 ゆるりと彼女の両手が首に周り、抱き寄せられるように顔が近づく。 彼女は本当に美しい。 その美しさに惹かれて現在に手を伸ばしたのだと、過去が今さら理解する。 「触れてください……私の中に入り込むぐらいに。言葉なんていらないぐらい……もっと……強く……」 2人の影は1つに重なる。 慈しみ合い、傷つけ合うために。 「──私に痕をつけてください、いつまでも」
20 <a href="mailto:sage">21/10/28(木)23:01:28</a> [sage] No.861096194
おわり マンハッタンカフェの育成で霊障を写真に撮る件を見た時カフェのえっちな霊障自撮りが送られてくるの!?と思ってワクワクしていたら霊障は写真に映らないとか言われて泣き崩れながらも育成を終えてカフェのかわいさに頭をやられたのでどうにかカフェがえっちな自撮りを送ってくれないかもしくはカフェの薄い体に合法的に触る方法はないかと今も考えに考え続けている全国のトレーナー諸兄に捧げます
21 21/10/28(木)23:01:58 No.861096360
大作だ!お疲れ様
22 21/10/28(木)23:03:07 No.861096788
ホラーテイストに混じるエロスが摂取できてこれは…ありがたい…
23 21/10/28(木)23:06:10 No.861097858
生霊的なやつか…
24 21/10/28(木)23:08:51 No.861098745
恐怖と官能は親友だからな…
25 21/10/28(木)23:13:50 No.861100438
力作!とてもありがたい…