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21/10/23(土)00:54:26 泥の深夜SS のスレッド詳細

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21/10/23(土)00:54:26 No.859118226

泥の深夜SS

1 21/10/23(土)01:18:21 No.859123913

「なにこれ」 「羊羹。爺さんが見舞いの品で貰ったものだけど食いきれないからって」 しげしげと皿の上に乗った長方形の黒い塊を観察するユナの前に俺はそっと湯呑を差し出した。 続いて自分の分の湯呑に急須から茶を注ぐ。ほんのりと湯気が立ち昇る。 宗次が貰うものなのできっと良い品だろう。仔細はよく知らないが。 古時計が3時を告げる鐘を鳴らす中、俺は備えていたフォークで羊羹をざっくり切って口に運んだ。 和菓子は楊枝で食べるものかもしれないが生憎そこまで拘りはない。うん。甘すぎない上品な味わい。口当たりもいい。 舌の上で溶ける餡を熱い茶で流し込みながら俺は目の前に座るユナをちらりと見遣った。 フォークを手に取り、俺の見様見真似といった仕草で羊羹を切っている。 金髪に綺麗な瞳。どこをどう切り取っても立派な舶来美人が和菓子を突いているというのは奇妙な倒錯感があった。 おそるおそると言った調子でユナがフォークを口に運ぶ。ぷっくりと膨れた厚めの唇の奥に吸い込まれていった。 「…」 「…美味くなかった?」 ついそう聞いていた。 もごもごとユナは咀嚼するが表情に変化はない。あのどこか困ったような表情のままだ。

2 21/10/23(土)01:18:33 No.859123956

俺に聞かれてユナは「あの」とか「そうじゃなくて」とかひとしきり慌てていたが、やがて観念したかのようにそっと俺の目を見た。 「ごめんなさい…言ってなかったけれど。私、本当は何を食べてもよく分からないの」 「え」 何故か申し訳無さそうに身を縮こまらせるユナ。俺は目を丸くした。 「それってどういう」 「言葉通りの意味なの。味覚障害というんですって。何を食べても味が全然しないの。紙でも食べてるみたいに」 目の前の4分の3ほどになった羊羹を見つめながらユナはぼそぼそと囁くように言った。 俺は合点がいっていた。ああ───そういうことだったのか。 美味いとも不味いとも言わず、作業のように口に運んでは噛んでいるあの姿が脳裏をよぎった。 「そりゃ…悪いことしちまったな。そうとは知らなかったとはいえ勧めて」 「いいの。こうして言わなきゃすぐ伝わるものでもないでしょう」 目を伏せるユナ。ふと気が付いたように湯呑を手にとって傾け、すぐにびっくりしたように口を離した。 「…それでも口にしたものが熱いか冷たいかくらいは分かるわね」 頬を強張らせるように下手な微笑みを浮かべるユナ。あまり面白い冗談にはならなかった。

3 21/10/23(土)01:22:36 No.859124836

世紀末のssが!?

4 21/10/23(土)01:26:23 No.859125590

カギヤマン!

5 21/10/23(土)01:28:27 No.859126040

おしっこちゃんおしっこじょろろろしちゃうけど内面焼け野原だな…

6 21/10/23(土)01:28:51 No.859126121

もう早速イチャイチャしてますこと! と思ったら曇らせだった

7 21/10/23(土)01:34:28 No.859127318

なんならおしっこじょろろろするシチュエーションも曇らせ展開だからな

8 21/10/23(土)01:40:48 No.859128701

果たしてカギヤマンはじょろろろろをデレさせられるのだろうか

9 21/10/23(土)01:48:57 No.859130361

(改めて見るとひどいあだ名だ)

10 21/10/23(土)02:07:57 No.859134005

くるるるるるの次はじょろろろろろろって…

11 21/10/23(土)02:12:06 No.859134794

じょろろろろとか お漏らしちゃんとか おしっこちゃんとか

12 21/10/23(土)02:26:53 No.859137330

書けたらSS投げるかも

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